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異世界に召喚されました
悪いスライムじゃないよ! そういう問題ではない
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案の定、町に入る前に門番に止められました。
そうだよね、身分証明書なんか持ってないし……異世界転生とか転移とかで定番の神様こんにちはイベント無しの異世界召喚だもん。神様のプレゼントでもらえるはずの便利グッズもお金も無いし、もしかして僕、町に入れないのかな?
門番のお兄さんにこっち、と言われて休憩室みたいなところに連れられて来ました。勧められるままに椅子にちょこんと腰かけて。
「んで、身分証明書も無いし、入町料も手持ちがない、と。え? お金、全然持ってないの?」
コクンと頷きます。僕、今着ている学校の制服とハンカチ以外、何もないの。ポケットに入れてあったお菓子もスマホもなくなってる。
門番のお兄さんに「実は異世界から来まして……」とは言えないので、訊かれる度に吃りながらもそれっぽい話を作って説明していく。
なんか、頑張って話してるうちに門番のお兄さんの目が潤みはじめて、終いには顔を上に向けて鼻を啜りはじめたよ?
「そ、そうか……。苦労したんだな、坊主。いいよ、いいよいいよ。入町料は俺が立て替えとくから、お金稼げるようになったら、返してくれればいいから」
わー、門番のお兄さんが優しい人でよかった。
僕は椅子から立ち上がり、何度も何度もお礼を言って頭を下げた。
よかった、無事に町に入れるよ。なになに? 冒険者ギルドに行って登録するとギルドカードがもらえるから、それが身分証明になるんだね! うんうん、漫画とかラノベの設定そのまんまだね。
お兄さん、冒険者ギルドの場所まで丁寧に教えてくれてありがとう。もう一度ペコリと頭を下げて、僕は冒険者ギルドがあるという町の中心地に向けて歩き出した。
「おい、あの坊主どうした?」
「ずぴっ。俺が入町料を立て替えるよ。入町の際の水晶チェックはクリアしてるから、問題ないだろう。ずびび」
「お前……泣いてんのか? おいおい、随分甘いなぁ。大丈夫か? 子供っていっても悪い奴はいるんだぞ?」
「それがな、ド田舎から出てきたんだが、天涯孤独でな。ずっと体が弱くて家の中で過ごしてばっかりで、外に出たことなかったらしい。お金も見たことないって。それから……」
門番のお兄さんその1は、凛から聞いた話……どこかの漫画かラノベの不憫主人公の話の切り貼り話……を門番のお兄さんその2に話してやった。
結果、二人して滂沱の涙を流し、鼻を啜ることになった。
この町のセキュリティが心底心配である。
「ここかぁ」
凛の目の前には、人気リゾート地の高級ペンションのような木造二階建ての冒険者ギルドがドドーンと鎮座している。
そっと、扉を開けると、お昼を過ぎおやつの時間が近いためかほとんど人がいない。やっぱり冒険者たちは朝と夕方に来るんだ、と変な感心をしながら、トトトッと小走りで受付へ。
「あのぅ」
「はい」
にこーっと美人なお姉さんが対応してくれる。凛が冒険者ギルドに登録したいと伝えると、お姉さんは小首を傾げて、
「えっと、登録は十四歳以上からだけど、君、いくつ?」
ガァーン! そんなに、子供に見られてたなんて。もう十八歳なのに。お、落ち込みます。
がっくりと頭を落とし、小声で、
「十八歳です」
と伝えたら、今度はお姉さんがびっくり!
その後は罪悪感満載のお姉さんがいろいろと手続きしてくれて、無事に冒険者登録できました! 嬉しいけど……嬉しくないよぅ。
とにかく、お金もないし、住むところもない、と訴えたら、ギルドの受付嬢はギルドに併設されている宿舎に、登録一ヶ月以内の新人冒険者は、七日間無料で利用できる制度があることや、だいたい一日に稼ぐべき金額の目安やお金の種類、新人冒険者つまり最低ランクFランクの仕事内容を丁寧に教えてくれました。
「やっぱり、薬草採取ですね」
むんっ、と気合を入れる。お姉さんは何枚かの薬草の絵が描かれた紙を渡して、この町を出てどこに何が群生してるかも教えてくれる。ありがたや。
「薬草は採取してから時間が経つと価値が下がるから、取ったら二~三時間で買い取りに回したほうがいいわよ。あと、リンくんには特別に採取用のナイフと革袋を貸してあげるね」
「わー、ありがとうございます。僕、がんばりますっ」
受付のお姉さんたち……知らないうちに最初に対応してくれたお姉さん以外にも集まってきて、気付いたら五人の美人お姉さんに囲まれていたよ……。彼女たちに手を振りながら、もう一度門まで歩いていく。
門番のお兄さんにお金を借りてしまったことを話したら、ギルドでお金を前借りできたから、まずお兄さんにお金を返して、前借りした分と今日の食事の分で……えっとララギ草ていう薬草を五十本納品したら間に合うかな?
門を出て、やってきました! ララギ草の群生地らしい、町の東側の小川がチョロチョロ流れる草原地帯。
お姉さんにもらったララギ草の絵と見比べながら、ナイフで根本を切って、十本ずつ束ねて革袋にしまって、を繰り返す。ふぅーっ、中腰って疲れるよね。あっちで取って、こっちで取ってと移動してるうちに、少し町から離れてしまったみたいだ。
予定よりもララギ草は取れたし、暗くなる前に帰ろうかな? と思った瞬間……見つけてしまった。
スライム
ほ、本当に薄い青色で雫型のボディにちょっと感動。でもさ、でもさ、漫画とかラノベと違って、可愛くないよ? 愛嬌のあるぽよーんとした動きなんかしないし、つぶらな瞳なんてそもそも無いし、不気味なオーラを醸し出してるよね?
ど、どうしよう。仲間にするのは無理! じゃ、倒す? ナイフでグサッてひと突き。ギルドのお姉さんもスライムは最弱で子供でも倒せるって言ってたし。でもでも……。
逡巡する僕の耳にシュワワワ、シュワワワと音が聴こえた。え、何? とスライムをよく見てみると、スライムの下の草がシュワワワと溶かされていて……、え? 溶かしてるの? はぁ?
スライムの行動を理解した瞬間、怖気が全身に走った。やだーっ、草を溶かしてる。物体を溶解してるーっ。
気が付いたら僕はひたすら走っていた。町の門の方へ。もうひたすら走った、全力疾走。
だって、怖いよ。酸吐いてるよ、あのスライム! 倒すなんて無理無理無理無理。怖いよーっ、助けてーっ。
桜川凛 十八歳・・・何年振りかの本気泣きです。
悠真は城を出たあと、乗合馬車で王都を離れようと思った。しかし、城から面倒な奴らが後ろから付いてきている。自分に再び認識阻害の術をかけ、近くを歩いていた自分と似た背格好の旅姿の男に自分の姿を映す。
その男とは反対方向に歩くと、城からの追跡者たちは悠真の姿をした偽物を追いかけていった。
本当は、今すぐ凛の気配を探査魔法で調べたい。今すぐ凛の存在を感じたい。でも、城の近くで余計な魔力を使ってややこしいことになりたくないから、我慢をしているのに。
小さく舌打ちすると、悠真は日が傾き店じまいが進む人が疎らな市場を抜け、馬車乗り場に急いだ。
そうだよね、身分証明書なんか持ってないし……異世界転生とか転移とかで定番の神様こんにちはイベント無しの異世界召喚だもん。神様のプレゼントでもらえるはずの便利グッズもお金も無いし、もしかして僕、町に入れないのかな?
門番のお兄さんにこっち、と言われて休憩室みたいなところに連れられて来ました。勧められるままに椅子にちょこんと腰かけて。
「んで、身分証明書も無いし、入町料も手持ちがない、と。え? お金、全然持ってないの?」
コクンと頷きます。僕、今着ている学校の制服とハンカチ以外、何もないの。ポケットに入れてあったお菓子もスマホもなくなってる。
門番のお兄さんに「実は異世界から来まして……」とは言えないので、訊かれる度に吃りながらもそれっぽい話を作って説明していく。
なんか、頑張って話してるうちに門番のお兄さんの目が潤みはじめて、終いには顔を上に向けて鼻を啜りはじめたよ?
「そ、そうか……。苦労したんだな、坊主。いいよ、いいよいいよ。入町料は俺が立て替えとくから、お金稼げるようになったら、返してくれればいいから」
わー、門番のお兄さんが優しい人でよかった。
僕は椅子から立ち上がり、何度も何度もお礼を言って頭を下げた。
よかった、無事に町に入れるよ。なになに? 冒険者ギルドに行って登録するとギルドカードがもらえるから、それが身分証明になるんだね! うんうん、漫画とかラノベの設定そのまんまだね。
お兄さん、冒険者ギルドの場所まで丁寧に教えてくれてありがとう。もう一度ペコリと頭を下げて、僕は冒険者ギルドがあるという町の中心地に向けて歩き出した。
「おい、あの坊主どうした?」
「ずぴっ。俺が入町料を立て替えるよ。入町の際の水晶チェックはクリアしてるから、問題ないだろう。ずびび」
「お前……泣いてんのか? おいおい、随分甘いなぁ。大丈夫か? 子供っていっても悪い奴はいるんだぞ?」
「それがな、ド田舎から出てきたんだが、天涯孤独でな。ずっと体が弱くて家の中で過ごしてばっかりで、外に出たことなかったらしい。お金も見たことないって。それから……」
門番のお兄さんその1は、凛から聞いた話……どこかの漫画かラノベの不憫主人公の話の切り貼り話……を門番のお兄さんその2に話してやった。
結果、二人して滂沱の涙を流し、鼻を啜ることになった。
この町のセキュリティが心底心配である。
「ここかぁ」
凛の目の前には、人気リゾート地の高級ペンションのような木造二階建ての冒険者ギルドがドドーンと鎮座している。
そっと、扉を開けると、お昼を過ぎおやつの時間が近いためかほとんど人がいない。やっぱり冒険者たちは朝と夕方に来るんだ、と変な感心をしながら、トトトッと小走りで受付へ。
「あのぅ」
「はい」
にこーっと美人なお姉さんが対応してくれる。凛が冒険者ギルドに登録したいと伝えると、お姉さんは小首を傾げて、
「えっと、登録は十四歳以上からだけど、君、いくつ?」
ガァーン! そんなに、子供に見られてたなんて。もう十八歳なのに。お、落ち込みます。
がっくりと頭を落とし、小声で、
「十八歳です」
と伝えたら、今度はお姉さんがびっくり!
その後は罪悪感満載のお姉さんがいろいろと手続きしてくれて、無事に冒険者登録できました! 嬉しいけど……嬉しくないよぅ。
とにかく、お金もないし、住むところもない、と訴えたら、ギルドの受付嬢はギルドに併設されている宿舎に、登録一ヶ月以内の新人冒険者は、七日間無料で利用できる制度があることや、だいたい一日に稼ぐべき金額の目安やお金の種類、新人冒険者つまり最低ランクFランクの仕事内容を丁寧に教えてくれました。
「やっぱり、薬草採取ですね」
むんっ、と気合を入れる。お姉さんは何枚かの薬草の絵が描かれた紙を渡して、この町を出てどこに何が群生してるかも教えてくれる。ありがたや。
「薬草は採取してから時間が経つと価値が下がるから、取ったら二~三時間で買い取りに回したほうがいいわよ。あと、リンくんには特別に採取用のナイフと革袋を貸してあげるね」
「わー、ありがとうございます。僕、がんばりますっ」
受付のお姉さんたち……知らないうちに最初に対応してくれたお姉さん以外にも集まってきて、気付いたら五人の美人お姉さんに囲まれていたよ……。彼女たちに手を振りながら、もう一度門まで歩いていく。
門番のお兄さんにお金を借りてしまったことを話したら、ギルドでお金を前借りできたから、まずお兄さんにお金を返して、前借りした分と今日の食事の分で……えっとララギ草ていう薬草を五十本納品したら間に合うかな?
門を出て、やってきました! ララギ草の群生地らしい、町の東側の小川がチョロチョロ流れる草原地帯。
お姉さんにもらったララギ草の絵と見比べながら、ナイフで根本を切って、十本ずつ束ねて革袋にしまって、を繰り返す。ふぅーっ、中腰って疲れるよね。あっちで取って、こっちで取ってと移動してるうちに、少し町から離れてしまったみたいだ。
予定よりもララギ草は取れたし、暗くなる前に帰ろうかな? と思った瞬間……見つけてしまった。
スライム
ほ、本当に薄い青色で雫型のボディにちょっと感動。でもさ、でもさ、漫画とかラノベと違って、可愛くないよ? 愛嬌のあるぽよーんとした動きなんかしないし、つぶらな瞳なんてそもそも無いし、不気味なオーラを醸し出してるよね?
ど、どうしよう。仲間にするのは無理! じゃ、倒す? ナイフでグサッてひと突き。ギルドのお姉さんもスライムは最弱で子供でも倒せるって言ってたし。でもでも……。
逡巡する僕の耳にシュワワワ、シュワワワと音が聴こえた。え、何? とスライムをよく見てみると、スライムの下の草がシュワワワと溶かされていて……、え? 溶かしてるの? はぁ?
スライムの行動を理解した瞬間、怖気が全身に走った。やだーっ、草を溶かしてる。物体を溶解してるーっ。
気が付いたら僕はひたすら走っていた。町の門の方へ。もうひたすら走った、全力疾走。
だって、怖いよ。酸吐いてるよ、あのスライム! 倒すなんて無理無理無理無理。怖いよーっ、助けてーっ。
桜川凛 十八歳・・・何年振りかの本気泣きです。
悠真は城を出たあと、乗合馬車で王都を離れようと思った。しかし、城から面倒な奴らが後ろから付いてきている。自分に再び認識阻害の術をかけ、近くを歩いていた自分と似た背格好の旅姿の男に自分の姿を映す。
その男とは反対方向に歩くと、城からの追跡者たちは悠真の姿をした偽物を追いかけていった。
本当は、今すぐ凛の気配を探査魔法で調べたい。今すぐ凛の存在を感じたい。でも、城の近くで余計な魔力を使ってややこしいことになりたくないから、我慢をしているのに。
小さく舌打ちすると、悠真は日が傾き店じまいが進む人が疎らな市場を抜け、馬車乗り場に急いだ。
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