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2章 病院編
32話
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僕達は現在エレベーターの中にいて、7階に着くまで待っていた。翼さんは僕の顔を見て何かを言いたそうに普段見せないような不満そうな顔を見せていた。
その理由は分かっている。黒藤冬夜が地下であの化物相手に、僕達のために時間を作るべく残ってくれたこと。
僕達は生き延びる為に黒藤君を置いて行った形となってしまったのだ。……いや翼さんは悪くない、僕の独断で決めた事だ。
「翼さん……僕を恨んでくれても良いよ」
「……いえ、十川さんと冬夜さんの考えは分かっているつもりです。けど……十川さんが1人でその決断をした事に少し拗ねているだけです」
「翼さん……」
何て心優しい人なんだ。僕のこの非道と言われるかもしれない決断の責任を1人で背負った事に不満を抱いていたのだ。
何故私に一言伝えてくれなかったのか?きっと翼さんはそう思っているに違いない。
先程のあの決断を僕は悔やんではいない。何故なら一人が引き付けていなければ確実に私達三人はエレベーターの中であの化け物に殺されていただろう。
だからその囮役を名乗り上げてくれた黒藤君に頼った。しかし別に僕は彼を見捨てた訳ではない。
彼には何かしらの考えがあると踏んでこの決断をしたのだ。それが何かはわからない。けど何かしらの考えがなきゃ自分が残るとは言わないだろう……あれはどこからどう見ても人間が相手して良い化け物ではないから。
僕はあの化物の声を聞いただけで体が完全に硬直してしまった。動いてしまえば死ぬと直感で思ってしまったのだ。
その姿はあまりにも恐ろしかった。ゾンビとは比にならないくらいに禍々しさが溢れ出していた。
けど黒藤君だけは何故かそんな状況に慣れているようであった。あの化物を見てしまえば頭の中が恐怖でいっぱいになるはずなのに、黒藤君の顔からは恐怖があまり感じられなかった。
自分の心配よりも私達の心配をしていた点からもどこか余裕があったように見える。
翼さんは言っていた。黒藤君はゾンビに対して恐怖を感じないから襲われないのだと……それはどう意味なのか?その時の意味を今聞く事にした。
「翼さん、君は黒藤君が恐怖を感じないからゾンビに襲われないと言っていたよね?」
「は、はい……冬夜さんは自分でもそう言ってました」
「そうか……」
ゾンビに対して恐怖を感じないから襲われない?本当にそんな事があるのだろうか……。
感情を読み取る生物など聞いたこともないし、出来るはずもない。人間ですら人の感情を読み取るのは難しいというのに屍と同じ存在と言っていいゾンビにそんな芸当ができるというのか?
(……怪しい。彼は実は何か隠しているんじゃないのか?)
その隠している何かがあるから敢えて僕達を遠ざけて地下に残った……とか?その可能性は大いにありえる。しかし……
(その問題は直接聞く方がいいだろう、今は……)
エレベーターが7階にたった今到達する。そしてそのドアが開こうとする。僕達は予め予想できている光景に対して唾を飲み込み身構える。
ドアが開く。目の前に見えるのはエレベーターが開いた音に反応してこちらを向く何体ものゾンビ。
「ヴォォォ……」
「いやっ……!」
「くっ……!」
こちらに向かって走り出すゾンビ。僕は仕方なくエレベーターのドアを閉めて別の階に移動する方に切り替える。
「ど、どこに向かうんですか!?」
「屋上だ、あそこならエレベーターのすぐ近くに階段がある。そこならさすがにゾンビはいないはずだ」
屋上は基本鍵が掛かっているため誰かが屋上にできることは不可能だ。一応僕はそれなりに役職が高いので鍵の管理を任せられている。よって屋上に僕達だけが出る事が可能だ。
そして10階に到達したエレベーターのドアが開く。
「ヴォォォ……!」
当然ゾンビはこの階にもいたが、僕達の方が階段には近い。
「こっちだ!」
「は、はい!」
僕は屋上につながるドアの鍵を解除して、屋上に出る。そしてゾンビ達もこっちに入って来ないように鍵を閉める。
「……ふぅ、これでひとまず安心だろう」
「そう、みたいですね……」
「ヴォォォ……!」
ゾンビ達はすぐそこまで来ており、屋上のドアを何回も叩いていた。屋上に来て安全になったはいいが、僕達は完全に袋小路であった。
「冬夜さん……大丈夫かな」
僕達も危機的状況なのにも関わらず、彼の心配をしている翼さん。地下に置いて行ったことを余程悔いているのだろう。
「生きている事を信じるしか無い。僕達はまた彼に助けてもらわないとここを出れないのだから……」
「そうですね……」
僕達は二人とも彼が無事に戻ってくるのを信じて壁に背中を預けて地面に座っていた。出来ることはもう何もない……僕達は無力でしか無い。
どこまでも無力で……再び彼に頼るしか無いのだから。
(……そういえば久しぶりに外に出た気がする)
翼さんもそうだったのか、物思いにふけたような顔で空を見上げていた。そして何を思ったのか翼さんは口を開いた。
「こんな世界になってしまったのに……雲だけはいつも通りですね。ずっと眺めているとまるで今のこの世界が夢なんじゃ無いかと思えるくらいに……」
「……そうだね」
僕もつられてゆったりと動いている雲を見つめる。何もかもが変わってしまったこの世界の中で、唯一雲だけは以前と変わらなく風に流されてゆっくりと動き続けていた。
「戻りたいですね……前みたいに」
「あぁ……」
目線を雲から翼さんの横顔に移す。翼さんの顔からは一筋の綺麗な涙が流れていた。
僕はそれを見て胸が締め付けられる思いになる。
(僕がこの事件を引き起こした原因の1人かも知れないのだ……あの時僕が危機感を持って院長に忠告していればこんな事には……)
事件の犯人が院長では無いと信じたいが、状況証拠的に院長である可能性が高い。あの時……院長は自分で処分をすると言っていたが、院長1人任せてしまったのがターニングポイントだったのだ。
院長はもう既に考えていたのかもしれない。P-tBを利用する計画を……。
「院長……今どこにいるんですか。何で事件が起きた当日に限って何の音沙汰もなく欠勤をしたのですか……」
そう、あの日は珍しく院長が無断欠勤をした日であった。僕達は驚いたが、そんな事もあると思って特に気にする事無かった……。
今になって思えばあの日は計画を進めている真っ最中だったのかもしれないな。
「何もかもが今となってはもう遅いな……」
1つでも違和感に気づいて行動を起こしていれば何かが変わっていたのかもしれない。
……しかし、もう遅いのだ。既に遅過ぎるほどに遅いのだ。
なんて最悪な世界なんだ……良いことなんて何一つもない。別れと悲しみの連続でしかないこんな世界……院長、貴方はこんな世界を望んだというのですか?
無言の時間が続けば続くほど誰かを責めずにはいられなかった。自分も責任を負うべき1人なのに関わらず……。
そんな時だった。翼さんが再び口を開いたのは。
「……でも私はこんな世界で唯一起きた良いことを知ってます」
「……良いこと?」
そんなことがあるのか?それは一体……?
「それは冬夜さんに出会えた事です。私だけでなく十川さんも救ってくれました。こんな重荷でしかない私を見捨てないでいてくれました」
涙を流した跡が赤くなっていたが、顔は先程よりも晴れやかだった。
黒藤冬夜に出会えたこと、それは翼さんにとってこんな不幸続きの世界でも負けないくらいに喜ばしい出来事だったに違いない。
「そうだね……あんな素晴らしい人間中々居ない」
自分の命を顧みず僕達を逃がしてくれた。あの化物を相手にして……簡単にできることじゃない。
「彼は僕達の希望だ……大丈夫、絶対に帰ってくる。ヒーローは悪なんかに負けない……そうだろう?」
「!!……はい、その通りです」
翼さんは一瞬驚いたような顔を見せて、私の顔を見てくしゃっとした笑顔で微笑んだのだった。
その理由は分かっている。黒藤冬夜が地下であの化物相手に、僕達のために時間を作るべく残ってくれたこと。
僕達は生き延びる為に黒藤君を置いて行った形となってしまったのだ。……いや翼さんは悪くない、僕の独断で決めた事だ。
「翼さん……僕を恨んでくれても良いよ」
「……いえ、十川さんと冬夜さんの考えは分かっているつもりです。けど……十川さんが1人でその決断をした事に少し拗ねているだけです」
「翼さん……」
何て心優しい人なんだ。僕のこの非道と言われるかもしれない決断の責任を1人で背負った事に不満を抱いていたのだ。
何故私に一言伝えてくれなかったのか?きっと翼さんはそう思っているに違いない。
先程のあの決断を僕は悔やんではいない。何故なら一人が引き付けていなければ確実に私達三人はエレベーターの中であの化け物に殺されていただろう。
だからその囮役を名乗り上げてくれた黒藤君に頼った。しかし別に僕は彼を見捨てた訳ではない。
彼には何かしらの考えがあると踏んでこの決断をしたのだ。それが何かはわからない。けど何かしらの考えがなきゃ自分が残るとは言わないだろう……あれはどこからどう見ても人間が相手して良い化け物ではないから。
僕はあの化物の声を聞いただけで体が完全に硬直してしまった。動いてしまえば死ぬと直感で思ってしまったのだ。
その姿はあまりにも恐ろしかった。ゾンビとは比にならないくらいに禍々しさが溢れ出していた。
けど黒藤君だけは何故かそんな状況に慣れているようであった。あの化物を見てしまえば頭の中が恐怖でいっぱいになるはずなのに、黒藤君の顔からは恐怖があまり感じられなかった。
自分の心配よりも私達の心配をしていた点からもどこか余裕があったように見える。
翼さんは言っていた。黒藤君はゾンビに対して恐怖を感じないから襲われないのだと……それはどう意味なのか?その時の意味を今聞く事にした。
「翼さん、君は黒藤君が恐怖を感じないからゾンビに襲われないと言っていたよね?」
「は、はい……冬夜さんは自分でもそう言ってました」
「そうか……」
ゾンビに対して恐怖を感じないから襲われない?本当にそんな事があるのだろうか……。
感情を読み取る生物など聞いたこともないし、出来るはずもない。人間ですら人の感情を読み取るのは難しいというのに屍と同じ存在と言っていいゾンビにそんな芸当ができるというのか?
(……怪しい。彼は実は何か隠しているんじゃないのか?)
その隠している何かがあるから敢えて僕達を遠ざけて地下に残った……とか?その可能性は大いにありえる。しかし……
(その問題は直接聞く方がいいだろう、今は……)
エレベーターが7階にたった今到達する。そしてそのドアが開こうとする。僕達は予め予想できている光景に対して唾を飲み込み身構える。
ドアが開く。目の前に見えるのはエレベーターが開いた音に反応してこちらを向く何体ものゾンビ。
「ヴォォォ……」
「いやっ……!」
「くっ……!」
こちらに向かって走り出すゾンビ。僕は仕方なくエレベーターのドアを閉めて別の階に移動する方に切り替える。
「ど、どこに向かうんですか!?」
「屋上だ、あそこならエレベーターのすぐ近くに階段がある。そこならさすがにゾンビはいないはずだ」
屋上は基本鍵が掛かっているため誰かが屋上にできることは不可能だ。一応僕はそれなりに役職が高いので鍵の管理を任せられている。よって屋上に僕達だけが出る事が可能だ。
そして10階に到達したエレベーターのドアが開く。
「ヴォォォ……!」
当然ゾンビはこの階にもいたが、僕達の方が階段には近い。
「こっちだ!」
「は、はい!」
僕は屋上につながるドアの鍵を解除して、屋上に出る。そしてゾンビ達もこっちに入って来ないように鍵を閉める。
「……ふぅ、これでひとまず安心だろう」
「そう、みたいですね……」
「ヴォォォ……!」
ゾンビ達はすぐそこまで来ており、屋上のドアを何回も叩いていた。屋上に来て安全になったはいいが、僕達は完全に袋小路であった。
「冬夜さん……大丈夫かな」
僕達も危機的状況なのにも関わらず、彼の心配をしている翼さん。地下に置いて行ったことを余程悔いているのだろう。
「生きている事を信じるしか無い。僕達はまた彼に助けてもらわないとここを出れないのだから……」
「そうですね……」
僕達は二人とも彼が無事に戻ってくるのを信じて壁に背中を預けて地面に座っていた。出来ることはもう何もない……僕達は無力でしか無い。
どこまでも無力で……再び彼に頼るしか無いのだから。
(……そういえば久しぶりに外に出た気がする)
翼さんもそうだったのか、物思いにふけたような顔で空を見上げていた。そして何を思ったのか翼さんは口を開いた。
「こんな世界になってしまったのに……雲だけはいつも通りですね。ずっと眺めているとまるで今のこの世界が夢なんじゃ無いかと思えるくらいに……」
「……そうだね」
僕もつられてゆったりと動いている雲を見つめる。何もかもが変わってしまったこの世界の中で、唯一雲だけは以前と変わらなく風に流されてゆっくりと動き続けていた。
「戻りたいですね……前みたいに」
「あぁ……」
目線を雲から翼さんの横顔に移す。翼さんの顔からは一筋の綺麗な涙が流れていた。
僕はそれを見て胸が締め付けられる思いになる。
(僕がこの事件を引き起こした原因の1人かも知れないのだ……あの時僕が危機感を持って院長に忠告していればこんな事には……)
事件の犯人が院長では無いと信じたいが、状況証拠的に院長である可能性が高い。あの時……院長は自分で処分をすると言っていたが、院長1人任せてしまったのがターニングポイントだったのだ。
院長はもう既に考えていたのかもしれない。P-tBを利用する計画を……。
「院長……今どこにいるんですか。何で事件が起きた当日に限って何の音沙汰もなく欠勤をしたのですか……」
そう、あの日は珍しく院長が無断欠勤をした日であった。僕達は驚いたが、そんな事もあると思って特に気にする事無かった……。
今になって思えばあの日は計画を進めている真っ最中だったのかもしれないな。
「何もかもが今となってはもう遅いな……」
1つでも違和感に気づいて行動を起こしていれば何かが変わっていたのかもしれない。
……しかし、もう遅いのだ。既に遅過ぎるほどに遅いのだ。
なんて最悪な世界なんだ……良いことなんて何一つもない。別れと悲しみの連続でしかないこんな世界……院長、貴方はこんな世界を望んだというのですか?
無言の時間が続けば続くほど誰かを責めずにはいられなかった。自分も責任を負うべき1人なのに関わらず……。
そんな時だった。翼さんが再び口を開いたのは。
「……でも私はこんな世界で唯一起きた良いことを知ってます」
「……良いこと?」
そんなことがあるのか?それは一体……?
「それは冬夜さんに出会えた事です。私だけでなく十川さんも救ってくれました。こんな重荷でしかない私を見捨てないでいてくれました」
涙を流した跡が赤くなっていたが、顔は先程よりも晴れやかだった。
黒藤冬夜に出会えたこと、それは翼さんにとってこんな不幸続きの世界でも負けないくらいに喜ばしい出来事だったに違いない。
「そうだね……あんな素晴らしい人間中々居ない」
自分の命を顧みず僕達を逃がしてくれた。あの化物を相手にして……簡単にできることじゃない。
「彼は僕達の希望だ……大丈夫、絶対に帰ってくる。ヒーローは悪なんかに負けない……そうだろう?」
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