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答え…?
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「……ん……」
零れる声が自分のものであると、充分に理解していた。
それでも、はだけたシャツの胸元に触れるなめらかな指先に翻弄され、止めることはままならない。
「ショーティ…」
呼ぶ声が遠く近くで響き渡る。
手に触れるシーツ、部屋を満たす適度なエアコン、掠める青年の肌、そして包む香り…。
どれも全て覚えがあった。
まるでパズルを組み立てるように、覚えているそれらを必死に追う。
けれど、必死になればなるほど、感覚が揺蕩う。
「……っ!」
鋭い痛みは肩口からで、確認するように手を忍ばせると、その指先に青年がキスを落とす。
キスは指先から手首、ひじ、二の腕を経由し、自然、ベッドに押さえつけられるような形になり、そのまま青年はもう片方の腕も同じく押さえつけた。
両腕をつかまれたショーティは、腕に視線を走らせ、その瞳でリングを認める。
似ていると思ったそれは、同じモノであった。
“お似合いですよ”そう告げられた言葉に、軽く微笑んだだろう青年が想像できて、思わず笑みをこぼしてしまう。
「…な、に…?」
そして、そんな自分を見下ろす青年に気づき、掠れる声で問いかけると、青年はゆっくりと更に深い口づけを落とした。
「ん…」
向きを変えられ、探られ、逃げることもできず、しかし逃げ出すつもりは毛頭なく、絡み合う舌が熱を生み出す。
浮遊感さえ伴い、解放された途端、濡れそぼるそこで荒い息をつく。
既に、これ以上ないほどに熱は体内を巡り、一ヶ所に集中していた。
乱れた着衣のまま青年が気づかぬはずもなく、ややもどかしさを覚える。
しかし両腕は左右に押し付けられ、思うようには動けない。
「ねぇ…」
先程よりも切羽詰った状況で促す言葉は甘さを含み、青年はその美麗な表情にふわりと、とろけんばかりの笑みを乗せた。
見つめる金色を帯びた視線にさえ、熱が、溢れ始める。
責められる箇所が的確なことも否めない。
ほとんど完璧に自分と言うものを知られていることが、記憶のない今、羞恥を生む。
そして、青年の指先は…核心へとすべり落ちる。
「っ、…………」
あの、繊細で悩ましい指先が、翻弄する。
すでに集中していた熱が開放を求めて身体の中を駆け巡る。
あまりにも直接的な感覚が頭痛を呼び覚ますが、それでも、
「…っあ…」
声は止まるところを知らない。
言葉が掠れていく。限界にきていた。
「も、………あぁっ!」
一際甲高い声と同時に青年の手中に果て、荒い息を何度も繰り返す。
頭がズキズキと痛むのは事故の後遺症か、それとも酸素不足なのか。
しかし、インターバルを置かずに青年は再びその身体に触れ…。
「…まって……」
一方的なのは……いやだ……。
思いが声になったかは定かではなかったが、
「…一方的…ではないよ」
答えさえも的確に告げられた。
瞬間、脳裏で何かが弾けた。そのまま、激昂が口をつく。
「なら!僕をあなたのものだと言って!!」
苦しげに、けれどそれさえも悩ましく青年の腕を掴んで叫ぶ。
そしてショーティは自らの口唇を青年のそれに重ねた。そして離れた瞬間、
「君は僕のものだよ…………君の記憶も僕が持っているから、だからショーティ」
落とされる青年の言葉に、ゆっくりと微笑む。
「あいして……る」
口をついて出た言葉は、青年の口づけに消されていた。
いや……。
口づけとともに重なっていたのかも、しれない。
零れる声が自分のものであると、充分に理解していた。
それでも、はだけたシャツの胸元に触れるなめらかな指先に翻弄され、止めることはままならない。
「ショーティ…」
呼ぶ声が遠く近くで響き渡る。
手に触れるシーツ、部屋を満たす適度なエアコン、掠める青年の肌、そして包む香り…。
どれも全て覚えがあった。
まるでパズルを組み立てるように、覚えているそれらを必死に追う。
けれど、必死になればなるほど、感覚が揺蕩う。
「……っ!」
鋭い痛みは肩口からで、確認するように手を忍ばせると、その指先に青年がキスを落とす。
キスは指先から手首、ひじ、二の腕を経由し、自然、ベッドに押さえつけられるような形になり、そのまま青年はもう片方の腕も同じく押さえつけた。
両腕をつかまれたショーティは、腕に視線を走らせ、その瞳でリングを認める。
似ていると思ったそれは、同じモノであった。
“お似合いですよ”そう告げられた言葉に、軽く微笑んだだろう青年が想像できて、思わず笑みをこぼしてしまう。
「…な、に…?」
そして、そんな自分を見下ろす青年に気づき、掠れる声で問いかけると、青年はゆっくりと更に深い口づけを落とした。
「ん…」
向きを変えられ、探られ、逃げることもできず、しかし逃げ出すつもりは毛頭なく、絡み合う舌が熱を生み出す。
浮遊感さえ伴い、解放された途端、濡れそぼるそこで荒い息をつく。
既に、これ以上ないほどに熱は体内を巡り、一ヶ所に集中していた。
乱れた着衣のまま青年が気づかぬはずもなく、ややもどかしさを覚える。
しかし両腕は左右に押し付けられ、思うようには動けない。
「ねぇ…」
先程よりも切羽詰った状況で促す言葉は甘さを含み、青年はその美麗な表情にふわりと、とろけんばかりの笑みを乗せた。
見つめる金色を帯びた視線にさえ、熱が、溢れ始める。
責められる箇所が的確なことも否めない。
ほとんど完璧に自分と言うものを知られていることが、記憶のない今、羞恥を生む。
そして、青年の指先は…核心へとすべり落ちる。
「っ、…………」
あの、繊細で悩ましい指先が、翻弄する。
すでに集中していた熱が開放を求めて身体の中を駆け巡る。
あまりにも直接的な感覚が頭痛を呼び覚ますが、それでも、
「…っあ…」
声は止まるところを知らない。
言葉が掠れていく。限界にきていた。
「も、………あぁっ!」
一際甲高い声と同時に青年の手中に果て、荒い息を何度も繰り返す。
頭がズキズキと痛むのは事故の後遺症か、それとも酸素不足なのか。
しかし、インターバルを置かずに青年は再びその身体に触れ…。
「…まって……」
一方的なのは……いやだ……。
思いが声になったかは定かではなかったが、
「…一方的…ではないよ」
答えさえも的確に告げられた。
瞬間、脳裏で何かが弾けた。そのまま、激昂が口をつく。
「なら!僕をあなたのものだと言って!!」
苦しげに、けれどそれさえも悩ましく青年の腕を掴んで叫ぶ。
そしてショーティは自らの口唇を青年のそれに重ねた。そして離れた瞬間、
「君は僕のものだよ…………君の記憶も僕が持っているから、だからショーティ」
落とされる青年の言葉に、ゆっくりと微笑む。
「あいして……る」
口をついて出た言葉は、青年の口づけに消されていた。
いや……。
口づけとともに重なっていたのかも、しれない。
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