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あき

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気になる生徒

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「日詰先生。貴方、松坂君に好かれてましたよね?」

「え?」

内部生1年の担当である和田先生がそう言ってニヤリと笑った。外部性1年の代表である霞ヶ関先生と和田先生は犬猿の仲で毎年のようにいがみ合っている。内部生と外部生の間には高い壁があり、先生の中でもそれは少し存在するのだ。鮫村と俺と川口先生と、そして諏訪先生はどちらのクラスも受け持っているため中立という立場にいるわけなのだが、いつもその立場をはっきりさせようと引っ張られる。

「日詰先生、松坂くんに話を聞いていただけませんか?」

「いえ、和田先生。日詰先生は、忙しいんですよ?内部生だからといって贔屓は出来ません。」

バチバチと火花がちっているの目に見えるようだ。

「霞ヶ関先生、ありがとうございます。気を使わさてすみません。松坂くんのことは僕も気になりますし少し話を聞いてみますね、」

ニコリと笑えば霞ヶ関先生は顔を真っ赤にしてコクコクと頷いた。振り向いて、それでいいですかと、確認を取れば和田先生も真っ赤にしてアワアワと机に向き直った。

「お前にその顔はもったいないと思う」

「うるさい。俺の顔だ」

鮫村はふっと鼻で笑った。失礼なやつだ。
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