15 / 54
第一章:魔術師の弟子
第14話 異世界での授業の始まり
しおりを挟む
部屋に戻った千花に告げられたのは、これから礼儀作法の授業が待っているということだった。
千花は授業の時間までディアナに濃いめのミルクティーを入れてもらって、応接セットの長椅子に座って休憩した。
本当は寝室に駆け込んで泣きたかったけど、ディアナ達にも心配かけるだろうし、なんとかそれは思いとどまった。
千花が深いため息をついていると、エドアルドとレイナルドの来訪が告げられる。
千花が入室してもらうように言うと、ほどなくして二人は現れた。
二人に応接セットに座ってもらうと、千花は立ち上がって頭を下げる。
「お二人とも先程は取り乱してしまって申し訳ありませんでした」
「そんなこと誰も気にしてないから大丈夫だよ」
「あの状況で取り乱すなと言う方が酷だろう。……ティカ、大丈夫かい?」
二人が首を横に振って、千花を心配そうに見る。
「大丈夫、って言ったら嘘になりますね。やっぱり家に帰れないのはショックです」
千花は出来るだけ明るく言おうとしたが、結局泣き笑いのようになってしまった。
「ティカ……」
「でも、帰れないのはもう決定してしまったし、今は自分に出来ることをやるだけです。家に帰るという目的のためにも魔術を早く習得したいし」
「……わたし達になにか出来ることはあるかい?」
エドアルドが真摯な瞳で千花を見つめて言う。
「いえ、これといって思い浮かばないんですが……、あ、わたし、この世界の言葉を習いたいです。話すのは言語疎通の指輪でどうにかなってますが、さすがに文字までは理解できないので」
「そうか。ならば、早速教師の手配をしよう。……だが、君が大変になってしまうけれどいいのかい?」
「はい、わたしなら大丈夫です。それに、数年はこの世界に滞在するんですから、言葉が分からないと不便でしょう? このままじゃ本も読めませんし」
「確かにそれは不便だよね」
レイナルドが頷きながら同意する。
「ティカはこの後、礼儀作法を習うのだったね」
「はい、それから午後に魔術を習うことになってます」
エドアルドの言葉を肯定しながら千花は付け足した。
「では、その前に語学を入れようか。これは出来るだけ早く習得したほうがいいからね」
「はい、ありがとうございます」
千花はエドアルドに頭を下げて微笑んだ。
「……ところで、明日カイルの屋敷に行くんだったね」
「あ、そうですね。そういえば、こちらは一週間が六日なんですね」
「ティカの世界は違うのかい?」
「わたしの世界では七日でした。一年が365日で四年に一度366日になるんです」
「なにか複雑だなあ。ここは通して一年が360日なのに」
レイナルドが興味深そうに言う。まあ、閏年の存在は確かにちょっと複雑だ。
「そういえば、先程ティカはカイルをボコボコにしたと言っていたが、いったいどんな状況だったんだい」
「ああそれ、僕も是非知りたいな。あのカイルがボコボコにされるところがまず思い浮かばない」
ふと思い出したようにエドアルドが言った言葉に、レイナルドが興味津々といった態で身を乗り出した。
なんだか自分の凶暴さを暴露するようで千花は少し嫌だったが、こんなに期待されては仕方がない。千花は仕方なく話し出した。
「……ええと、お城に来る前の話なんですが、わたし召喚された時、この国の常識ではちょっとはしたない格好してたみたいなんですね。それでここの服に着替える時に汗かいてたので、お風呂に入らせてもらおうとしたんです。それで、カイルの屋敷の女中の人に着替え一式渡されて、いざお風呂に入ろうとしたら、そこにカイルが残ってて」
千花がいったんそこで話を切ると、王子二人は呆れたような顔をした。
「それは非常識だな」
「カイル、なにを考えてるんだ」
二人が口々にカイルの非常識さを非難するが、肝心な話はこれからだ。
「それで、わたしがカイルに出ていってくれって頼んだら、カイルなんて言ったと思います? 『なんだ、せっかく背中を流してやろうかと思ってたのに』って言ったんですよ! わたし寒気がして、思わずカイルをボコボコにして追い出しましたよ。その前も人の体じろじろ見て『目の保養』とか言うし!」
「それはありえないだろう、カイル」
あまりのことに唖然としてレイナルドが言う。
「……まあ、さすがに背中を流す云々は冗談だと思うが、女性に言うようなことじゃないな」
エドアルドも呆れたように溜息をついた。
「まあね。冗談なのは確かかもしれない。やろうと思えばカイルは風呂でもなんでも覗き放題なんだし」
「は?」
頷きながらのレイナルドの言葉に、千花の目が点になる。
「カイルは移動魔法が使えるだろう? だからどこへでも移動できるし」
「あ」
そうか、そのことをすっかり忘れてた、と千花は口元を覆う。
移動魔法が扱えるということは、いくら浴室の鍵をかけても無駄ということだ。
「……やっぱりティカをカイルの屋敷にやるのは危ないかな。寝室に忍ばれて拘束魔法とか使われたらまずいし」
「……レイナルド殿下、なにか変なことを想像してませんか?」
寝室で拘束とか、まるで変態ではないか。
千花が口の端をひくつかせて言うと、レイナルドがしまったと言うような顔をした。
「い、いや僕はティカの身の安全を考えてだね……」
「まあ、わたしもそういうことはない、と思いたいけどね。しかし、君をカイルの屋敷にやるのは早まったかもしれないと思ってるよ」
冷静なエドアルドまでそんなことを言うので千花は慌てた。
このままでは週末の楽しい庶民生活がなくなってしまうかもしれない。
「いくらカイルでも、そんなことありえませんからっ。わたしも見た目十二歳ですし!」
「いや、君は素顔でももう少し上に見えるよ。体つきもいいし」
エドアルドはフォローしているつもりなのだろうが、余計なセクハラ発言までついてきた。
「第一体を眺めて目の保養と言うのは、そういう対象で見てるとしか思えないし」
「そういう対象って、どういう対象ですか!?」
浮かんでくる恐ろしい想像に、思わずうろたえながら千花が叫ぶように聞く。すると、レイナルドが非常に言いにくそうに言った。
「……いや、異性として見ている、というか……」
「ないですないですないです! そんなことは絶対にありえませんから!」
無理矢理召喚されたあげく、そんな対象に見られるなんてごめんだ。
それに、そんな疑いのために、数少ない庶民生活の日を潰されるのもごめんだった。
千花が椅子から立ち上がって叫ぶと、二人はその勢いに押されたように黙りこんだ。
「あ……うん、まあ、ちょっと考えすぎだったかもしれないな」
「……まあ、カイルにも理性はあるだろうしね」
二人は肩で息をしている千花を毒気が抜かれたように見上げながらそう言った。
とりあえず、週末の庶民生活を死守した千花は、王子二人を見送ると礼儀作法の授業を受けた。
まずはお互いの名を名乗ることから始まったが、立ち方からしてよくないと女性教師から厳しい指摘を受けた。ちなみに教師の名はゼネットだそうだ。
「背筋をまっすぐ伸ばしてください。駄目です、右肩が下がっています!」
千花が身動きする度に厳しい叱責が飛ぶ。
まさか立ち方一つでこんなに何か言われるとは思わなかった千花は、お姫様が実はいかに大変か分かったような気がした。
「はい、そのまままっすぐ歩いてください。……ティカ様、また右肩が下がっています!」
どうにか直線上を歩く練習まではこぎ着けたが、またこれがまっすぐ歩けなくてゼネットからお目玉を頂戴することとなった。
「……それでは次までに今お教えしたことをしっかり復習なさってください。それがお出来になりましたら、礼の授業に入ります」
叱られ通しの一刻(約二時間)の礼儀作法の授業は終わった。
千花は少々ぐったりしながら軽い昼食を終え、今度は語学の授業になった。
現れたのは魔法使いのような長い白髭を生やしたおじいさんだった。千花が聞いたらやはり魔術師でグレッグと名乗った。
「ティカ様は全く文字が分からないそうなのでこれを持ってきました」
そう言って出されたのは可愛い絵本。
全く分からなければ、やっぱり小さい子向けの教え方になるよね、と千花は心の中で苦笑する。
「むかしむかし、あるとうにうつくしいおひめさまがねむっていました」
グレッグが先に一文を読み上げる。
「いいですかな、これが『むかし』、これが『とう』、これが『うつくしい』です」
単語を指し示しながら、グレッグが説明する。
千花はその文字を紙に書き移しながら、言語疎通の指輪を外し、グレッグと合わせて発音した。
「はい、そうです。大変よろしいですよ」
グレッグは先程の礼儀作法の教師のゼネットとは違って優しく教えてくれる。
今度は優しい先生でよかったと千花はほっとした。
途中で談笑を挟みながら千花はグレッグに文字を教わり、最後に勉強に使った絵本を彼からもらった。
「ティカ様、それで今日勉強したところの復習をお願いします。その本はまだ使いますからまた持ってきてください」
「はい」
グレッグの優しい笑みに、千花も微笑み返して和やかな時間は終わった。
それにしても、さっきの授業と同じ時間のはずなのに、楽しい時はすぐに過ぎるものだなあと千花はしみじみ思った。
「んー……、これであとは魔術の授業かあ」
礼儀作法の教師のゼネットとカイルではどちらが厳しいだろう。……やっぱり鬼畜なカイルの方がより厳しそうな感じがする。
千花は深い溜息をつくと、カイルが呼びにくるまで部屋で休憩及び待機をしていた。
千花は授業の時間までディアナに濃いめのミルクティーを入れてもらって、応接セットの長椅子に座って休憩した。
本当は寝室に駆け込んで泣きたかったけど、ディアナ達にも心配かけるだろうし、なんとかそれは思いとどまった。
千花が深いため息をついていると、エドアルドとレイナルドの来訪が告げられる。
千花が入室してもらうように言うと、ほどなくして二人は現れた。
二人に応接セットに座ってもらうと、千花は立ち上がって頭を下げる。
「お二人とも先程は取り乱してしまって申し訳ありませんでした」
「そんなこと誰も気にしてないから大丈夫だよ」
「あの状況で取り乱すなと言う方が酷だろう。……ティカ、大丈夫かい?」
二人が首を横に振って、千花を心配そうに見る。
「大丈夫、って言ったら嘘になりますね。やっぱり家に帰れないのはショックです」
千花は出来るだけ明るく言おうとしたが、結局泣き笑いのようになってしまった。
「ティカ……」
「でも、帰れないのはもう決定してしまったし、今は自分に出来ることをやるだけです。家に帰るという目的のためにも魔術を早く習得したいし」
「……わたし達になにか出来ることはあるかい?」
エドアルドが真摯な瞳で千花を見つめて言う。
「いえ、これといって思い浮かばないんですが……、あ、わたし、この世界の言葉を習いたいです。話すのは言語疎通の指輪でどうにかなってますが、さすがに文字までは理解できないので」
「そうか。ならば、早速教師の手配をしよう。……だが、君が大変になってしまうけれどいいのかい?」
「はい、わたしなら大丈夫です。それに、数年はこの世界に滞在するんですから、言葉が分からないと不便でしょう? このままじゃ本も読めませんし」
「確かにそれは不便だよね」
レイナルドが頷きながら同意する。
「ティカはこの後、礼儀作法を習うのだったね」
「はい、それから午後に魔術を習うことになってます」
エドアルドの言葉を肯定しながら千花は付け足した。
「では、その前に語学を入れようか。これは出来るだけ早く習得したほうがいいからね」
「はい、ありがとうございます」
千花はエドアルドに頭を下げて微笑んだ。
「……ところで、明日カイルの屋敷に行くんだったね」
「あ、そうですね。そういえば、こちらは一週間が六日なんですね」
「ティカの世界は違うのかい?」
「わたしの世界では七日でした。一年が365日で四年に一度366日になるんです」
「なにか複雑だなあ。ここは通して一年が360日なのに」
レイナルドが興味深そうに言う。まあ、閏年の存在は確かにちょっと複雑だ。
「そういえば、先程ティカはカイルをボコボコにしたと言っていたが、いったいどんな状況だったんだい」
「ああそれ、僕も是非知りたいな。あのカイルがボコボコにされるところがまず思い浮かばない」
ふと思い出したようにエドアルドが言った言葉に、レイナルドが興味津々といった態で身を乗り出した。
なんだか自分の凶暴さを暴露するようで千花は少し嫌だったが、こんなに期待されては仕方がない。千花は仕方なく話し出した。
「……ええと、お城に来る前の話なんですが、わたし召喚された時、この国の常識ではちょっとはしたない格好してたみたいなんですね。それでここの服に着替える時に汗かいてたので、お風呂に入らせてもらおうとしたんです。それで、カイルの屋敷の女中の人に着替え一式渡されて、いざお風呂に入ろうとしたら、そこにカイルが残ってて」
千花がいったんそこで話を切ると、王子二人は呆れたような顔をした。
「それは非常識だな」
「カイル、なにを考えてるんだ」
二人が口々にカイルの非常識さを非難するが、肝心な話はこれからだ。
「それで、わたしがカイルに出ていってくれって頼んだら、カイルなんて言ったと思います? 『なんだ、せっかく背中を流してやろうかと思ってたのに』って言ったんですよ! わたし寒気がして、思わずカイルをボコボコにして追い出しましたよ。その前も人の体じろじろ見て『目の保養』とか言うし!」
「それはありえないだろう、カイル」
あまりのことに唖然としてレイナルドが言う。
「……まあ、さすがに背中を流す云々は冗談だと思うが、女性に言うようなことじゃないな」
エドアルドも呆れたように溜息をついた。
「まあね。冗談なのは確かかもしれない。やろうと思えばカイルは風呂でもなんでも覗き放題なんだし」
「は?」
頷きながらのレイナルドの言葉に、千花の目が点になる。
「カイルは移動魔法が使えるだろう? だからどこへでも移動できるし」
「あ」
そうか、そのことをすっかり忘れてた、と千花は口元を覆う。
移動魔法が扱えるということは、いくら浴室の鍵をかけても無駄ということだ。
「……やっぱりティカをカイルの屋敷にやるのは危ないかな。寝室に忍ばれて拘束魔法とか使われたらまずいし」
「……レイナルド殿下、なにか変なことを想像してませんか?」
寝室で拘束とか、まるで変態ではないか。
千花が口の端をひくつかせて言うと、レイナルドがしまったと言うような顔をした。
「い、いや僕はティカの身の安全を考えてだね……」
「まあ、わたしもそういうことはない、と思いたいけどね。しかし、君をカイルの屋敷にやるのは早まったかもしれないと思ってるよ」
冷静なエドアルドまでそんなことを言うので千花は慌てた。
このままでは週末の楽しい庶民生活がなくなってしまうかもしれない。
「いくらカイルでも、そんなことありえませんからっ。わたしも見た目十二歳ですし!」
「いや、君は素顔でももう少し上に見えるよ。体つきもいいし」
エドアルドはフォローしているつもりなのだろうが、余計なセクハラ発言までついてきた。
「第一体を眺めて目の保養と言うのは、そういう対象で見てるとしか思えないし」
「そういう対象って、どういう対象ですか!?」
浮かんでくる恐ろしい想像に、思わずうろたえながら千花が叫ぶように聞く。すると、レイナルドが非常に言いにくそうに言った。
「……いや、異性として見ている、というか……」
「ないですないですないです! そんなことは絶対にありえませんから!」
無理矢理召喚されたあげく、そんな対象に見られるなんてごめんだ。
それに、そんな疑いのために、数少ない庶民生活の日を潰されるのもごめんだった。
千花が椅子から立ち上がって叫ぶと、二人はその勢いに押されたように黙りこんだ。
「あ……うん、まあ、ちょっと考えすぎだったかもしれないな」
「……まあ、カイルにも理性はあるだろうしね」
二人は肩で息をしている千花を毒気が抜かれたように見上げながらそう言った。
とりあえず、週末の庶民生活を死守した千花は、王子二人を見送ると礼儀作法の授業を受けた。
まずはお互いの名を名乗ることから始まったが、立ち方からしてよくないと女性教師から厳しい指摘を受けた。ちなみに教師の名はゼネットだそうだ。
「背筋をまっすぐ伸ばしてください。駄目です、右肩が下がっています!」
千花が身動きする度に厳しい叱責が飛ぶ。
まさか立ち方一つでこんなに何か言われるとは思わなかった千花は、お姫様が実はいかに大変か分かったような気がした。
「はい、そのまままっすぐ歩いてください。……ティカ様、また右肩が下がっています!」
どうにか直線上を歩く練習まではこぎ着けたが、またこれがまっすぐ歩けなくてゼネットからお目玉を頂戴することとなった。
「……それでは次までに今お教えしたことをしっかり復習なさってください。それがお出来になりましたら、礼の授業に入ります」
叱られ通しの一刻(約二時間)の礼儀作法の授業は終わった。
千花は少々ぐったりしながら軽い昼食を終え、今度は語学の授業になった。
現れたのは魔法使いのような長い白髭を生やしたおじいさんだった。千花が聞いたらやはり魔術師でグレッグと名乗った。
「ティカ様は全く文字が分からないそうなのでこれを持ってきました」
そう言って出されたのは可愛い絵本。
全く分からなければ、やっぱり小さい子向けの教え方になるよね、と千花は心の中で苦笑する。
「むかしむかし、あるとうにうつくしいおひめさまがねむっていました」
グレッグが先に一文を読み上げる。
「いいですかな、これが『むかし』、これが『とう』、これが『うつくしい』です」
単語を指し示しながら、グレッグが説明する。
千花はその文字を紙に書き移しながら、言語疎通の指輪を外し、グレッグと合わせて発音した。
「はい、そうです。大変よろしいですよ」
グレッグは先程の礼儀作法の教師のゼネットとは違って優しく教えてくれる。
今度は優しい先生でよかったと千花はほっとした。
途中で談笑を挟みながら千花はグレッグに文字を教わり、最後に勉強に使った絵本を彼からもらった。
「ティカ様、それで今日勉強したところの復習をお願いします。その本はまだ使いますからまた持ってきてください」
「はい」
グレッグの優しい笑みに、千花も微笑み返して和やかな時間は終わった。
それにしても、さっきの授業と同じ時間のはずなのに、楽しい時はすぐに過ぎるものだなあと千花はしみじみ思った。
「んー……、これであとは魔術の授業かあ」
礼儀作法の教師のゼネットとカイルではどちらが厳しいだろう。……やっぱり鬼畜なカイルの方がより厳しそうな感じがする。
千花は深い溜息をつくと、カイルが呼びにくるまで部屋で休憩及び待機をしていた。
0
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる