ショートショートのお茶漬け

rara33

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第1話 ホットチョコレート

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 今日はバレンタインデー。

「本当にチョコもらってない?」

 モテる彼氏に何度聞いても、首を横に振るばかり。

 おかしいな。

 だって、さっきからずっと警報が鳴ってるよ。

 私の作った「チョコ発見器」が、彼を前に絶賛発動中。

「隠してるんでしょ」

「そんなことないよ」

 彼は優しく微笑んで私にキスをした。

 思う存分熱いキスを楽しむと、

 私は彼から顔を離した。

 自分の唇を舐めたら、甘いチョコレートの味がした。

「食べたんでしょ」

「そんなことないよ」


 彼の唇の端が、少し溶けて無くなっていた。

(了)


◎チョコレートも愛も、食べすぎにご注意を。

お読みくださり、誠にありがとうございます。
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