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【第五部 異世界転移奇譚 NAYUTA 2 - アトランダム -(RENJI 5)】もしもしっくすないんしてる途中で異世界転移しちゃったら。
第76話 シスター・ピノアちゃんとシスター・千古ちゃんは、とにかくナユタとせっくすしたい。
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「いいですか、ナユタ。
テラと違い、リバーステラでは、神が自らに似せて人を作ったのではなく、猿が道具や火を使うことを覚え、人へ進化しました。
これは進化論と呼ばれています」
2038年9月某日。
その日、雨野ナユタの部屋を訪ねてきた秋月ピノアは、シスターのコスプレ(超えろい。あと、めちゃくちゃかわいい。マジ大好き!)をして、手にノートを持っていた。
そばには同じ格好をさせられた千古がおり、恥ずかしそうにもじもじとしていた。ノートは何冊もあるらしく、彼女はそれを持たされていた。
雨野家からふたりが住む秋月家は1キロほど離れている。ふたりはこの格好で寒空の下を歩いてきたのだろうか。
風邪を引いてしまわないか心配だったし、ピノアと千古のえろい格好を見れるのは自分だけにしてほしかった。
それにしても、連絡もなく部屋を訪ねてくるのはいつものことだが、挨拶もなしにすぐ、完全にキャラや設定の固まったコントをピノアが始めるのははじめてのことだった。
これは即興ではない、煮詰めてきている。マジなやつだ。
ナユタは思わず生唾を飲み込んだ。
コントがリアルガチだからではない。
ふたりともぱんつをはいていなかったからだ。体育座りをしていたため、あそこが丸見えだった。
ピノアの裸は見慣れているはずなのに、だからといって決して見飽きることはないが(だって大好きだし)えろいコスプレをして、ぱんつをはいてないだけで、裸よりもえろくなるのは本当に不思議だ。
いつもぱんつははかないでいてもらおう。あとブラも。おっぱいちいさいから垂れたりしないだろうし。
「お兄ちゃん、どこを見てるですか?
ピノアちゃんのあそこばっかり見てないで、千古のあそこももっと見てください」
千古に言われ、ナユタはあわてて目をそらした。
彼女は、数ヶ月前にテラで起きた、月の審神者によるジパングの女王襲撃から始まり、世界の理を変える力を持つ者同士の戦い、実際にはナユタと兄ムスブとのピノアをめぐる世界の存亡をかけた兄弟喧嘩の後、ナユタとピノアについてきてしまい、リバーステラに居着いてしまっていた。
ナユタは彼女に大変気に入られてしまったらしく、いつの間にかお兄ちゃんと呼ばれるようになっていた。
月の審神者という立場上、テラではしっかりした女の子のふりをしていたが、テラにいるうちから段々素の千古が出てきていた。
リバーステラにきてからはますます素に戻っていき、今では本来の甘えん坊でやきもちやきの、お兄ちゃん大好き妹キャラになっていた。
「ナユタ、そのサキュバスの陰部は見てはなりませんよ。目が腐ります。あと、石化します」
プレイではなく、素でお兄ちゃんお兄ちゃんと甘えてくれる上に、えっちなことも頼んだらきっとしてくれるだろうかわいい千古をびっち扱いしただけでなく、まだ誰のちんこの挿入も許していないサンクチュアリを見たら目が腐るだと……
おまけにメデューサ扱いまでしやがった……
こいつ……何様のつもりだ……
ナユタは一瞬殺意を覚えたが、
あ、ごめん、ピノアちゃんなら仕方ないよね、ピノアちゃんが正義、だってかわいいから、大好きだし
と思い直した。
疑似妹の千古がかわいすぎるあまり、ときどき性的な興奮を覚えてしまうことはあった。
彼女もそれを望んでいるような素振りをたまに見せる。今もあそこをもっと見てといわんばかりに、指でくぱぁと開いて見せてきてるし。
だが、ナユタはピノア一筋であった。
千古をおかずにしたことはあったが。でも三日に一度くらいだ。だから一途のはずだ。
「見たら石化するってことは、千古のあそこの中は、昔言われてたミミズ千匹だっけ? そういう名器をさらに超えてて、メデューサの頭みたいにヘビがたくさんいるみたいになってて、ぼくのちんこにめっちゃ絡みついてくるすごいあそこってこと?」
「お兄ちゃん! 試してみますか!? いますぐ千古とせっくすしましょう!!」
「千古? その口とあそこ、針と糸で縫われたい?」
千古はヒィッと叫び、床を這ってピノアから離れ、ナユタの背中に隠れた。
「あと、あなるも。もちろん麻酔なしだから」
と、追い討ちをかけるようにピノアは言い、
「まぁ、一旦その話はおいておきましょう」
わざとらしくコホンと咳払いをしてからシスターの口調に戻った。
「人は猿から進化しましたが、実際には古代のリバーステラに訪れた、アンサーと呼ばれる存在がもたらした72の匣に猿が触れたことにより、人工的に、いえ、アン工的に進化させられたに過ぎません」
アン工的て。
「世界各国の神話の最初の神は皆アンサーであり、アンサーとは外宇宙に存在する高度な文明を持つ知的生命体でした。
しかし、それによって人は高い知能を持ち、匣から得た知識を実践することによって、学ぶことや経験することの大切さを知りました」
どうやら、このコントのテーマは「新興宗教の勧誘」のようだった。
だが、こうして、美少女がシスターの格好をして目の前に座り、自分も知っていることとはいえ、まっすぐに自分の目を見つめ、おごそかな口調で語られると、不思議な気持ちになった。
何千年か後には、自分たちが生きた時代が歴史として語られるだけではなく、新たな神話になっているのではないか、と。
自分ではない遠い未来の誰かが、彼女ではない誰かに、こうして教えを説かれる時代がいつか来るような、そんな気がした。
テラと違い、リバーステラでは、神が自らに似せて人を作ったのではなく、猿が道具や火を使うことを覚え、人へ進化しました。
これは進化論と呼ばれています」
2038年9月某日。
その日、雨野ナユタの部屋を訪ねてきた秋月ピノアは、シスターのコスプレ(超えろい。あと、めちゃくちゃかわいい。マジ大好き!)をして、手にノートを持っていた。
そばには同じ格好をさせられた千古がおり、恥ずかしそうにもじもじとしていた。ノートは何冊もあるらしく、彼女はそれを持たされていた。
雨野家からふたりが住む秋月家は1キロほど離れている。ふたりはこの格好で寒空の下を歩いてきたのだろうか。
風邪を引いてしまわないか心配だったし、ピノアと千古のえろい格好を見れるのは自分だけにしてほしかった。
それにしても、連絡もなく部屋を訪ねてくるのはいつものことだが、挨拶もなしにすぐ、完全にキャラや設定の固まったコントをピノアが始めるのははじめてのことだった。
これは即興ではない、煮詰めてきている。マジなやつだ。
ナユタは思わず生唾を飲み込んだ。
コントがリアルガチだからではない。
ふたりともぱんつをはいていなかったからだ。体育座りをしていたため、あそこが丸見えだった。
ピノアの裸は見慣れているはずなのに、だからといって決して見飽きることはないが(だって大好きだし)えろいコスプレをして、ぱんつをはいてないだけで、裸よりもえろくなるのは本当に不思議だ。
いつもぱんつははかないでいてもらおう。あとブラも。おっぱいちいさいから垂れたりしないだろうし。
「お兄ちゃん、どこを見てるですか?
ピノアちゃんのあそこばっかり見てないで、千古のあそこももっと見てください」
千古に言われ、ナユタはあわてて目をそらした。
彼女は、数ヶ月前にテラで起きた、月の審神者によるジパングの女王襲撃から始まり、世界の理を変える力を持つ者同士の戦い、実際にはナユタと兄ムスブとのピノアをめぐる世界の存亡をかけた兄弟喧嘩の後、ナユタとピノアについてきてしまい、リバーステラに居着いてしまっていた。
ナユタは彼女に大変気に入られてしまったらしく、いつの間にかお兄ちゃんと呼ばれるようになっていた。
月の審神者という立場上、テラではしっかりした女の子のふりをしていたが、テラにいるうちから段々素の千古が出てきていた。
リバーステラにきてからはますます素に戻っていき、今では本来の甘えん坊でやきもちやきの、お兄ちゃん大好き妹キャラになっていた。
「ナユタ、そのサキュバスの陰部は見てはなりませんよ。目が腐ります。あと、石化します」
プレイではなく、素でお兄ちゃんお兄ちゃんと甘えてくれる上に、えっちなことも頼んだらきっとしてくれるだろうかわいい千古をびっち扱いしただけでなく、まだ誰のちんこの挿入も許していないサンクチュアリを見たら目が腐るだと……
おまけにメデューサ扱いまでしやがった……
こいつ……何様のつもりだ……
ナユタは一瞬殺意を覚えたが、
あ、ごめん、ピノアちゃんなら仕方ないよね、ピノアちゃんが正義、だってかわいいから、大好きだし
と思い直した。
疑似妹の千古がかわいすぎるあまり、ときどき性的な興奮を覚えてしまうことはあった。
彼女もそれを望んでいるような素振りをたまに見せる。今もあそこをもっと見てといわんばかりに、指でくぱぁと開いて見せてきてるし。
だが、ナユタはピノア一筋であった。
千古をおかずにしたことはあったが。でも三日に一度くらいだ。だから一途のはずだ。
「見たら石化するってことは、千古のあそこの中は、昔言われてたミミズ千匹だっけ? そういう名器をさらに超えてて、メデューサの頭みたいにヘビがたくさんいるみたいになってて、ぼくのちんこにめっちゃ絡みついてくるすごいあそこってこと?」
「お兄ちゃん! 試してみますか!? いますぐ千古とせっくすしましょう!!」
「千古? その口とあそこ、針と糸で縫われたい?」
千古はヒィッと叫び、床を這ってピノアから離れ、ナユタの背中に隠れた。
「あと、あなるも。もちろん麻酔なしだから」
と、追い討ちをかけるようにピノアは言い、
「まぁ、一旦その話はおいておきましょう」
わざとらしくコホンと咳払いをしてからシスターの口調に戻った。
「人は猿から進化しましたが、実際には古代のリバーステラに訪れた、アンサーと呼ばれる存在がもたらした72の匣に猿が触れたことにより、人工的に、いえ、アン工的に進化させられたに過ぎません」
アン工的て。
「世界各国の神話の最初の神は皆アンサーであり、アンサーとは外宇宙に存在する高度な文明を持つ知的生命体でした。
しかし、それによって人は高い知能を持ち、匣から得た知識を実践することによって、学ぶことや経験することの大切さを知りました」
どうやら、このコントのテーマは「新興宗教の勧誘」のようだった。
だが、こうして、美少女がシスターの格好をして目の前に座り、自分も知っていることとはいえ、まっすぐに自分の目を見つめ、おごそかな口調で語られると、不思議な気持ちになった。
何千年か後には、自分たちが生きた時代が歴史として語られるだけではなく、新たな神話になっているのではないか、と。
自分ではない遠い未来の誰かが、彼女ではない誰かに、こうして教えを説かれる時代がいつか来るような、そんな気がした。
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