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ドリーワンワンスモア・ドロップアウツⅢ 花房ルリヲの失敗 ②
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「麻衣ちゃんか。いつこっちに来たんだい? 学くんもいっしょなのかい?」
しかしその姪の体は写真から切りとって別の写真にはりつけたかのような違和感があり、一目で姪ではないと気付いた。
気付いたのはそれだけではなかった。
彼女は、私の妻であった存在であると。
私は気付いてしまった。
「そうか、学くんと麻衣ちゃんの母親の葬儀のときに確か会ったね。
今は学くんに憑いているというわけか。
どうだい彼は。無事契機を満了しそうかい?」
かつて私の妻だった姪の姿形をした少女は答える。
「とっくに満了したわ。あなたと同じでわたしを選んではくれなかった」
もう十余年は前のことで記憶はあやふやだが、確か案内人は、契約者がもっとも大切に思う人を亡くした後で、その者の姿を模して現れるはずであった。
そして契約者が契機を満了するかドリーワンから脱落したとき、案内人は姿を消す。
それがルールだったはずだ。
ならばなぜ、まだその姿をしているのか、私の疑問はつきなかった。
私のときは出産の際に母子ともに死亡した妻の姿をしており、そして私の選択の後ですぐに姿を消した。
残されたのは彼女との間に出来た、契約者であるヒトと案内人であるヒトでないものの混血である双子の娘たちだけだった。
「ねぇ、そんなことより、わたしとあなたの娘たちは元気?」
娘たちは今朝、ダイドウカズキといっしょにタンク山に秘密基地を作ると言って、はしゃいででかけて行った。
いつかぼく、雪と夜子の物語を書きたいなと思っているんです、彼はそう言い、娘たちはまんざらでもなさそうな顔をしていた。
「元気にしているよ。あの子たちは母親の顔も愛も知らないけれど」
娘たちは私が男手ひとつで育ててきた。
思春期に差し掛かっても私は煙たがられることはなく、幸福な父親であった。
しかし、私と今目の前にいるヒトではない者から生まれた娘たちがはたしてヒトであるのか、そうでないのか、それは私に与えられた、あまりに残酷すぎる天使のテーゼといったところか。
「そう。元気にしてるのね」
彼女は言葉とは裏腹に興味などなさそうにそう言った。
「わたし、あなたの甥の学くんをすごく気に入ってるの。
だからあの子がわたしを選んでくれるまで、続けてあげようと思ってるの」
そう語る彼女の顔はまるで恋をする少女のように愛らしく、私は彼女にみそめられてしまった甥に同情した。
ドリーワンの契機満了は悪夢の終わりなどではなく新たな始まりにすぎない。
甥はさらなる悪夢に耐えられるだろうか。
彼はまだ17、8のこどもで、そして体も心も弱い。
無理だろう。
「今日来たのはあなたの案内人であり妻でもあったユメミとしてではないわ」
と、姪の姿形をしたかつての私の妻は言った。
そして、「酒鬼薔薇聖斗」と、私に用件を告げた。
「案内人バモイドオキ神、として、というわけだ。
一体君はあの頃どんな姿形をしていたんだい?」
娘たちの幼なじみでありながら、私がダイドウカズキがドリーワンの契約者であることを知ったのは事件後のことだった。
だから私はダイドウカズキの案内人であったバモイドオキ神としての彼女を知らないのだ。
神というくらいだ。まさか少女の姿というわけではあるまい。
しかし彼女は答えない。
「わたしには彼を仕分ける必要があるの」
そう言った。
「日本中に『酒鬼薔薇聖斗が医療少年院を出所して、わたしたちの住む町でひっそりと暮らしている』って都市伝説が溢れてる。
だけど日本中探してもどこにも酒鬼薔薇聖斗はいなかった。
この町だけよ、そんな都市伝説が流れていないのは。
だからひょっとしたら彼はこの町に、あなたなら彼の居場所知ってるんじゃないかと思って」
もちろん知っていた。
しかし、仕分ける、という彼女の言葉がどうにも気になった。
彼の居場所を教えていいものかどうか考えあぐねていると、
「わたしには彼を仕分ける必要があるの」
彼女はもう一度だけそう言った。
彼女に案内人の他に別の顔があることは知っていた。
ドリーワンの契約者を正しく導くために、案内人はいる。
ドリーワンによって夢からこちら側に持ち帰られたモノから、こちら側の世界にあってもよいモノとあってはならぬモノを仕分ける、それが彼女のもうひとつの顔である。
しかし、冤罪で逮捕され、なすりつけられた罪を償うために10年間も医療少年院に入れられた彼の何を仕分けるというのだろうか。
「××××は、冤罪でも何でもない。
ドリーワンは酒鬼薔薇聖斗を産み出してしまった」
彼女曰く、ダイドウカズキはドリーワンの夢見る力によって、校門に飾った生首だけでなく、人を殺す「才能」を持ち帰ってしまったのだという。
「バモイドオキ神はわたしじゃない。
わたしは彼に関与していない。彼は案内人としてのわたしの管轄外だったから」
管轄外。
ドリーワンの案内人は彼女だけではないということだろうか。
ドリーワンは一時代にひとりずつその能力が与えられるというものではない。
同時多発する。
一年前、愛知県の古戦場跡町で自宅にたてこもった男と、時を同じくして私の甥もドリーワンを与えられている。
まだ私の知らないルールがあったということだろう。
バモイドオキ神もまたダイドウカズキによって、夢から持ち帰られた「神」であったという。
彼に案内人はいなかった、彼女はそう言った。
彼はその「才能」をもって「神」に導かれるまま、通り魔的に下校途中の女子児童の頭をかなづちで殴って死なせ、障害のある児童の頭部を生きたまま殺害した。頭部はいまだ発見されていない。
彼女は何かを私に向けて放ってみせた。私はそれを慌てて捕まえる。
「見つからなかった男の子の頭よ」
それは確かに殺された男子児童の頭部であった。
十年という歳月が頭髪や皮膚を失わせてしまってはいたが、印象的な頬骨の形から、紛れもなく殺された男児のものだとわかってしまった。
「彼の家、廃屋となったあの家の庭に埋まってたわ。
ねぇ、ご存じ? 彼にとってふたつの事件は実験でしかなかったということ」
確か、ダイドウカズキが事件当時、バモイドオキ神にあてて書いた文章にはこんな一文があった。
──愛する「バモイドオキ神」様へ。
今日人間の「こわれやすさ」をたしかめるための「聖なる実験」を行いました。
わたしは一字一句たがえることなく、暗唱した。
彼女は嬉しそうに手を叩いた。
「そう、彼が本当に殺したかったのは、別にいたの」
母親か。
あるいは父親か。
もしくは弟たちか。
「彼にとって、弟たちよりも兄弟のように感じていた者たち。
大切に飼っていた亀を預けられるくらいに」
馬鹿な。
「わたしとあなたの娘たちよ」
私は絶望した。
「ドリーワンを与えられて、彼ははじめて自分の幼なじみがヒトではないことに気付いた。
ヒトではないが、ドリーワンから持ち帰られた存在でもない。
ちょうどその中間にあの子たちの存在はあった」
だから彼はこの町に、あの廃屋に帰還し、私のもとで小説を書き始めたというのだろうか。
「だから、神聖なる儀式のイケニエとして、あの子たちは選ばれたの。
ねぇ、あの子たちはどこ?」
やめてくれ。
「ダイドウカズキと、いや××××とタンク山に……」
そんなはずがない。
「殺されてるわよ」
それ以上聞きたくない。
私は、ばらばらに切断され、もはやどれがどちらのものであったのかさえわからなくなった娘たちの死体を、ただぼんやりと見つめていた。
数時間後のタンク山でのことである。
「××××は?」
娘たちの死体を前にして、彼女は私にそう尋ねた。わからない。
「彼が行きそうな場所なんて私は知らない。
きみは彼を仕分けに来たと言ったね。追うのかい?」
私はわずかばかり残されていた平常心でなんとか平静を装った。
「いいえ、わたしの仕分けはもう済んだから」
彼女は、私と彼女の娘たちの死体を指さした。
「彼はとてもいい仕事をしてくれたわ」
そう言って、仕分けを終えた彼女は嬉しそうに笑った。
「さようなら、あなた」
この物語はタイトルにある通り、私の失敗談である。
そして、私の最初で最後の小説であり、遺書である。
しかしその姪の体は写真から切りとって別の写真にはりつけたかのような違和感があり、一目で姪ではないと気付いた。
気付いたのはそれだけではなかった。
彼女は、私の妻であった存在であると。
私は気付いてしまった。
「そうか、学くんと麻衣ちゃんの母親の葬儀のときに確か会ったね。
今は学くんに憑いているというわけか。
どうだい彼は。無事契機を満了しそうかい?」
かつて私の妻だった姪の姿形をした少女は答える。
「とっくに満了したわ。あなたと同じでわたしを選んではくれなかった」
もう十余年は前のことで記憶はあやふやだが、確か案内人は、契約者がもっとも大切に思う人を亡くした後で、その者の姿を模して現れるはずであった。
そして契約者が契機を満了するかドリーワンから脱落したとき、案内人は姿を消す。
それがルールだったはずだ。
ならばなぜ、まだその姿をしているのか、私の疑問はつきなかった。
私のときは出産の際に母子ともに死亡した妻の姿をしており、そして私の選択の後ですぐに姿を消した。
残されたのは彼女との間に出来た、契約者であるヒトと案内人であるヒトでないものの混血である双子の娘たちだけだった。
「ねぇ、そんなことより、わたしとあなたの娘たちは元気?」
娘たちは今朝、ダイドウカズキといっしょにタンク山に秘密基地を作ると言って、はしゃいででかけて行った。
いつかぼく、雪と夜子の物語を書きたいなと思っているんです、彼はそう言い、娘たちはまんざらでもなさそうな顔をしていた。
「元気にしているよ。あの子たちは母親の顔も愛も知らないけれど」
娘たちは私が男手ひとつで育ててきた。
思春期に差し掛かっても私は煙たがられることはなく、幸福な父親であった。
しかし、私と今目の前にいるヒトではない者から生まれた娘たちがはたしてヒトであるのか、そうでないのか、それは私に与えられた、あまりに残酷すぎる天使のテーゼといったところか。
「そう。元気にしてるのね」
彼女は言葉とは裏腹に興味などなさそうにそう言った。
「わたし、あなたの甥の学くんをすごく気に入ってるの。
だからあの子がわたしを選んでくれるまで、続けてあげようと思ってるの」
そう語る彼女の顔はまるで恋をする少女のように愛らしく、私は彼女にみそめられてしまった甥に同情した。
ドリーワンの契機満了は悪夢の終わりなどではなく新たな始まりにすぎない。
甥はさらなる悪夢に耐えられるだろうか。
彼はまだ17、8のこどもで、そして体も心も弱い。
無理だろう。
「今日来たのはあなたの案内人であり妻でもあったユメミとしてではないわ」
と、姪の姿形をしたかつての私の妻は言った。
そして、「酒鬼薔薇聖斗」と、私に用件を告げた。
「案内人バモイドオキ神、として、というわけだ。
一体君はあの頃どんな姿形をしていたんだい?」
娘たちの幼なじみでありながら、私がダイドウカズキがドリーワンの契約者であることを知ったのは事件後のことだった。
だから私はダイドウカズキの案内人であったバモイドオキ神としての彼女を知らないのだ。
神というくらいだ。まさか少女の姿というわけではあるまい。
しかし彼女は答えない。
「わたしには彼を仕分ける必要があるの」
そう言った。
「日本中に『酒鬼薔薇聖斗が医療少年院を出所して、わたしたちの住む町でひっそりと暮らしている』って都市伝説が溢れてる。
だけど日本中探してもどこにも酒鬼薔薇聖斗はいなかった。
この町だけよ、そんな都市伝説が流れていないのは。
だからひょっとしたら彼はこの町に、あなたなら彼の居場所知ってるんじゃないかと思って」
もちろん知っていた。
しかし、仕分ける、という彼女の言葉がどうにも気になった。
彼の居場所を教えていいものかどうか考えあぐねていると、
「わたしには彼を仕分ける必要があるの」
彼女はもう一度だけそう言った。
彼女に案内人の他に別の顔があることは知っていた。
ドリーワンの契約者を正しく導くために、案内人はいる。
ドリーワンによって夢からこちら側に持ち帰られたモノから、こちら側の世界にあってもよいモノとあってはならぬモノを仕分ける、それが彼女のもうひとつの顔である。
しかし、冤罪で逮捕され、なすりつけられた罪を償うために10年間も医療少年院に入れられた彼の何を仕分けるというのだろうか。
「××××は、冤罪でも何でもない。
ドリーワンは酒鬼薔薇聖斗を産み出してしまった」
彼女曰く、ダイドウカズキはドリーワンの夢見る力によって、校門に飾った生首だけでなく、人を殺す「才能」を持ち帰ってしまったのだという。
「バモイドオキ神はわたしじゃない。
わたしは彼に関与していない。彼は案内人としてのわたしの管轄外だったから」
管轄外。
ドリーワンの案内人は彼女だけではないということだろうか。
ドリーワンは一時代にひとりずつその能力が与えられるというものではない。
同時多発する。
一年前、愛知県の古戦場跡町で自宅にたてこもった男と、時を同じくして私の甥もドリーワンを与えられている。
まだ私の知らないルールがあったということだろう。
バモイドオキ神もまたダイドウカズキによって、夢から持ち帰られた「神」であったという。
彼に案内人はいなかった、彼女はそう言った。
彼はその「才能」をもって「神」に導かれるまま、通り魔的に下校途中の女子児童の頭をかなづちで殴って死なせ、障害のある児童の頭部を生きたまま殺害した。頭部はいまだ発見されていない。
彼女は何かを私に向けて放ってみせた。私はそれを慌てて捕まえる。
「見つからなかった男の子の頭よ」
それは確かに殺された男子児童の頭部であった。
十年という歳月が頭髪や皮膚を失わせてしまってはいたが、印象的な頬骨の形から、紛れもなく殺された男児のものだとわかってしまった。
「彼の家、廃屋となったあの家の庭に埋まってたわ。
ねぇ、ご存じ? 彼にとってふたつの事件は実験でしかなかったということ」
確か、ダイドウカズキが事件当時、バモイドオキ神にあてて書いた文章にはこんな一文があった。
──愛する「バモイドオキ神」様へ。
今日人間の「こわれやすさ」をたしかめるための「聖なる実験」を行いました。
わたしは一字一句たがえることなく、暗唱した。
彼女は嬉しそうに手を叩いた。
「そう、彼が本当に殺したかったのは、別にいたの」
母親か。
あるいは父親か。
もしくは弟たちか。
「彼にとって、弟たちよりも兄弟のように感じていた者たち。
大切に飼っていた亀を預けられるくらいに」
馬鹿な。
「わたしとあなたの娘たちよ」
私は絶望した。
「ドリーワンを与えられて、彼ははじめて自分の幼なじみがヒトではないことに気付いた。
ヒトではないが、ドリーワンから持ち帰られた存在でもない。
ちょうどその中間にあの子たちの存在はあった」
だから彼はこの町に、あの廃屋に帰還し、私のもとで小説を書き始めたというのだろうか。
「だから、神聖なる儀式のイケニエとして、あの子たちは選ばれたの。
ねぇ、あの子たちはどこ?」
やめてくれ。
「ダイドウカズキと、いや××××とタンク山に……」
そんなはずがない。
「殺されてるわよ」
それ以上聞きたくない。
私は、ばらばらに切断され、もはやどれがどちらのものであったのかさえわからなくなった娘たちの死体を、ただぼんやりと見つめていた。
数時間後のタンク山でのことである。
「××××は?」
娘たちの死体を前にして、彼女は私にそう尋ねた。わからない。
「彼が行きそうな場所なんて私は知らない。
きみは彼を仕分けに来たと言ったね。追うのかい?」
私はわずかばかり残されていた平常心でなんとか平静を装った。
「いいえ、わたしの仕分けはもう済んだから」
彼女は、私と彼女の娘たちの死体を指さした。
「彼はとてもいい仕事をしてくれたわ」
そう言って、仕分けを終えた彼女は嬉しそうに笑った。
「さようなら、あなた」
この物語はタイトルにある通り、私の失敗談である。
そして、私の最初で最後の小説であり、遺書である。
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