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第46話 首都ザグナス

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 俺たちはあの洞窟のような通路から出て皇国側の砦に案内される


 そこにいた他の兵士たちや冒険者たちの目線が異様に刺さるが、皇女レオノーラも一緒にいるから危害は加えられないだろう


 それに注目を浴びている1番の理由は、さっきからレオノーラがご機嫌で鼻歌を歌いながら俺の手を握って引っ張っているからだろう



「ガルルルルル!!」




 そしてさっきまで発狂しまくっていたセーレはとうとう唸り出した



「お、お姉様!気を確かに!カイアスさんも結婚するって言ってないよ?ねえ?」



そうだよ!だから落ち着いてくれ!



 この一件が終わったらそっちに行くよ
で、何でも言うこと聞くから!



「ガルッ……………それ…………ほんと?」



急にしおらしいな……



 俺たちはこの先もずっと一緒なんだろ?

セーレの頼みの1つくらい聞いてやるよ!


「じゃあ私に………………して!」



マジですか?



「きゃあーお姉様、大胆!」



「カ、カイアスさん!が、頑張って下さい」


あーマジかー

……いや俺は男だ!男に二言はない!



分かったよ



「ホントだね?約束だよ!」



分かった分かった!



「よし!じゃあレオノーラと多少はイチャイチャする事を許す!」



イチャイチャしてる訳ではないが…

まあ良かった……

なんとか機嫌直してくれたか



「どうかしましたの?カイアス様 先程から難しい顔をされていますが………。そんな顔も素敵です!!」 



デュランもうんうんと頷いている。


 お前は俺が褒められるとそれに対しては肯定しかしないな……



 そうやって手を引かれながら皇国側の砦、その中央にある大きなテントの中に入る



 そこには石で作られたゲートの様なものがあった。


 そのゲート周辺には神官のような服を着た男女が10名ほど立っている。



そしてその内の男1人が話しかける


「レオノーラ様 此度の戦、大変お見事でした 本日はどちらまで?それにその者たちは?」



「ありがとう と言っても私はなにもしていませんけどね これからザグナスまで向かいます この方、カイアス様は私と結婚するた為に一緒にザグナスまで来ていただくのです」



「な、なんと!それはおめでとうございます!皇帝陛下もさぞお喜びになるでしょう! ではゲートを開きます」



男がそう言うと、そこにいた10名がゲートの前に2列で並ぶ



そしてスキルを使う



すると石で出来たゲートの間に光が灯った



「さあどうぞ ザグナスまで続いております いってらっしゃいませ!」



「ありがとう ではカイアス様、行きましょう!」



俺は手を引かれたまま光の中へ入る。
すげー眩しい




 光を抜けるとそこにはまた10名くらいの神官服を着た人たち2列で並び俺たちを迎えた。

「おかえりなさいませ レオノーラ様」



今度は女性が話しかけてきた



「ただいま この者たちは私の客人です これからお父様に会いに行きます 城へは徒歩で行きます 案内も兼ねてね!」
 


「かしこまりました では皇城へは遣いを出しておきます 到着されればすぐに謁見出来る様にしていただけるでしょう」



「よろしくね ではカイアス様行きましょう!」




「あ、ああ」



その石造りの間から外に出た



 そこは都市内に流れる川に囲まれた石の塔だった。


その周りを城壁が囲っている。



 首都ザグナスは中央に転移門があり、その周辺を居住区画や商業区画、冒険者組合、そして皇城や貴族たちが住む区画に分けられている。



それらは全て頑丈な城壁で囲まれている



ここではどんな人達がいるのか

ワクワクする


 しかし、ドロップアウトのように差別され虐げられている人がいれば、俺とデュランは即座に助ける

そして差別していた奴は殺す



目的を忘れてはならない
これだけは肝に命じておかなければならない
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