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レニドールSide
微R 隣が……
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そんなこんなで村の食事処で、セーランに教わったテクニックを少しづつ実践していく俺。頑張れ俺!
「この肉凄い美味しいから、ルーファスも食べてみな」
「……殿下、さすがにこれは……王宮ではないとはいえ、恥ずかしいですよ……」
フォークに刺した肉をルーファスの口に持っていくが、頬を赤くし拒否られた。
普段しないことをやってみたのだが、拒否られてしまい軽くショックだ。
シュン、としてるとルーファスは慌てて肉を食べてくれた。また気を遣わせてしまった。
だが、めげずに次は酒を飲ませてほろ酔いさせなければ。
いや、やっぱ無理だ。恋愛対象に見てもらうまではベッドに誘えない。今日は食べたら大人しく寝るか。
「はー、久々の暖かい料理は凄く美味しかった!」
「ええ、こういう食事は新鮮でした」
ルーファスは第一王子付きだから、外国に行くにしても外交の護衛だしな。こういう所の食事は食べた事ないんだろう。
食事処の店主夫婦は、料理を褒められて嬉しそうにニコニコしていた。王家の手形ではなく、貨幣でルーファスが支払いを済ませてくれた。公爵家なのに優しくて気の利くところが本当に好きだ。
酒はお祝い程度に乾杯したくらいで、お互い酔うほどは飲まなかった。暗くなり、特に見るところも無い村の宿はすぐに着いた。魔王の影響で村に寄る人は傭兵や戦士くらいで、一般市民はあまりいない。宿の客は戦士パーティくらいで空いていた。
「殿下、二部屋空いてます」
「え、金勿体ないし一部屋でいいんじゃないか?」
「……で、殿下はそれでいいのですか……?」
「まあ二人の方が何かあった時早く対応できるし」
ルーファスは微妙な顔で俺を見る。え、まさか俺と同室は嫌なのかっ?
「そ、そうですね……。では店主、二人一部屋で」
一応王族だから気を遣うとかなのか?普通に嫌なだけだったら立ち直れないんだが……。
宿の主人に部屋へ案内してもらい入室した。部屋は鄙びた村の宿らしい、鄙びた部屋だった。薄く罅の入った土煉瓦の壁に、軋みが酷そうなベッドが二つ、シンプルなチェストを挟んで置いてある。
「ま、まあ、ベッドで寝れるだけでも良しとしよう!」
「そ、そうですね……」
やばい、ルーファスがドン引きしている……。なんか今日は空回ってばかりだな俺。荷物を置いて小さくため息をつく。水魔法と風魔法が二人使えるから、風呂は無くてもいいんだけど、なんか部屋が臭う……。
「じゃあ俺は、身体浄化して寝るな」
「はい、私も浄化して休ませて頂きますね」
微妙な雰囲気で俺達は身体を魔法で洗浄してベッドへ入った。
「あっあんっああ、いい……んっあああんっ」
ギシッギシギシッギシッギッ
隣の部屋から男女の激しく睦み合う声と音が、静まり返った部屋に響き渡った。
え、ここ壁薄過ぎないっ?
凄い聞こえるんだが……。
「ああんっすごいぃぃっもっと突いてぇ~っ」
「くっああっ凄い締まりだ!激しく突いたらすぐイっちまう!」
「あんっだめぇっまだ足りないのぉ~」
「オラっオラっどうだ!」
「あっあっあぁ~いい~っあんっ」
ギッシギッシギシッギシッギッギッ
「…………」
「…………」
どうしたらいいんだ、これは。未知の体験過ぎて、この場の対応は正直魔王討伐よりも困難だ。落ち着け、寝ろ、心を無にして寝ればいいんだ。
「あっあっあぁ~いい~っあんっあんっ」
ギッシギッシギシッギシッギッギッ
いや無理だ!こんな音の中眠れないっ!
隣にルーファスがいて、いやらしい音が響いて、だんだん股間が痛くなってきた。
泣きたい。俺だってそれなりに性欲はあるんだ!ルーファス以外とは身体を重ねたいと思わなかったから、閨教育は逃げていただけで……。
俺だってしてみたいっ。くそっ好き勝手激しく楽しみやがって。ああ、だめだ……、ムラムラしてきた。
ルーファスはどうなんだろう、ムラムラしないのかな。チラリと横を見ると、彼は微動だにせず。
えっ嘘だろ、何とも思わないのか!? こんな思いしてるの俺だけ!?
いやらしい空気に充てられて、ルーファスが俺を襲ってくれる可能性は、微動だにしてない時点で無いのだろうな……。男でも大丈夫なルーファスなのに、手を出せる状況なのに、何もしてこないのは……。
だめだ、悲しくなってきた。もう花街まで駆けて、純潔を散らしてこようかな。童貞は、いざとなると俺がルーファス以外に勃たないから無理だし。大事に取っておいても無駄な気がしてきた。少し慣れればベッドに誘いやすくなるかもしれないし。
一刻経っても相変わらず激しい音は続いている。ルーファスは相変わらず微動だにしないから、もう寝ているのかも。俺は静かにベッドを抜け出し、部屋を出ようとした。
「この肉凄い美味しいから、ルーファスも食べてみな」
「……殿下、さすがにこれは……王宮ではないとはいえ、恥ずかしいですよ……」
フォークに刺した肉をルーファスの口に持っていくが、頬を赤くし拒否られた。
普段しないことをやってみたのだが、拒否られてしまい軽くショックだ。
シュン、としてるとルーファスは慌てて肉を食べてくれた。また気を遣わせてしまった。
だが、めげずに次は酒を飲ませてほろ酔いさせなければ。
いや、やっぱ無理だ。恋愛対象に見てもらうまではベッドに誘えない。今日は食べたら大人しく寝るか。
「はー、久々の暖かい料理は凄く美味しかった!」
「ええ、こういう食事は新鮮でした」
ルーファスは第一王子付きだから、外国に行くにしても外交の護衛だしな。こういう所の食事は食べた事ないんだろう。
食事処の店主夫婦は、料理を褒められて嬉しそうにニコニコしていた。王家の手形ではなく、貨幣でルーファスが支払いを済ませてくれた。公爵家なのに優しくて気の利くところが本当に好きだ。
酒はお祝い程度に乾杯したくらいで、お互い酔うほどは飲まなかった。暗くなり、特に見るところも無い村の宿はすぐに着いた。魔王の影響で村に寄る人は傭兵や戦士くらいで、一般市民はあまりいない。宿の客は戦士パーティくらいで空いていた。
「殿下、二部屋空いてます」
「え、金勿体ないし一部屋でいいんじゃないか?」
「……で、殿下はそれでいいのですか……?」
「まあ二人の方が何かあった時早く対応できるし」
ルーファスは微妙な顔で俺を見る。え、まさか俺と同室は嫌なのかっ?
「そ、そうですね……。では店主、二人一部屋で」
一応王族だから気を遣うとかなのか?普通に嫌なだけだったら立ち直れないんだが……。
宿の主人に部屋へ案内してもらい入室した。部屋は鄙びた村の宿らしい、鄙びた部屋だった。薄く罅の入った土煉瓦の壁に、軋みが酷そうなベッドが二つ、シンプルなチェストを挟んで置いてある。
「ま、まあ、ベッドで寝れるだけでも良しとしよう!」
「そ、そうですね……」
やばい、ルーファスがドン引きしている……。なんか今日は空回ってばかりだな俺。荷物を置いて小さくため息をつく。水魔法と風魔法が二人使えるから、風呂は無くてもいいんだけど、なんか部屋が臭う……。
「じゃあ俺は、身体浄化して寝るな」
「はい、私も浄化して休ませて頂きますね」
微妙な雰囲気で俺達は身体を魔法で洗浄してベッドへ入った。
「あっあんっああ、いい……んっあああんっ」
ギシッギシギシッギシッギッ
隣の部屋から男女の激しく睦み合う声と音が、静まり返った部屋に響き渡った。
え、ここ壁薄過ぎないっ?
凄い聞こえるんだが……。
「ああんっすごいぃぃっもっと突いてぇ~っ」
「くっああっ凄い締まりだ!激しく突いたらすぐイっちまう!」
「あんっだめぇっまだ足りないのぉ~」
「オラっオラっどうだ!」
「あっあっあぁ~いい~っあんっ」
ギッシギッシギシッギシッギッギッ
「…………」
「…………」
どうしたらいいんだ、これは。未知の体験過ぎて、この場の対応は正直魔王討伐よりも困難だ。落ち着け、寝ろ、心を無にして寝ればいいんだ。
「あっあっあぁ~いい~っあんっあんっ」
ギッシギッシギシッギシッギッギッ
いや無理だ!こんな音の中眠れないっ!
隣にルーファスがいて、いやらしい音が響いて、だんだん股間が痛くなってきた。
泣きたい。俺だってそれなりに性欲はあるんだ!ルーファス以外とは身体を重ねたいと思わなかったから、閨教育は逃げていただけで……。
俺だってしてみたいっ。くそっ好き勝手激しく楽しみやがって。ああ、だめだ……、ムラムラしてきた。
ルーファスはどうなんだろう、ムラムラしないのかな。チラリと横を見ると、彼は微動だにせず。
えっ嘘だろ、何とも思わないのか!? こんな思いしてるの俺だけ!?
いやらしい空気に充てられて、ルーファスが俺を襲ってくれる可能性は、微動だにしてない時点で無いのだろうな……。男でも大丈夫なルーファスなのに、手を出せる状況なのに、何もしてこないのは……。
だめだ、悲しくなってきた。もう花街まで駆けて、純潔を散らしてこようかな。童貞は、いざとなると俺がルーファス以外に勃たないから無理だし。大事に取っておいても無駄な気がしてきた。少し慣れればベッドに誘いやすくなるかもしれないし。
一刻経っても相変わらず激しい音は続いている。ルーファスは相変わらず微動だにしないから、もう寝ているのかも。俺は静かにベッドを抜け出し、部屋を出ようとした。
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