彼女持ちの親友を好きになった俺の話

いちみりヒビキ

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彼女持ちの親友を好きになった俺の話(7)

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春菜は、俺の反応がよほど可笑しかったらしい。

「ぷっ。なんだよ。その顔。鳩が豆鉄砲でも食らったようだぞ?」
「いやいや。まてよ。カエデって子。あれ、彼女だろ? ほら、あじさい公園で」

「カエデ? お前、カエデをオレの彼女とおもっていたのか?」
「ああ、そうだ」



「あほか! カエデはオレの妹だ!」
「妹!?」



「わからない? オレとカエデはよく似ていてそっくりだってよく言われるぜ」
「なんか、めちゃくちゃ可愛いかったけど……春菜に似ていたか?」

「ははは。妹を可愛いとかいうなよ。それってオレを可愛いっていっているのと同じだぜ。恥ずかしいな」
「はっ。そういうことか……」

腑に落ちた。
春菜の妹、カエデが可愛いと思ったのは、春菜と似ていたからか……。

ぷっ。
俺ってすごいな。ははは。
でも、待てよ……。

「なぁ、春菜。待ち合わせに彼女が来ないのはいいとして、このホテルの部屋。これは、どう説明するんだよ」

「ああ、この部屋ね。もちろん、仁。お前と来るためだよ」
「へっ? 俺と?」

「本当に、お前は鈍いな」
「何がだよ」

春菜は、カバンから小さな袋を取り出して俺に手渡した。

「これは、オレが用意したプレゼント。開けてみろよ」

俺は、紙袋を破りすて中から小さなものを取り出した。
そして、それを見て驚いた。

「あっ。これって、お前のスマホのキーホルダー。俺がほしいっていったやつ」
「これでわかったか? オレは、最初からお前とイブを過ごしたいと思っていたんだよ」

春菜は、照れたような嬉しそうな表情で言った。

「まっ、まじか。でも、俺に彼女がいたら、どうするつもりだったんだよ。この部屋だって無駄になるだろ?」
「それは、賭けだった。お前と彼女のデートが終わってから、さりげなくお前を誘うつもりだったから。オレは、影で見張ってたんだぜ、仁の事を。もちろん、仁が朝まで彼女とよろしくだったら、オレは一人ここでオナニーしながら泣き寝入りだったわけさ」

「はぁ、そうか。つまり、俺とお前は両想いだったってこと?」
「やっと、分かったか。仁。そういうことさ」

春菜は、すこし恥ずかしそうに頬を桜色に染める。
やばい。
こいつ、まじで可愛いわ。
それにしても……。

「なんか、奇跡だな。これ」
「オレもそう思うよ。イブの奇跡だな。仁、お前に彼女がいないって聞いて飛び上がるほど嬉しいよ。しかもオレを好きとかさ……やばいぜ」
「ははは。それは俺もさ」

俺は腕組みをしながら言った。

「なぁ、春菜。で、お前は俺の事、いつから好きだったんだ?」

春菜は、顔を真っ赤にした。

「うっせぇ。そんなのどうだっていいだろ?」
「いや、よくないな!」

俺は、顔を春菜の顔の間近まで近づけ、キスする寸でのところで止める。

「ほら、キスしてやらないぞ。いいのか?」

指で、春菜の唇をいやらしくなぞる。
春菜は、目をとろんとさせて、唇を半開きにさせた。

「はぁ、はぁ。仁、お前、ずるいぞ……」
「あん? 何がだ?」

我慢比べ。
音を上げたのは春菜だった。

「……わかったよ。言うよ。オレは、お前を初めて見た時からだ……」
「ぶっ! マジかよ?」

まさか、こいつ、俺の気を引く為に、自分の匂いを俺に嗅がせていたんじゃないだろうな……。
まぁ、そのくらいのしたたかさがあった方が可愛い気があるか。ははは。

「チェッ! 何笑っているんだよ。だから言うの嫌だったんだよ!」
「あははは。そっか。じゃあ、約束どおりキスしてやるよ。んっ、んっ、んっ」
「はぁ、はぁ、んっ、んっ……」

俺と春菜は、互いの唇をむさぼるように吸い付き合う。
今度は、春菜も積極的に俺の口に舌を突っ込んできた。

ふふふ。
エロいな春菜。
そんな、春菜も大好きだぜ。

舌がいやらしく絡み、ちゅっぱ、ちゅっぱと音を奏でた。
そして、口の端からは、溢れた出た涎が滴り落ちる。





どのくらいキスをしていただろうか。
ようやく唇を離すと、二人の混ざり合った唾液がつぅーっと糸を引いた。

俺は、春菜の頬を優しく触る。
すると、春菜は、触った俺の手に頬ずりしながら、にっこりと笑った。

「なぁ、仁。オレ、お前に彼女いるって聞いたとき、死にそうなぐらい落ち込んだんだぜ。勇気振り絞って聞いたのにさ……嘘つくとかひでぇよ」

「ははは、それはお互い様だろ? 俺もショックでな……まぁ、正直かなりつらかったけど、ある人の言葉に励まされてな……心が繋がっていれば……」

「えっ? 仁もか。心が繋がっていればそれが本当の愛。まさか同じか?」
「ははは。なんだ、春菜、お前もそれに励まされたか? 例の掲示板だろ?」
「ああ、そうだ。へへへ」

ああ、なんだ。
すげぇ、嬉しい。嬉しすぎる。
愛を語らなくても、体をあわせなくても、こいつとはずっと繋がっていた。
心が繋がっていた……そう本当の愛。
知らず知らずのうちに、今までずっと愛し合っていた……そういうことだったのか。

「やべぇ! 春菜!」

俺は、春菜に飛びつく。

「なっ、なんだよ! 仁、いきなり!」
「あぁ、春菜! 春菜! 愛しているよ」

俺は、春菜の首もとに顔を押し付ける。

「ぶっ! なんだよ。いまさら、って、あっ、だめだ、首筋を舐めるなって…あん」
「ああ、春菜って、いい匂いするよな? たまらねぇ」

「あっ、だから、はぁあ、よせっ……て。てか、いい匂いなのは仁、お前だろ? はぁ、はぁ」
「へ?」

俺は驚いて春菜の目を見つめる。
春菜は、照れて視線をすっとそらした。

「今だからいうけどさ……オレさ、仁に貸したタオルやハンカチの匂いでさ……オナニーしてたんだ。何度も、何度も……やべぇ。はずい」
「ぶっ! 何それ?」

春菜は、顔を赤らめて上目遣いに俺をみる。

「オレ、仁の匂いをかがないと勃起しなくてさ……わりぃ。ずっと、お前をおかずにしてた」
「ははは。マジかよ!」

「ちぇっ、笑うなよ。お前の匂いがいいのがいけないんだろ!」
「ごめん、ごめん。そうじゃないんだ。何だか、俺達ってすげぇって思ってさ」

「何が、すごいんだ?」
「まぁ、いいって。で、春菜。話はもどるけど、お前の二つ目のお願い。もう一度エッチだったよな?」

「ああ、いいだろ? もう一度くらい」
「そいつは無理だな」

春菜は、目を見開いた。

「えっ! なんでだよ。仁。お前がオレに男の気持ち良さを教えたんだろ? さっきから、オレのアナルはお前のペニスが欲しいってずっと疼きっぱなしなんだよ!」

「ああ、だからさ、一度のエッチじゃダメだな」
「へっ?」

「一晩中、エッチしないとダメだな!」
「ぶっ! なんだよそれ! あっ、んっ、んっ」

俺は、話の途中で再び春菜の唇を吸いながら覆いかぶさる。

指を絡めてギュッとと手を繋ぎ、春菜の自由を奪う。
そして、春菜の体を隅々まで舐めまわした。

春菜は、いやらしい喘ぎ声を上げながら、頬を赤く染める。
ああ、胸がキュンキュンするぜ。
こいつ、マジ天使……。


そして、何度も何度も、春菜のアナルに俺のペニスを突き刺し、俺達は快楽に溺れていった……。


「はぁ、はぁ。なぁ、仁。今度は、後ろから挿入してくれよ。動物みたいにさ」
「ああ、いいぜ。それにしても春菜、お前、ちょっとエロいぞ」

「何言っているんだ。そうさせたのはお前だろ? 仁」
「ははは。そうだな。俺はお前のコーチだもんな」

「確かにサッカーもエッチも違いなくコーチだ。そんな事より、ほら、はやく!」

春菜は、お尻を高く突き上げ、アナルを両手で広げてまつ。
ははは。
やばいな。
こいつの可愛いアナル無しじゃ、俺、もう生きていけないかも……。



ふと思った。
ああ、そうか。
前言撤回しないとな。
俺も、駅のツリーの前のカップルどもと同じ。
クリスマスイブは、恋人とエッチしまくりだったな。


「何やっているんだよ。はやく、オレのエロアナルに挿入してこいよ。お前のでっかくて硬いペニス」
「わりぃ、わりぃ。すぐに突っ込んでやるから。ほら!」

「あっ、奥までくるっ! はぁ、はぁ、仁。愛しているぜ!」
「うぅ、俺も愛しているぜ、春菜!」

そうして、俺と春奈は、今宵、聖なる夜を狂おしいほどの愛の悦びで満たし、親友を超えた新たな男の関係を結ぶことができたのだった。

*「彼女持ちの親友を好きになった俺の話」 おわり
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