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No.14,5
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これは俺の記憶…
俺はソレスト村で魔道士の母さんと人間の父さんの間に産まれた。
魔道士の母さんはマナの異常で身体を悪くしており、俺は小さな頃から母さんの世話をしていたので家から出たことは一度もなかった。
父さんは母さんのために常に働いていた。
俺は毎日汗水垂らしながらも毎晩遅くまで働いて、母さんの為にお金を稼いでいる父さんが大好きだったし尊敬していた。
だから家から出れなくて他の友達と遊べなくても不満はなかった。
俺はそのくらい家族が大好きだった。
そんな俺からしたら3歳の頃のあの出来事は全てを失った気持ちになった。
母さんと二人っきりで、生活するようになってから毎日俺は働いた。
父さんほどではなかったがお金を稼いで母さんを治療してもらおうと努力した。
でも母さんはお金が貯まる前に亡くなった。
俺はその後から塞ぎこむことが多くなった。
そしてなぜかわからないが頭に残っていた悪魔の子が放火した。という記憶だけを頼りに復讐することをより決意した。
それが俺の記憶だったはずだった。
メリーからもらった記憶が俺の記憶の穴を埋める。
俺はある時、父さんから絵本を読んでもらった。
その話は村に代々伝わる話だった。
「昔、昔、ソレスト村は悪魔に魂を好き勝手に喰らわれ、困っていました。
なぜならソレスト村には悪魔の住む世界に繋がるゲートがあり、そのゲートを開いたのが紫の瞳を持った村人の一人でした。
その村人はゲートを開くことで悪魔の力を手に入れ、村で好き勝手にして、暮らしていました。
人々は悪魔と悪魔に魂を売った紫の瞳をもつ村人を悪魔の子と呼び、嫌いながらも対処法がわからず、困っていました。
ある時、その話を聞きつけたエクソシストの方が悪魔退治をしにやって来ました。
悪魔はみるみるやられていきます。
ただ、あの紫の瞳をもつ村人と契約した悪魔だけは倒せず、エクソシストは封印をする決意をしました。
そして、紫の瞳をもつ村人は力を無くし、他の村人達に処刑されました。
そうして、村は平和を取り戻し、平和を呼んだエクソシストを領主にしました。
それ以来ソレスト村は平和になりましたとさ。」
そして俺はそれをおとぎ話だと思っていた。
そしたら…
あの火事の日見てしまったんだ。
父さんを置いて泣きながら逃げているとき、黒い翼を持った悪魔と、紫の瞳をした少女を。
少女は無表情だがどこか満足気で、炎を放っていた。
悪魔の子だ。本当にいたんだ。
すると悪魔に見たことを気が付かれた。
「こいつに姿を見られたぞ。どうする?」
「この子は関係ない子だった。だから記憶を封印するだけにするわ。忘れてね。少年君。」
そうだった。
これが俺が悪魔の子を知っていた理由だった。
その記憶をメリーに封印させられていたんだ。
でも疑問に残ることがある。
どうして封印を解いた?
どうして俺に悪魔を殺させた?
復讐で悪魔と契約したって言ったがなんの復讐?
他にもたくさんあるが頭がぐるぐるして追いつかない。
行かなきゃ、早く。
メリーの口から全てを聞きたい。
だからメリーには助かってもらわなきゃ困るんだ。
俺はソレスト村で魔道士の母さんと人間の父さんの間に産まれた。
魔道士の母さんはマナの異常で身体を悪くしており、俺は小さな頃から母さんの世話をしていたので家から出たことは一度もなかった。
父さんは母さんのために常に働いていた。
俺は毎日汗水垂らしながらも毎晩遅くまで働いて、母さんの為にお金を稼いでいる父さんが大好きだったし尊敬していた。
だから家から出れなくて他の友達と遊べなくても不満はなかった。
俺はそのくらい家族が大好きだった。
そんな俺からしたら3歳の頃のあの出来事は全てを失った気持ちになった。
母さんと二人っきりで、生活するようになってから毎日俺は働いた。
父さんほどではなかったがお金を稼いで母さんを治療してもらおうと努力した。
でも母さんはお金が貯まる前に亡くなった。
俺はその後から塞ぎこむことが多くなった。
そしてなぜかわからないが頭に残っていた悪魔の子が放火した。という記憶だけを頼りに復讐することをより決意した。
それが俺の記憶だったはずだった。
メリーからもらった記憶が俺の記憶の穴を埋める。
俺はある時、父さんから絵本を読んでもらった。
その話は村に代々伝わる話だった。
「昔、昔、ソレスト村は悪魔に魂を好き勝手に喰らわれ、困っていました。
なぜならソレスト村には悪魔の住む世界に繋がるゲートがあり、そのゲートを開いたのが紫の瞳を持った村人の一人でした。
その村人はゲートを開くことで悪魔の力を手に入れ、村で好き勝手にして、暮らしていました。
人々は悪魔と悪魔に魂を売った紫の瞳をもつ村人を悪魔の子と呼び、嫌いながらも対処法がわからず、困っていました。
ある時、その話を聞きつけたエクソシストの方が悪魔退治をしにやって来ました。
悪魔はみるみるやられていきます。
ただ、あの紫の瞳をもつ村人と契約した悪魔だけは倒せず、エクソシストは封印をする決意をしました。
そして、紫の瞳をもつ村人は力を無くし、他の村人達に処刑されました。
そうして、村は平和を取り戻し、平和を呼んだエクソシストを領主にしました。
それ以来ソレスト村は平和になりましたとさ。」
そして俺はそれをおとぎ話だと思っていた。
そしたら…
あの火事の日見てしまったんだ。
父さんを置いて泣きながら逃げているとき、黒い翼を持った悪魔と、紫の瞳をした少女を。
少女は無表情だがどこか満足気で、炎を放っていた。
悪魔の子だ。本当にいたんだ。
すると悪魔に見たことを気が付かれた。
「こいつに姿を見られたぞ。どうする?」
「この子は関係ない子だった。だから記憶を封印するだけにするわ。忘れてね。少年君。」
そうだった。
これが俺が悪魔の子を知っていた理由だった。
その記憶をメリーに封印させられていたんだ。
でも疑問に残ることがある。
どうして封印を解いた?
どうして俺に悪魔を殺させた?
復讐で悪魔と契約したって言ったがなんの復讐?
他にもたくさんあるが頭がぐるぐるして追いつかない。
行かなきゃ、早く。
メリーの口から全てを聞きたい。
だからメリーには助かってもらわなきゃ困るんだ。
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