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第16話 武器屋に行く!

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 デュランと街中を歩く。
やはり注目をあびてしまう。


デュラン様だ!とかあの横にいる黒いコートの男は誰だ?とか


色々詮索されている。
冒険者では少し有名かもしれないが、一般人からしたら俺はまだまだ無名だ。



「カイアスさ………。カイアス!ここを曲がれば武器屋はすぐそこで……だ。」



こいつさっきから危ういな。


〈服従〉でタメ口にしてやろうか


そう考えていると武器屋に着いた。



「すごい……」


思わずそんな言葉が出た。

それもそうだ。俺がスキルで召喚する武器や作った防具なんてそこら辺にある粗悪品の真似事だ。


 ここの武器屋に飾られている武具は、どれも装飾されている。俺のとはレベルが違う。
 まさしく一流が持つべき物だ。


金額も金貨10枚からとからしく、以前の俺なら絶句して倒れてる。


デュランが先に入る。


「キリガネはいるか?デュランだ!」


キリガネ?ここの店主の名前か


「あー?なんだデュランかぁ?また槍に傷を付けちまったのか?」


 で、でかい!身長2メートルはある、大男だ。長い髭もよく目立つ、おじさんだ

 こんな奴がここにある武具を作ったのか?


「いや。あの槍は前回の戦闘で粉々になってしまった。今日は新しい槍を作ってもらいたくて来た。」



「なんだとーー?!あの【龍槍】が粉々に?一体何にやられたんだ?!」



やっぱりあの槍はすごい物なんだな。
キリガネの驚き方がすごいから納得してしまう。


おい!デュラン正直に言うなよ?


「それは言えない。極秘に追っている魔獣なんだ。だからあの槍を超える槍を作って欲しい。素材はこちらで用意しよう」


「あれを超える物か……。なかなか難しい要望だ。うーん少し考えさせてくれ。それとそっちの坊主は誰だ?知り合いか?」


「こちらはカイアスさ……。カイアスだ
俺の追っている魔獣と先に戦闘していたAランクだ。その魔獣を倒す為、行動を共にしている。」


今一瞬危なかったが、見逃してやろう。


「なるほどなぁ。お前のその防具、鉄のプレート貼り付けてるだけだな?それに傷だらけだ。ここで新しいのと交換しておけ。何か希望はあるか?デュランの知り合いなら安くしてやる」


「ああ、ありがとう。希望か…武器はいらないなぁ。俺のスキルと相性が悪い。防具がいいな!丈夫で動きやすい物がいい」


キリガネはニカッと笑い、奥の方から鎧を持ってくる。深い青色のプレートだ。
なんの素材だ?


キリガネが得意そうに語る 


「これはな!Sランクの魔獣、ブルードラゴンの鱗から作成した。ボディーアーマーだ。胴体、腕、腰、脚の一式セットで鋼鉄よりも硬く、軽いおまけに炎熱耐性も持っている。オススメだ」


なるほど。綺麗だ。俺の真っ黒なコートにもよくあっている。


「これにしよう!いくらだ?」


「本来なら金貨50枚は必要だが、デュランの知り合いなら40枚にしてやろう。どうだ?」


それでも高いが、今の俺は金持ってるからなぁ。楽勝だ!


「これが金だ。受け取れ。いい買い物をさせてもらったよ。俺もまた来ていいか?」


「もちろんだ!スキルに頼ってばかりのやつは武器や防具を使い捨てにするようになったからなぁ。こうやってボロボロになるまで使い込んでくれる奴は大歓迎だ。防具が壊れたらまた来い!いつでも直してやる!!」



いい人だ。スキル至上主義の国でもスキル以外の、武具を愛する人には好感が持てる。


キリガネが思い出したように話す。
「デュラン。SSランクの魔獣で白虎という魔獣を知っているか?」


白虎?


「ああ、もちろんだ。魔獣白虎 戦闘力はもちろんその隠密力で姿を捉える事すら難しいとされる奴だ。噂ではスキルが使えるという者もいるくらいだ。そいつがどうかしたか?」


そんな奴がいるのか?魔獣やべえな


「実はそいつがウェグリア北西の渓谷を越えた先の海岸地帯で漁師が目撃したらしい。組合も緊急事態として情報は出していないが、俺の武具を求めて来たから教えてくれた。いつまでいるか分からないがお前らなら狩れるんじゃないかと思ってな。そいつの素材ならあの槍を超える物を作れるだろう」


そんなことになっていたのか…


魔獣なら遭遇出来れば、勝てるな!

楽勝だ!



「分かった。探してみよう。それまでの間、繋ぎという形になるが槍を貸してもらえないか?」


「ああもちろんだ。このクリスタルワイバーンの水晶から作った槍だ。どこまで役に立つかは分からんが使ってくれ!」


白銀に輝く綺麗な槍だ。


「ありがとう。では、準備したら海岸に出発しようと思う」



2人で武器屋を出た。そのまま冒険者組合に向かう。



「カイアス。勝手に決めてしまったがよかっただろうか?SSランクの冒険者としては強敵との戦いは挑みたくなるもので」


「別にいいさ。俺も魔獣を狩ってSSランクにならないといけないからな。冒険者組合に行こう」

そして、情報とアルフたちの確認の為、組合に向かった。
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