精霊の加護

Zu-Y

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精霊の加護033 南府からの指名依頼

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精霊の加護
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№33 南府からの指名依頼

 ディバラを出発し、途中、宿場町で2泊して、3日目に北府へ到着した。
 その足でレンタル馬車を北府営業所に返し、北府の定宿に向かった。ベスさんは自宅のアパートへ帰るかと思っていたが、そこだと厩がない。一方、俺たちが泊まる宿には厩がある。
 ベスさんは、スノウと離れるのが嫌なので自分も宿屋に泊まると言い出した。まぁ、いいけどね。

「ベスさん、次は鉱山エリアに行くけど、数日休みにしようと思うんだ。その間ずっとここに泊まるの?」
「うむ。そうするつもりだ。いっそのことアパートは引き払うかな。」
「え?引き払うって?」
「うむ。言葉通りだな。ゲオルクどの、どうせ、鉱山エリアで金属の精霊と契約したら次は南部へ行くのであろう?」
「南部に行く前に、一旦東府には報告に帰るけど、まぁそうなるね。」
「さすれば長い間、留守にすることになる。それに、そうこうしてるうちにゲオルクどのがAランクに上がれば、一緒に住むことになるのだからあの部屋はもう要らぬではないか。」
「まぁ確かにそうかな。」
「私も東府のアパートは解約してるわよ。」リーゼさんの言葉にジュヌさんもカルメンさんも頷いている。

「ゲオルクさん、Aランクになるためには、もっとクエストを受けなければいけませんわ。」
「そうだね、あたしたちもレベル上げしたいし、休暇はクエストでどうだい?」
「皆さん、休みはいいの?」
「ギルドで受付やってるときに比べれば、北府に来てからの毎日は楽だったわね。温泉でものんびりできたし。」
「どんだけギルドの受付はブラックなのさ。」
「だから売れ残るのよねぇ。私たちは。」
「何言ってんの!モテモテだったくせに。」

「ゲオルクさん、誰でもいいと言う訳ではありませんわ。やはり一生を託すのですからそれなりの殿方でないと。」
「雑魚にモテてもしょうがないと?」
「そんな、雑魚だなんて。でもまぁ、有体に申せばそう言うことですわね。」
「ゲオルク、半端な冒険者と結婚したとするだろ。そしたら結構な割合で若後家だよ。あたしたちは若くして死んじまった冒険者もいっぱい見てるからね、冒険者と結婚するならAランクってのは、そう言うこった。少なくともAランクに上り詰めた奴は、おいそれとは死なないからね。」
「なるほどな。確かに冒険者は危険だな。もちろん有事となれば騎士団もただでは済まないがな。それにしてもギルドは騎士団に勝るとも劣らぬブラックさよな。」
 ベスさんが納得している。やっぱ騎士団もブラックなんだ。苦笑

「そう言えば北府騎士団はその後どうなったかな。」
 俺が何の気なしに疑問を口にした。
「近衛隊が介入したからな、団長は連行されたゆえ、仮に罪に問われなくても監督責任を取らされて更迭よな。さすれば、組織は刷新されていような。いずれにせよ、以前よりはましになってるのではないかな。」
「ふーん、じゃあさ、明日、アパートを引き払ったら騎士団でも見に行こうか?どう?ベスさん。」
「うむ。それもいいな。皆はどうする?一緒に来るか?」
「そうね。午前中で終わるわよね。」
「ん?まぁそうだと思うがな。」
「だったら午後はスイーツに行きましょう。」
「あら、それはいいですわね。」
「あたしもそれがいいな。」
「うむ。そうしよう。」
 明日の行動が決まった。

 翌朝、宿屋で朝餉を済ませて宿を出る。ベスさんは厩からスノウを連れて来ていた。
「スノウも連れて行くの?」
「当たり前だ。あんな窮屈なとこに繋いでおけるか!騎士団の詰所に行くのだから、馬場で自由に走らせてやるのだ。な、スノウ。」
 スノウはヒヒンと応えた。
「スノウ、それでいいの?」一応スノウにも確認する。
『もちろんだ。あそこはご主人を乗せて散々走った。懐かしいよ。』なるほど、前世の記憶って奴ね。

 ベスさんの大家の所で賃貸契約を解約し、最低限の荷物を引き上げると、それ以外は道具屋に売り払ってしまった。物に執着しないとこなど、実に男前なベスさんだけのことはある。笑

 それから騎士団詰所に向かった。結局半壊した建物は撤去されていた。新たに建て直すのかな?
 俺たち…と言うか、俺たちの中にベスさんを見付けた門番のひとりが敬礼し、もうひとりが中にすっ飛んで行った。しばらくすると、新たな責任者っぽいのが出て来た。
 確かこの男は、ベスさんが騎士団に殴り込みを掛けたとき、対応してきた男だ。あのときはベスさんに、小者と一蹴されたけどな。

「副長、よくおいで下さいました。いい馬ですな。この艶やかな純白、副長のスノウを思い出します。」
「うむ。スノウの生まれ変わりなのだ。」
「はぁ。ところで今日は何用で?」あ、毛色が似ているだけなのに、とか思ってるな。笑
「うむ。騎士団の様子を見るのと、馬場でスノウを走らせてやろうと思ってな。」
「そうですか。では私がご案内致します。これでも今は団長代理でして。」
「さもあろうな。そなたは一番まともであったゆえ。」え?小者って言ってなかったっけ?
 団長代理がベスさんに向かって眼を見開いている。
「今なんと?」
「ん?そなたが一番まともであったゆえ、団長代理になって当然と思ったからそう申した。」
 すると団長代理の頬をツーっと涙が伝った。
「嬉しいことを仰せられる。」
 団長代理は涙を見られないように俺たちを先導した。もう見ちゃったけどな。

 団長代理の話によると、半壊した騎士団詰所の修復には予算を出さぬと言われ、撤去を命じられたそうだ。撤去したら新しい詰所が建てられるのかと思っていたら、それもなしだとか。
 今はテントが詰所だ。北部公爵様のご裁定で、詰所の建設費用は府民からの寄付にせよとのこと。つまり今までのようにふんぞり返っている騎士団では、寄付は集まらない。府民と親身に向き合い、真摯に府民の手助けをして、詰所を再建できる程の寄付が集まるまでに、府民の信頼を勝ち取れと言うことだ。
 俺は実にいい裁定だと思うが、これから冬になれば雪も降ろうし、テントのままでは寒かろうな。

 それからベスさんは、馬場でみっちり1時間ほどスノウを走らせた。1歳馬のスノウにはまだ乗れないので、馬場の中心から長く伸ばしたひもを頭絡に繋ぎ、ぐるぐると周回させるのだ。右回り、左回りと、交互に繰り返し走らせた。いわゆる調教だが、ベスさんとスノウの息はぴったりだ。
 スノウが大いに喜んでいた。ベスさんも凄く生き生きとしていた。

 帰り際に団長代理から、ギルドが俺たちを探していると伝えられた。しかし、取り敢えず、スイーツを堪能してから行こうと言うことになって、テラス席のあるスイーツ店で、スノウを繋ぎつつ、ゆっくり甘味を堪能した。

 昼下がりになって、俺たちはようやく冒険者ギルドに到着した。俺は受付に行って申し出た。
「スピリタスのゲオルクだ。騎士団詰所でギルドから呼び出されていると聞いたのだが。」俺は冒険者カードを提示した。
「まずは、スピリタスへ南府ギルドからの指名依頼が来てます。それと、スピリタスの皆さんに緊急のお手紙がたくさん来ています。」
 なんだこりゃ。いったい何通あるんだ?
「北府ギルドでは個人宛の手紙を受付が扱うのかしら?」リーゼさんが驚いて聞いた。
「いいえ、普通は事務方の者が、手紙が来てると言う通知を張り出すだけですが、この量に加えて、VIPからのお手紙もありますので。」
「VIPから?」俺にVIPから手紙?そもそもVIPって誰よ。

 南府ギルドからの指名依頼ってのも気になるが、まずは手紙からやっつけよう。仕分けすると、ほとんどが俺宛だった。ひとつひとつ確認する。
 まず、東府魔法学院のルードビッヒ主任教授から、「そろそろ中間報告に来るように。」って、3ヶ月に1回でいいって言ってたのに!
 次に、東府教会の大司教様から、「東府公爵様からのお召しがあったから一旦東府へ戻られたし。」って、ほんとにお召しが来たんだ。
 うお、東部公爵様からだ!「東部公爵邸へ参上せよ。」だって?マジかよ!
 えー、王宮からも?王宮への招待状じゃないか。東府公爵様とどちらを優先すればいいんだ?

 あ、北府魔法学院の主任教授からも来てる。「先日のお訪ねの際には最優先でお会いすべきだったと後悔しております。いつでも最優先で時間を取りますので、ぜひ再訪して下さい。」あらら。これは長くなるなぁ。
 それ以外はすべて、いろいろな貴族からで、仕官の希望があれば取り立てるとか、娘が会いたがっているとか、息子を弟子入りさせたいとか、そんなんばっかりだった。これらはスルーでいいや。

 リーゼさんには東府ギルドのギルマスから、ジュヌさんには王都ギルドのギルマスから、カルメンさんには西府ギルドのギルマスから手紙が来ていた。
「東府ギルドに拠点にするよう、ゲオルク君を説得して欲しい。って書いてあるわ。条件はBランクへの昇格クエストとパーティ拠点の提供だそうよ。」
「王都ギルドからも同じことを言って来てますわね。」
「西府ギルドもそう言って来てるな。それと、初心者パーティのサポートについて表彰したいとさ。当時は、あたしが表彰申請しても、見向きもしなかったくせによく言うよ。」
「え?カルメンさん、表彰申請してくれてたの?」
「あれ?ゲオルクには言ってなかったか?」
「初耳だよ。」
「そうか。ゲオルクに伝えるのは、表彰申請が通ってからにしようと思ってたんだった。」

「私には兄上様から手紙が来ている。義弟となるゲオルクどのを紹介して欲しいそうだ。」
「手紙のすべてには応えられないよ。どれに応えるか皆で精査しよう。あと、応えられないところには詫状を書かないとな。」

 結局見知らぬ貴族からのオファーは、仕官する気もないし、見知らぬ娘に会いたくもないし、弟子など取る気もないからすべてパス。それから、東府ギルド、王都ギルド、西府ギルドからの拠点要請もパス。スピリタスは特定の拠点を作らずにあちこちで活動するのだ。

 王家からと東部公爵様からの呼び出しなら王家優先だろうと思っていたが、ベスさんが鋭い指摘をしてくれた。
「ゲオルクどの、この招待状は王家からではなく王宮からだぞ。」
「え?違うの?」
「違うな。王宮からと言うことは、王家の直臣の侍従長からの呼び出しだ。それならば東部公爵様の方が序列は遥かに上だぞ。」
 なるほど、そう言うものなのか。貴族出のベスさんがいてくれてよかった。

 最終的に、東部公爵様のお召しに応えるのが最優先と言うことになり、鉱山エリア行を後回しにして、東府に帰ることにした。東府に帰れば、ルードビッヒ教授と東府大司教様にもお会いすることができる。
 なお、東府に発つ前にここ北府で、北府魔法学院の主任教授と、ベスさんの兄上様に会ってから行く。明日の午前中に北府魔法学院を訪ね、午後はバース伯爵家の北府屋敷に回ることにした。北府を発つのは明後日だ。

「ゲオルクさん、南府ギルドからの指名依頼も内容を確認しておいた方がよいのではなくて?」
「あ、忘れるとこだった。ジュヌさん、ありがとう。」
 南府ギルドの指名依頼は、かなり深刻な内容だった。

 南部公爵領は大きな南部湾を形成する本土と、南部湾の外縁に沿って点在する島々から構成されているが、この南部湾を縄張りとしている水の精霊が、怒り狂って暴走しているそうだ。
 南部湾の海が荒れたままなので、漁師は漁に出られず、島への定期船も出せずにいる。
 このままだと漁師は死活問題だし、南府民を始めとする南部の民は、海からの恵みがなくなったままならば、間もなく飢えてしまう。さらに南部の島々の島民は、本土からの物資が来ないままだと、物資不足で難儀することになる。いや、すでに難儀しているかもしれない。

 穏やかな精霊が暴走すると言うのは俄かには信じ難いから、なおのこと、しっかり調査して原因を突き止め、解決せねばならない。
「これが最優先じゃないかな。」
「そうだね。民の難儀を解決するのが最優先だね。」
「ゲオルクどの、そなたは一刻も早く南府に向かった方がいいのではないか?兄上様と北府魔法学院には、私がゲオルクどのの代わりに行って事情を説明しておこう。北府魔法学院には、先日ゲオルクどのに同行しているから話は通じると思うぞ。」

「そうよね。私も一旦東府に行くわ。ルードビッヒ教授と大司教様に事情を申し上げて、南府の問題が片付き次第、東府に戻ると伝えるわ。東部公爵様には、大司教様からお伝え頂ければいいと思うのよ。それと東府ギルドにも断りを入れなくちゃ。」

「それならあたしゃ、西府ギルドに行こう。ゲオルクの拠点を持たないと言う意向を伝えて要請を断り、角が立たないように表彰だけは受けて来るよ。ついでにアルマチとホレル…じゃなかった、ゲオルク学校の様子も見て来てやるよ。」カルメンさん、ゲオルク学校って言うのはやめて!

「ならば私は王都ですわね。王都ギルドにご希望に添えない旨を伝えて来ますわ。それから王宮には、ゲオルクさんの意向として、南部の問題を解決して、その後に東部公爵様のお召を受けてから王宮に伺います。とお返事しておきますわ。」

「皆、ありがとう。なんか申し訳ないね。」
「では皆は明日北府を発つゆえ、出発の準備をな。私は、兄上様と北府魔法学院のことを片付けてから皆の後を追おう。取り敢えずこれからバース伯爵家の北府屋敷に行って参る。」

 冒険者ギルドでベスさんと別れ、俺たちは旅立ちの準備をした。携帯食や薬品など、必要物資の仕入れである。それと精霊達のために、新しい絹の薄織の反物も購入せねばな。

 宿屋でベスさんと合流すると、難しい顔をしていた。
「兄上様は一旦バースに帰られていた。父上様へのご報告に行かれたのだ。兄上様が北府に戻られるまでは、私は北府に足止めになるが、兄上様はすぐにまた出府されるそうなので、せいぜい2~3日待つだけだ。」
「まあ仕方ないよ。それでもベスさんは北府の用事が終わり次第、南府に来られるから早いでしょ。ジュヌさんも王都の用事が終わり次第だから早いよね。一方、リーゼさんとカルメンさんは東府と西府をそれぞれ往復するから、その分は余分に掛かるね。」
「いずれにせよ、南府で合流するまで別行動ですわね。」

 その夜は北府最後の夜だと言うので、夕餉の後は皆で呑んだ。しばしのお別れと言うことで、ベスさんがぱふぱふをしてくれた。超幸せ。

 翌日、ベスさんとスノウに見送られて定期馬車で王都へ向かった。定期馬車は数日掛けて王都に着く。
 王都到着前日、最後の宿泊地では、しばしの別れを惜しんだリーゼさん、ジュヌさん、カルメンさんが、皆でぱふぱふをしてくれた。超幸せ×3。

 王都では皆が別れた。俺は精霊たちを連れて南府行の馬車に、リーゼさんは東府行の馬車に、カルメンさんは西府行の馬車にそれぞれ乗り継いだ。ジュヌさんは王都に残るので、それぞれジュヌさんに見送られて王都を後にした。

 南府までは定期馬車はさらに数日掛かる。依頼内容はややこしそうだが、南部に行くのは初めてなので楽しみだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

設定を更新しました。R4/3/6

更新は火木土の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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