精霊の加護

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精霊の加護036 ワラとの契約

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精霊の加護
Zu-Y

№36 ワラとの契約

 ギルドからビーチェさんと一緒に再び海に向かった。
 昨日の風呂上りに、部屋から水の特大精霊への念話を試みたが返事はなかった。波打ち際から湾に向かってもう一度念話を試みる。
『水の精霊さん、いないの?』

 やはり返事はない。うーん、でもいると言う直感はある。まわりの小さな青い精霊たちの思念からは、心配している感情が伝わって来る。そうだ!うちの契約精霊たちに聞いてみよう。
「なぁ皆、水の精霊って、この湾のどこにいるか分かる?」
『『『『探して来る。』』』』
 ツリは海岸線に沿って東へ、クレは海岸線に沿って西へ、フィアは南東の海上へ、チルは南西の海上へと飛んで行った。
『念話が届く範囲より遠くへ行っちゃだめだよ。』
『『『『はーい。』』』』

 待っている間、精霊達とは常に念話で会話していた。
『いたー。』『見っけー。』海上を探索していたフィアとチルから念話が来た。
『『そっち行くー。』』海岸線を探索していたツリとクレが海上のフィアとチルへ、合流しに行った。
 4人の精霊たちが合流した場所は、今俺たちがいる場所からちょうど真南に10㎞の沖合だった。湾全体から見れば南府のすぐ目の前の沖と言ってよい。
 そこの海の中から、水の特大精霊の微かな返事が聞こえて来ると言う。海中なので、念話が上手く届かないっぽい。

『『『『ゲオルクー、困ってるー。助けてあげてー。』』』』
『了解。そのまま呼び掛け続けて。』と念話を送った。
「見付かった?」ビーチェさんが聞いて来た。
「うん。ビーチェさん、湾内に船を出してくれる漁師さんに心当たりない?」
「この荒れ具合じゃないなー。僕の叔父さんぐらい肝が据わってないとねー。」
「マルコさんって、元漁師だよね?」
「あ、そうか。叔父さんに頼めばいいか。」
 ビーチェさんがすぐそこのリシッチャ亭に走って行った。

 俺は波打ち際で精霊たちとの念話を絶やさずにいる。
 ビーチェさんがマルコさんを連れて来た。女将さんもついて来た。店を開けっ放しでいいのかな?ま、すぐそこだしな。

「ゲオルク、この荒れた海に船を出せたぁ、どう言う了見でぃ。」
「マルコさん、南の沖10㎞の海の中で水の精霊が弱っています。ここからだと念話が届かないんで10㎞沖まで船で行きたいんです。」
「しかしこの荒れようじゃぁよう。」
「あなた、海の男が何を尻込みしてますの?あなたがヘタレってバカにしていたゲオルクさんは、とうに荒海に乗り出す覚悟を決めてますのよ。」
「よし。分かった。ひと肌脱ごう。
 ジューリア、やっぱおめぇはいい女だぜ。日和った俺の背中をしっかりと押しやがる。」
 マルコさんは女将さんを抱き締めた。ちなみに、女将さんはジューリアって言うのか。

「ちょっとあなた!」女将さん=ジューリアさんが照れている。かわいい。
「ゲオルク、ついて来い。ビーチェはジューリアと留守番な。」
「え?僕も行くよ。」
「危ねぇだろーがよ。」
「冒険者に危険は付き物さ。」
「ちっ、このお転婆め。」

 マルコさんに先導されて、船着き場まで行った俺たちは、マルコさんの漁師船に乗り込んだ。帆を張って荒れた海に乗り出す。
 荒れた海の中、漁師船を巧みに操って目的地に向かうマルコさん。俺は精霊たちとの念話を続けている。
 ビーチェさんは…船酔いだ。
「言わんこっちゃねぇ。ビーチェ、ざまぁねぇぜ。」
「うるさい!…うっぷ。」
「それだけ元気なら大丈夫でぇじょうぶだ。わはは。それにしてもゲオルクは全然平気なのな。見直したぜ。」
「船に乗るのは初めてなんですけどね。」

「なんだと?おめぇまさか泳ぎは…。」
「湖や川では泳いでましたよ。」
「海では泳いだこと、ねぇのか?」
「え?ありませんよ。なんたって、昨日初めて海を見たくらいですからね。」
「おめぇ、絶対ぜってぇ海に落ちるんじゃねぇぞ。」
「はい。」

 大波に揺られて船はまともに進まないが、マルコさんの巧みな操船で、大波に揺られること約1時間半。漁師船は目的の場所に着いた。浮遊していた精霊たちが降りて来て次々に俺にキスをして光り輝く。
「これ、魔力の補給方法なんです。」
「へー、そうかい。」マルコさんの言い方が平淡でそっけないし、そんな白い眼で見ないで欲しい。泣

 気を取り直して海中に念話を送った。
 
『水の精霊さん、聞こえる?』
『助けて…。』返事が来た!
『今、助けるよ。どう言う状況?』
『魔力切れ。魔力が吸われちゃうの。』魔力が吸われる?どう言うことだ?
『今いるのは海底?』
『海の中に、漂ってる。』
『水深は?』
『30mくらい。』
『実体化できてる?』
『うん。』

「マルコさん、これ、漁に使う網ですよね?」
「おう。」
「水深30mに届きます?」
「50mまで行けるぜ。」
「網を入れて水の精霊を引き上げます。手伝って下さい!」
「なんだと?」
「水の精霊が水深30mの所で弱ってるんですよ。」
「そいつは大変てぇへんだ。」

 網を落として、水の精霊と念話で連絡を取りつつ、場所を特定して網を誘導、見事に実体化した水の精霊を網に絡め取った。そのまま引き上げて水の精霊を救出した。
 網から水の精霊を取り出し、羽衣のようなものを巻き付けたままぐったりしている第一形態の水の精霊に、急いでキスをして魔力を注ぎ込む。
 すると魔力が入って少し元気を取り戻した水の精霊は、俺の頭を抱え込んで、貪るように吸い付いて来た。

「ゲオっち?」「ゲオルク、お前、何やってんだ?」
 精霊が見えないビーチェさんやマルコさんには、水の精霊に巻き付いている羽衣を相手に、俺がひとり芝居をしているように見えるのだ。説明するの面倒臭いからスルーでいいや。

 ある程度魔力が入ると、水の精霊は一段落ついたように、一旦キスをやめた。俺はそのまま水の精霊を抱き上げた。ふむ、ついてない。女の子か。よかった。
「俺はゲオルク。よろしくね。ところで、落ち着いた?」
『助けて、くれて、ありがと。ワラだよ。』
「上手く網に掛かってよかったよ。」

 するとワラの安堵の表情が険しい表情に変わった。
『ああ、やっぱり、魔力が、吸われちゃう。』
「何に吸われるの。」
『この、巻き付いてるやつ。外れないの。』
「この羽衣みたいのか?」俺はその羽衣をワラから取ってやった。
『あ、外れた。ゲオルク、ありがとう。助かった。』
「すぐ外れたぞ?」
『ワラは、外せなかった。』

「ふーん。ところでワラ、このまま俺と契約する?」
『うん。』また水の精霊は濃厚なのをぶっちゅーっとやって来た。
 これが契約の儀式である。そしてワラの体が青色に光って契約が成立すると、ビーチェやマルコさんにもワラが見えるようになった。

「ビーチェ、俺は夢を見てるのか?青く光る幼女が、ゲオルクとキスしながら現れやがったぜ。」
「叔父さん、僕にも見えるから夢じゃないと思う。」
「この子、網で引き揚げた水の精霊でワラって言うんだけど、たった今、俺と契約したから、ふたりにも見えるようになったんだよ。」

 第一形態のワラとの契約が完了したので、俺の魔力量の上限は1万増えて、18万になったはずだ。

 その後、青色に輝くワラの所に、4人の精霊たちがやって来て、緑色、橙色、赤色、藍色に輝き出した。
 ワラを含めた5人で手を取り合って、くるくる回り出した。5人は交互にキスをして、それぞれが特大な光の珠になり、俺のまわりをくるくると回った。そして人型に戻り、情報共有の完了だ。

『ゲオルクとの、思い出を、皆から、教わった。それと、皆がワラを、助けに来てくれたことも。』
『ツリが教えたー。』『クレも教えたー。』『フィアもー。』『チルもー。』
「ワラ、よろしくな。それとこのふたりも助けてくれたんだぞ。」
『ありがと。』おお、珍しい。ワラから話し掛けたか。
「おお、精霊様、俺なんぞにもったいねぇ。」マルコさんが両手を合わせて拝んでいる。笑
「僕はビーチェ、よろしくね。」
 やっぱりワラは俺の後ろに隠れた。いつもの光景だ。苦笑

『ツリたちも、ワラの思い出を教わった。』
『黒い奴に、この羽衣を掛けられた。』
『この羽衣、危険。魔力を、吸う。それと、外せなかった。』ワラが文句を言った。
「これがか?」
 羽衣を拾って見てみるが何の変哲もない羽衣のように見える。魔力も吸われない。
「吸われないぞ。」
『ゲオルクは、魔力を放出できないから、羽衣が魔力を吸えない。』
『クレたちは、この羽衣に魔力を吸われる。』

「そうか、一種の魔具だな。ところでこの羽衣をワラに掛けた黒い奴ってのはどんな奴だ?」
『黒い服の魔術師。』
『ワラと、話せる奴に、呼ばれて、行ったら、黒いのが、一緒に、いた。』
『いきなり、羽衣を、掛けられた。』
『羽衣は、外せない。厄介。』
 ワラの記憶を共有した精霊たちが、代わる代わる事情を説明して来る。

「よし分かった。この羽衣は魔法学院で調べてもらおう。ところで、いつ頃どこでやられたんだよ?」
『ひと月、くらい前、ここで。』
「時間帯は?」
『昼。』
「犯人の船の大きさは?」
『この船、くらい。』

「マルコさん、帰ったら犯人どもを乗せてここまで来た船の持ち主を特定できませんかね?」
「おう、引き受けた。皆に聞いてやる。でもよぅ、南府の船とは限らねぇだろ。」
「確かにそうですねぇ。取り敢えず南府だけでもお願いします。」
「ゲオっち、南府で見付からなかったら、他の港でも探せばいいんだよ。」
「うん、そうだね。」

「ところでワラ、海が荒れてる原因って何?」
『ワラが、魔力切れに、なったら、外洋から、魔物が、入って来て、居座った。』
「そいつら追い払える?」
「待ってゲオっち、追い払うより退治できないかな?」
「え?」
「追い払うだけならまた来るかもだよ。やっつけた方がいいって。」
「そいつぁいい思案だ。流石ぁ、俺の姪っ子だ。」

「いや、もうひと月も荒れっぱなしだろ?漁に出られない漁師さんたちも、定期船が途絶えた島の人たちも、このひと月ずっと難儀してるから、1日も早く荒れた海を静めた方がいいよ。見付けて退治するには時間が掛かるから、すぐに追い払おう。」
「何をぅ?ゲオルク、てめぇビーチェの思案にケチ付けやがるのか?」
「待って、叔父さん。ゲオっちの言う通りだよ。」
「よし、ワラ、頼む。皆も手伝えるか?」
『『『『『任せて。』』』』』

 ふわふわと浮遊した5人の精霊は、空中でしゃがむような姿勢を取り、拳をギューっと握って縮こまった。そしてそのまま魔力を体内で押し縮めて…、
『『『『『うーーー…。だぁー!』』』』』っと言う掛け声とともに空中で大の字になり、5人で一気に魔力を放出した。
 5人の精霊から同時に放出された魔力の波動が、湾から外海に向かって波紋のように伝わって行く。
 遥か沖で何かが水面から跳ね上がった!と思ったら、そのまま落水して、航跡が外洋に向かってぐんぐん伸びて行く。

『ふふん、相当焦ってたね。』『一目散に逃げてくね。』『もう、来ない、だろうね。』『悲鳴を、上げてたね。』『調子に、乗ってたから、いい薬に、なったね。』
 何かとんでもないものを追っ払ったっぽい。苦笑
『ゲオルクー、お腹すいたー。』『ペコペコー。』『今ので、魔力を、ほとんど、使っちゃったー。』『クレもー。』『ツリもー。』

 俺は矢を取り出して、矢尻で左手の人差指の先端をグリグリやって小さい傷を付けた。俺の人差指に精霊たちが群がり、順番にちゅぱちゅぱ吸っている。
 ビーチェさんとマルコさんがジーッと見てるので、誤解を招かないように、ひと言、念を押した。
「これも魔力の補給方法だからね。血は唾液より濃いんで、含まれる魔力も多いんだ。精霊たちは魔物を追い払うのに魔力の大部分を放出したから、魔力切れに近いんだ。」
 ビーチェさんは納得したようで、うんうんと頷いていたが、マルコさんの平坦で冷たい白い眼はそのままだった。

 先程まで荒れていた海は、波が嘘のように穏やかになり、魔物が去ったのが実感で来た。ひょっとして指名依頼のクエスト達成じゃね?
 俺たちは帰路に就いた。

 さて、帰りの船の中では、いつものひと悶着があった。
 俺は、北府で買い足した絹の薄織の反物でワラの貫頭衣を作ったのだが…、
『やー、そんなの、やー!』
「嫌でもさ、裸じゃまずいんだよ。ちょっとだけ試してよ。」
『これ、きつーい。』
「ワラ、似合っててかわいいぞー。それに、皆とお揃いだぞー。」
『ぶー。』むくれ顔もかわいい。笑
 最初はいつもこうなんだよなー。苦笑

 凪いだおかげで帰りはすごく順調だった。帰りの船の中で、放水したり、渦を引き起こしたりと、ワラの様々な精霊魔法を試した。
 魔力切れの度にワラに魔力補給のための濃厚なキスをしたので、最初のうちは白い眼をしていたマルコさんとビーチェさんも、諦めたように慣れて行った。

 それから30分もせず、船着き場に到着したのだった。行きは1時間半も掛ったのに!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

設定を更新しました。R4/3/13

更新は火木土の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。

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