射手の統領

Zu-Y

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射手の統領032 商隊最後の夜の秘めごと

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射手の統領
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№32 商隊最後の夜の秘めごと

 その夜は、セプト部屋にアキナとタヅナを呼んで、今後のセプトの成長戦略を、メンバー全員で決定することになった。俺は決定事項の確認をしつつ、今までに浮かんだアイディアを皆にすべて話した。

 大方針として、七神龍攻略の旅に、荷馬車での交易の要素を加える。
 そのためには、交易と物資調達の担当として商人のアキナを、馬車の運用担当として騎士のタヅナをセプトに迎える。さらには、俺がふたりと婚約し、キノベとの婚姻同盟と、山髙屋との婚姻提携に発展させる。ここまではすでに皆で確認済。

 商隊の荷馬車は4頭立とし、荷馬車は箱型車両の2両連結編成。馬が直接引くメイン車両は、全員を収容できる宿泊車両とし、作業スペースも付けたい。2両目のサブ車両は倉庫車両とし、旅の物資と交易品を積む。
 話し合いの結果、作業スペースは不要、その分、旅の物質をメイン車両に積み、2両目は交易品専用車両にすることにした。
 また、轅の上にサブの縦棒を付けて、馬をつなぐ場所に幌をかぶせる機能も付ける。他に防寒用の馬専用装備を用意する。

 戦闘時には、メイン車両を前進基地とし、4頭の馬を荷馬車から解放して、騎馬で運用することもできる。騎乗ができるのはダヅナだけなので、俺、サヤ姉、サジ姉、ホサキが馬の技を学び、騎乗できるメンバーを5名にする。アキナは基地要因として弓の技を学ぶ。

 商隊が商都に着いて任務が完了したら、現セプトの4人はガハマのユノベ副都を拠点に蒼碧龍攻略。攻略完了後、東都に帰還。
 アキナとタヅナは、ハンジョーやタヅナ隊の面々と、セプトより先に廻船で東都に帰り、それぞれ御父上を説得して、セプト加入と俺との婚約の承諾を得る。説得が不調の場合は、蒼碧龍攻略から帰還した俺が説得に加わる。

 アキナとタヅナが正式にセプトに加盟するのは、御父上を説得してから。よってふたりのセプト加盟は、セプトの東都帰還後になる。

 東都から商都への商隊護衛で、俺が一番活躍していると考えているのは、優秀な陰士のジュピであり、もちろんジュピは無理だが、セプトにも優秀な陰士を加えたい。

 大体こんなところで、セプトメンバー全員との共通認識ができた。では、セプト会議終了。アキナとタヅナはお部屋に戻って!早く俺たちだけにして!

 ふたりが部屋に帰って行ったので、いよいよ待ちに待ったお時間だ。俺は全部脱いで、ベッドに横になって、
「お願いします。」と言った。すでにマイサンはマイドラゴンになっている。限界に近いので、変身も速い!笑
 嫁3人は苦笑いしてる。もう!しょーがないわねー。と言う心の声が聞こえる。メインのホサキはたどたどしいが、サヤ姉とサジ姉が適切なアドバイスを入れつつ、ときには見本を見せつつ、目くるめくときが過ぎて行く。嫁3人にかわいがられたマイドラゴンはずーっと上機嫌で、最後にホワイトブレスを吐き尽くして果てた。あー、幸せ♪

 当然であるが、爽快な目覚めで翌朝を迎えた。朝餉を摂って定刻通りにネビコの湖港町を出発。
 この日は聖湖を馬手に見つつ南西に進み、最後は北西にまわり込む行程。西都が近いので、盗賊も獣も出現しなかった。順調に進み、夕刻にはオツの湖港町に着いた。

 明日は商都に着く。最後の夜なので、皆で夕餉を共にした。メインは聖湖名物の鮒寿司である。匂いが強烈との前評判を聞いていたが、全然許容範囲である。味も、ほんのりチーズのような風味でちょっと酸っぱくて塩味もある。そのまま食うよりは、酒の肴としての方がいい。店で勧められた、仕上げの茶漬けにする食い方が激旨だった。
 世間の評判とはいかに当てにならないものか。和の国の民は、他人の意見に面と向かって反対することはあまりない。最初に誰かが臭いと言ったから、次の奴が、匂いがあったことに対して最初の意見に同調したに過ぎぬのであろう。それが連鎖して広がったのだと言うのが真相に違いない。やはり、他人の意見は鵜呑みにせず、自分で確かめねばならないと痛感した。

 夕餉を終えて宿屋に戻ると、アキナとタヅナの部屋から呼び出しが掛かった。嫁3人は、すぐに行け、今夜はじっくり話して来い、場合によっては帰ってこなくていい、などと訳の分からんことを言っている。いったい何なのだ?

 アキナとタヅナの部屋を訪ねると、この日に限ってツインではなくデラックスダブル。まさかふたりは百合?…の訳ないよな。
 最初のうちは東都に戻ってからの段取りの確認だったが、ひと通りの確認が終わるとふたりはソワソワし出した。何か他に話題があるな、とピンと来た。
「なぁ、ふたりとも他に何か言いたいことがあるよな?相談なら乗るぞ。」
「実は、ユノベ館の温泉を借りたときのことなんですが、その、混浴で私たち、緊張してしまいまして…。」
「ああ、そうだったな。」
「旅を通してぇ、アタルとも親密になったしぃ、その、東都に帰ったら婚約するのでぇ、でも、明日でしばらくのお別れだしぃ…。」
「ああ、その通りだな。で、何なの?」
「今夜はぁ、最後の夜なのでぇ…、」
「「お背中を流させて下さい(ぃ)!」」
 あ、そう言うこと。俺の裸に慣れておきたいのね。かわいい。

「いいよ、じゃ、よろしく。」部屋風呂もすでに沸かしていると言うので、俺はさっさと服を脱ぎ始めた。
「「!」」アセるふたり。何だよ、ユノベ館のときと変わらないじゃん。笑
 俺はとっとと風呂に行く。ふたりはなかなか入って来なかったが、入って来たときのふたりは全裸だった。マイサンは瞬時にマイドラゴンと化す。ふたりは目の当たりにマイドラゴンを見て、赤くなりつつ眼を逸らした。反応がいちいちかわいい。
「おい、いきなりだな。」
「ホサキから、こうするとうまく行くと聞きました。」

 なるほどそう言うことか。ホサキめ、すっかり肉食になりやがったな。しかし、ここで断れば、おそらく目一杯頑張っているふたりに恥をかかすことになる。
「じゃあよろしくな。」
 ふたり掛かりで背中を洗ってくれてるのだが、ひたすら背中ばかりである。他のところに来ない。
「もう背中は十分なんだけど…。」
「「すみません。」」
 ふたりは意を決して、前に進出して来たのだが、最後の最後にマイドラゴンを残して躊躇している。かわいい。

 俺は両手にボディソープを取ると、そのまま素手で泡立てて、ふたりの小振りな双丘に塗り始めた。
「「きゃっ」」と言って後ずさり、尻餅をつくふたり。おかげで観音様が丸見えになった。慌てて観音様を隠すふたり。かわいいじゃねーの!テンプレアクシデントに感謝。
 俺はそのままふたりの双丘の頂、紅色の頂と栗色の頂を同時に攻めた。
「「はぅぅぅ」」仲のいいふたりは、この声までシンクロかい!笑
 その後、俺の右膝にアキナ、左膝にタヅナに、座ってもらった。俺に背を向けたことで、ふたりはテンパり状態を脱し、少し落ち着いた。
 俺は後ろから前の頂へ手を伸ばし、頂の攻略を再開した。ふたりのくぐもった声が風呂場に響く…。

 そして俺は時間をたっぷりかけて、ふたりを隅から隅まで余すところなく洗ってやった。
 俺はマイドラゴンだけ洗ってもらってない。仕方なく自分で洗おうとすると、マイドラゴンは必死の抵抗を示した。その様子に蕩けてたふたりは思わず笑う。結局、ふたり掛かりで、素手で洗ってくれた。

 ホサキのときはこのままベッドインだったのだが、さすがに、当人同士の口約束だけで、親の承諾も得ておらず、と言うか話しすらしておらず、正式に婚約していないふたりに手を出すことは憚られた。

 俺が躊躇していると、風呂場で一旦蕩けてスイッチが入ったふたりは全裸のままベッドに横たわり、無言でジーっと見つめて来る。
「いや、さすがに俺たちまだ婚約してないし…。」でもどうせ婚約するしな。と俺悪魔が脳内で囁く。俺天使は無言。なぜかいないようだ。

 無言でジーっ×2
「御父上ふたりに話しすら持ってってないんだぜ。」やっちまでもバレないだろ?ここにいる誰が秘めごとをばらすってんだよ?と俺悪魔の攻撃。効いた。おい、俺天使はどこに行った?

 無言でジーっ×2
「いやでもやっぱり…。」ここで引いたらふたりを傷付けるぜ?と俺悪魔の必殺技。理性のHP激減。

 無言でジーっ×2
「でも…。」据え膳食わぬは何とやら…。俺悪魔の会心の一撃がクリティカルヒット。理性のHP=0、戦闘不能。

 で・す・よ・ね・ー!

 ベッドにダイブした俺は、なすがままのふたりを同時に攻めに攻め、マイドラゴンはふたりの返り血を連発で浴びつつ、ホワイトブレスを吐きまくった。そう、理性が戦闘不能となった俺は、欲望に支配されるがまま、ふたりに初陣をさせてしまったのだ。

 もうこうなったら止まりましぇん。理性がいなくなれば、普段理性に抑えられている欲望がここぞとばかりに暴走してしまうのは、自然の摂理。

 結局、この晩はアキナとタヅナの部屋にお泊りとなり、ふたり×3回戦をこなした。疲れたてた俺たちは、俺を真ん中に3人が川の字になって、デラックスダブルで眠りに落ちたのだった。

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設定を更新しました。R4/3/6

更新は月水金の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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