精霊の加護

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精霊の加護075 国境の町ミュンヒェーの女領主

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精霊の加護
Zu-Y

№75 国境の町ミュンヒェーの女領主

 翌朝、これからミュンヒェーに向かうとの鳩便を、王都の王太子殿下宛に出して、俺たちはラスプ村を発った。
 大森林の中に切り開かれた街道を、ひたすら東へと進んている。目指すは神聖ニュシト教国との国境の町ミュンヒェーだ。馬車で2日の行程である。

 初日は何事もなく順調に進んで、中間地点にある村の端で野営させてもらった。昨夜はスパフルムンでお姉様方が大いに乱れて暴走したのだが、今宵も十六夜で満月に近く、昨日よりやや離れたものの、月も比較的大きい。もしやまた乱れるのでは?と言う淡い期待に胸が弾む。

 精霊たちに作ってもらった野営設備の簡易露天風呂で精霊たちを洗った後、お姉様たちを混浴に誘うと、ふたつ返事でやって来た。キタ――(゚∀゚)――!!
 が、しかし。たまたま隣になったリーゼさんのメロンボールに、おもむろに手を伸ばすと、目的地のメロンボールに到達する前に、ピシッと撃墜された。

「え?なんで。」
「行軍中はダメよ。油断に繋がるでしょ。」
「そんな。」
「ゲオルクどの、昨夜は散々ご奉仕したではないか。」
「そうだよ、ゲオルク。今日からまた禁欲生活に入るから、昨日は皆でサービスしたんじゃないか。」
「ゲオルクさん、昨日のわたくしたちのご奉仕の理由、お分かりになりまして?」
「はい。」
「そうだねー、帰りにまたゲオっちの実家に寄ったときに、いろいろお世話して上げようかなっ。」
「マジ?約束だよ。破ったら針千本飲ますからね!」
「なにそれ、ウケるー。」
 この夜はぱふぱふもなく終わってしまった。

 2日目の移動の途中で、精霊たちからの警告により、キングティガルの接近を知った。キングティガルは、森の食物連鎖の最上位に位置する獰猛な肉食獣だ。しかし基本は森の奥にいて、街道に出て来るのは珍しい。
 橙色と黒の縞模様の毛皮は、高級品として珍重され、非常に高値で取引されるので、危険を覚悟でキングティガル狩りに出る冒険者もいる。
 が、相当の手練れのパーティでなくては全滅の憂き目に遭うだろう。草原の王キングシンバ、森林の王キングティガルと並び称される程、厄介な奴なのだ。

 ただし、キングシンバもキングティガルも、太い前脚でのパンチ力に鉤爪での引き裂きと、鋭い牙での噛みつきが攻撃手段だから、弓矢にしろ精霊魔法にしろ、遠距離攻撃の俺にとっては、どちらかと言うと得意な獲物である。とは言っても、もちろん油断はできない。
 キングシンバは群れで行動するのが厄介だが、見晴らしのいい草原に棲んでるので標的にしやすい。キングティガルは障害物の多い森林に棲んでるのが厄介だが、基本は群れない単独行動だから狩りやすい。

 今回、獲物となったキングティガルは、精霊たちによってその存在が俺たちに知られているとも知らず、不用意に道を突っ走って正面から襲い掛かって来た。
 狡猾さの欠片もない。おそらくは、森の奥の安全な狩場から追い出された、どちらかと言うと弱い個体なのだろう。経験も不足している。こういう不用心な奴は生き残ることはできない。

 俺は精霊魔法を使うこともなく、弓矢で仕留めた。初矢が眉間をあっさり貫いたのだ。矢を眉間に受けたキングティガルは、そのままドウと倒れて痙攣した。すぐにトドメを刺して魔石を取り出し、貴重な毛皮を剥ぎ取った。さっさと解体して、チルに肉を凍らさせて回収した。
 まったくもって呆気ない。なのにお姉様方からは「一矢で仕留めるなんて。」と称賛された。なんか面映ゆい。

 その後、夕方にはミュンヒェーに着いた。
 まずはギルドに行き、狩ったキングティガルを素材買取に出すと、ギルドから討伐依頼が出ていて、追加認定された。
 森の街道で暴れていて、犠牲者は出なかったものの、馬車馬などが殺られて、かなりの被害が出ていたらしい。
 なるほど、それで奴は調子に乗って攻撃に慎重さが欠け、単調になっていた訳か。人も獣も増長すると足を掬われるという典型的な戒めだな。俺も気を付けようっと。
 毛皮の状態が非常にいいので高値が付き、なんと金貨9枚になった。一矢で金貨9枚とか、むちゃくちゃ美味し過ぎる♪

 ギルドから出て宿屋を取り、お姉様方は個室のシングル。俺は精霊たちとデラックスダブル。ただし、精霊たちも大人として人数分の宿泊料を取られた。臨時収入がたんまり入ったから別にいいけどね。

 夜はミュンヒェーの町に繰り出して、お姉様方と大いに呑んだのだった。もちろん精霊たちもだ。
 流石に精霊たちへの口移しには、事情を知らない周りの客からこそこそと陰口を叩かれたがな。
 ほっとけよ!

 今宵もしこたま呑んでいい気分で宿屋に戻ったが、俺は学習する男だ。先日の二の舞は踏まない。
 しっかり精霊たちをお風呂に入れて、丁寧に洗ってやったのだった。もちろんたわわな第五形態計画の一環として、未熟な胸を揉んでやったのだが、精霊たちにはこれがやたらと好評なのだ。
 まぁ俺はそそられんがね。第四形態になったら少しはそそられるかもしれないな。

 翌日、国境警備軍の詰所を訪ねると、すぐに司令官執務室に通された。
 驚いたことにそこには貫禄のある女性がいた。おそらく30代半ばか?美人でグラマラス。俺の好みにどストライクだ。
 そして居流れているのが、俺と同じくらいの男、やや年下の男、このふたりは成人だな。そしておそらくは成人前の少女+α。見た感じは第三形態の精霊たちとほぼ同じだ。

「ゲオルクス・ピリタスです。王太子殿下の命により参りました。」
「なんだ、どんな手練れかと思えば、とんだヒヨッコじゃないか。年の頃はジークぐらいか?」なんだと?いきなり失礼な奴だな。どストライク、撤回。
「ヒヨッコですか?そちらは若作りの大年増のようで。アラサーってとこですかね。」社交辞令で少し若く見積もってやった。
「ほう、わらわに大年増とは、よく言い放ったものよ。しかしアラサーと言うたは褒めて遣わそうかの?」
「え?まだ上なので?」世辞ってみた。

「ヒヨッコ、女子の年は詮索せぬものぞ。覚えておくがよい。」表情を見る限りまんざらでもなさそうだ。この小母さん、意外とチョロいな。
「あ、これは失礼しました。」俺は深々と頭を下げた。
「おや、挑発に乗ったかと思えば、すんなり矛を収めるか?」
「はて?辺境伯様は、いつ俺を挑発なされたので?」

「抜け抜けと惚けおるわ。挑発に乗ったと見せたは芝居かの?なかなか食えぬ奴だな。
 さてと、いかにもわらわがミュンヒェーを治める辺境伯である。アーデルハイド・ミュンヒェーと申す。そなたはなかなか肝が据わってるようだな。わらわのことはハイジと呼ぶがいい。」取り巻き3人がなぜかギョッとした。
 後で聞いたのだが、この女領主は、気に入った男にだけハイジと呼ぶのを許し、ハイジと呼ぶのを許された男は、情夫となるらしい。俺はもちろんパスだがな。

「よろしくお願いします。こちらは、パーティ仲間のリーゼ、ジュヌ、カルメン、ベス、ビーチェです。そして俺の契約精霊たちです。」
「こちら側は、長男のジーク、次男のヴォル、末娘のクララじゃ。」
「え?お子たちで?いやいくらなんでも…。」
「ほう、そなた、驚いたかえ?3人ともわらわが腹を痛めた子ぞ。」くっくと笑っている。
「えー?君、ジークどのだったか、いくつだ?俺と同じくらいじゃないのか?」
「19だ。」1コ下か。
「ハイジどのは10歳で子供を産んだと言うのか?そんなことはあり得ないよな?」
「そなた、わらわを29と見たか。まだまだよの。女子の経験が浅いと見える。わらわが手解きしてやろうか?」

 ハイジどのが見るからに上機嫌になった。うん、これでハイジどのの機嫌を取ったな。本当は40手前だと思うが、それは伏せておく。やっぱチョロい。笑
「ありがたきお言葉なれど、この者たちと婚約したばかりゆえ、ご容赦下され。」
「パーティ仲間全員とか?そなた、とんだ好き物よな。」あんたにゃ負けるけどなっ。と心の中で突っ込む。

 ベスさんから聞いた貴族情報によると、この女領主、ハイジどのは、成人後まもなく、両親を不審の死で亡くして家を継いでから、特定の夫を持たず、常に複数の情夫を侍らせ、それを取っ換え引っ換えしてるのだそうだ。
 このため、常に複数の情夫がいるから3人の子の父親は特定できず、また3人とも父親が違うという。そんなハイジどのに好きもの呼ばわりされる謂れはない。しかし…。
「恐れ入ります。」と大人の対応をしておく。
「わっはっは。否定せず、開き直りおったわ。いよいよ面白い奴よな。なるほど、あの東部公が気に入る訳よの。」

「恐縮です。ところで、前線の砦にご案内頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
「ふむ。左様よな。王太子殿下お気に入りの精霊魔術師とやらの、お手並み拝見と行くか。
 そなたたちも供せよ。」
 3人の子供たちに、そう言い付けたハイジどのは即座に席を立った。意外とフットワークがいいようだ。

 ハイジどのの執務室を出てから30分後、俺たちは前線の砦にいた。
 国境のミュンヒェー砦から見て、南東と北東に、ひとつずつ教国側の砦がある。どちらの砦の規模も、このミュンヒェー砦の規模とほぼ互角。
 砦と言うには頑丈で、城塞と言うべきだろう。最初は砦だったのかもしれないが、いつ侵略されるか分からない国境の砦は、常に増築や改修補強されて行く。結果として頑丈な要塞になってしまうのだ。
 教国の砦は、2つあるから戦力2倍だ。ただしそれは向こうの防衛線でのこと。こちらから攻略するには、こちらの戦力が圧倒的に足りない。
 向こうも同じだ。力攻めで城を落とすには、通常5倍の兵力が要るから、両方の砦から同時にここを攻めに来ても、この砦でなんとか支えることは可能だ。

「教国の砦はふたつあるからの、こちらから攻めることは適わぬ。両方を同時に攻略するとなると、兵がまるで足りぬ。一方を攻めるにしても、力攻めで落とすには兵力が足りぬし、仮に一方の砦を攻めても、兵が出払ったこちらの砦を他方の砦の兵に攻められては、こちらの砦が先に落とされてしまう。
 教国はそれが分かっているから、たまに一方の兵を国境ギリギリまで寄越してな、こちらが迎撃に向かうと他方から兵を出して来おる。挑発だな。まぁ、わらわも国境スレスレのところまで魔法を放ってやるがの。」
「なるほど。」
「王太子殿下から、そなたを遣わすゆえ、敵の砦を殲滅せよと鳩便が届いておるが、殿下はこの現状をご存知ない。敵の砦ふたつを殲滅するなど、夢のまた夢よ。」
「ふむ。まぁやるだけやってみますよ。」

「おい、貴様、母上の話を聞いていなかったのか?」こいつは次男坊だったな。
「ヴォルどの、だったか?ハイジどのの話はしかと聞いておったゆえ、安心召されよ。」
「では何をやるというのだ?いや、貴様ごときに一体何ができると言うのだ?言ってみよ!」
「おい、ヴォル!控えろ。」
「しかし兄上、こいつの言い分はあまりにも…。」
「なんだ、ヴォルどのは聞いてなかったのか?あのふたつの砦を殲滅すると言ったんだ。君の方こそ話をちゃんと聞いてろよ。」

「なんだと!」ヴォルが気色ばんで、肩口にある、背負った大剣の柄に手を掛けた。
「おい、少年。それを抜いたら、その瞬間、君の両手がなくなるよっ!」ビーチェさんだ。すでに居合抜きの態勢に入っている。
「なにを!貴様、腰の物は刀だな。ふん、たかが刀剣士の分際で、大剣使いの俺に逆らうか?この身の程知らずめ。」
「ふーん、弱い犬ほどよく吠えるってのはほんとだねっ。」
「おのれ!」ヴォルが大剣を抜きに掛かったが、ヴォルが半分も大剣を抜かぬうちに、ビーチェさんが居合抜き一閃、ヴォルの頭上を横に薙いで大剣の刀身に切り付け、大剣の刀身を根元から切断、その衝撃でヴォルは尻もちをついた。
 次の瞬間、ビーチェさんの大刀の切っ先が、尻もちをついたヴォルの鼻先にピタッと止まった。鼻の頭からツツーっと一筋の血が流れる。
「少年、君は味方だからここで収めて上げるけど、戦場なら今頃その首はないよっ。」
 脱力したヴォルは、眼にいっぱいの涙を溜め、股間を濡らした。
 ビーチェさんは颯爽と刀を鞘に納めて踵を返した。

「ちっ、見苦しい。ヴォルを独房にでも放り込んでおけ。」ハイジどのの一喝で、両脇から兵たちに抱えられたヴォルが連れ去られて行く。腰が抜けたようで、足が付いて行かず、引き摺られていた。
「ゲオルクどの、申し訳ない。」
「これに懲りて一から精進し直すことを願ってますよ。」
「ああ、一から鍛え直す。それで見込みがなければ勘当だ。
 それにしても、そなた、ビーチェと申したか。相当な腕前よな。」
「いえいえ、僕なんかまだまだですよー。」にこやかに手を振るビーチェさん。マジでカッケー。

 途中まで引きずって行った兵たちが、いったんヴォルを床に下ろして座らせた。腰が抜けたのが回復するのを待つようだ。

「ご領主様、北東の砦から国境に人数が出て来ています。」見張塔の兵から伝令が来た。
「やれやれまたか。小うるさいの。クララ、警告しておやり。」
「はい。母上。」クララどのが国境付近に雷を落とした。なかなかの威力だ。
「ほう、金属の魔法ですか?見事な威力ですね。」
「うむ。わが末娘は、多少なりとも精霊魔術師どののお眼鏡に適ったかな。」
「はい。素晴らしいです。」
「クララは金属の魔法、特に雷系を得意としていてな、わらわにちなんで森の小魔女などと呼ばれておるのだ。」

「ハイジどのは、森の大魔女でしたか?しかしその美貌ですから森の美魔女の方がお似合いでは?」
「はっはっは。そなた、さり気なく胡麻を擦るのが上手いのう。」
「いえ、本心ですよ。本当にお美しい。後程ぜひわが嫁たちに、その美貌を維持するコツなどを教えて頂きたいものです。」
「ふふふ。そなた、今宵、本当に夜伽をしに来ぬか?」耳元で囁かれた。
「いえ、まだ婚約なので、破棄でもされたら敵いません。」
「ほう、では婚姻を挙げた暁には、また訪ねて来るがよいぞ。」
「その節はよろしくお願いします。ところで、ハイジどのは冷気の魔法がお得意とか?」

「ふむ、わらわにも披露せよとか?」そう言ってハイジどのが冷気の魔法を放つと、国境のかなりの範囲の樹々が氷漬けとなった。
「おお、これは。」かなりの範囲だ。森の大魔女と異名は伊達じゃないな。
「全力を出せば、この倍近くは行けるがの。」
「ご領主様、敵が撤退して行きます。」再び伝令が来た。
「お見事です。ハイジどのもクララどのも。」ふたりともすっかりドヤ顔である。

「まだずっと先の話だがな、わらわの跡目はクララよ。息子ふたりは魔法が使えぬでな。ふたりとも見ての通りSアタッカーゆえ、ここの守りには適さぬ。」
「そうなのですね。」
「まぁ、ジークは斧使いで戦士としてもそこそこだが、思慮深いゆえ、クララの右腕にはなろうがの、ヴォルはあの通り大した腕もない上に思慮も足りぬ。今のままでは小隊すら任せられぬわ。」
 うわ、きっつー。これ、少し離れたところで腰を抜かしているヴォルに聞こえるように言ってるな。
「いろいろ大変ですねぇ。」

 さて、そろそろこのハイジ小母さんのドヤ顔の鼻を明かしてやるかな?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

設定を更新しました。R4/6/12

更新は火木土の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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