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第七章:記憶の狭間に漂う姫君
第89話 儚い希望
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わたしはキースに寄り添われながら、すっかり顔色を無くしているカディスを見返していた。
「……そういうことだから、国内外にわたしが婚約したことを知らせてほしいの。これで、あなたがそのことで頭を悩ませることは無くなったでしょう?」
わたしがそう言うと、カディスは呻くようにしてこちらを見てきた。
「……本当におまえは残酷だな。そもそも、おまえが俺と婚礼を挙げればなんの問題はなかったのだ。それを……っ」
拳を握って今にもキースに殴りかかりそうな気配がしたけれど、カディスはそれを意思の力で収めたようだった。
「こんなことなら、出会った頃におまえを無理矢理にでも妃にするのだった」
心底悔しそうにそう言うカディスにキースが口を挟んだ。
「そんなことは僕が許さないよ。分かっているだろう、カディス」
カディスはキースを疎ましそうに見やると、次にはイザトに命令した。
「──すぐに婚約誓約書を持って来させろ。そんなものは破棄してやる」
「破り捨てようとしても無理だよ。あれには僕の防御魔法がかかっている。いい加減諦めるんだね」
キースが肩を竦めて言うと、カディスは歯噛みした。
……もうわたしはキースのものになったと知っているのに、カディスはどうしてここまで食い下がるのかしら。
わたしはそのことが不思議でカディスに尋ねてみた。
「わたしはもうキースのものだし、あなたの妃にはふさわしくないわ。だからわたしに固執する必要は無いはずよ」
「言っただろう、イルーシャ。俺はおまえがどれほど汚れようと構わない。おまえを妃に迎えると」
カディスのそれはわたしが聞いた覚えのない言葉だった。
「……わたしが汚れているって、なに?」
アークの妃だったことをカディスは百も承知のはず。それをどれほど汚れようとと言うことはつまり……。
「カディス!」
諌めるようにキースの叱責の声が飛ぶ。
でも、わたしはそれをどこか遠くで聞いていた。
──わたしはアークやキース以外の誰かに穢された……?
考えられる可能性に、わたしは目の前が真っ白になった気がした。
「……わたしは、汚れてるの……?」
小さく呟いたわたしの言葉にキースとカディスは酷く動揺したようだった。
──ああ。
わたしはその二人の様子に、それが真実であることを理解してしまった。
そして、目の前で展開される映像。ああ、そう。これがわたしの能力だった。
過去の映像に映し出されるのは、隣国の王に陵辱されるわたし。そして、敵対する魔術師によって送られた魔法器具でその音声をキースに聞かれ……。
「イルーシャ……」
「あ……」
心配そうにキースが一歩近づいてくるけれど、わたしは自分の罪深さに思わず後ずさってしまった。
──わたしを救出しに五百年前に来たキース。けれど、彼はアークとわたしの睦みごとを見ていて……。
そして、キースに完全に愛想を尽かされたらしいわたしは、やがて彼に体を弄ばれるようになったのだ。
『まったくくだらないね、イルーシャ』
キースがアークかもしれないという考えを伝えた時の彼の冷ややかな対応。
その酷く冷たい笑みに、わたしは心が砕けてしまいそうになる。
──ああ。本当はキースはわたしのことを愛してなんかいないんだわ。
そんなことはないと否定したいけれど、記憶を失う前に彼がわたしに酷く意地悪だったのは間違いようのない事実。
「あ、あ……」
わたしは信じたくない現実を突きつけられて、首を振ってそれを振り払おうとする。
けれど、無慈悲にも映像はそのまま脳裏を流れ続け、わたしはそのあまりの酷さに涙を流した。
わたしのせいで襲われた国境沿いの小さな村。
そのために命を自ら絶った少女。そしてわたしに復讐をしにきたその弟の死。
わたしはこんな大事なことを忘れようとしていたんだわ。
わたしのせいで、罪もなく亡くなった人達のことを忘れ、のうのうとわたしだけ幸せになろうとして。……そんなことが許されるはずもないのに。
「い、や……ぁ」
「イルーシャ!」
震えの止まらないわたしをキースが焦ったように抱きしめてくる。
けれど、それはわたしの能力が暴走するのを止めるためのものだ。
キースはわたしを愛しているわけじゃない。
与えられた甘い言葉も、きっと記憶をなくして逃避したわたしを慰めるだけのもので──
「キース、ごめんなさい……」
嫌われているのに、愛情を無理に求めるようなことをしてごめんなさい。
本当は嫌だったでしょうに、あなたは我が儘なわたしに合わせて婚約までしてくれた。
そして、あなたの優しさに甘えたわたしは恥知らずにもあなたの妻になって一緒に生きるとまで言ってしまった。
──でも、もういい。
キースに無理強いなんてしたくないもの。わたしはもういい加減彼に嫌われているのだと認めなくては。
「……イルーシャ!」
愛しい彼がわたしを酷く心配そうに見つめてくる。たとえそれが演技だとしても、充分幸せな気がした。
「キース……」
わたしは彼の腕の中で微笑むと、次には暗い闇の中に意識を呑み込まれていく。
その直前に「君は全部思い出してしまったんだね」と哀しそうに呟くキースの声が聞こえた。
それからわたしは己の罪深さに目を逸らした罰が当たったのか、原因不明の高熱にうなされるようになり、ベッドに縛り付けられることになってしまった。
──このまま儚くなってしまってもいいかしらね。
食事もろくに喉を通らなくなったわたしは、薬湯と粥でどうにか命を繋いでいる状態だった。……けれど、愛しい人に嫌悪されてまで生きていたくはない。
そうすると伝説の姫君の役目を果たせなくなってしまうけれど、それ以上に、わたしがいなくなることでトリア村のような悲劇を生み出さなくなるだろうという安堵の方が強かった。
「お願いですから、イルーシャ様。もっと召し上がられてください。こんなに細くなってしまわれて……」
泣きそうな顔でユーニスとシェリーが二人がかりで代わる代わるそう言ってくる。
心配してくれる人達には悪いけれど、わたしにはもう生きる気力がなかった。
熱のせいで起きていてもぼうっとしていることが多くて、気がついたときにはカディスに折れそうな程強く抱きしめられている時もあった。
「すまない、イルーシャ。俺があの時に不用意なことを言わなければ……っ」
──いいえ、あれはあなたが悪いんじゃないの。悪いのはひとえにこのわたし。だから、あなたはわたしに謝ることなんてないの。
カディスを押し返すことも出来ずに、わたしは熱に浮かされた頭でそう思う。
ただ、この腕がキースのものだったら、わたしはこのまま死んでもいいのにとさえ思えた。
……そう。キースはわたしが床についていることが多くなってから、わたしにはあまり触れなくなってしまった。
嫌われているのならそれが当然なのだろうけど、やっぱり淋しくて哀しかった。
ただ、夜中にわたしが目を覚ますと、キースが傍にいることが度々あった。
……きっとわたしがこうなったことで責任を感じてるんだわ。
無理をさせていることが申し訳なくて、わたしは彼に何度も謝った。
「キース、ごめんなさい。ごめんなさい……」
愛していると言ってくれたあの言葉がたとえ演技でもわたしは嬉しかった。
そして、仮初めでもあなたの婚約者としてこのまま死んでいけたらどんなに幸せだろう──
わたしは酷く自分勝手で残酷なことを選択しようとしている。
けれどそれが、わたしの唯一残された希望でもあったのだ。
「……そういうことだから、国内外にわたしが婚約したことを知らせてほしいの。これで、あなたがそのことで頭を悩ませることは無くなったでしょう?」
わたしがそう言うと、カディスは呻くようにしてこちらを見てきた。
「……本当におまえは残酷だな。そもそも、おまえが俺と婚礼を挙げればなんの問題はなかったのだ。それを……っ」
拳を握って今にもキースに殴りかかりそうな気配がしたけれど、カディスはそれを意思の力で収めたようだった。
「こんなことなら、出会った頃におまえを無理矢理にでも妃にするのだった」
心底悔しそうにそう言うカディスにキースが口を挟んだ。
「そんなことは僕が許さないよ。分かっているだろう、カディス」
カディスはキースを疎ましそうに見やると、次にはイザトに命令した。
「──すぐに婚約誓約書を持って来させろ。そんなものは破棄してやる」
「破り捨てようとしても無理だよ。あれには僕の防御魔法がかかっている。いい加減諦めるんだね」
キースが肩を竦めて言うと、カディスは歯噛みした。
……もうわたしはキースのものになったと知っているのに、カディスはどうしてここまで食い下がるのかしら。
わたしはそのことが不思議でカディスに尋ねてみた。
「わたしはもうキースのものだし、あなたの妃にはふさわしくないわ。だからわたしに固執する必要は無いはずよ」
「言っただろう、イルーシャ。俺はおまえがどれほど汚れようと構わない。おまえを妃に迎えると」
カディスのそれはわたしが聞いた覚えのない言葉だった。
「……わたしが汚れているって、なに?」
アークの妃だったことをカディスは百も承知のはず。それをどれほど汚れようとと言うことはつまり……。
「カディス!」
諌めるようにキースの叱責の声が飛ぶ。
でも、わたしはそれをどこか遠くで聞いていた。
──わたしはアークやキース以外の誰かに穢された……?
考えられる可能性に、わたしは目の前が真っ白になった気がした。
「……わたしは、汚れてるの……?」
小さく呟いたわたしの言葉にキースとカディスは酷く動揺したようだった。
──ああ。
わたしはその二人の様子に、それが真実であることを理解してしまった。
そして、目の前で展開される映像。ああ、そう。これがわたしの能力だった。
過去の映像に映し出されるのは、隣国の王に陵辱されるわたし。そして、敵対する魔術師によって送られた魔法器具でその音声をキースに聞かれ……。
「イルーシャ……」
「あ……」
心配そうにキースが一歩近づいてくるけれど、わたしは自分の罪深さに思わず後ずさってしまった。
──わたしを救出しに五百年前に来たキース。けれど、彼はアークとわたしの睦みごとを見ていて……。
そして、キースに完全に愛想を尽かされたらしいわたしは、やがて彼に体を弄ばれるようになったのだ。
『まったくくだらないね、イルーシャ』
キースがアークかもしれないという考えを伝えた時の彼の冷ややかな対応。
その酷く冷たい笑みに、わたしは心が砕けてしまいそうになる。
──ああ。本当はキースはわたしのことを愛してなんかいないんだわ。
そんなことはないと否定したいけれど、記憶を失う前に彼がわたしに酷く意地悪だったのは間違いようのない事実。
「あ、あ……」
わたしは信じたくない現実を突きつけられて、首を振ってそれを振り払おうとする。
けれど、無慈悲にも映像はそのまま脳裏を流れ続け、わたしはそのあまりの酷さに涙を流した。
わたしのせいで襲われた国境沿いの小さな村。
そのために命を自ら絶った少女。そしてわたしに復讐をしにきたその弟の死。
わたしはこんな大事なことを忘れようとしていたんだわ。
わたしのせいで、罪もなく亡くなった人達のことを忘れ、のうのうとわたしだけ幸せになろうとして。……そんなことが許されるはずもないのに。
「い、や……ぁ」
「イルーシャ!」
震えの止まらないわたしをキースが焦ったように抱きしめてくる。
けれど、それはわたしの能力が暴走するのを止めるためのものだ。
キースはわたしを愛しているわけじゃない。
与えられた甘い言葉も、きっと記憶をなくして逃避したわたしを慰めるだけのもので──
「キース、ごめんなさい……」
嫌われているのに、愛情を無理に求めるようなことをしてごめんなさい。
本当は嫌だったでしょうに、あなたは我が儘なわたしに合わせて婚約までしてくれた。
そして、あなたの優しさに甘えたわたしは恥知らずにもあなたの妻になって一緒に生きるとまで言ってしまった。
──でも、もういい。
キースに無理強いなんてしたくないもの。わたしはもういい加減彼に嫌われているのだと認めなくては。
「……イルーシャ!」
愛しい彼がわたしを酷く心配そうに見つめてくる。たとえそれが演技だとしても、充分幸せな気がした。
「キース……」
わたしは彼の腕の中で微笑むと、次には暗い闇の中に意識を呑み込まれていく。
その直前に「君は全部思い出してしまったんだね」と哀しそうに呟くキースの声が聞こえた。
それからわたしは己の罪深さに目を逸らした罰が当たったのか、原因不明の高熱にうなされるようになり、ベッドに縛り付けられることになってしまった。
──このまま儚くなってしまってもいいかしらね。
食事もろくに喉を通らなくなったわたしは、薬湯と粥でどうにか命を繋いでいる状態だった。……けれど、愛しい人に嫌悪されてまで生きていたくはない。
そうすると伝説の姫君の役目を果たせなくなってしまうけれど、それ以上に、わたしがいなくなることでトリア村のような悲劇を生み出さなくなるだろうという安堵の方が強かった。
「お願いですから、イルーシャ様。もっと召し上がられてください。こんなに細くなってしまわれて……」
泣きそうな顔でユーニスとシェリーが二人がかりで代わる代わるそう言ってくる。
心配してくれる人達には悪いけれど、わたしにはもう生きる気力がなかった。
熱のせいで起きていてもぼうっとしていることが多くて、気がついたときにはカディスに折れそうな程強く抱きしめられている時もあった。
「すまない、イルーシャ。俺があの時に不用意なことを言わなければ……っ」
──いいえ、あれはあなたが悪いんじゃないの。悪いのはひとえにこのわたし。だから、あなたはわたしに謝ることなんてないの。
カディスを押し返すことも出来ずに、わたしは熱に浮かされた頭でそう思う。
ただ、この腕がキースのものだったら、わたしはこのまま死んでもいいのにとさえ思えた。
……そう。キースはわたしが床についていることが多くなってから、わたしにはあまり触れなくなってしまった。
嫌われているのならそれが当然なのだろうけど、やっぱり淋しくて哀しかった。
ただ、夜中にわたしが目を覚ますと、キースが傍にいることが度々あった。
……きっとわたしがこうなったことで責任を感じてるんだわ。
無理をさせていることが申し訳なくて、わたしは彼に何度も謝った。
「キース、ごめんなさい。ごめんなさい……」
愛していると言ってくれたあの言葉がたとえ演技でもわたしは嬉しかった。
そして、仮初めでもあなたの婚約者としてこのまま死んでいけたらどんなに幸せだろう──
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