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第3章 組織編

魔術停止

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魔法協会内部。

ダダダダダッ!

 魔法協会の会長と幹部3人が魔術管理室に向かって走っている時だった。突如、彼ら4人にローグとミーラの『魔力崩し』が降りかかる。そして、

「く、うあ……な、何だ」
「ま、魔力が……うう……」
「アンリル! パルサ! くっ、今度は人体への魔力干渉か……!」
「か、会長、どうか……!」

 アンリルとパルサが急に苦しみだして倒れてしまった。トーレンとメルガーも同じように苦しみだす。だが、4人はこんなところでうずくまっている場合じゃない。先を急ぐ必要がある。ここで、メルガーが打開のために魔法を使う。

「分かっている! 【反射魔法】『反射結界』!」

ピカッ!

 メルガー達四人を包む白い結界が発生した。その結界の中にいる4人は苦しみが無くなって、ほどなく立ち上がり始めた。【反射魔法】『反射結界』は、あらゆる攻撃を反射して跳ね返す魔法。この中にいる間は、魔法による攻撃も受け付けないのだ。当然、『魔力崩し』からも解放される。

「か、会長、ありがとうございます……」
「う、うう……」
「さすが会長です……!」
「そんなことはいいからすぐに魔術管理室に向かうぞ!」
「「「はい!」」」

 立ち上がった4人は、再び走魔術管理室に向かって走り始める。

ダダダダダッ!


数分後。

 メルガー達4人は、魔術管理室の中にまでたどり着いた。早速、4人は魔術管理用の『大魔力炉』を停止するために取り組み始めた。大魔力炉は4っつの起動装置によって、運用されている。この起動装置を全て停止させることで、大魔力炉は活動を止めて、魔法協会中の魔術を停止させられるのだ。

「準備はいいな。ではいくぞ、第一起動装置停止! 次!」
「第二起動装置停止!」
「次!」
「第三起動装置停止!」
「次!」
「第四起動装置停止!」
「大魔力炉は!?」

ブウウウウウウウウン………………シュウウウウウウウウウウウウウウウウ!

「大魔力炉……停止を確認しました!」
「うむ!」

 大魔力炉が停止した。これで全ての魔術が停止して暴走することはなくなるはずだ。実際、魔術管理室からも聞こえていた暴走や悲鳴が収まっていた。

「静かになった……」
「終わったのね……」

 アンリルとパルサは一安心した。だが、トーレンとメルガーは違っていた。その顔には、安心しきった様子は一切無かった。

「お二人とも、まだ終わっていませんよ。黒幕がまだ分かっていないうちは安心できません」
「その通りだ。すぐに生き残った者達を二手に分ける。敵の捜索と内部の立て直しに向けて行動せねばならんからな。ここまでのことをしでかしたのだ、戦闘班を中心に何としても始末しなければならん。そのために我々も四方に分かれて指示を出さねばならん。いいな!」
「「了解!」」

 トーレンとメルガーの言葉に、アンリルとパルサは気を引き締めなおした。この後、彼らはメルガーの指示のもと、四方に分かれて行動を開始した。
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