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5章 寄せ集めの村
4話 寄せ集めの村 4
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兼次と麻衣は、リディに別々の家に案内された。簡素な木組みの家であった。壁は無く布が垂れさがっているだけの家だった。屋根は大きな葉っぱが敷き詰められて、雨が辛うじてしのげる程度の屋根だった。
家の中は枯れた草が全体に、敷き詰められている。その一カ所が盛り上がった。その場所は、枯れ草の厚みで盛り上がっていた。盛り上がりの面積から、人が横になって寝るのだろうと思われた。
兼次は、盛り上がった枯れ草の場所で横になり。手を後頭部に回し組み枕代わりにして、仰向けで、品素な木組みの天井を眺めて苛立っていた。
(枯れ草ベッドとか、家畜かよ! 文明レベルが低すぎだろ)
徐に立ち上がった兼次は、服に付いている枯れ草を振り払った。
(こんな場所では寝れないし… 国境沿いの街に行って、歓楽街でも満喫するか… むしろ、そのまま朝まで… ありだな、ふふふっ)
彼は、垂れかかっている布を潜り抜け外に出た。辺りを見渡し、誰も居ないのを確認する。そして村から離れ、森へ向かって歩き始めた。彼は振り返り、村が見えなくなったことを確認すると、近くに木にもたれかかった。腕を組み遠くを見つめ、遠隔透視で国境の街を探し始めた。
「どこへ行くつもりだ?」
彼の後方から、声が聞こえた。彼は声が聞こえた方を振り返ると、そこにはリディが立っていた。
「リディか… お前ら、よくあんな場所で寝れるな?」
「質問をしているのは私だ! そこで何をしている?」
彼は木から離れると、リディに向かって歩き始めた。
「なーに。国境の街に行って、楽しもうと思ってな」
「楽しむ?」
「ジョンが騒いでいるんだよ、出して欲しいってな」
「っな! ジョン!」
リディは恥かしそうに、彼から目線を外した。彼は彼女の近くに来ると、彼女の正面で止まった。彼の気配を感じ取った彼女は、正面を向くと目と鼻の先に彼の胸元が見えた。
「近いわぁ!」
彼女は両手を出し彼を押しつつ、自身も後ろに下がった。
「とにかく、ルサ族の街に行くことは許可できない。お前たちの臭いは、村の者は皆覚えている。他のルサ族の臭いをつけて帰ると、問題になる。奴らと関係があるんじゃないかと、疑う者も出てくるかもしれない。特に、兄さんは…」
彼女は両手を握りしめ、彼に訴えかけた。彼は、そんな彼女に構わず近づき、彼女の肩に手を置いた。
「リディ、そういえば… 正式な、お礼がまだだよな?」
「正式なとは?」
「そう、言葉だけじゃだめだ。行動には行動をもって、返すべきじゃないかな?」
「行動って… ま… さ… か… 私と…?」
ジョンの意味を、知っていた彼女。その時点で彼が、何を求めているか理解した。そして恥かしそうな表情で、彼を見上げた。
「お前… 妻が居るだろう! だめだろ!」
「麻衣の事か? あいつは妻じゃないぞ、むしろ結婚してないが」
彼は肩の手を彼女の頬に当て、もう一方の手を彼女の腰に回し軽く引き寄せた。彼女は体と体の隙間に手を入れ、彼を離そうと力を入れた。しかし極度に密着しているせいか、彼女の腕に力が入らないのか、彼女は彼を離す事が出来なかった。
「まて! わかっているのか? 種族が違う、子供は出来ないぞ?」
「そんなことは、知っている。俺の国では男女の楽しみとして、定着しているぞ?」
彼は肩に置いていた手を、彼女の頬に当てそのまま手の甲で彼女の髪を、優しく撫でる。そのまま手は、頭部に到達し彼女の犬耳を擦り始めた。彼女は恥かし表情で、彼を見つめ始めた。時間にして数秒だが、彼女はとても長く感じていた。
彼女は彼の手を振り払うと、体を素早く回転し彼から離れた。そして振り返り彼を見た。そして、言葉を詰まらせながら言った。
「い… いっかい… だけだぞ。来い、村に帰るぞ…」
彼女は、ゆっくりと村に向かって歩き始めた。彼は、急いで彼女の側に駆け寄った。彼はニヤケながら彼女を見ていた。彼女は恥ずかしそうに、彼から目線を逃がした。2人は村に向かって、進んでいった。
家の中は枯れた草が全体に、敷き詰められている。その一カ所が盛り上がった。その場所は、枯れ草の厚みで盛り上がっていた。盛り上がりの面積から、人が横になって寝るのだろうと思われた。
兼次は、盛り上がった枯れ草の場所で横になり。手を後頭部に回し組み枕代わりにして、仰向けで、品素な木組みの天井を眺めて苛立っていた。
(枯れ草ベッドとか、家畜かよ! 文明レベルが低すぎだろ)
徐に立ち上がった兼次は、服に付いている枯れ草を振り払った。
(こんな場所では寝れないし… 国境沿いの街に行って、歓楽街でも満喫するか… むしろ、そのまま朝まで… ありだな、ふふふっ)
彼は、垂れかかっている布を潜り抜け外に出た。辺りを見渡し、誰も居ないのを確認する。そして村から離れ、森へ向かって歩き始めた。彼は振り返り、村が見えなくなったことを確認すると、近くに木にもたれかかった。腕を組み遠くを見つめ、遠隔透視で国境の街を探し始めた。
「どこへ行くつもりだ?」
彼の後方から、声が聞こえた。彼は声が聞こえた方を振り返ると、そこにはリディが立っていた。
「リディか… お前ら、よくあんな場所で寝れるな?」
「質問をしているのは私だ! そこで何をしている?」
彼は木から離れると、リディに向かって歩き始めた。
「なーに。国境の街に行って、楽しもうと思ってな」
「楽しむ?」
「ジョンが騒いでいるんだよ、出して欲しいってな」
「っな! ジョン!」
リディは恥かしそうに、彼から目線を外した。彼は彼女の近くに来ると、彼女の正面で止まった。彼の気配を感じ取った彼女は、正面を向くと目と鼻の先に彼の胸元が見えた。
「近いわぁ!」
彼女は両手を出し彼を押しつつ、自身も後ろに下がった。
「とにかく、ルサ族の街に行くことは許可できない。お前たちの臭いは、村の者は皆覚えている。他のルサ族の臭いをつけて帰ると、問題になる。奴らと関係があるんじゃないかと、疑う者も出てくるかもしれない。特に、兄さんは…」
彼女は両手を握りしめ、彼に訴えかけた。彼は、そんな彼女に構わず近づき、彼女の肩に手を置いた。
「リディ、そういえば… 正式な、お礼がまだだよな?」
「正式なとは?」
「そう、言葉だけじゃだめだ。行動には行動をもって、返すべきじゃないかな?」
「行動って… ま… さ… か… 私と…?」
ジョンの意味を、知っていた彼女。その時点で彼が、何を求めているか理解した。そして恥かしそうな表情で、彼を見上げた。
「お前… 妻が居るだろう! だめだろ!」
「麻衣の事か? あいつは妻じゃないぞ、むしろ結婚してないが」
彼は肩の手を彼女の頬に当て、もう一方の手を彼女の腰に回し軽く引き寄せた。彼女は体と体の隙間に手を入れ、彼を離そうと力を入れた。しかし極度に密着しているせいか、彼女の腕に力が入らないのか、彼女は彼を離す事が出来なかった。
「まて! わかっているのか? 種族が違う、子供は出来ないぞ?」
「そんなことは、知っている。俺の国では男女の楽しみとして、定着しているぞ?」
彼は肩に置いていた手を、彼女の頬に当てそのまま手の甲で彼女の髪を、優しく撫でる。そのまま手は、頭部に到達し彼女の犬耳を擦り始めた。彼女は恥かし表情で、彼を見つめ始めた。時間にして数秒だが、彼女はとても長く感じていた。
彼女は彼の手を振り払うと、体を素早く回転し彼から離れた。そして振り返り彼を見た。そして、言葉を詰まらせながら言った。
「い… いっかい… だけだぞ。来い、村に帰るぞ…」
彼女は、ゆっくりと村に向かって歩き始めた。彼は、急いで彼女の側に駆け寄った。彼はニヤケながら彼女を見ていた。彼女は恥ずかしそうに、彼から目線を逃がした。2人は村に向かって、進んでいった。
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