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第12話① ここはどこ?

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 蝶番の軋む音を立てて、何かのドアが開いた。玄明の足音がソールでコンクリートを叩く音から木目が軋む音に変わる。
 足が止まると、背負われていた状態から前抱きになり、静かに身体が椅子を下りていく。手首に手錠がかかる時でさえ、御鈴波は抵抗しなかった。それがなんら意味を持たない行動であることはわかっていた。

 時計を巻き直すような音を立てて、手首は前で固定された。目隠しをされているせいで、ここがどこかはわからない。御鈴波の想像では、コンクリートが打ちっぱなしの廃墟マンションか、機能だけは生きている家賃の安い狭い一室――うっすら薬剤の香りが漂っている。どちらにせよ、さして治安は良くない場所だろう。西院房か、もっとその向こう、荒廃した土地区画の一所かもしれない。

「そろそろ着いた?」

 左前に玄明が立っている。何か金属質のものを触っているのだろう、かちゃかちゃと音がする。音が止まって、衣擦れと心音だけが部屋を満たすと、足首に冷たく硬いものが触れて御鈴波の背中は跳ねた。

「っつ」
「暴れないでくれ。危ないものじゃない」

 先程の手錠と同じものだ。玄明の声がそう告げると、御鈴波は思い切り足を振り回してやりたい気分に駆られた。今思い切り蹴り上げたら、あのスカシたクール面にも一撃気持ちいいのが入るだろう。もっとも、それに価値を感じないのでやらないが。
 足錠がつくと、玄明の手が顔に近付いたのがわかった。耳の前から差し込まれた指先が上に向かってスライドしていくと、闇に包まれたままだった視界が徐々に開けていく。急な明暗差のせいで照明が目に沁みる。眉間に皺を作りながら光の中で瞳孔が絞られ、やがて世界が輪郭を結び始めると、そこには玄明が見えた。色素の薄い瞳の輪郭がやけに赤く見える。彼は椅子に座ったままの御鈴波をじろじろと無作法に見つめた後、にこりと微笑んだ。御鈴波も微笑み返す。『お前の思い通りになんてなるものか』そういう気持ちを込めた挨拶の代わりだ。

「あら、思いの外いい部屋じゃない」

 部屋は真新しい白い壁紙が映える、分譲マンションの一室のような部屋だった。ここはリビングルームで、カウンターキッチンが見える。少々家具は少ないが、最低限のソファやテーブル、そしてモニターアームに繋げられた大型モニターがこちらを向いている。先程の香りは新居特有の建材の残り香だろう。想像とは百八十度違う光景に、御鈴波は驚いていた。

「そう言ってくれると嬉しいよ。君にある程度納得してもらおうと思って張り切ったんだ」
「張り切ったわりにはなかなか殺風景じゃない?」
「そう言わないでくれ。全部やり切るには時間が足りなかったんだ。水道管に電気配線、エアコン取り付けに石膏ボード……間に合うように地道にやってたんだけど、タオが失敗したせいで最後の仕上げまでは時間が足りなくてね。もう少し時間があれば六十年代ロンドンの渋い美容室風に調度も入れてエイジング処理までして雰囲気ばっちりにするつもりだったんだが」

 御鈴波が視線を下ろすと、確かに椅子は美容室で用いられるような革張りのふかふか可動式ベッドソファだった。玄明は少々悲しそうに首を振る。

「……あなた、どこに時間を使ってるわけ?」
「君と幸せな生活を送るためなのに時間を割かない理由もないだろう?」

 瞼を閉じてため息をつく。手錠と足錠をつけておいて、幸せもなにもあったものではない。それに美容室に閉じ込められていて嬉しい人間はいない。

「随分なお点前で。ところで、こんなところに閉じ込めてどうするわけ? 動けないように縛って子供でも仕込むつもりかしら」
「それもいいね。でもそんなことしたら君怒るだろ?」
「拘束されてる時点でだいぶん怒ってるっていう発想はないわけ」
「ない。君はその先のことしか考えてない」
「そう。もう二度と口を開かないで」

 玄明は首を横に振る。まるで子どものわがままに仕方がない、という感じで渋々付き合う父親のようだ。そうは言っても御鈴波もかなり図星である。怒ってはいるのだが、とりあえずで一般論を並べた程度でそこまでお冠というわけでもない。

「何か食べたり飲んだりしたいものはない?」
「うるさいわね。あなた、何を聞いてたわけ?」
「質問を質問で返さないでくれ。君が感情的なのは知ってるが」

 いちいち気に触る回答に、御鈴波はだんだん苛立ってきた。

「だいたい、あなたね。伴侶だとかなんだとか、このわたしに向かってあんな身勝手なことを言って……! 許されると思ってるわけ! あなたは所詮」
「モルモット、とは言わせない」

 御鈴波は息を呑んでいた。身体をひしと抱かれ、唇を奪われたのである。玄明の胸元の硬い感触と、体温と重さが伝わってくる。心音が合わさって、妙に脳の芯に熱がこもる。暴れようとしても錠前に拘束されているせいで満足に動けない。暴れれば暴れるほど、御鈴波は玄明に身体を押し付けているような格好になり、やがて為されるがままに受け入れた。長くて熱いキスだった。

「ふう」

 ようやく唇が離れると、玄明の見下ろすような視線を感じた。御鈴波は上気した顔を見られたくなくて顔を逸らしたが、玄明の視界には余計に赤くなった頬ばかりが映る。

「どうだい、モルモットにファーストキスを奪われた気持ちは」
「あなたって本当に最低の屑だわっ」
「お、モルモットからクズに格上げだね」
「下がってるわよ! モルモットの方が役に立つわ」
「でも、クズは実験動物に使えない。そうだろ?」

 御鈴波は言い返せない。腹が立って仕方がないのに、暴れるだけの身体の自由さえ失われている。怒りのままに玄明を睨みつけるも、玄明はただ穏やかな表情を返すだけだ。

「あのね、玄明。女を落としたいのなら、そのお高く止まって俯瞰した感じ、最悪よ。絶対受け悪いから治しなさい!」
「やれやれ、一般論ばかりだね君は。でも僕に理性を失え、と言っているならもうとっくに君は怖い思いをしていると思うよ。例えば、全身にタトゥーを彫られてもう外に出られなくさせられるとか、さっき君が言ったように身体を汚されていつ来るかわからない恐怖に怯え続けるとか――でもぼくはそんな思いを君にさせたくない」
「どうして? あなたにとっては憎いんじゃないのかしら。あなた、イーグルと話している時に随分と『孤独だ』とか強調してみせたじゃない」
「そうだね。実際に淋しいと思うことは多いよ。でも、君もそうだ。常に一人で戦っている。だから僕らはラボで仲良く出来たし、君との会話は楽しかった。奪ったデータから報告書を見たよ。君が技研の陣頭指揮を取り始めたのって、十歳頃からだったらしいね。その頃から僕の能力も目に見えて向上し始めた」

 玄明は正面へ置かれたソファに腰掛けた。静かすぎる部屋には、御鈴波途次と勘解由小路玄明の二人しかいない。殺風景なせいで、嫌でも玄明に視線が吸い寄せられる。

「そうね。洋華が長らく手掛けていたアプローチは、イーグルの残した肉体のデータに偏りすぎていたから。でも、洋華があそこで詰まっていたおかげでわたしは精神と脳科学方面でのアプローチを思いついた」
「そうだ。今のぼくは君なしで成立し得ない。だから君はぼくの母なんだ」
「母にあんなに熱烈な本気のキスする子供がどこにいんのよ」
「君はデータで知ってるだろう?」

 犯罪統計の話だろう。何を今更、とでも言うような呆れ具合で、玄明は首を傾げる。

「はいはい、その話気持ち悪いから嫌いなの」
「そっか、覚えとく。ところで今まで食べた中で一番お好きなケーキは?」

 感触が悪いと踏んだのだろう。玄明は頬杖を突いたまま質問を変えた。

「えーと、シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテシュヴァルツヴァルト地方のさくらんぼケーキ
「う~ん。アプフェルシュトロイゼルクーヘンりんごの優しく溢れるケーキは作っておいたんだけど」

 素人目には呪文にしか聞こえないが、れっきとしたドイツの歴史あるケーキである。御鈴波は意地悪をしてやろうとややこしい名前のケーキを言ったのだが、真っ当に困らせただけで嫌味は通じていない。ついでにアプフェルシュトロイゼルクーヘンも結構好きだ。というよりもドイツケーキは全部好きなのである。

「ふん、甘いわね。好みも知らずに好きになってもらおうだなんて」
「……わかった。じゃあ少し待ってくれ。今から作るよ。ちょうどお昼くらいにできるんじゃないかな」
「へ?」
「今から作る、って言ったんだ。君の好みに合わないものを出すわけにも行かないからね。作り置きしておいたものは家族に食べてもらうよ。喜んでくれるしね」

 思ったのと違う返答が帰ってきたせいで、御鈴波は少々思考が止まった。完璧主義的な思考があるのは知っておいたが、そこまでされるつもりもなかった。ただちょっと敗北感を与えたくて意地悪しただけなのに。

「あの。あのね、玄明」
「なんだい? お小言多めのお嬢様」
「その、なんでも女の言う事を聞く男っていうのもなかなかなんというか、こっちに罪悪感が湧くからやめなさい! 好かれたいなら、こう、なんていうか、こう……」

 適当に、は違うかな。でも、なんだ? うまく言い表せない――御鈴波が吃りながら適切な言葉を見繕っていると、玄明は鳩が豆鉄砲を食らったような顔になり、しばらくすると腹を抱えて笑い始めた。

「あ、はははっ」
「なにがおかしいのよ!」
「ごめん、そうだったね。とりあえずあるものを教えておくべきだったかな。レモンケーキとガトーショコラ、ガレット・デ・ロワ、カヌレとさっき言ったアプフェルシュトロイゼルクーヘン、ザッハートルテがある」

 見透かしたような玄明の言葉に、御鈴波は耳まで熱が上がってくるのを感じて思わず手を動かそうとしたが、手錠に阻まれた。顔が赤くなってくる。意地悪しようとしたのがバレた――子供みたいな企みがバレて、あまつさえ気を回されている。プライドに若干のヒビが入る。その羞恥心を隠すことすらもできない、となると、御鈴波にできるのは苦し紛れの罵倒しかなかった。

「くっ……殺す! 全部持って来い……!」

 拘束されているのに威勢のいい女である。それを聞いて玄明はより嗜虐的サディスティックに微笑む。

「おお。これはまた嬉しい」
「せいぜい、あなたなんて、わたしにこき使われていればいいんだわ! ゴッ太郎が助けに来なかったら、あなたのこと一生こき使ってやるんだから!」
「それもいいかもね。その時は君にぼくの子供を産んでもらう。五人はほしいかな。そしたら、寂しくない。ぼくも、君も。優秀に育てて、ぼくらの孤独を一緒に埋めよう。幸せの溢れる家庭にしよう」
「ばかじゃないの……」

 御鈴波は言葉を失ってげんなりしたまま、キッチンへ向かう玄明の背中を見つめる。なんて人間に攫われてしまったのだろう。しかも、なまじ能力を高く作ってしまったせいで全部実現可能っぽいのが更に困る。

「あなたがこんなに子供っぽいとは思わなかった……」

 玄明の背中にぼんやりとひとりごちたつもりが、ため息と一緒に出たせいで思ったよりも大きめの声が漏れた。

「そりゃあそうだろうね。僕は常に天才と完璧を求められてきたんだから。そうなると人から見える部分は全部完璧ってことになってしまう。ラボで僕がやってた凡ミスはラボのメンツの好感度を上げるための人間アピールに見えてたかい?」
「見えてたわよ。だいたい、気を抜いてるのも気をつけてるのもアナタのはわかりにくいんだもの」

 玄明の顔は、常に一定の微笑みを湛えて止まっている。テストをする時なんかは真面目な表情も見せるがそれくらいで、観測できる表情が微笑みと真面目な表情の二種類で頭打ちだ。真意は常にわからない。目に映るなにもかもをじいっと観察しているのはわかるが、実際に何を考えているのかはわからない――食えない男であった。

「ふん。じゃあ僕のことを今まで勘違いしてたってわけだね」
「勘違いもなにも、あなたは観察対象だもの。性格なんてある程度の精度で良かったのよ」
「ふふ。そのおかげでぼくはこうして今日から君と優雅な監禁生活ってわけだ」
 優雅な、監禁生活。相反する二つの言葉なのに、現状には割とぴったりである。なんせ頼めばなんでも出てくることがわかってしまった。手錠と足錠はかかっているが。
「その、その。アナタね。勘違いしないで。全く以てわたしは身体も、心だってあなたには開いてないのよ。わかる? 精神的な主導権はわたしにあるの」
「うん。もちろん」

 元気よく帰ってきた言葉と玄明に、眉がぴくぴくと震える。わかっていないし、精神的な主導権も、ないかもしれない。

「紅茶はファーストフラッシュを用意しました。信頼できる業者から直輸入しております。ケーキは一口づつ楽しんでいただけるよう、特製の器を用意しております、今お持ちしますね」

 目の前には蓋付きのトレイが運ばれる。開けるとドライアイスの煙が積乱雲みたいに広がり、薔薇の香りがした。中からは傘をひっくり返したような二段重ねの金属器が現れ、その中には色とりどりのケーキ達が薔薇の花びらをかたどったように並べられていた。つるくびが長めにあつらえられた真っ白い陶磁のティーポットに、微細な筆跡で書かれたロココ調のカップ。注がれていくファーストフラッシュ特有の浅めの液色が、カップ内にも描かれた花々に色を付けて美しく染めてゆく。手足の自由が奪われているのも忘れたまま、御鈴波は息を飲んでその光景を見つめていた。

「ふ、ふう~~~~~~ん。いいじゃない。では、頂くわ」

 御鈴波はふんぞり返ったまま、手錠が外れるのを待つ。じっと、待つ。しかし玄明は動かない。

「それでは、失礼しますね」
「え?」

 陶器と金属が触れ合う音がして、御鈴波は視線を戻す。玄明はレモンケーキを一口分、鳥がついばんだように美しく削り取りスプーンに乗せると、そのまま御鈴波の口元に近付けてくる。

「召し上がれ」
「……」

 呆然として開いた口に、レモンケーキが入り込んだ。舌触りの良いレモンのジェルが程よい甘みと酸味になり、受けになっているクッキー生地と混ざり合って調和している。微かに香るはちみつが後味を包んで角が立たない。十分に咀嚼して飲み込むと、玄明の技術が十分に高いことが嫌ほどわかった。

「おい、しい」
「紅茶を一口どうでしょう」
「……うん」

 おいしい。その一口で緊張から開放されたのか、御鈴波は親鳥から餌を貰う小鳥のように身を乗り出して紅茶を啜る。
 何かがおかしい、とわかりながらも、御鈴波は抵抗しなかった。どこか見えない場所で、精神が危険信号を発し始めていた。











 
 
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