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第三話 ③
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帰宅した学は、中学校の卒業アルバムを開くと、香織の顔に×印をつけた。
ベッドに寝転がり、ぼんやりと天井を見つめた。何時間そうしていたかわからない。学にあるのは、なんとも言いようのない喪失感だけだった。初恋の女の子の変わり果てた姿を見て、ようやく長い初恋が終わったのだと考えていた。
ピンポーン、ピンポーン、とチャイムが鳴り、
「はーい」
と、麻衣の声が下の階から聞こえた。いつの間にか麻衣が帰宅していた。窓の外を見ると、夕方になっていた。
玄関に出た麻衣は、
「……? どちらさまですか?」
と尋ねていた。麻衣の知らない客ということは、うちの両親を訪ねてきたのだろうか、そう思った学は部屋を出て階段を下りていった。
玄関先にはスーツ姿の男が立っていた。
「学さんはご在宅ですか?」
「えぇ、お兄ちゃんなら……」
麻衣、階段を見上げ、学と目があった
「……誰?」
学も知らない男だった。
「学さん! やっとお目にかかれた……! はじめまして。わたくし、ひきこもりをされている方の自立支援をしています、要雅雪と申します」
学はため息をついた。
「……帰ってもらって」
そう言うと、
「はーい」
麻衣がドアを閉めた。
「あーっ! ちょっと待ってください。五分だけ! 五分だけ話を聞いてもらえませんか? お手間はとらせませんので!」
閉められたドアに手をはさんでそう言うその男は必死さからは、素直に帰ってもらえそうになかった。
「どうする? お兄ちゃん」
困った顔をして、学を見上げる麻衣に、彼は大きくため息をついて、
「あがってもらって」
と言った。
学と麻衣は、要と名乗った男をリビングに上げた。
要から渡されたパンフレットをふたりは眺めていた。
「八十三(やとみ)オレンジの会?」
麻衣がパンフレットに書かれた文字を読み上げた。
「はい、ここN市八十三町にご在住のひきこもりやニートの方を対象とした交流の場や居場所を提供するNPO法人です。私たちは、不登校・就職拒否やひきこもりといった形で、現代社会の中で取り残されたり、孤立しがちな若者とその家族に対して、彼ら若者が健全に育ち、社会の一員として自立するための各種支援を行っています」
前に母が連れてきたひきこもり支援相談士というのがどうやら彼らしかった。
「NPO法人ってことはお金のためにやってるわけじゃないんですよね?」
麻衣の問いに、
「はい、私どもは特定非営利活動法人ですので、そういったことは一切考えておりません」
要が答える。
「たまにいるんだよな、他人に余計な世話を焼くのが大好きな、空気の読めないお節介な連中が」
パンフレットを放り投げて、学は大きなあくびをした。
要は苦笑して、
「どうもすみません」
と言った。
「で、どういった人たちが集まってるんですか?」
「現在、二十代後半を中心とした十代~五十代のメンバーが約八〇名います。男女比は6:4くらいですね」
ふーん、と学は一切興味なさそうに言った。
「どんな活動をしてらっしゃるんですか?」
「オレンジの会は八十三町からの助成を受けて、社会的ひきこもりと精神障害を持つ若者とその親を支援する二つの小規模作業所を運営しています。『交流広場ライフアート』と『NOAH』です。交流広場ライフアートは、様々な活動を通して交流を深める作業所です。ここでは内職作業や各種カルチャー教室、ギターやパソコンなどですね、それらを中心に、一日に十~二十人の若者が集まり活動しています。午後になればサッカーやキャッチボールに出かけるなど、レクリエーション活動も盛んです」
麻衣の問いに、要がそう説明した。
「スポーツは苦手なんだよな……特に球技……テニスとか……」
学が中学時代に部活動でいじめられた理由は太っていたからという理由の他に、テニスが部で一番下手だったからだった。人は自分より下の者を馬鹿にする。それはスポーツの世界でもいっしょだ。できる奴ができない奴を下に見て馬鹿にする。いじめる。健全な肉体に健全な精神が宿るというのは間違いだ。
「でもギター教えてもらえるんでしょ? 麻衣が行きたいくらいかも」
麻衣が乗り気なのが、かわいい妹だけれど、学にはうっとうしかった。
「ぜひお兄さんとご一緒にどうぞ」
要もそう言い、
「いいんですか?」
麻衣の顔がぱーっと明るくなる。
「ええ、利用者の半数以上は男性ですが、午前中の人の少ない時間帯に来所する女性メンバーも数人いますので、ぜひ彼女たちとお友達になってあげてください」
すっかり乗り気になってしまった麻衣は、
「どうする? お兄ちゃん」
目を輝かせてそう聞いてきた。
学は先ほど放り投げたパンフレットを拾い、
「ギターねぇ……『NOAH』ってのは?」
仕方なく会話に参加することにした。
「『NOAH』は、喫茶店を営業している作業所です。業務に参加しているのは、大体五~十人ほどです。フリースペースに通うことにより、次第に元気になってきた若者たちから、次に強く求められるものは、就労へのステップアップです。ここでは、お客様への対応あるいは作業を共にする仲間との協力を通じて、対人関係の回復と就労意識の向上を図ります。以前は、一日喫茶として、その名の通り月に一度だけ喫茶業務を行っていましたが、今年七月に心機一転、内装を喫茶店風に改装し、喫茶の開店日も週四日に増えました。現在は一般のお客様に対しても営業しており、常連のような方々も増えてきはじめました。開放的で、おしゃれな喫茶店です」
要は生き生きと説明した。それがうっとうしいったらありゃしなかった。
「おいおい、働かせるのかよ……」
学は先ほどからため息をついてばかりだったが、
「喫茶店かー。麻衣、ちょっと興味あるかも。麻衣、大学生になったら大須のメイドカフェでバイトしようと思ってたし」
麻衣は話を聞けば聞くほど、目を輝かせていた。まったく困った妹だった。
「俺はまったく興味ないんだけど」
そう言うと、
「えー? なんでー? 楽しそうだよお? 行こうよお兄ちゃん!」
麻衣は学に腕をからめて、本当に楽しそうにそう言った。
「はぁ……まじか……」
どうやらもう後には引けなさそうだった。
数日後、
「こちらです」
と要が言って、ドアが開けられた。
八十三オレンジの会、交流広場ライフアート。
そこには八人の男女がいた。皆、会話もなく全員携帯ゲーム機に夢中だった。
「おはようございます。今日から皆さんに新しいお友達ができました。加藤学さんです」
要は皆にそう声をかけたが、八人ともゲーム機から顔を上げなかった。
「ほら、加藤さん、自己紹介してください」
要に促されて、
「……加藤です。よろしく」
学は自己紹介した。
「それだけですか? もっとほら、趣味とか特技とかいろいろと……」
要が手を肩に置いたので、
「そういうの苦手なんだよ……」
学はその手を払いのけた。
「妹の麻衣です。よろしくお願いします」
麻衣がぺこりとお辞儀して挨拶をした。けれど、反応は同じだった。
「ていうか、誰も聞いてないみたいですけど……」
麻衣も困った顔をしていた。
「こいつらこんなところに集まって何やってんの?」
「見ての通り……、ゲームですかね」
要は苦笑して言った。
「聞いてた話とだいぶ違うな……」
「ねー」
「左から、秋月蓮治くん、神田透くん、氷山昇くん、棗弘幸くん、真鶴雅人くん、宮沢理佳さん、山汐凛さん、大和省吾くんです」
学と麻衣の反応を見て、要が慌ててその場にいた八人を紹介した。皆二〇代前半といったところで、学より麻衣の方が年齢が近そうだった。
八人のうちのひとり、秋月蓮治が立ち上がると、二台のゲーム機を学と麻衣に差し出した。
アシンメトリーの髪型の、中性的な格好をした青年だった。
「……どうぞ」
そう言って、席に戻っていった。
学はゲーム機の画面を見て、
「モンスターイーターかよ」
と顔をしかめた。
「……嫌いなんだ?」
秋月に尋ねられ、
「何がおもしろいのかさっぱりわかんなかった。チュートリアルのなんかでかい卵運ぶやつで挫折した」
学は答えた。
秋月蓮治は嘲笑して、
「……やり方教えてあげてもいいけど」
と言った。
気に入らない奴、それが学の秋月蓮治に対する第一印象だった。
「よろしくお願いします! お兄ちゃんもやろう、やろう!」
楽しそうにやり方を教わり、皆の輪の中、中心になる麻衣を、学は部屋の隅で体育座りをして見つめていた。
ゲーム機はとうに投げ出されていた。
学は胎児のような格好で寝転がりながら、ここも俺の居場所じゃない、そう思った。
そんな学を見つめる要は、スーツの襟に仕込まれた無線機に小声で話した。
「こちらM。どうやらセカンドフェイズも失敗した模様」
無線機の通話相手は、
「まったく、どいつもこいつも役に立たないわね。これ以上の失敗は許されない。いいわ、私自らサードフェイズを開始する」
苛立ちを隠せない様子でそう言った。
ベッドに寝転がり、ぼんやりと天井を見つめた。何時間そうしていたかわからない。学にあるのは、なんとも言いようのない喪失感だけだった。初恋の女の子の変わり果てた姿を見て、ようやく長い初恋が終わったのだと考えていた。
ピンポーン、ピンポーン、とチャイムが鳴り、
「はーい」
と、麻衣の声が下の階から聞こえた。いつの間にか麻衣が帰宅していた。窓の外を見ると、夕方になっていた。
玄関に出た麻衣は、
「……? どちらさまですか?」
と尋ねていた。麻衣の知らない客ということは、うちの両親を訪ねてきたのだろうか、そう思った学は部屋を出て階段を下りていった。
玄関先にはスーツ姿の男が立っていた。
「学さんはご在宅ですか?」
「えぇ、お兄ちゃんなら……」
麻衣、階段を見上げ、学と目があった
「……誰?」
学も知らない男だった。
「学さん! やっとお目にかかれた……! はじめまして。わたくし、ひきこもりをされている方の自立支援をしています、要雅雪と申します」
学はため息をついた。
「……帰ってもらって」
そう言うと、
「はーい」
麻衣がドアを閉めた。
「あーっ! ちょっと待ってください。五分だけ! 五分だけ話を聞いてもらえませんか? お手間はとらせませんので!」
閉められたドアに手をはさんでそう言うその男は必死さからは、素直に帰ってもらえそうになかった。
「どうする? お兄ちゃん」
困った顔をして、学を見上げる麻衣に、彼は大きくため息をついて、
「あがってもらって」
と言った。
学と麻衣は、要と名乗った男をリビングに上げた。
要から渡されたパンフレットをふたりは眺めていた。
「八十三(やとみ)オレンジの会?」
麻衣がパンフレットに書かれた文字を読み上げた。
「はい、ここN市八十三町にご在住のひきこもりやニートの方を対象とした交流の場や居場所を提供するNPO法人です。私たちは、不登校・就職拒否やひきこもりといった形で、現代社会の中で取り残されたり、孤立しがちな若者とその家族に対して、彼ら若者が健全に育ち、社会の一員として自立するための各種支援を行っています」
前に母が連れてきたひきこもり支援相談士というのがどうやら彼らしかった。
「NPO法人ってことはお金のためにやってるわけじゃないんですよね?」
麻衣の問いに、
「はい、私どもは特定非営利活動法人ですので、そういったことは一切考えておりません」
要が答える。
「たまにいるんだよな、他人に余計な世話を焼くのが大好きな、空気の読めないお節介な連中が」
パンフレットを放り投げて、学は大きなあくびをした。
要は苦笑して、
「どうもすみません」
と言った。
「で、どういった人たちが集まってるんですか?」
「現在、二十代後半を中心とした十代~五十代のメンバーが約八〇名います。男女比は6:4くらいですね」
ふーん、と学は一切興味なさそうに言った。
「どんな活動をしてらっしゃるんですか?」
「オレンジの会は八十三町からの助成を受けて、社会的ひきこもりと精神障害を持つ若者とその親を支援する二つの小規模作業所を運営しています。『交流広場ライフアート』と『NOAH』です。交流広場ライフアートは、様々な活動を通して交流を深める作業所です。ここでは内職作業や各種カルチャー教室、ギターやパソコンなどですね、それらを中心に、一日に十~二十人の若者が集まり活動しています。午後になればサッカーやキャッチボールに出かけるなど、レクリエーション活動も盛んです」
麻衣の問いに、要がそう説明した。
「スポーツは苦手なんだよな……特に球技……テニスとか……」
学が中学時代に部活動でいじめられた理由は太っていたからという理由の他に、テニスが部で一番下手だったからだった。人は自分より下の者を馬鹿にする。それはスポーツの世界でもいっしょだ。できる奴ができない奴を下に見て馬鹿にする。いじめる。健全な肉体に健全な精神が宿るというのは間違いだ。
「でもギター教えてもらえるんでしょ? 麻衣が行きたいくらいかも」
麻衣が乗り気なのが、かわいい妹だけれど、学にはうっとうしかった。
「ぜひお兄さんとご一緒にどうぞ」
要もそう言い、
「いいんですか?」
麻衣の顔がぱーっと明るくなる。
「ええ、利用者の半数以上は男性ですが、午前中の人の少ない時間帯に来所する女性メンバーも数人いますので、ぜひ彼女たちとお友達になってあげてください」
すっかり乗り気になってしまった麻衣は、
「どうする? お兄ちゃん」
目を輝かせてそう聞いてきた。
学は先ほど放り投げたパンフレットを拾い、
「ギターねぇ……『NOAH』ってのは?」
仕方なく会話に参加することにした。
「『NOAH』は、喫茶店を営業している作業所です。業務に参加しているのは、大体五~十人ほどです。フリースペースに通うことにより、次第に元気になってきた若者たちから、次に強く求められるものは、就労へのステップアップです。ここでは、お客様への対応あるいは作業を共にする仲間との協力を通じて、対人関係の回復と就労意識の向上を図ります。以前は、一日喫茶として、その名の通り月に一度だけ喫茶業務を行っていましたが、今年七月に心機一転、内装を喫茶店風に改装し、喫茶の開店日も週四日に増えました。現在は一般のお客様に対しても営業しており、常連のような方々も増えてきはじめました。開放的で、おしゃれな喫茶店です」
要は生き生きと説明した。それがうっとうしいったらありゃしなかった。
「おいおい、働かせるのかよ……」
学は先ほどからため息をついてばかりだったが、
「喫茶店かー。麻衣、ちょっと興味あるかも。麻衣、大学生になったら大須のメイドカフェでバイトしようと思ってたし」
麻衣は話を聞けば聞くほど、目を輝かせていた。まったく困った妹だった。
「俺はまったく興味ないんだけど」
そう言うと、
「えー? なんでー? 楽しそうだよお? 行こうよお兄ちゃん!」
麻衣は学に腕をからめて、本当に楽しそうにそう言った。
「はぁ……まじか……」
どうやらもう後には引けなさそうだった。
数日後、
「こちらです」
と要が言って、ドアが開けられた。
八十三オレンジの会、交流広場ライフアート。
そこには八人の男女がいた。皆、会話もなく全員携帯ゲーム機に夢中だった。
「おはようございます。今日から皆さんに新しいお友達ができました。加藤学さんです」
要は皆にそう声をかけたが、八人ともゲーム機から顔を上げなかった。
「ほら、加藤さん、自己紹介してください」
要に促されて、
「……加藤です。よろしく」
学は自己紹介した。
「それだけですか? もっとほら、趣味とか特技とかいろいろと……」
要が手を肩に置いたので、
「そういうの苦手なんだよ……」
学はその手を払いのけた。
「妹の麻衣です。よろしくお願いします」
麻衣がぺこりとお辞儀して挨拶をした。けれど、反応は同じだった。
「ていうか、誰も聞いてないみたいですけど……」
麻衣も困った顔をしていた。
「こいつらこんなところに集まって何やってんの?」
「見ての通り……、ゲームですかね」
要は苦笑して言った。
「聞いてた話とだいぶ違うな……」
「ねー」
「左から、秋月蓮治くん、神田透くん、氷山昇くん、棗弘幸くん、真鶴雅人くん、宮沢理佳さん、山汐凛さん、大和省吾くんです」
学と麻衣の反応を見て、要が慌ててその場にいた八人を紹介した。皆二〇代前半といったところで、学より麻衣の方が年齢が近そうだった。
八人のうちのひとり、秋月蓮治が立ち上がると、二台のゲーム機を学と麻衣に差し出した。
アシンメトリーの髪型の、中性的な格好をした青年だった。
「……どうぞ」
そう言って、席に戻っていった。
学はゲーム機の画面を見て、
「モンスターイーターかよ」
と顔をしかめた。
「……嫌いなんだ?」
秋月に尋ねられ、
「何がおもしろいのかさっぱりわかんなかった。チュートリアルのなんかでかい卵運ぶやつで挫折した」
学は答えた。
秋月蓮治は嘲笑して、
「……やり方教えてあげてもいいけど」
と言った。
気に入らない奴、それが学の秋月蓮治に対する第一印象だった。
「よろしくお願いします! お兄ちゃんもやろう、やろう!」
楽しそうにやり方を教わり、皆の輪の中、中心になる麻衣を、学は部屋の隅で体育座りをして見つめていた。
ゲーム機はとうに投げ出されていた。
学は胎児のような格好で寝転がりながら、ここも俺の居場所じゃない、そう思った。
そんな学を見つめる要は、スーツの襟に仕込まれた無線機に小声で話した。
「こちらM。どうやらセカンドフェイズも失敗した模様」
無線機の通話相手は、
「まったく、どいつもこいつも役に立たないわね。これ以上の失敗は許されない。いいわ、私自らサードフェイズを開始する」
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