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契約と新婚初夜
契約と新婚初夜2
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「とにかく、何を言われても私は聖壱さんの仕事面しかサポートする気はないわ。愛も無いセックスなんてお断りよ!」
「香津美……お前、さっきから態度が違いすぎないか?今までは大人しく真面目な女だと思ってたのに。」
ああ、ちょっとヒートアップして素が出てしまったみたいね。でも一緒に生活してればどうせバレることだし。それが早いか遅いかの違いだけよ。
「そうね、私は真面目ちゃんでも何でもない性悪お嬢様なの。さあ、どうするの?今から離婚する?」
「……いや、今の香津美の方が断然俺好みだ。余計にお前を抱きたくなってきた。」
そう言った聖壱さんから二の腕を捕まえられて、広い胸に抱き寄せられた。力強さに何も抵抗出来ないまま彼に抱き締められて……
「ひ、ひやああああっ!」
口から出たのは変な悲鳴で、それを聞いた聖壱さんが軽く吹き出したのが分かった。
「わ、笑うなんて失礼よ!誰のせいであんな変な声が出たとおもって……!」
「何その可愛い反応、もしかして香津美って全然男に慣れてない?」
余計なお世話よ!私だってお付き合いくらいしたかったけれど、今までずっと花嫁修業や資格の勉強ばかりさせられていてそれどころじゃなかったのよ。
「ヤバいな、俺本気になったかも。」
「本気って……?」
聖壱さんは私の耳元に顔を寄せて、今まで聞いたことも無い甘い声で囁いた。
「これから俺は香津美を本当の意味での妻にする、覚悟しとけよ?」
私は両手をブンブンと振って、聖壱さんが驚いて腕を離したすきにベッドの端へと移動する。
いきなり女を抱きしめるなんて……この人はなんて手の早い男なのかしら!
「覚悟しとけよ?」と言われても、それは私がここに来るためにしてきた覚悟とは全く別のもので。
私達はお互いに相手に本気にならないことが前提で、契約婚をしたのではなかったのだろうか?
「わ、私達は5年で離婚するんでしょう?それなのに契約相手の妻に本気になるなんて、貴方馬鹿なんじゃないの?」
勝手な好意を押し付けられたって、私には聖壱さんに特別な感情なんて持ってない。
それに私は今までこんな風に男性に好意を持たれることだって初めてなの。だから冷静な対応なんて出来る訳が無くて……
猫も被る事を忘れて、ついつい素のままで話してしまう。
「香津美は随分気が強いんだな、写真を見た時は人形のような女だな、と思ってたのに。」
「お気に召さないのなら、離婚を早めましょうか?聖壱さんは私みたいな変なお嬢と結婚して混乱してるんでしょう?」
聖壱さんが私との距離を狭めてくるから、私は座ったままズリズリと後ろへと下がる。下がった分聖壱さんが私の方に詰めてきて、とうとう私の背中にヘッドボードか当たる。
ベッドの端で震えるわたしに伸ばされる聖壱さんの指先。それが頬に触れてビクンと身体を竦める。
私はいつもはこんな気の小さな人間なわけじゃないの。ただ今までずっと異性とのこんな触れ合いをしたことが無くて戸惑っているだけ、それだけなのよ!
「もう逃げ場はなくなったぜ。どうする、香津美?」
楽しそうな聖壱さんにイラつくわ。私よりも9つも年上の彼は、きっと女性の扱いも慣れたものだろうし。
「これ以上私に触れたら、許さな…いん……だから……!」
緊張と男性に追い詰められるという恐怖で涙が出そうになるが、そんな事は私のプライドが許さない。
「分かった、香津美にはまず俺になれてもらう必要がありそうだ。少なくとも5年はあるからな、じっくり攻めることにしてやるよ。」
「迷惑よ、他の女を探しなさいよ……」
いい迷惑だわ。愛だの恋だのが無くていいからあなたとの結婚を受けたのに。こんなの詐欺じゃないの?
「嫌だね、俺は香津美が良い。人形みたいな女はごめんだと思ってたが、俺は本気で香津美のその性格に惚れたんでね。」
「貴方、女の趣味が悪すぎるわ!大人しくて何でも言うこと聞いてくれる女の子の方が可愛らしいに決まってるじゃない。私はキャンキャン煩いだけの女なのよ?」
自分に欠点はちゃんと分かってる、意地悪な性格と出しゃばりな所、他にも色々あるのよ。
なのに聖壱さんは――――
「香津美……お前、さっきから態度が違いすぎないか?今までは大人しく真面目な女だと思ってたのに。」
ああ、ちょっとヒートアップして素が出てしまったみたいね。でも一緒に生活してればどうせバレることだし。それが早いか遅いかの違いだけよ。
「そうね、私は真面目ちゃんでも何でもない性悪お嬢様なの。さあ、どうするの?今から離婚する?」
「……いや、今の香津美の方が断然俺好みだ。余計にお前を抱きたくなってきた。」
そう言った聖壱さんから二の腕を捕まえられて、広い胸に抱き寄せられた。力強さに何も抵抗出来ないまま彼に抱き締められて……
「ひ、ひやああああっ!」
口から出たのは変な悲鳴で、それを聞いた聖壱さんが軽く吹き出したのが分かった。
「わ、笑うなんて失礼よ!誰のせいであんな変な声が出たとおもって……!」
「何その可愛い反応、もしかして香津美って全然男に慣れてない?」
余計なお世話よ!私だってお付き合いくらいしたかったけれど、今までずっと花嫁修業や資格の勉強ばかりさせられていてそれどころじゃなかったのよ。
「ヤバいな、俺本気になったかも。」
「本気って……?」
聖壱さんは私の耳元に顔を寄せて、今まで聞いたことも無い甘い声で囁いた。
「これから俺は香津美を本当の意味での妻にする、覚悟しとけよ?」
私は両手をブンブンと振って、聖壱さんが驚いて腕を離したすきにベッドの端へと移動する。
いきなり女を抱きしめるなんて……この人はなんて手の早い男なのかしら!
「覚悟しとけよ?」と言われても、それは私がここに来るためにしてきた覚悟とは全く別のもので。
私達はお互いに相手に本気にならないことが前提で、契約婚をしたのではなかったのだろうか?
「わ、私達は5年で離婚するんでしょう?それなのに契約相手の妻に本気になるなんて、貴方馬鹿なんじゃないの?」
勝手な好意を押し付けられたって、私には聖壱さんに特別な感情なんて持ってない。
それに私は今までこんな風に男性に好意を持たれることだって初めてなの。だから冷静な対応なんて出来る訳が無くて……
猫も被る事を忘れて、ついつい素のままで話してしまう。
「香津美は随分気が強いんだな、写真を見た時は人形のような女だな、と思ってたのに。」
「お気に召さないのなら、離婚を早めましょうか?聖壱さんは私みたいな変なお嬢と結婚して混乱してるんでしょう?」
聖壱さんが私との距離を狭めてくるから、私は座ったままズリズリと後ろへと下がる。下がった分聖壱さんが私の方に詰めてきて、とうとう私の背中にヘッドボードか当たる。
ベッドの端で震えるわたしに伸ばされる聖壱さんの指先。それが頬に触れてビクンと身体を竦める。
私はいつもはこんな気の小さな人間なわけじゃないの。ただ今までずっと異性とのこんな触れ合いをしたことが無くて戸惑っているだけ、それだけなのよ!
「もう逃げ場はなくなったぜ。どうする、香津美?」
楽しそうな聖壱さんにイラつくわ。私よりも9つも年上の彼は、きっと女性の扱いも慣れたものだろうし。
「これ以上私に触れたら、許さな…いん……だから……!」
緊張と男性に追い詰められるという恐怖で涙が出そうになるが、そんな事は私のプライドが許さない。
「分かった、香津美にはまず俺になれてもらう必要がありそうだ。少なくとも5年はあるからな、じっくり攻めることにしてやるよ。」
「迷惑よ、他の女を探しなさいよ……」
いい迷惑だわ。愛だの恋だのが無くていいからあなたとの結婚を受けたのに。こんなの詐欺じゃないの?
「嫌だね、俺は香津美が良い。人形みたいな女はごめんだと思ってたが、俺は本気で香津美のその性格に惚れたんでね。」
「貴方、女の趣味が悪すぎるわ!大人しくて何でも言うこと聞いてくれる女の子の方が可愛らしいに決まってるじゃない。私はキャンキャン煩いだけの女なのよ?」
自分に欠点はちゃんと分かってる、意地悪な性格と出しゃばりな所、他にも色々あるのよ。
なのに聖壱さんは――――
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