172 / 183
精霊の加護169 リシッチャ亭に寄り道
しおりを挟む
精霊の加護
Zu-Y
№169 リシッチャ亭に寄り道
「いってらっしゃいまし。ゲオルク様。」マリーに見送られ、王都を出発した。俺たちは、ラスプ・デルスゥデ島へバカンスに行くのだ。
マリー、エカチェリーナ、アイチャは、9月の新学期に向けて、帝国遠征に続く教国遠征でぽっかり穴を空けた学校生活の穴埋めに、8月中はみっちり補習だ。なむー。
俺たちスピリタスはアクアビット号、ナディア様とリチャード、ペリーヌ様とラモはそれぞれハネムーン馬車で、南府経由のラスプ・デルスゥデ島行き。
そして、ぞろぞろと護衛たち。俺たちがいるから護衛はいいと思うんだけどな。まあ、南部と北部の公爵家の世継の嫡男たちと、王家の姫殿下たちだから仕方ないか。
ヘルムートとディエゴも、護衛を連れてそれぞれ東府と西府に帰って行った。こいつらも、東府と西府に着いたら、それぞれの騎士団養成所で、みっちりと穴埋めの補習だ。なむー。
王都から南府までの馬車の旅は、護衛がいることもあり非常に順調で、途中、宿場町で宿泊しつつ、予定通りの数日で南府に着いた。
南府では、ラモとペリーヌ様はもちろんのこと、リチャードとナディア様も南部公爵邸に入ったが、俺たちはリシッチャ亭に泊まることにした。
「叔父さん、義叔母さん、ただいまー。」
「マルコさん、ジューリアさん、お久しぶりです。またお世話になります。」
「おう、ビーチェ、お帰り。ゲオルクよく来たな。皆さんもな。って、…増えてねぇか?」
「そうですね、教国で仲間になったドーラと、帝国で仲間になったトーラです。」
最初にドーラとトーラをラスプ・デルスゥデ島に連れて行ったときは、弾丸日程だったから、リシッチャ亭には寄れなかった。泊まったのも南部公爵邸だったしな。
「あらまあ、私、龍人の方も獣人の方も初めてお目に掛かるわ。私はジューリア、ここの女将よ。よろしくね。」
「俺もよう、龍人さんと獣人さんはどっちも初めてでぃ。俺は亭主のマルコだ。よろしくな。」
「うむ。わらわはドーラじゃ。よろしくなのじゃ。」
「私、トーラ。よろしく。」
「おう、ゲオルク、ちょっと来い。」マルコさんに手招きされて、店の隅に呼ばれた。なんだろ。
マルコさんはおもむろに俺の肩に腕を回し、コソコソ話を始めた。
「ゲオルク、手の早いお前のことだ。あの別嬪の龍人と獣人の姉ちゃんたちは、お前のこれだな?」と言って、小指を立てた。
「はい。そうです。」
「やっぱりか。でよ、あっちの塩梅はどんなだ?」
「どっちも人間の女と一緒っす。」
「そうなのか?激しく求められたりはしねぇのか?」
「ビーチェと同じですよ。」
「じゃあ激しいじゃねぇか。ビーチェの奴ぁ好き者だからなぁ。」
「ちょっと叔父さん、全部聞こえてるぞっ!」
「あ、いや、すまん。」
一同、爆笑となった。
「ところでよ、精霊様は皆大きくなっちまったんだな。水の精霊様は…、こちら様かい?」
マルコさんがワラを覗き込むとワラが俺の陰に隠れた。
「そうですよ。」
「あの幼子がなぁ。立派になったもんだぜ。」マルコさんはワラの救出のために、大荒れの海に船を出してくれたのだ。マルコさんの協力がなければ、ワラとの契約はできていなかっただろう。
それから2階のいつもの部屋に案内された。ひと息ついてから、温泉だ。
リシッチャ亭は、今はレストランしかやってないが、元は宿屋で大浴場があり、その湯は海水の成分の温泉である。
『『『『『『『『『温泉ー!』』』』』』』』』水浴びの好きな精霊たちは、温泉も大好きであるから、テンション爆上がりである。
俺もマルコさんから許可をもらって、大浴場の女風呂で皆と混浴だ。この許可をもらうには、ちょいと揉めた。笑
「マルコさん、大浴場なんですが、妻たちと一緒に入りたいので、俺も女湯を使わせてもらってもいいですか?」他に客はいないし、当然OKであろうと思っていたが…、
「はん?ふざけんじゃねぇよ。ジューリアと出くわすかもしれねぇだろ。」
「いやいや、いくらなんでもそれはないでしょう。」
「ふん、お前はそう言うところ、妙にツイてやがるからなぁ。認められねぇな。」
「あ、そうだ。それならですね、俺たちが泊まってる間は、俺たちが女湯を使わせてもらうってことで、ジューリアさんには、男湯を使ってもらうってのでどうです?」
「てめぇ、このやろ。ジューリアに男湯に入れだと?もし他の男と出くわしたらどうすんでぃ。」
「え?宿泊って俺たちだけですよね?もし出くわすとしたらマルコさんだけじゃないですか。」
「あ、なるほどな。」
「ついでに俺たちをダシにして、ジューリアさんとマルコさんで混浴ってのはどうです?」
「な、なに?…そ、そいつはいい考えだ。よし、分かった。ゲオルク、女湯使っていいぜ。」
コロッと落ちやがった。笑
と、まあこんな経緯で、俺たちは女湯で混浴している。リーゼ、ジュヌ、カルメン、ベス、ビーチェ、ドーラ、トーラのそれは見事なメロンボール14個を愛で、第五形態の育った、ツリ、クレ、フィア、チル、ワラの10個のメロンボールも愛でた。
第四形態のウィン、メタ、ソル、ダクは、まだ並乳だから、さほどでもないが、露骨にそう思うと、心を見透かされて機嫌が悪くなるので、早く大きくなれよと願いを込めて揉んでいる。揉んでいる分には機嫌がいいからな。苦笑
楽しい楽しいお風呂タイムを終え、俺は精霊たちと部屋で休んでるのだが、その間に、妻たちはリシッチャ亭の手伝いに行った。ドーラとトーラはお手伝いデビュー。
龍人&獣人の物珍しさと、その美貌と抜群のプロポーションにより、店員デビュー初日にして、ふたりは看板娘の仲間入りをしてしまった。当然と言えば当然だな。
客が引けた後、マルコさんとジューリアさんと、俺とわが妻たちとで遅い夕餉を摂った。精霊たちは、食事は摂らない。俺ら口移しで酒を少々呑むだけだ。実は酒には魔力増強効果があるのだ。
夕餉を摂りつつ、俺は近況をマルコさんとジューリアさんに報告した。
「じゃあ何か?ゲオルク、お前はラスプ島のご領主様だったのかよ?」
この辺ではラスプ・デルスゥデ島をラスプ島と略して呼んでいるらしい。
「ご領主様なんて大袈裟なもんじゃないですけどね。一応そんな感じです。」
「向こう3年間、無税ってんで、移住者を募集してるってぇじゃねぇか。結構人気なんだぜ。俺もよ、故郷のリシッチャ島の隣の島だからよ、正直興味があるんだが、この店も繁盛してるからな。客を置いて行けねぇやな。」
「でも、あなた。ここは元々宿屋でしょう?私たちだとレストランで手一杯じゃない?勿体ないわよね。もし、宿屋をやってくれる人がいたら、ここを譲ってラスプ島に行くのもありなんじゃないかしら。」
「うーん、確かになぁ。」
マルコさんたちも移住して来るのかも知れないのか。
「えー、僕は、リシッチャ亭がなくなっちゃうの、やだなぁ。叔父さんたちさ、人を雇って宿屋もやれば?」
「人を雇うなんざ面倒臭ぇじゃねぇか。
なぁ、ジューリア。」
「そうね。」
「で、明日島に向けて発つのか?だったらよ、俺の船を貸してやろうか?」
「ああ、それは大丈夫です。ラモの船で一緒に行きますから。」
「ラモ?」
「叔父さん、覚えてない?ダーリンと出会う前にさ、僕目当ててお店に来てたラモっちだよ。叔父さん、ラモっちのことを、ちょい悪親父って言ってたじゃん。」
「あー、あの軽薄な奴か。あいつに比べたら、ゲオルクの方が全然マシだ。」マシって…。苦笑
「もー、叔父さん、言葉に気を付けてよね。ラモっちさ、ああ見えても南部湾警備隊の主力の高速帆船の船長で、南部公爵様のご嫡男様だよ。」
「なんだと?」「なんですって?」マルコさんだけでなく、ジューリアさんも驚いていた。
「ラモはラスプ・デルスゥデ島の開発責任者も引き受けてくれてるんですよ。それでラモの船で、ラモたちの新婚旅行と俺たちのバカンスを兼ねて、ラスプ・デルスゥデ島に行くんです。」
「新婚旅行?ってことは、ご嫡男様はご結婚したのかよ。」軽薄な奴からご嫡男様に呼び方が変わった。笑
「はい。つい先日、王都で二の姫様のペリーヌ様とご結婚されました。」
「なんだと?じゃあ、王様の娘婿ってことか?」
「そうですね。それと、北部公爵様のご嫡男のリチャードも、一の姫殿下のナディア様とご結婚されて、ラモたちと一緒にラスプ・デルスゥデ島に新婚旅行に行くとこなんですよ。」
「はぁ?ってか、ゲオルクよう、お前さ、ご嫡男様をラモとか、北部公爵様のご嫡男様もリチャードとかって、呼び捨てにして大丈夫なのかよ?」
「ふたりは友人ですので。」
「なんだと?」
「てかさ、叔父さん、ダーリンはこう見えても侯爵様だからね。それと三の姫殿下のマリー様の婚約者でもあるんだよ。」
「ええー?いつの間に…。じゃあよ、ゲオルクのこたぁ、ゲオルク様って呼ばなきゃいけねぇのか?」
「やめて下さいよ。今まで通りにして下さい。」
「お、おうよ。」
その晩、輪番のビーチェとドーラとトーラを徹底的に攻め立てた。
「あーん、ダーリン、いい、あ、そこ、もっと。僕、壊れちゃうよ。」
「主様、あ、そこはらめー、なのじゃ。あ、やめないでたも。」
「お頭様、あん、そこ、あ、そんな、こと、まで。」
マルコさんはビーチェが激しいと言ってたけど、特にそんなことはないよな。だからドーラとトーラもごく普通だよな。
今宵はドーラもトーラも発情期ではないので、ビーチェと一緒に、お口でしてもらったのだった。
3人で交互にマイドラゴンを捕食しているが、これも普通だよな。
マルコさん、別にビーチェは普通だよ。笑
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
毎週土曜22時に投稿します。
以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。
「射手の統領」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/541586735
「母娘丼W」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/265755073
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
Zu-Y
№169 リシッチャ亭に寄り道
「いってらっしゃいまし。ゲオルク様。」マリーに見送られ、王都を出発した。俺たちは、ラスプ・デルスゥデ島へバカンスに行くのだ。
マリー、エカチェリーナ、アイチャは、9月の新学期に向けて、帝国遠征に続く教国遠征でぽっかり穴を空けた学校生活の穴埋めに、8月中はみっちり補習だ。なむー。
俺たちスピリタスはアクアビット号、ナディア様とリチャード、ペリーヌ様とラモはそれぞれハネムーン馬車で、南府経由のラスプ・デルスゥデ島行き。
そして、ぞろぞろと護衛たち。俺たちがいるから護衛はいいと思うんだけどな。まあ、南部と北部の公爵家の世継の嫡男たちと、王家の姫殿下たちだから仕方ないか。
ヘルムートとディエゴも、護衛を連れてそれぞれ東府と西府に帰って行った。こいつらも、東府と西府に着いたら、それぞれの騎士団養成所で、みっちりと穴埋めの補習だ。なむー。
王都から南府までの馬車の旅は、護衛がいることもあり非常に順調で、途中、宿場町で宿泊しつつ、予定通りの数日で南府に着いた。
南府では、ラモとペリーヌ様はもちろんのこと、リチャードとナディア様も南部公爵邸に入ったが、俺たちはリシッチャ亭に泊まることにした。
「叔父さん、義叔母さん、ただいまー。」
「マルコさん、ジューリアさん、お久しぶりです。またお世話になります。」
「おう、ビーチェ、お帰り。ゲオルクよく来たな。皆さんもな。って、…増えてねぇか?」
「そうですね、教国で仲間になったドーラと、帝国で仲間になったトーラです。」
最初にドーラとトーラをラスプ・デルスゥデ島に連れて行ったときは、弾丸日程だったから、リシッチャ亭には寄れなかった。泊まったのも南部公爵邸だったしな。
「あらまあ、私、龍人の方も獣人の方も初めてお目に掛かるわ。私はジューリア、ここの女将よ。よろしくね。」
「俺もよう、龍人さんと獣人さんはどっちも初めてでぃ。俺は亭主のマルコだ。よろしくな。」
「うむ。わらわはドーラじゃ。よろしくなのじゃ。」
「私、トーラ。よろしく。」
「おう、ゲオルク、ちょっと来い。」マルコさんに手招きされて、店の隅に呼ばれた。なんだろ。
マルコさんはおもむろに俺の肩に腕を回し、コソコソ話を始めた。
「ゲオルク、手の早いお前のことだ。あの別嬪の龍人と獣人の姉ちゃんたちは、お前のこれだな?」と言って、小指を立てた。
「はい。そうです。」
「やっぱりか。でよ、あっちの塩梅はどんなだ?」
「どっちも人間の女と一緒っす。」
「そうなのか?激しく求められたりはしねぇのか?」
「ビーチェと同じですよ。」
「じゃあ激しいじゃねぇか。ビーチェの奴ぁ好き者だからなぁ。」
「ちょっと叔父さん、全部聞こえてるぞっ!」
「あ、いや、すまん。」
一同、爆笑となった。
「ところでよ、精霊様は皆大きくなっちまったんだな。水の精霊様は…、こちら様かい?」
マルコさんがワラを覗き込むとワラが俺の陰に隠れた。
「そうですよ。」
「あの幼子がなぁ。立派になったもんだぜ。」マルコさんはワラの救出のために、大荒れの海に船を出してくれたのだ。マルコさんの協力がなければ、ワラとの契約はできていなかっただろう。
それから2階のいつもの部屋に案内された。ひと息ついてから、温泉だ。
リシッチャ亭は、今はレストランしかやってないが、元は宿屋で大浴場があり、その湯は海水の成分の温泉である。
『『『『『『『『『温泉ー!』』』』』』』』』水浴びの好きな精霊たちは、温泉も大好きであるから、テンション爆上がりである。
俺もマルコさんから許可をもらって、大浴場の女風呂で皆と混浴だ。この許可をもらうには、ちょいと揉めた。笑
「マルコさん、大浴場なんですが、妻たちと一緒に入りたいので、俺も女湯を使わせてもらってもいいですか?」他に客はいないし、当然OKであろうと思っていたが…、
「はん?ふざけんじゃねぇよ。ジューリアと出くわすかもしれねぇだろ。」
「いやいや、いくらなんでもそれはないでしょう。」
「ふん、お前はそう言うところ、妙にツイてやがるからなぁ。認められねぇな。」
「あ、そうだ。それならですね、俺たちが泊まってる間は、俺たちが女湯を使わせてもらうってことで、ジューリアさんには、男湯を使ってもらうってのでどうです?」
「てめぇ、このやろ。ジューリアに男湯に入れだと?もし他の男と出くわしたらどうすんでぃ。」
「え?宿泊って俺たちだけですよね?もし出くわすとしたらマルコさんだけじゃないですか。」
「あ、なるほどな。」
「ついでに俺たちをダシにして、ジューリアさんとマルコさんで混浴ってのはどうです?」
「な、なに?…そ、そいつはいい考えだ。よし、分かった。ゲオルク、女湯使っていいぜ。」
コロッと落ちやがった。笑
と、まあこんな経緯で、俺たちは女湯で混浴している。リーゼ、ジュヌ、カルメン、ベス、ビーチェ、ドーラ、トーラのそれは見事なメロンボール14個を愛で、第五形態の育った、ツリ、クレ、フィア、チル、ワラの10個のメロンボールも愛でた。
第四形態のウィン、メタ、ソル、ダクは、まだ並乳だから、さほどでもないが、露骨にそう思うと、心を見透かされて機嫌が悪くなるので、早く大きくなれよと願いを込めて揉んでいる。揉んでいる分には機嫌がいいからな。苦笑
楽しい楽しいお風呂タイムを終え、俺は精霊たちと部屋で休んでるのだが、その間に、妻たちはリシッチャ亭の手伝いに行った。ドーラとトーラはお手伝いデビュー。
龍人&獣人の物珍しさと、その美貌と抜群のプロポーションにより、店員デビュー初日にして、ふたりは看板娘の仲間入りをしてしまった。当然と言えば当然だな。
客が引けた後、マルコさんとジューリアさんと、俺とわが妻たちとで遅い夕餉を摂った。精霊たちは、食事は摂らない。俺ら口移しで酒を少々呑むだけだ。実は酒には魔力増強効果があるのだ。
夕餉を摂りつつ、俺は近況をマルコさんとジューリアさんに報告した。
「じゃあ何か?ゲオルク、お前はラスプ島のご領主様だったのかよ?」
この辺ではラスプ・デルスゥデ島をラスプ島と略して呼んでいるらしい。
「ご領主様なんて大袈裟なもんじゃないですけどね。一応そんな感じです。」
「向こう3年間、無税ってんで、移住者を募集してるってぇじゃねぇか。結構人気なんだぜ。俺もよ、故郷のリシッチャ島の隣の島だからよ、正直興味があるんだが、この店も繁盛してるからな。客を置いて行けねぇやな。」
「でも、あなた。ここは元々宿屋でしょう?私たちだとレストランで手一杯じゃない?勿体ないわよね。もし、宿屋をやってくれる人がいたら、ここを譲ってラスプ島に行くのもありなんじゃないかしら。」
「うーん、確かになぁ。」
マルコさんたちも移住して来るのかも知れないのか。
「えー、僕は、リシッチャ亭がなくなっちゃうの、やだなぁ。叔父さんたちさ、人を雇って宿屋もやれば?」
「人を雇うなんざ面倒臭ぇじゃねぇか。
なぁ、ジューリア。」
「そうね。」
「で、明日島に向けて発つのか?だったらよ、俺の船を貸してやろうか?」
「ああ、それは大丈夫です。ラモの船で一緒に行きますから。」
「ラモ?」
「叔父さん、覚えてない?ダーリンと出会う前にさ、僕目当ててお店に来てたラモっちだよ。叔父さん、ラモっちのことを、ちょい悪親父って言ってたじゃん。」
「あー、あの軽薄な奴か。あいつに比べたら、ゲオルクの方が全然マシだ。」マシって…。苦笑
「もー、叔父さん、言葉に気を付けてよね。ラモっちさ、ああ見えても南部湾警備隊の主力の高速帆船の船長で、南部公爵様のご嫡男様だよ。」
「なんだと?」「なんですって?」マルコさんだけでなく、ジューリアさんも驚いていた。
「ラモはラスプ・デルスゥデ島の開発責任者も引き受けてくれてるんですよ。それでラモの船で、ラモたちの新婚旅行と俺たちのバカンスを兼ねて、ラスプ・デルスゥデ島に行くんです。」
「新婚旅行?ってことは、ご嫡男様はご結婚したのかよ。」軽薄な奴からご嫡男様に呼び方が変わった。笑
「はい。つい先日、王都で二の姫様のペリーヌ様とご結婚されました。」
「なんだと?じゃあ、王様の娘婿ってことか?」
「そうですね。それと、北部公爵様のご嫡男のリチャードも、一の姫殿下のナディア様とご結婚されて、ラモたちと一緒にラスプ・デルスゥデ島に新婚旅行に行くとこなんですよ。」
「はぁ?ってか、ゲオルクよう、お前さ、ご嫡男様をラモとか、北部公爵様のご嫡男様もリチャードとかって、呼び捨てにして大丈夫なのかよ?」
「ふたりは友人ですので。」
「なんだと?」
「てかさ、叔父さん、ダーリンはこう見えても侯爵様だからね。それと三の姫殿下のマリー様の婚約者でもあるんだよ。」
「ええー?いつの間に…。じゃあよ、ゲオルクのこたぁ、ゲオルク様って呼ばなきゃいけねぇのか?」
「やめて下さいよ。今まで通りにして下さい。」
「お、おうよ。」
その晩、輪番のビーチェとドーラとトーラを徹底的に攻め立てた。
「あーん、ダーリン、いい、あ、そこ、もっと。僕、壊れちゃうよ。」
「主様、あ、そこはらめー、なのじゃ。あ、やめないでたも。」
「お頭様、あん、そこ、あ、そんな、こと、まで。」
マルコさんはビーチェが激しいと言ってたけど、特にそんなことはないよな。だからドーラとトーラもごく普通だよな。
今宵はドーラもトーラも発情期ではないので、ビーチェと一緒に、お口でしてもらったのだった。
3人で交互にマイドラゴンを捕食しているが、これも普通だよな。
マルコさん、別にビーチェは普通だよ。笑
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
毎週土曜22時に投稿します。
以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。
「射手の統領」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/541586735
「母娘丼W」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/265755073
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる