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♯01
新しい任務
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♯01
任務
ピピピピ ピピピピ ピピピ カチ
悠「ん"ん"っ…… もう朝か~……」
僕は、アラームを止めると、ふわぁ~と大きなあくびをし、ぼけーとしていた。
数分ぐらい止まっていると、下から声がした。
燼「ゆーくーん?ご飯だよ~はやく起きて~」
燼の声だ。燼と僕は、同居している。それは、燼に居場所がないためだ。僕は元から家事全般があまり得意ではなかった。殆ど任せてしまうけれど、それでもいいかと言うと、燼は受けてくれた。しかし、本当にやってくれるとは。しかも、立派に。
僕は、もう一度大きなあくびをしてから、クローゼットを開け、服を選びはじめた。
燼「あっ、悠くんおはよ!」
悠「よう燼!グーモ!」
僕は着替えが終わると燼が待っている一階へ行き、挨拶を交わした。
一階には、美味しそうな匂いが漂っており、食事をするテーブルの上には、目玉焼きにベーコンが乗っている皿と、茶碗に白米、お椀に豚汁が2人分、つけられている。
燼「さあ、冷めないうちに食べよ!」
悠「そうだな、では!」
燼、悠「いただきます!!」
2人でパン!と手を合わせ昼食をとりはじめる。
その時
ジリリリリン!! ジリリリリン!! ジリリリリン!!
と、電話がなった。
こんな時間に電話なんて。誰だろう。
燼は急いで立ち上がり、相手に聞こえるはずがないのに、「はーーい」と言っている。
それをきいて、飲んでいた味噌汁を吹き出しそうになったが、こらえた。
燼「もしもし?あ!俊!久しぶり~、元気してた~?」
何っ!?電話相手は俊なのか!最近全然あっていなかったからな、久しぶりに話したい。電話越しでも!
燼「今ねー、ゆうくんと朝食をとっていたところなんだ~…て、ちょっと!」
悠「俊!久しいな!僕だ、悠だ!」
燼「急に入ってこないでよね………無視すんなや💢」
燼と俊が話している途中で、僕に電話を取られたので、燼は怒っている。申し訳ないとは思っているが、僕もしゅんと話しがしたい。これくらい許して欲しい。
僕はまぁまぁと言うと、「何がまぁまぁだよ」と拗ねている。すまん。
心の中で燼に謝っていると、俊が急にこんなことを言い始めた。
俊「ねぇ!今回の任務、手伝ってくれない?すっっっごい面倒臭くて」
悠「はぁ!?面倒臭いで、手伝ってやるか~って言うやつどこにいんだよ!」
俊「ここにいるでしょ?そう言って、前回も手伝っくれたんだし」
悠「ぐぬぬ……」
確かに、前回も俊にそう言われ、仕方ないと思い手伝った。しかし、今回は二度目だ。これ以上甘やかしたら、何でも屋としての仕事が僕にまで渡ってくるようになってしまうかもしれない。
でも、2度目はさすがにまだ早いか?
3度目にしよう。
悠「だぁぁぁ……わーったよ!手伝ってやるよ、でも!今回までだからな!これ以上はないからな!」
俊「えっ!?本当に手伝ってくれるの?やったぁ!俺、頑張っちゃう♪♪じゃあ、待ち合わせは、今日の9時に君たちの家の近くの橋のところね!依頼内容はそんときに話すから、んじゃあ!」
ガチャン
僕は最初っから頑張れよ…と思ったがあえて口に出さなかった。
僕が俊と電話している最中に、ほかごとをしていた燼が「えーなになに~?」と、遅れてきたので、僕が事情説明をし、燼も、もちろん行くの事。「悠くん1人に出来ないからね~」と、なんか言っているが、お前が片時も僕の傍を離れたくないからだろと思いつつ、「ハイハイ」と、軽く受け流した。
待ち合わせじがんは9時か。
ふと時計を見ると、時間は、8時45分を指していた。やっべ!
起きた時間が遅かったのか、通話時間が長すぎだのか、どっちか分からないが、まだ朝食を食べ終わっていない!味噌汁や白米は、完全に冷めているが問題ない。とりあえず急げ!
僕は猛スピードで朝食を食べ、出かける支度をした。何とか9時には出られたが、少し遅かったみたいだ。
橋のところには、俊が腕を組んで柵にもたれかかっていた。
悠「すまん!待ったか?」
俊「待ったよ、頼んどいて言うのもあれだけど、俺待つの嫌いって言ったよね?頼んどいて言うのもあれだけど、もうちょっと早く来てくれたら嬉しいな」
悠「……本当に頼んどいて言うのもあれだけどだな。俊が9時とか言うから、僕達は急いできたってのに!俊じゃなきゃ、僕は電話も燼から奪い取らなかったよ!」
俊「ゆう……トゥンク♡」
悠「トゥンク♡じゃねぇよ。ほら、さっさと行くぞ」
何気ない会話を終えて、俊の依頼場所に行く時、燼のこえがさっきからしないことにに気がついた。俊と2人で「おーい、じーん?」「どこー?」と探していると、猫の鳴き声が聞こえた。
ふとそちらを見ると、見慣れた後ろ姿があった。
燼「キャー可愛いーー!!!」
悠「何好きな男優見た時に出る女の声出してんだ」
俊「どういうツッコミ?」
燼は猫が大好きだ。近くに猫がいると、予定をすっぽかしてでも猫を撫でに行く。予定の時間が迫っていてもだ。それが困ったもんじゃないが、燼がよろこんでいるのであれば、問題はないとは思うが……
そいやぁ、まだ俊から依頼内容きいてなかったな、きいてみるか。
悠「なぁ、俊。今日の依頼ってどんな内容なんだ?めんどくさいって言ってたけど」
俊「あぁー……実は言うと、今日任務、殺しなんだ。しかもさー、ひとつの団を潰せって言うんだよ?なんかみんな強いらしくてさ、俺一人じゃ出来ないと思って、君たちにお願いしたんだ。もちろん、分かってくれるよね?」
悠、燼「はぁーー?!」
燼「また殺し~?俺飽きたー!悠くんがすぐ終わらせちゃうもん」
悠「僕はその団が何人編成かで、僕の有利か不利かが変わる」
俊「ざっと50人って言ってた」
悠「………ちょっと厳しいかもな」
僕は一般にはいない珍しい人種らしく、普段は目立たずに生活しているが、俊の以来で、特に殺しの内容だと、周りに見られたり、色々と目立ってしまう。ので、能力を使うならば、少人数の時、又は、相手を1人も逃さずに始末出来れば問題ない。だが、1人でも逃すと、逃れたものから拡がっていく可能性があり、最悪の場合では、この世界に居場所が無くなる。燼と俊には迷惑をかけたくない。この任務はだいぶ厄介だ。
俊「とりあえずいこ?取引先の人と待ち合わせしてるんだ」
悠「ん?どこで待ち合わせしているんだ?」
俊「えーっと……あっちの方」
僕は前の任務で「千里眼」っぽい能力を使う奴がいたので、コピった。そして僕は、その千里眼擬きを使い、俊が指を指した方向を見てみた。町は見えたが、依頼人がいる場所が分からないと話にならない。
悠「……なぁ俊。もっと詳しく言えないか?例えば、依頼人とここで会おうって言って約束しているビルの形とか、名前でもいいから」
俊「んーーと、確か、「ラウンジビル」とか言ってた気がする」
悠「ラウンジ…ビルね、OK」
僕はもう一度みて、ビルを探した。
悠「お、あったあった」
俊「さっすがー!早いね!」
悠「テレポートで行きたいところだが、人の目が気になるな」
燼「歩いていくの?時間かかっちゃうよ」
俊「ねぇねぇ!俺、鬼ごっこしながら行きたい!」
悠「鬼ごっこー?」
燼「まぁいいんじゃない?」
悠「……しゃーねーな」
俊「やったー!」
ビルを見つけた僕は、テレポートで行こうと思ったが、周りには人が沢山いるため、隠れる必要がある。その隠れる場所を探したが、どこも人がいた。仕方なく、僕達は走っていくことにした。しかも俊が、鬼ごっこしながらがいいと言い、まぁ、楽しく観光も悪くはなかったが、遊びなが行くのもありかなと思い、僕達はジャンケンをした。最初の鬼は燼。燼は「あー負けちゃったー」と、呑気に言っているが、僕達は結構必死に逃げなければならない。しかもこの鬼ごっこには、最初に捕まった人は罰ゲームを受けなければならない。罰ゲームの内容は、1日、捕まった時の鬼の言うことを聞くという、地獄のような命令だ。
さらに、今の鬼は燼。燼は必ず最初に僕を追いかけてくる。ゴールがなければ僕は確実に死ぬ。だが、ちゃんとゴールがあるのがありがたい。目的地(ラウンジビル)に着けば、鬼に追いかけられる恐怖から開放される。なんとしてでも逃げ切らなければ!
俊「じゃあ燼、10秒たったら追いかけてきてね、よーーい、スタート!」
燼「ゆーくーん!そんなに急いで逃げなくていいよー、すぐ君のところに行くからねー!」
悠「急ぐに決まってんだろー!てか来んな!」
僕は俊の初めの合図で猛スピードで走った。俊のバカ高い身体能力をコピーしているおかげで、いつもより何倍も早い。
しかし、燼は今の僕と同じぐらいのスピードで僕を追いかけてくる。バケモンかよ。でも、燼の言うことはききたくない!絶対に!!
悠「えっと、目的地はと……あっちだな」
僕は、後ろでひとつにまとめられている赤髪を、風になびかせながらジャンプをし、近くにあった高いマンションの屋上へと飛び乗った。
悠「やっぱこっちの方が走りやすいな」
俊「いい感じだね、悠」
悠「うぉっ!?って俊かよ。びっくりさせんな」
俊「ふふっ、悠、面白いね」
悠「ん?なんだその笑い方」
俊「え、何?変?」
悠「いーや、女だなって思っただけ~。とりま燼が来る前に早く行こう」
俊「うん、と言いたいところだけど……」
悠「?」
俊「もう後ろに見えてるんだよね」
悠「はぁぁぁぁ!?」
燼「ゆーくーん!!あれ、俊もいるじゃーん。ラッキー!」
悠「来んな来んな来んな来んな来んな!!!!」
燼「そこまで言われると悲しくなるんだけど………」
悠「すまん!!!だがこれだけは言わせてくれ!お前だけには絶っっっ対に捕まりたくないんだよ!」
僕は、後ろから燼に「ひどーい」と言われながら全速力で走った。目的地まであと少し。このままのペースで走れば……
燼「つーかまーえた!」
悠「なっ!?」
燼「残念だったねゆーくん♪♪」
悠「くっそーー!!!あと少しだったのにー!!」
燼「大人しく俺の言うこときいてよね」
悠「うぅ……はい…」
燼「従順な悠くんもいいね!」
悠「ざっけんな」
僕はゴールまで後少しのところで捕まってしまった。なんだよ従順な僕って。
一体なんの命令をされるが分からないが、燼のことだから、くだらないことを頼んでくるに違いない。史上最悪な王様ゲームだな。俊は燼の後ろから着いてやってきた。「2人とも早いね~」と言いながら。呑気か。
とにかく、ビルには着いたので、あとは依頼人のところまで行こう。
悠「俊、何階の何号室だ」
俊「10階の8021号室」
悠「おっけ」
僕達は、エスカレーターで10階まで行き、8021号室のドアをノックした。そしたら中から「どうぞ」と言う、男の人の声がきこえた。僕達は、「失礼します」と言い、部屋に入った。
ほのぼの噂話~ 888888888~
燼は、悠のことが大好きで、よく追いかけ回していますが、悠は嫌がっていますよね?ですが、実は悠も、それが日常化してしまったらしく、燼から何も無いと、少し不安になってしまうそうですよ。
任務
ピピピピ ピピピピ ピピピ カチ
悠「ん"ん"っ…… もう朝か~……」
僕は、アラームを止めると、ふわぁ~と大きなあくびをし、ぼけーとしていた。
数分ぐらい止まっていると、下から声がした。
燼「ゆーくーん?ご飯だよ~はやく起きて~」
燼の声だ。燼と僕は、同居している。それは、燼に居場所がないためだ。僕は元から家事全般があまり得意ではなかった。殆ど任せてしまうけれど、それでもいいかと言うと、燼は受けてくれた。しかし、本当にやってくれるとは。しかも、立派に。
僕は、もう一度大きなあくびをしてから、クローゼットを開け、服を選びはじめた。
燼「あっ、悠くんおはよ!」
悠「よう燼!グーモ!」
僕は着替えが終わると燼が待っている一階へ行き、挨拶を交わした。
一階には、美味しそうな匂いが漂っており、食事をするテーブルの上には、目玉焼きにベーコンが乗っている皿と、茶碗に白米、お椀に豚汁が2人分、つけられている。
燼「さあ、冷めないうちに食べよ!」
悠「そうだな、では!」
燼、悠「いただきます!!」
2人でパン!と手を合わせ昼食をとりはじめる。
その時
ジリリリリン!! ジリリリリン!! ジリリリリン!!
と、電話がなった。
こんな時間に電話なんて。誰だろう。
燼は急いで立ち上がり、相手に聞こえるはずがないのに、「はーーい」と言っている。
それをきいて、飲んでいた味噌汁を吹き出しそうになったが、こらえた。
燼「もしもし?あ!俊!久しぶり~、元気してた~?」
何っ!?電話相手は俊なのか!最近全然あっていなかったからな、久しぶりに話したい。電話越しでも!
燼「今ねー、ゆうくんと朝食をとっていたところなんだ~…て、ちょっと!」
悠「俊!久しいな!僕だ、悠だ!」
燼「急に入ってこないでよね………無視すんなや💢」
燼と俊が話している途中で、僕に電話を取られたので、燼は怒っている。申し訳ないとは思っているが、僕もしゅんと話しがしたい。これくらい許して欲しい。
僕はまぁまぁと言うと、「何がまぁまぁだよ」と拗ねている。すまん。
心の中で燼に謝っていると、俊が急にこんなことを言い始めた。
俊「ねぇ!今回の任務、手伝ってくれない?すっっっごい面倒臭くて」
悠「はぁ!?面倒臭いで、手伝ってやるか~って言うやつどこにいんだよ!」
俊「ここにいるでしょ?そう言って、前回も手伝っくれたんだし」
悠「ぐぬぬ……」
確かに、前回も俊にそう言われ、仕方ないと思い手伝った。しかし、今回は二度目だ。これ以上甘やかしたら、何でも屋としての仕事が僕にまで渡ってくるようになってしまうかもしれない。
でも、2度目はさすがにまだ早いか?
3度目にしよう。
悠「だぁぁぁ……わーったよ!手伝ってやるよ、でも!今回までだからな!これ以上はないからな!」
俊「えっ!?本当に手伝ってくれるの?やったぁ!俺、頑張っちゃう♪♪じゃあ、待ち合わせは、今日の9時に君たちの家の近くの橋のところね!依頼内容はそんときに話すから、んじゃあ!」
ガチャン
僕は最初っから頑張れよ…と思ったがあえて口に出さなかった。
僕が俊と電話している最中に、ほかごとをしていた燼が「えーなになに~?」と、遅れてきたので、僕が事情説明をし、燼も、もちろん行くの事。「悠くん1人に出来ないからね~」と、なんか言っているが、お前が片時も僕の傍を離れたくないからだろと思いつつ、「ハイハイ」と、軽く受け流した。
待ち合わせじがんは9時か。
ふと時計を見ると、時間は、8時45分を指していた。やっべ!
起きた時間が遅かったのか、通話時間が長すぎだのか、どっちか分からないが、まだ朝食を食べ終わっていない!味噌汁や白米は、完全に冷めているが問題ない。とりあえず急げ!
僕は猛スピードで朝食を食べ、出かける支度をした。何とか9時には出られたが、少し遅かったみたいだ。
橋のところには、俊が腕を組んで柵にもたれかかっていた。
悠「すまん!待ったか?」
俊「待ったよ、頼んどいて言うのもあれだけど、俺待つの嫌いって言ったよね?頼んどいて言うのもあれだけど、もうちょっと早く来てくれたら嬉しいな」
悠「……本当に頼んどいて言うのもあれだけどだな。俊が9時とか言うから、僕達は急いできたってのに!俊じゃなきゃ、僕は電話も燼から奪い取らなかったよ!」
俊「ゆう……トゥンク♡」
悠「トゥンク♡じゃねぇよ。ほら、さっさと行くぞ」
何気ない会話を終えて、俊の依頼場所に行く時、燼のこえがさっきからしないことにに気がついた。俊と2人で「おーい、じーん?」「どこー?」と探していると、猫の鳴き声が聞こえた。
ふとそちらを見ると、見慣れた後ろ姿があった。
燼「キャー可愛いーー!!!」
悠「何好きな男優見た時に出る女の声出してんだ」
俊「どういうツッコミ?」
燼は猫が大好きだ。近くに猫がいると、予定をすっぽかしてでも猫を撫でに行く。予定の時間が迫っていてもだ。それが困ったもんじゃないが、燼がよろこんでいるのであれば、問題はないとは思うが……
そいやぁ、まだ俊から依頼内容きいてなかったな、きいてみるか。
悠「なぁ、俊。今日の依頼ってどんな内容なんだ?めんどくさいって言ってたけど」
俊「あぁー……実は言うと、今日任務、殺しなんだ。しかもさー、ひとつの団を潰せって言うんだよ?なんかみんな強いらしくてさ、俺一人じゃ出来ないと思って、君たちにお願いしたんだ。もちろん、分かってくれるよね?」
悠、燼「はぁーー?!」
燼「また殺し~?俺飽きたー!悠くんがすぐ終わらせちゃうもん」
悠「僕はその団が何人編成かで、僕の有利か不利かが変わる」
俊「ざっと50人って言ってた」
悠「………ちょっと厳しいかもな」
僕は一般にはいない珍しい人種らしく、普段は目立たずに生活しているが、俊の以来で、特に殺しの内容だと、周りに見られたり、色々と目立ってしまう。ので、能力を使うならば、少人数の時、又は、相手を1人も逃さずに始末出来れば問題ない。だが、1人でも逃すと、逃れたものから拡がっていく可能性があり、最悪の場合では、この世界に居場所が無くなる。燼と俊には迷惑をかけたくない。この任務はだいぶ厄介だ。
俊「とりあえずいこ?取引先の人と待ち合わせしてるんだ」
悠「ん?どこで待ち合わせしているんだ?」
俊「えーっと……あっちの方」
僕は前の任務で「千里眼」っぽい能力を使う奴がいたので、コピった。そして僕は、その千里眼擬きを使い、俊が指を指した方向を見てみた。町は見えたが、依頼人がいる場所が分からないと話にならない。
悠「……なぁ俊。もっと詳しく言えないか?例えば、依頼人とここで会おうって言って約束しているビルの形とか、名前でもいいから」
俊「んーーと、確か、「ラウンジビル」とか言ってた気がする」
悠「ラウンジ…ビルね、OK」
僕はもう一度みて、ビルを探した。
悠「お、あったあった」
俊「さっすがー!早いね!」
悠「テレポートで行きたいところだが、人の目が気になるな」
燼「歩いていくの?時間かかっちゃうよ」
俊「ねぇねぇ!俺、鬼ごっこしながら行きたい!」
悠「鬼ごっこー?」
燼「まぁいいんじゃない?」
悠「……しゃーねーな」
俊「やったー!」
ビルを見つけた僕は、テレポートで行こうと思ったが、周りには人が沢山いるため、隠れる必要がある。その隠れる場所を探したが、どこも人がいた。仕方なく、僕達は走っていくことにした。しかも俊が、鬼ごっこしながらがいいと言い、まぁ、楽しく観光も悪くはなかったが、遊びなが行くのもありかなと思い、僕達はジャンケンをした。最初の鬼は燼。燼は「あー負けちゃったー」と、呑気に言っているが、僕達は結構必死に逃げなければならない。しかもこの鬼ごっこには、最初に捕まった人は罰ゲームを受けなければならない。罰ゲームの内容は、1日、捕まった時の鬼の言うことを聞くという、地獄のような命令だ。
さらに、今の鬼は燼。燼は必ず最初に僕を追いかけてくる。ゴールがなければ僕は確実に死ぬ。だが、ちゃんとゴールがあるのがありがたい。目的地(ラウンジビル)に着けば、鬼に追いかけられる恐怖から開放される。なんとしてでも逃げ切らなければ!
俊「じゃあ燼、10秒たったら追いかけてきてね、よーーい、スタート!」
燼「ゆーくーん!そんなに急いで逃げなくていいよー、すぐ君のところに行くからねー!」
悠「急ぐに決まってんだろー!てか来んな!」
僕は俊の初めの合図で猛スピードで走った。俊のバカ高い身体能力をコピーしているおかげで、いつもより何倍も早い。
しかし、燼は今の僕と同じぐらいのスピードで僕を追いかけてくる。バケモンかよ。でも、燼の言うことはききたくない!絶対に!!
悠「えっと、目的地はと……あっちだな」
僕は、後ろでひとつにまとめられている赤髪を、風になびかせながらジャンプをし、近くにあった高いマンションの屋上へと飛び乗った。
悠「やっぱこっちの方が走りやすいな」
俊「いい感じだね、悠」
悠「うぉっ!?って俊かよ。びっくりさせんな」
俊「ふふっ、悠、面白いね」
悠「ん?なんだその笑い方」
俊「え、何?変?」
悠「いーや、女だなって思っただけ~。とりま燼が来る前に早く行こう」
俊「うん、と言いたいところだけど……」
悠「?」
俊「もう後ろに見えてるんだよね」
悠「はぁぁぁぁ!?」
燼「ゆーくーん!!あれ、俊もいるじゃーん。ラッキー!」
悠「来んな来んな来んな来んな来んな!!!!」
燼「そこまで言われると悲しくなるんだけど………」
悠「すまん!!!だがこれだけは言わせてくれ!お前だけには絶っっっ対に捕まりたくないんだよ!」
僕は、後ろから燼に「ひどーい」と言われながら全速力で走った。目的地まであと少し。このままのペースで走れば……
燼「つーかまーえた!」
悠「なっ!?」
燼「残念だったねゆーくん♪♪」
悠「くっそーー!!!あと少しだったのにー!!」
燼「大人しく俺の言うこときいてよね」
悠「うぅ……はい…」
燼「従順な悠くんもいいね!」
悠「ざっけんな」
僕はゴールまで後少しのところで捕まってしまった。なんだよ従順な僕って。
一体なんの命令をされるが分からないが、燼のことだから、くだらないことを頼んでくるに違いない。史上最悪な王様ゲームだな。俊は燼の後ろから着いてやってきた。「2人とも早いね~」と言いながら。呑気か。
とにかく、ビルには着いたので、あとは依頼人のところまで行こう。
悠「俊、何階の何号室だ」
俊「10階の8021号室」
悠「おっけ」
僕達は、エスカレーターで10階まで行き、8021号室のドアをノックした。そしたら中から「どうぞ」と言う、男の人の声がきこえた。僕達は、「失礼します」と言い、部屋に入った。
ほのぼの噂話~ 888888888~
燼は、悠のことが大好きで、よく追いかけ回していますが、悠は嫌がっていますよね?ですが、実は悠も、それが日常化してしまったらしく、燼から何も無いと、少し不安になってしまうそうですよ。
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