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第二章:城での生活の始まり
第22話 見学希望
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とりあえずゲットした南国フルーツは厨房に届けて昼食に出してもらい、残った分は今いるみんなに分けることにした。
そして引き続きわたしはカレヴィと南国ムード溢れる庭園を巡った。
よく見ると庭園には色鮮やかな鳥達もいて、それに負けない色彩の花々と相まってとても素敵だった。
うーん、こういうのを見ると、本当にザクトアリアが熱帯性の気候の国なんだなあって実感が湧いてくる。
うん、かなり異国情緒満点だ。
こういうのを実際目にすると、この世界の本で見た、ザクトアリアは他の国よりも気候及び文化が特殊っていうのもなんとなくだけど理解できた。
そして、次にカレヴィに案内されたのは、薔薇の花とかが咲き乱れる庭園だった。
「あ、涼しい」
ここはさっきと違って魔法が効いているのかな?
そう思ってたら、カレヴィがそれを肯定してくれた。
「ああ、ここは城と同じような気温になっている。花の管理にはもっと複雑な魔法を使っているらしいが」
そう言われてみれば、この庭園には薔薇の花の他、いろいろな季節の花が咲き乱れていて、桜まで咲いている始末。……いや、綺麗だけどさ。
薔薇と桜が一緒に咲いてるのは、日本人の感覚からしたら、ちょっと異様に見える。
それを直接言うのはなんだったので、濁しつつそれを伝えたら、カレヴィはそういえばおまえの国には四季があるのだったな、と肩を竦めた。
「この庭園は、ガルディア王国のものを模して作ってある。あそこは一年中春だからな」
へえ、千花がいる国ってそんなんなんだ。
それにしてもこの世界の気候ってどうなってるんだろう。まさにファンタジー。
「過ごしやすそうだね」
人が住むには少々暑いザクトアリアの王であるカレヴィはどこか憧憬をこめた瞳で頷いた。
「ああ、そうだろうな。ガルディアは大陸一の魔法大国で教育体制も整っている。おまけに特出した魔術師が二人もいる。大陸中の人間が移住したいと思っている国だろう」
「ふーん、ここの大陸の人には憧れの国ってことかあ」
「それにガルディアは魔術師団もさることながら、騎士団が近衛含めて三つもある。……ガルディアは魔法大国と言われているが、他の軍備も群を抜いている」
騎士団が三つ!?
騎士が出てくる漫画を描いているわたしは、思わずその言葉に反応してしまった。
「えっ!? そうなの? だったらぜひ、その騎士団を見学してみたいなあ」
うまくいけば漫画のネタになりそう。
カレヴイがガルディア王国のことをあんまり褒めるので、かなり興味を引かれてそう言ったら、彼にがしっと肩を捕まれた。
ちょ、ちょっと痛いよ。
「駄目だ」
「なんでよ」
カレヴィの上からの言葉に、わたしは思わずむっとして言い返す。
「おまえは俺の婚約者なんだぞ。いずれ王妃になる者が気安く他国に出かけるな」
う、まあ、それを言われちゃうと苦しいけど。
「じゃ、じゃあ変装して行くっていうのはどう? これなら婚約者ってばれないでしょ?」
日本人独特の顔立ちでばれるってことも考えられるから、そこは千花の幻影魔法でごまかしてもらおう。
「あそこの王弟は鋭いぞ。もしばれたらどうする」
その王弟って人は怖い人なのかな? 弱味を握られると国として後々困るってこと? うーん、それはまずいかも。
……でも行きたい。
「なら、こっそり行けばいいじゃない。……千花がいればどうにかなるって!」
困った時の千花頼み。……千花にはいい迷惑だろうけど。
「……おまえはティカ殿、ティカ殿と……まあ、いい。騎士団と言えば聞こえはいいが、要はむさい男の集団だぞ。そんな中に俺の婚約者を放り込む真似ができるか」
……さっきは褒めてたのに、今度はむさいときたか。どっちなんだよ、カレヴィ。
カレヴィは強硬に反対するけど、その理由、狼の群に羊を送り込むみたいな例えだな。
カレヴィ、見学するくらいで大袈裟すぎる。
「だから千花がいるから大丈夫だって! 紹介くらいしてもらっても別にいいじゃない。減るもんじゃなし」
「減る」
なんだその答えは。お子様か。
「けーち」
対するわたしも随分と大人げない反応を返してしまった。
しばしわたしはカレヴィと睨み合う。
せっかくの生の騎士を取材する機会を逃すなんてもったいないこと、わたしには出来ないよ。
やがてカレヴィがわたしから目を逸らさずに言った。
「いくらティカ殿がいたとしても、駄目なものは駄目だ。どうしても行きたいと言うなら俺を連れていけ」
「ええ!?」
わたしはびっくりしすぎて思わず飛び跳ねちゃったよ。
ひっそりとお忍びで「騎士団のファンなんです」とか言って彼らを見学して、うまくしたら騎士道や普段の鍛錬について話せたらなあとかわたしは思ってた。
それが、王であるカレヴィがついてくるって、いったいどういうこと?
わたしはカレヴィの婚約者だけど、まだ王妃じゃないんだよ?
それなのに、そんなことされたらこっちが困る。
そんな大事になったら、ガルディアにザクトアリアの重要人物として扱われることになって、騎士に突っ込んだこと聞けないじゃないよ。
「やだよ、そんな大袈裟にするの。そんなことしたら、いろいろとめんどくさいじゃない」
カレヴィは、わたしのこんな騎士云々の話でわざわざガルディアに公式訪問なんて面倒じゃないんだろうか。
そもそもガルディアへ訪問するのに、どんなふうに説明するの?
まさか、婚約者が異様にこちらの騎士団に興味を持っていましてなんて、本当のことは言わないだろうけど。
うん、カレヴィが王としてガルディアの騎士団の体制に興味があるとかというのが理由としては自然かな。
でもでも、そんなのやだよ。
わたしはろくに礼儀作法も出来ていないのに外交デビューなんて。
「なら諦めろ。それ以外は認めん」
カレヴィから冷たく言われて、期待に胸を膨らませていたわたしはかなりショックを受けた。
……うう、そんなあ。
でも、カレヴィ頑固そうだし、騎士団取材は無理そうだ。
「……分かったよ。騎士団のことは諦める」
仕方ない。騎士団に関しては、千花に聞くだけにとどめよう。
「分かればいい。おまえは今は婚礼の準備期間だということを忘れるな。それを理解していればそんな軽はずみなことは言えないはずだ」
「うん、ごめん……」
彼の言う通り、今は凄く忙しい時期だ。確かにそんなことをしている暇があるとは思えない。
でも、一時間くらいでも取材させてくれればだいぶ今後の為にもなると思うんだけどなあ……。
わたしがもの凄くがっくりしてると、カレヴィは良心が咎めたのか、「後でおまえの部屋にガルディアの騎士に関する本を届けさせる」と言ってきたけど、わたしが会いたいのは生身の騎士なんだよ。
わたしがそう言ったら、カレヴィにすかさず反対された。
「生身は駄目だ、生身は」
「……結局、カレヴィはわたしが生の騎士に会うのが嫌なわけ?」
なんとなく、カレヴィが国とかそういうレベルで言ってる訳じゃなく、実はまったくの個人的な意見だったように聞こえたので、わたしは彼に突っ込んでみた。
すると、カレヴィは瞳を見開いてから、ちょっとうろたえてた。
「……まあ、そういうこともあるかもしれないな」
なんだ、その曖昧な言い方は。はっきりしないなあ。
でも、庭園から帰ってきたら、早速部屋にガルディアの騎士の本が届けられていて、わたしはカレヴィの行動の早さに思わず舌を巻いた。
なにがいったいカレヴィをそこまでさせるんだ。
せっかくだから読むけど。
……ああそれにしても、生の騎士見たかったなあ。
そして引き続きわたしはカレヴィと南国ムード溢れる庭園を巡った。
よく見ると庭園には色鮮やかな鳥達もいて、それに負けない色彩の花々と相まってとても素敵だった。
うーん、こういうのを見ると、本当にザクトアリアが熱帯性の気候の国なんだなあって実感が湧いてくる。
うん、かなり異国情緒満点だ。
こういうのを実際目にすると、この世界の本で見た、ザクトアリアは他の国よりも気候及び文化が特殊っていうのもなんとなくだけど理解できた。
そして、次にカレヴィに案内されたのは、薔薇の花とかが咲き乱れる庭園だった。
「あ、涼しい」
ここはさっきと違って魔法が効いているのかな?
そう思ってたら、カレヴィがそれを肯定してくれた。
「ああ、ここは城と同じような気温になっている。花の管理にはもっと複雑な魔法を使っているらしいが」
そう言われてみれば、この庭園には薔薇の花の他、いろいろな季節の花が咲き乱れていて、桜まで咲いている始末。……いや、綺麗だけどさ。
薔薇と桜が一緒に咲いてるのは、日本人の感覚からしたら、ちょっと異様に見える。
それを直接言うのはなんだったので、濁しつつそれを伝えたら、カレヴィはそういえばおまえの国には四季があるのだったな、と肩を竦めた。
「この庭園は、ガルディア王国のものを模して作ってある。あそこは一年中春だからな」
へえ、千花がいる国ってそんなんなんだ。
それにしてもこの世界の気候ってどうなってるんだろう。まさにファンタジー。
「過ごしやすそうだね」
人が住むには少々暑いザクトアリアの王であるカレヴィはどこか憧憬をこめた瞳で頷いた。
「ああ、そうだろうな。ガルディアは大陸一の魔法大国で教育体制も整っている。おまけに特出した魔術師が二人もいる。大陸中の人間が移住したいと思っている国だろう」
「ふーん、ここの大陸の人には憧れの国ってことかあ」
「それにガルディアは魔術師団もさることながら、騎士団が近衛含めて三つもある。……ガルディアは魔法大国と言われているが、他の軍備も群を抜いている」
騎士団が三つ!?
騎士が出てくる漫画を描いているわたしは、思わずその言葉に反応してしまった。
「えっ!? そうなの? だったらぜひ、その騎士団を見学してみたいなあ」
うまくいけば漫画のネタになりそう。
カレヴイがガルディア王国のことをあんまり褒めるので、かなり興味を引かれてそう言ったら、彼にがしっと肩を捕まれた。
ちょ、ちょっと痛いよ。
「駄目だ」
「なんでよ」
カレヴィの上からの言葉に、わたしは思わずむっとして言い返す。
「おまえは俺の婚約者なんだぞ。いずれ王妃になる者が気安く他国に出かけるな」
う、まあ、それを言われちゃうと苦しいけど。
「じゃ、じゃあ変装して行くっていうのはどう? これなら婚約者ってばれないでしょ?」
日本人独特の顔立ちでばれるってことも考えられるから、そこは千花の幻影魔法でごまかしてもらおう。
「あそこの王弟は鋭いぞ。もしばれたらどうする」
その王弟って人は怖い人なのかな? 弱味を握られると国として後々困るってこと? うーん、それはまずいかも。
……でも行きたい。
「なら、こっそり行けばいいじゃない。……千花がいればどうにかなるって!」
困った時の千花頼み。……千花にはいい迷惑だろうけど。
「……おまえはティカ殿、ティカ殿と……まあ、いい。騎士団と言えば聞こえはいいが、要はむさい男の集団だぞ。そんな中に俺の婚約者を放り込む真似ができるか」
……さっきは褒めてたのに、今度はむさいときたか。どっちなんだよ、カレヴィ。
カレヴィは強硬に反対するけど、その理由、狼の群に羊を送り込むみたいな例えだな。
カレヴィ、見学するくらいで大袈裟すぎる。
「だから千花がいるから大丈夫だって! 紹介くらいしてもらっても別にいいじゃない。減るもんじゃなし」
「減る」
なんだその答えは。お子様か。
「けーち」
対するわたしも随分と大人げない反応を返してしまった。
しばしわたしはカレヴィと睨み合う。
せっかくの生の騎士を取材する機会を逃すなんてもったいないこと、わたしには出来ないよ。
やがてカレヴィがわたしから目を逸らさずに言った。
「いくらティカ殿がいたとしても、駄目なものは駄目だ。どうしても行きたいと言うなら俺を連れていけ」
「ええ!?」
わたしはびっくりしすぎて思わず飛び跳ねちゃったよ。
ひっそりとお忍びで「騎士団のファンなんです」とか言って彼らを見学して、うまくしたら騎士道や普段の鍛錬について話せたらなあとかわたしは思ってた。
それが、王であるカレヴィがついてくるって、いったいどういうこと?
わたしはカレヴィの婚約者だけど、まだ王妃じゃないんだよ?
それなのに、そんなことされたらこっちが困る。
そんな大事になったら、ガルディアにザクトアリアの重要人物として扱われることになって、騎士に突っ込んだこと聞けないじゃないよ。
「やだよ、そんな大袈裟にするの。そんなことしたら、いろいろとめんどくさいじゃない」
カレヴィは、わたしのこんな騎士云々の話でわざわざガルディアに公式訪問なんて面倒じゃないんだろうか。
そもそもガルディアへ訪問するのに、どんなふうに説明するの?
まさか、婚約者が異様にこちらの騎士団に興味を持っていましてなんて、本当のことは言わないだろうけど。
うん、カレヴィが王としてガルディアの騎士団の体制に興味があるとかというのが理由としては自然かな。
でもでも、そんなのやだよ。
わたしはろくに礼儀作法も出来ていないのに外交デビューなんて。
「なら諦めろ。それ以外は認めん」
カレヴィから冷たく言われて、期待に胸を膨らませていたわたしはかなりショックを受けた。
……うう、そんなあ。
でも、カレヴィ頑固そうだし、騎士団取材は無理そうだ。
「……分かったよ。騎士団のことは諦める」
仕方ない。騎士団に関しては、千花に聞くだけにとどめよう。
「分かればいい。おまえは今は婚礼の準備期間だということを忘れるな。それを理解していればそんな軽はずみなことは言えないはずだ」
「うん、ごめん……」
彼の言う通り、今は凄く忙しい時期だ。確かにそんなことをしている暇があるとは思えない。
でも、一時間くらいでも取材させてくれればだいぶ今後の為にもなると思うんだけどなあ……。
わたしがもの凄くがっくりしてると、カレヴィは良心が咎めたのか、「後でおまえの部屋にガルディアの騎士に関する本を届けさせる」と言ってきたけど、わたしが会いたいのは生身の騎士なんだよ。
わたしがそう言ったら、カレヴィにすかさず反対された。
「生身は駄目だ、生身は」
「……結局、カレヴィはわたしが生の騎士に会うのが嫌なわけ?」
なんとなく、カレヴィが国とかそういうレベルで言ってる訳じゃなく、実はまったくの個人的な意見だったように聞こえたので、わたしは彼に突っ込んでみた。
すると、カレヴィは瞳を見開いてから、ちょっとうろたえてた。
「……まあ、そういうこともあるかもしれないな」
なんだ、その曖昧な言い方は。はっきりしないなあ。
でも、庭園から帰ってきたら、早速部屋にガルディアの騎士の本が届けられていて、わたしはカレヴィの行動の早さに思わず舌を巻いた。
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