6 / 16
2-4 同級会 ~カオル~
しおりを挟む「アラン、ベイカーさんあなた達には本当に呆れました…」
セバスさんがアランとベイカーがご飯を食べているところに急にやってきた…
「一体藪から棒になんだ?まぁ…思い当たる節はなくはない!」
アランが持っていた肉を食べると
「そうだよ、アランさんならまだしも俺何かしましたっけ?」
ベイカーは身に覚えがないと言いながら肉を食った。
「それです!その食欲です!あなた達この前隣町に依頼に行った時に何かしましたよね…」
セバスさんが二人を睨みつける。
「なんか?依頼をこなして…飯食って帰ってきたよな?」
「ああ、いつも通りだ」
二人が頷くと
「その隣町から被害届が届いています!男の二人組が食い逃げを繰り返していると…」
「「食い逃げ!?」」
「ベイカーさん!アランさん!」
話を聞いてたミヅキが大声をあげる!
「いや!まて!知らんぞ食い逃げなんてするかよ」
してないと否定するベイカーに大してアランは思案顔を見せる。
「それって…どの店?」
伺うようにアランが聞くと
「確か…肉をメインに出している。肉肉パラダイスとお酒が飲めるリトリップと言うお店ですね…」
「おい…アランさん…」
ベイカーとアランの顔が曇ると…
「俺達は確かにその店に行った…行ったけどちゃんと金は払ったぞ!」
「ミヅキさんは同行してないのですか?」
「ミヅキがシルバ達と寝てから行ったから…」
気まずそうにベイカーが言うと…
「えー!二人共いつの間に!私もいきたかったー!」
ミヅキが仲間外れにされた事で膨れていると
「悪かったよ、今度は連れていくからさ」
ベイカーが謝ると
「では証言出来るのはお互いだけなのですね」
「まぁそうなるな…知り合いがいた訳でもねぇし」
「お金を払い忘れたとかじゃないんですか?」
ミヅキが聞くと
「それが定員が少し目を離した隙に凄い速さで逃げ出したと…」
「そんな事するかよ!」
「全くだ!」
二人が憤怒すると
「それ本当に俺達か?」
「ええ、赤髪の冒険者と明るい茶髪の男だったと…かなり強そうな冒険者達であの町では見ない顔だと…」
「ベイカーさん達にそっくりだね」
ミヅキが寂しそうに二人を見つめる…
「ベイカーさん達にはお腹いっぱい食べてもらってると思ってたのに…」
「いや!ミヅキの飯美味いよ!満足だけど…あの夜中に空く小腹に酒とツマミを食べるは…」
「そうだな…やめられん」
アランがうんうんと頷く。
「やはりお前達が…」
セバスが眉間を押さえると
「先方には謝罪をしておきます…お金はお前達の依頼分から差し引いて払っておく!いいか?二度とそんな事をするなよ」
セバスさんは二人をギロっと睨むと帰っていった…
「こっわ!なんだあれ!俺たちを犯人って決めつけてたぞ!」
アランが怒りのあまり目の前の肉を食べ尽くす!
「でも、ベイカーさん達がそんな事するとはやっぱり思えないなぁ…」
ミヅキが二人を見ると
「だからやってないんだよ!」
ベイカーはミヅキを見つめると
「本当?」
ミヅキはじっとベイカーの目を見つめる。
「ああ!誓ってもいい、俺はやってない」
「俺はじゃなくて俺達だろ!」
アランが文句を言うと
「酔って忘れてたって事はないの?」
「そこまで飲んでねぇよ、ミヅキを宿に残してたしな」
「ああ、ちゃんと帰ってきてミヅキが寝てるのを確認した」
「えっ…寝顔…見たの?」
ミヅキが睨むと
「いや!暗いしな…そこまでは…ちゃんといるか見ただけだよ。親として当然だろ?」
ベイカーさんがそっと目をそらすと
「ふーん…まぁいいけどね」
ミヅキがしょうがないと渋々頷く。
「なら、やっぱりベイカーさん達はじゃないのかな?」
「まぁ俺達と勘違いしたのかもな…」
「でも二軒も?」
「「うーん…」」
二人は頭を抱えたが思い当たる節はやはりなかった。
数日後…
「ベイカー!」
ドンッ!
怒濤の声と共に外に雷が落ちてきた…
「ま、また何かしたの?」
ミヅキは家の中で震えると…
「し、知らんぞ」
ベイカーはミヅキの後ろに隠れた…
扉が開くと…アランさんを引きずって怒りの表情のセバスさんが部屋に怒鳴り込んできた。
「ミヅキさん、その馬鹿を渡して下さい」
セバスさんは私にいつものようににっこりと笑ってお願いしてくる。
「ま、待ってセバスさん、ベイカーさん何したの?それだけ聞かせてもらってから…」
お願いと手を合わせると、セバスさんの勢いが止まった。
「あれほど気をつけるように言いましたが…また食い逃げをしたんです」
「えっ!?また!」
ミヅキが振り返ってベイカーを見ると
「いや!してないぞ!」
ブルブルと首を振っている。
「今度は違う町だけでなく、村からも来ているんですよ!」
「えっ…ちょっと待てよ。どの村だよ」
「あなた達が依頼に向かったところですよ!」
「おかしいぞ俺達あんな事があったから夜は食べに出てないぞ」
「ああ、そうだな。行ってもミヅキ達と一緒だった」
「えっ」
セバスさんが私を見つめると
「はい!確かに一緒に行きました!夜は…寝ちゃった後は分からないけど…」
【確かに居たぞこいつら】
シルバが口を挟む
【えっ本当に?】
私は驚いてシルバを見つめると
【ああ、俺に黙って飯を食いに行ってたなんて…許さんと思って注意して見てたんだ】
【そ、そうなんだ…】
苦笑しながらその事をセバスさんに伝えると
「ほら見ろ!俺達じゃねぇだろ!」
アランさんがドヤ顔で答えると
「では一体誰が…報告によると自分達の事をアラン、ベイカーと呼び合っていたそうですよ」
「はぁ?なんだそりゃ」
「なんかおかしいよね、食い逃げするのにわざわざ名前を言うなんて…わざととしか思えないなぁ」
「確かに…少し冷静になってみると、アランにそんな芸当ができるとも思えませんね」
「おい!」
アランが突っ込むと
「しかし許さん…俺達の名を語って食い逃げだと…何処のどいつだ!」
「しかし…真犯人か居ない今とりあえず名前が出ているあなた達を野放しにしておく訳にも行かないのですよ」
「やってないのにか?」
「名指してアランとベイカーを捕まえてくれと依頼が来ているのです」
二人に依頼書を見せると…
「とりあえず先方には私から事情を説明しますので、少しギルドに付き合って下さい」
セバスさんの言葉にアランさんとベイカーさんは納得いかない表情でついて行った。
「ミヅキはシルバ達と大人しくしてろよ」
「デボット達にお願いしておきますので…ミヅキさん…静かにここにいて下さいね」
「はーい…」
ミヅキはとりあえず頷いた。
セバスさんがアランとベイカーがご飯を食べているところに急にやってきた…
「一体藪から棒になんだ?まぁ…思い当たる節はなくはない!」
アランが持っていた肉を食べると
「そうだよ、アランさんならまだしも俺何かしましたっけ?」
ベイカーは身に覚えがないと言いながら肉を食った。
「それです!その食欲です!あなた達この前隣町に依頼に行った時に何かしましたよね…」
セバスさんが二人を睨みつける。
「なんか?依頼をこなして…飯食って帰ってきたよな?」
「ああ、いつも通りだ」
二人が頷くと
「その隣町から被害届が届いています!男の二人組が食い逃げを繰り返していると…」
「「食い逃げ!?」」
「ベイカーさん!アランさん!」
話を聞いてたミヅキが大声をあげる!
「いや!まて!知らんぞ食い逃げなんてするかよ」
してないと否定するベイカーに大してアランは思案顔を見せる。
「それって…どの店?」
伺うようにアランが聞くと
「確か…肉をメインに出している。肉肉パラダイスとお酒が飲めるリトリップと言うお店ですね…」
「おい…アランさん…」
ベイカーとアランの顔が曇ると…
「俺達は確かにその店に行った…行ったけどちゃんと金は払ったぞ!」
「ミヅキさんは同行してないのですか?」
「ミヅキがシルバ達と寝てから行ったから…」
気まずそうにベイカーが言うと…
「えー!二人共いつの間に!私もいきたかったー!」
ミヅキが仲間外れにされた事で膨れていると
「悪かったよ、今度は連れていくからさ」
ベイカーが謝ると
「では証言出来るのはお互いだけなのですね」
「まぁそうなるな…知り合いがいた訳でもねぇし」
「お金を払い忘れたとかじゃないんですか?」
ミヅキが聞くと
「それが定員が少し目を離した隙に凄い速さで逃げ出したと…」
「そんな事するかよ!」
「全くだ!」
二人が憤怒すると
「それ本当に俺達か?」
「ええ、赤髪の冒険者と明るい茶髪の男だったと…かなり強そうな冒険者達であの町では見ない顔だと…」
「ベイカーさん達にそっくりだね」
ミヅキが寂しそうに二人を見つめる…
「ベイカーさん達にはお腹いっぱい食べてもらってると思ってたのに…」
「いや!ミヅキの飯美味いよ!満足だけど…あの夜中に空く小腹に酒とツマミを食べるは…」
「そうだな…やめられん」
アランがうんうんと頷く。
「やはりお前達が…」
セバスが眉間を押さえると
「先方には謝罪をしておきます…お金はお前達の依頼分から差し引いて払っておく!いいか?二度とそんな事をするなよ」
セバスさんは二人をギロっと睨むと帰っていった…
「こっわ!なんだあれ!俺たちを犯人って決めつけてたぞ!」
アランが怒りのあまり目の前の肉を食べ尽くす!
「でも、ベイカーさん達がそんな事するとはやっぱり思えないなぁ…」
ミヅキが二人を見ると
「だからやってないんだよ!」
ベイカーはミヅキを見つめると
「本当?」
ミヅキはじっとベイカーの目を見つめる。
「ああ!誓ってもいい、俺はやってない」
「俺はじゃなくて俺達だろ!」
アランが文句を言うと
「酔って忘れてたって事はないの?」
「そこまで飲んでねぇよ、ミヅキを宿に残してたしな」
「ああ、ちゃんと帰ってきてミヅキが寝てるのを確認した」
「えっ…寝顔…見たの?」
ミヅキが睨むと
「いや!暗いしな…そこまでは…ちゃんといるか見ただけだよ。親として当然だろ?」
ベイカーさんがそっと目をそらすと
「ふーん…まぁいいけどね」
ミヅキがしょうがないと渋々頷く。
「なら、やっぱりベイカーさん達はじゃないのかな?」
「まぁ俺達と勘違いしたのかもな…」
「でも二軒も?」
「「うーん…」」
二人は頭を抱えたが思い当たる節はやはりなかった。
数日後…
「ベイカー!」
ドンッ!
怒濤の声と共に外に雷が落ちてきた…
「ま、また何かしたの?」
ミヅキは家の中で震えると…
「し、知らんぞ」
ベイカーはミヅキの後ろに隠れた…
扉が開くと…アランさんを引きずって怒りの表情のセバスさんが部屋に怒鳴り込んできた。
「ミヅキさん、その馬鹿を渡して下さい」
セバスさんは私にいつものようににっこりと笑ってお願いしてくる。
「ま、待ってセバスさん、ベイカーさん何したの?それだけ聞かせてもらってから…」
お願いと手を合わせると、セバスさんの勢いが止まった。
「あれほど気をつけるように言いましたが…また食い逃げをしたんです」
「えっ!?また!」
ミヅキが振り返ってベイカーを見ると
「いや!してないぞ!」
ブルブルと首を振っている。
「今度は違う町だけでなく、村からも来ているんですよ!」
「えっ…ちょっと待てよ。どの村だよ」
「あなた達が依頼に向かったところですよ!」
「おかしいぞ俺達あんな事があったから夜は食べに出てないぞ」
「ああ、そうだな。行ってもミヅキ達と一緒だった」
「えっ」
セバスさんが私を見つめると
「はい!確かに一緒に行きました!夜は…寝ちゃった後は分からないけど…」
【確かに居たぞこいつら】
シルバが口を挟む
【えっ本当に?】
私は驚いてシルバを見つめると
【ああ、俺に黙って飯を食いに行ってたなんて…許さんと思って注意して見てたんだ】
【そ、そうなんだ…】
苦笑しながらその事をセバスさんに伝えると
「ほら見ろ!俺達じゃねぇだろ!」
アランさんがドヤ顔で答えると
「では一体誰が…報告によると自分達の事をアラン、ベイカーと呼び合っていたそうですよ」
「はぁ?なんだそりゃ」
「なんかおかしいよね、食い逃げするのにわざわざ名前を言うなんて…わざととしか思えないなぁ」
「確かに…少し冷静になってみると、アランにそんな芸当ができるとも思えませんね」
「おい!」
アランが突っ込むと
「しかし許さん…俺達の名を語って食い逃げだと…何処のどいつだ!」
「しかし…真犯人か居ない今とりあえず名前が出ているあなた達を野放しにしておく訳にも行かないのですよ」
「やってないのにか?」
「名指してアランとベイカーを捕まえてくれと依頼が来ているのです」
二人に依頼書を見せると…
「とりあえず先方には私から事情を説明しますので、少しギルドに付き合って下さい」
セバスさんの言葉にアランさんとベイカーさんは納得いかない表情でついて行った。
「ミヅキはシルバ達と大人しくしてろよ」
「デボット達にお願いしておきますので…ミヅキさん…静かにここにいて下さいね」
「はーい…」
ミヅキはとりあえず頷いた。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)

始まりの、バレンタイン
茉莉花 香乃
BL
幼馴染の智子に、バレンタインのチョコを渡す時一緒に来てと頼まれた。その相手は俺の好きな人だった。目の前で自分の好きな相手に告白するなんて……
他サイトにも公開しています
いとしの生徒会長さま
もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……!
しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!

サンタからの贈り物
未瑠
BL
ずっと片思いをしていた冴木光流(さえきひかる)に想いを告げた橘唯人(たちばなゆいと)。でも、彼は出来るビジネスエリートで仕事第一。なかなか会うこともできない日々に、唯人は不安が募る。付き合って初めてのクリスマスも冴木は出張でいない。一人寂しくイブを過ごしていると、玄関チャイムが鳴る。
※別小説のセルフリメイクです。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

泣き虫な俺と泣かせたいお前
ことわ子
BL
大学生の八次直生(やつぎすなお)と伊場凛乃介(いばりんのすけ)は幼馴染で腐れ縁。
アパートも隣同士で同じ大学に通っている。
直生にはある秘密があり、嫌々ながらも凛乃介を頼る日々を送っていた。
そんなある日、直生は凛乃介のある現場に遭遇する。
思い出して欲しい二人
春色悠
BL
喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。
そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。
一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。
そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる