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僕と幼馴染ともふもふと
悠真はやっぱり犬が好き?
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凛が拾った黒くて汚い毛玉が喋った。
いや、喋る魔獣は存在する。それは人が恐れる高ランク魔獣だ。高ランク魔獣となれば不死身の体に強い魔法属性、そして高い知能を持つと言われている。
……これに知能があるのか?
魔獣に話しかけられた凛はやや放心状態で、無防備にベロベロと頬を舐められている。
ムカッ。
俺は凛からあざとい毛玉をひょいと取り上げて、ついでにポーンと遠くに放り投げた。
懐から出した清潔なタオルで、凛のまろい頬を優しく丁寧に拭う。野性の魔獣のベロなんて、汚い汚い。
「オイッ! オマエ、ヒドイ。イタカッタ!」
遠くに放り投げたはずの毛玉は、いつの間にか戻ってきて俺のブーツのつま先をガジガジと噛んでいるが、無視だ。
しかし、なんで俺たち二人ともがこの魔獣の話すことがわかるんだ?
凛のかわいいオデコを見つめて「鑑定」発動。特に職業のところを念入りに……。
あ、職業に「テイマー」が生えてる。
あれ?
「ゆ、悠真。ブラックウルフって喋るの?」
俺の胸に震える指で縋りつく凛の姿は、心臓がギュンギュンするぐらいに激しく萌えるが、ブラックウルフの亜種如きでは意思疎通はできないよ。
この小さな毛玉が、本当にブラックウルフだったらね。
俺は「勇者」スキルの恩恵で凛は「テイマー」スキルの能力で魔獣と意志疎通ができるんだろう。
「凛、テイマースが生えてるよ」
「へ? ぼ、僕に?」
「うん。冒険者ギルドでは凛の従魔としてコイツを登録しよう」
「ヒョウガ」
「……」
「悠真、この子、ヒョウガって名前だから。ね?」
「………………ヒョウガ」
苦虫を一万匹噛み潰した顔で名前を呼んでやる。
ふんす! とドヤ顔をきめる毛玉を地獄の業火で骨も残らず燃やし尽くしてやりたい。
俺が毛玉の名前を呼んだことで安心した凛が、足元の毛玉を抱き上げて頬ずりをする。
だから、汚いって。
「クリーン」
俺が魔法を行使すると、毛玉と凛の汚れがサァーッと光ってたちまちに消えていく。
コイツ、「クリーン」かけても汚いな、毛が漆黒すぎるだろう。体が小さくて貧相なのは元からか?
「悠真、ありがとう。ヒョウガもキレイになったねー。でも、宿に行ったらちゃんとお風呂入ろうね。僕が洗ってあげるよ。ブラッシングもちゃんとしてあげるね」
え? 待って待て待て待て! 凛……風呂は俺と二人きりで入るのでは? 俺のご褒美タイムが汚い犬っころのせいでお預けなんて嘘だろう?
たかが犬畜生の分際で凛とお風呂だとぉぅ。俺がどれだけ凛と風呂に入りたいと願っていたと思うんだ! 凛との仲がぎこちなくなる前から一緒に入ることがなくなった俺の絶望を知っているのか?
ギッと犬……いやブラックウルフだから狼だが、こいつなんか犬で構わない、犬を睨むと、犬は尻尾を股に挟みブルブルしていた。
……そういえば、風呂が苦手な犬もいたな。ふふふ、こいつ風呂が嫌いなのか……ざまぁ。
びっくりしたぁ。
何かに呼ばれるように知らない町を走って見つけたのは、小さく震える黒い毛玉みたいな子犬だった。
しかも、その子犬が喋りだすんだもん。
「ヒョウガ」って名前を付けてあげたら、僕と従魔契約ができちゃったんだって。
悠真の「鑑定」で見てもらったら、僕に「テイマー」スキルが生えていたらしい。スキルってそんなに簡単にぴょこぴょこ生えるものなの?
そんなつもりじゃなかったけど、子犬の主人となったからにはお世話しなきゃ!
栄養補給として僕の魔力をヒョウガに分けてあげた。
ただの子犬じゃなくてブラックウルフという魔獣の幼体であるヒョウガは、僕の魔力で少し元気になったみたい。
あー、よかった。
「悠真、子犬に肉ってあげていいの?」
僕がこてんと首を傾げると、悠真が丁寧に串から焼けた肉を取り外して皿に乗せてあげる。
「いや、こいつ狼だし、魔獣だから、生肉でもいいんだ。今は串焼き肉しかないからね、ほら食え」
悠真の差し出した串焼きの肉にハグッと噛みついてモグモグ咀嚼するヒョウガがかわいい。ヒョウガに対して素っ気なかった悠真もかわいい子犬の魅力にノックダウンしたのか、とっても甲斐甲斐しいです。
ギルドに戻って僕の従魔としてヒョウガを登録して、ついでに従魔連れで泊れる宿屋を聞いてから、もう一度大通りに戻る。
宿屋は悠真が受付のお姉さんに勧められた宿で従魔宿泊可能だったから安心しました。
だって、お風呂があるお部屋だからね!
「よかったね。ちゃんと登録ができて」
僕はニコニコしながら新しいギルドカードを掲げて見ている。ちゃんと職業に「テイマー」の刻印と従魔に「ブラックウルフ ヒョウガ」が明記されているんだ。
嬉しいなぁ……ヒョウガも尻尾をフリフリしていて喜んでいるみたい。かわいいなぁ。
「悠真、ヒョウガの首輪買いにいこう。従魔の印で必要なんでしょう?」
宿屋に行く前に従魔専門店でヒョウガに似合う首輪を買ってあげなきゃ。
僕は前の世界含め初めて飼うペット用の買い物にウキウキとしていたから気付かなかったけど、あとで悠真に訊いたら僕の腕の中でヒョウガは「首輪」のワードにげんなりしていたんだって。
んー、野性の魔獣だったからしょうがないけど、従魔になったんだから少し我慢してね。
「道具屋はあっちだ。少し人が多くなってきたな、逸れるとマズイ。凛、こっちにおいで」
さっと差し出される悠真の手に、頬を染めながら僕の手を重ねる。片方の腕には新しく増えた幸せの重み、ヒョウガを抱っこして。
「凛、両手が塞がっていると危ないから、ソレを放しなさい」
「ガウッ! リン、イッショ。リン、ダッコ」
「……毛玉、自分の足で歩け」
「ヤダ! リン、ダッコ! リン、オレノ」
ビキビキビキビキッ!
えっ? なんの音? 僕は氷が割れた音のに似た破裂音にキョロキョロと見回す。
「……、殺されたいか……」
ん? 悠真……何か言った?
悠真がヒョウガの耳にこそっと呟くと、ヒョウガがぴょんと僕の腕の中から逃げ出した。
「ヒョウガ?」
元々悪い目付きをさらに険しくして悠真を睨むと「ガウッ」と唸ってみせたヒョウガに、なぜか悠真はふふーんと見下している。
「悠真?」
あれ? さっきまで仲良くしていたのに? やっぱり、悠真ってば犬嫌いなの?
悠真と繋いだ手は離さずに、僕は悠真とヒョウガの関係を頭の中でグルグルと考えるのだった。
いや、喋る魔獣は存在する。それは人が恐れる高ランク魔獣だ。高ランク魔獣となれば不死身の体に強い魔法属性、そして高い知能を持つと言われている。
……これに知能があるのか?
魔獣に話しかけられた凛はやや放心状態で、無防備にベロベロと頬を舐められている。
ムカッ。
俺は凛からあざとい毛玉をひょいと取り上げて、ついでにポーンと遠くに放り投げた。
懐から出した清潔なタオルで、凛のまろい頬を優しく丁寧に拭う。野性の魔獣のベロなんて、汚い汚い。
「オイッ! オマエ、ヒドイ。イタカッタ!」
遠くに放り投げたはずの毛玉は、いつの間にか戻ってきて俺のブーツのつま先をガジガジと噛んでいるが、無視だ。
しかし、なんで俺たち二人ともがこの魔獣の話すことがわかるんだ?
凛のかわいいオデコを見つめて「鑑定」発動。特に職業のところを念入りに……。
あ、職業に「テイマー」が生えてる。
あれ?
「ゆ、悠真。ブラックウルフって喋るの?」
俺の胸に震える指で縋りつく凛の姿は、心臓がギュンギュンするぐらいに激しく萌えるが、ブラックウルフの亜種如きでは意思疎通はできないよ。
この小さな毛玉が、本当にブラックウルフだったらね。
俺は「勇者」スキルの恩恵で凛は「テイマー」スキルの能力で魔獣と意志疎通ができるんだろう。
「凛、テイマースが生えてるよ」
「へ? ぼ、僕に?」
「うん。冒険者ギルドでは凛の従魔としてコイツを登録しよう」
「ヒョウガ」
「……」
「悠真、この子、ヒョウガって名前だから。ね?」
「………………ヒョウガ」
苦虫を一万匹噛み潰した顔で名前を呼んでやる。
ふんす! とドヤ顔をきめる毛玉を地獄の業火で骨も残らず燃やし尽くしてやりたい。
俺が毛玉の名前を呼んだことで安心した凛が、足元の毛玉を抱き上げて頬ずりをする。
だから、汚いって。
「クリーン」
俺が魔法を行使すると、毛玉と凛の汚れがサァーッと光ってたちまちに消えていく。
コイツ、「クリーン」かけても汚いな、毛が漆黒すぎるだろう。体が小さくて貧相なのは元からか?
「悠真、ありがとう。ヒョウガもキレイになったねー。でも、宿に行ったらちゃんとお風呂入ろうね。僕が洗ってあげるよ。ブラッシングもちゃんとしてあげるね」
え? 待って待て待て待て! 凛……風呂は俺と二人きりで入るのでは? 俺のご褒美タイムが汚い犬っころのせいでお預けなんて嘘だろう?
たかが犬畜生の分際で凛とお風呂だとぉぅ。俺がどれだけ凛と風呂に入りたいと願っていたと思うんだ! 凛との仲がぎこちなくなる前から一緒に入ることがなくなった俺の絶望を知っているのか?
ギッと犬……いやブラックウルフだから狼だが、こいつなんか犬で構わない、犬を睨むと、犬は尻尾を股に挟みブルブルしていた。
……そういえば、風呂が苦手な犬もいたな。ふふふ、こいつ風呂が嫌いなのか……ざまぁ。
びっくりしたぁ。
何かに呼ばれるように知らない町を走って見つけたのは、小さく震える黒い毛玉みたいな子犬だった。
しかも、その子犬が喋りだすんだもん。
「ヒョウガ」って名前を付けてあげたら、僕と従魔契約ができちゃったんだって。
悠真の「鑑定」で見てもらったら、僕に「テイマー」スキルが生えていたらしい。スキルってそんなに簡単にぴょこぴょこ生えるものなの?
そんなつもりじゃなかったけど、子犬の主人となったからにはお世話しなきゃ!
栄養補給として僕の魔力をヒョウガに分けてあげた。
ただの子犬じゃなくてブラックウルフという魔獣の幼体であるヒョウガは、僕の魔力で少し元気になったみたい。
あー、よかった。
「悠真、子犬に肉ってあげていいの?」
僕がこてんと首を傾げると、悠真が丁寧に串から焼けた肉を取り外して皿に乗せてあげる。
「いや、こいつ狼だし、魔獣だから、生肉でもいいんだ。今は串焼き肉しかないからね、ほら食え」
悠真の差し出した串焼きの肉にハグッと噛みついてモグモグ咀嚼するヒョウガがかわいい。ヒョウガに対して素っ気なかった悠真もかわいい子犬の魅力にノックダウンしたのか、とっても甲斐甲斐しいです。
ギルドに戻って僕の従魔としてヒョウガを登録して、ついでに従魔連れで泊れる宿屋を聞いてから、もう一度大通りに戻る。
宿屋は悠真が受付のお姉さんに勧められた宿で従魔宿泊可能だったから安心しました。
だって、お風呂があるお部屋だからね!
「よかったね。ちゃんと登録ができて」
僕はニコニコしながら新しいギルドカードを掲げて見ている。ちゃんと職業に「テイマー」の刻印と従魔に「ブラックウルフ ヒョウガ」が明記されているんだ。
嬉しいなぁ……ヒョウガも尻尾をフリフリしていて喜んでいるみたい。かわいいなぁ。
「悠真、ヒョウガの首輪買いにいこう。従魔の印で必要なんでしょう?」
宿屋に行く前に従魔専門店でヒョウガに似合う首輪を買ってあげなきゃ。
僕は前の世界含め初めて飼うペット用の買い物にウキウキとしていたから気付かなかったけど、あとで悠真に訊いたら僕の腕の中でヒョウガは「首輪」のワードにげんなりしていたんだって。
んー、野性の魔獣だったからしょうがないけど、従魔になったんだから少し我慢してね。
「道具屋はあっちだ。少し人が多くなってきたな、逸れるとマズイ。凛、こっちにおいで」
さっと差し出される悠真の手に、頬を染めながら僕の手を重ねる。片方の腕には新しく増えた幸せの重み、ヒョウガを抱っこして。
「凛、両手が塞がっていると危ないから、ソレを放しなさい」
「ガウッ! リン、イッショ。リン、ダッコ」
「……毛玉、自分の足で歩け」
「ヤダ! リン、ダッコ! リン、オレノ」
ビキビキビキビキッ!
えっ? なんの音? 僕は氷が割れた音のに似た破裂音にキョロキョロと見回す。
「……、殺されたいか……」
ん? 悠真……何か言った?
悠真がヒョウガの耳にこそっと呟くと、ヒョウガがぴょんと僕の腕の中から逃げ出した。
「ヒョウガ?」
元々悪い目付きをさらに険しくして悠真を睨むと「ガウッ」と唸ってみせたヒョウガに、なぜか悠真はふふーんと見下している。
「悠真?」
あれ? さっきまで仲良くしていたのに? やっぱり、悠真ってば犬嫌いなの?
悠真と繋いだ手は離さずに、僕は悠真とヒョウガの関係を頭の中でグルグルと考えるのだった。
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