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第四章
3 精霊幻都市
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俺たちは縦一列になって馬を走らせていた。
俺のすぐ前にサリアの姿がある。
親衛隊士はトルダを合わせて前に三人、後ろに三人の六人だけ。
残りの隊士は、馬の数が足りないため徒歩であとからくることになっている。
傾斜は徐々に急になり、馬も苦しそうだ。
既に、ペリュー山脈の麓まできていた。
行けるところまで馬で進む。
事前にそう決めてあった。
前方から鋭い口笛が聞こえた。
停止の合図だ。
手綱を引き、馬を止める。
下馬して前に進むと、先頭を走っていたトルダが木々の生い茂る急斜面の手前に立っている姿が見えた。
『さすがにこれ以上は無理だな』
「ああ。これでも、結構上まで来ただろ?」
『まあ、半分程度だな』
「これを登るのか……」
俺は斜面を見上げて呟いた。
「サリアさまには厳しいですね。他の道を探しましょうか?」
「いや、むしろ不安なのは俺のほうだ」
トルダたちはサリアの底なしの体力のことを知らない。
自分が足を引っ張らないように気を引き締める。
それに、トルダも鍛えているようだとはいえそろそろいい年だろうから、無理をしないように気をつけたほうがいい。
「そうですか。では、できるだけ休憩をとりながら進めるように考えてみます」
「できるだけ元気なうちに進みたいから、休憩は最低限でいい。辛くなったら言うよ」
「承知しました」
トルダは少しも不安そうな気配を漂わせない。
その揺るがなさがすごく心強い。
「クルス、しんどくなったら言ってね。押すなり引くなりしてあげるから」
サリアが笑顔で俺を見上げる。
馬に乗ってここまで来るだけでも相当な強行軍だったはずなのに、サリアからは疲労が微塵も感じられない。
小さなサリアがへとへとになった俺の手を引きながらひょいひょい斜面を登ってゆく様を想像して、俺は苦笑した。
「いざとなったら頼む」
「任せて」
『いよいよ歩けなくなったら、わたしが背負って登りますから、大丈夫ですよ』
とアスィが続ける。
そんなに俺って頼りないか? と少し自分が情けなくなった。
がんばろうと決意を固める。
――けれどそんな決意も、斜面を登るころにはまだ低い場所にあったはずの太陽が頭上に昇るころにはすっかり揺らいでいた。
水分補給のための休憩をこまめにとりながら、俺たちは上を目指していた。
選んだ進路は山脈の中でも低い箇所を通る道で、比較的通りやすいと言われているらしい。
それなのに、俺の足は重く、なかなか前に進まない。
道と呼べるほどのものはない。
先頭を行くトルダが足場を見極め、踏み固めながら前へ進む。
そのあとに俺たちが続く。
トルダは俺が思った以上に逞しかった。
手近な場所にある蔦、木の根などを利用しながら、着々と前進する。
その時、口笛が聞こえた。
何かあったのか?
顔を上げると、前方に土砂が積もり、先に進めなくなっているのが見えた。
「土砂崩れですな。先ほどの地震の影響でしょう。迂回路を探して参ります」
トルダは地図を取り出し、周囲を調べ始める。
俺は目を眇め、斜面を見上げた。
ざっくりと削られた表面。
色の違う土がむき出しになった山肌。
今また揺れたら、残っている部分も崩れ落ちるんじゃないのか?
そうしたら俺たちは生き埋めだ。
ぞくりとする。
やがてトルダが安全な迂回路を見つけてきたので、そちらに移動することになった。
その道もまた、ほとんど道とは呼べない代物だった。
「大丈夫?」
俺のすぐ後ろを歩いているサリアが折に触れ声をかけてくれるけれど、その声に呼吸の乱れが全くないことを恨めしく感じてしまう。
ああ、俺って情けない。
『がんばれよ、もうすぐだ』
これまでほとんどしゃべらなかったツァルまで俺を励まし始めるのが、無性に悔しい。
「ああ、わかってる」
気合いを入れ直して、なんとか足を前に運ぶ。
一歩、また一歩。
その繰り返しだ。
「休憩―っ」
それでもやっぱりもう駄目かもしれないと思い始めたとき、トルダの声が聞こえた。
漸く休憩か。
前に休憩を取ったのが随分と昔のように感じられる。
トルダが待っている場所までなんとかたどり着く。
これからの道程を確認しようと、先に目を向けたその時、俺は眼前に広がる光景に、思わず息を呑んだ。
目を奪われ、その場に立ち尽くす。
両側にはまだ険しい山が連なっている。
けれど俺たちの眼下には盆地が広がっていた。
山脈から盆地に流れ込む川と、その先にある湖が見える。
その周辺には緑も多い。
だが更にその先、盆地の中央部付近になると一気に緑が減り、荒野が広がっているのがわかる。
そこにまるで墓標のように、何本もの柱が立っているのが見えた。
そして崩れ落ちた建物の数々。
「あれは……?」
『ペリュシェス。かつて栄えし精霊たちの都市遺跡。大小合わせて1111本の柱が残っている』
あれが、精霊幻都市。
上から見るとその広さがよくわかる。
そしてその中央にある今にも崩れ落ちそうな神殿と、その後ろに立っている塔が見えた。
それほど高くはない。
高さならリファルディアやヴァヴァロナの守護者の塔のほうが高い。
けれど細長い守護者の塔の倍以上の幅をもつその塔からは、地の揺れにも屈しない逞しさが感じられる。
それがおそらく、精霊の塔。
かつてシュテフォーラがこの地に降り立ったその場所に建てられた塔だと伝えられている。
そしてこの世界で一番、大精霊の世界に近い場所。
――俺たちの目指す場所だ。
俺のすぐ前にサリアの姿がある。
親衛隊士はトルダを合わせて前に三人、後ろに三人の六人だけ。
残りの隊士は、馬の数が足りないため徒歩であとからくることになっている。
傾斜は徐々に急になり、馬も苦しそうだ。
既に、ペリュー山脈の麓まできていた。
行けるところまで馬で進む。
事前にそう決めてあった。
前方から鋭い口笛が聞こえた。
停止の合図だ。
手綱を引き、馬を止める。
下馬して前に進むと、先頭を走っていたトルダが木々の生い茂る急斜面の手前に立っている姿が見えた。
『さすがにこれ以上は無理だな』
「ああ。これでも、結構上まで来ただろ?」
『まあ、半分程度だな』
「これを登るのか……」
俺は斜面を見上げて呟いた。
「サリアさまには厳しいですね。他の道を探しましょうか?」
「いや、むしろ不安なのは俺のほうだ」
トルダたちはサリアの底なしの体力のことを知らない。
自分が足を引っ張らないように気を引き締める。
それに、トルダも鍛えているようだとはいえそろそろいい年だろうから、無理をしないように気をつけたほうがいい。
「そうですか。では、できるだけ休憩をとりながら進めるように考えてみます」
「できるだけ元気なうちに進みたいから、休憩は最低限でいい。辛くなったら言うよ」
「承知しました」
トルダは少しも不安そうな気配を漂わせない。
その揺るがなさがすごく心強い。
「クルス、しんどくなったら言ってね。押すなり引くなりしてあげるから」
サリアが笑顔で俺を見上げる。
馬に乗ってここまで来るだけでも相当な強行軍だったはずなのに、サリアからは疲労が微塵も感じられない。
小さなサリアがへとへとになった俺の手を引きながらひょいひょい斜面を登ってゆく様を想像して、俺は苦笑した。
「いざとなったら頼む」
「任せて」
『いよいよ歩けなくなったら、わたしが背負って登りますから、大丈夫ですよ』
とアスィが続ける。
そんなに俺って頼りないか? と少し自分が情けなくなった。
がんばろうと決意を固める。
――けれどそんな決意も、斜面を登るころにはまだ低い場所にあったはずの太陽が頭上に昇るころにはすっかり揺らいでいた。
水分補給のための休憩をこまめにとりながら、俺たちは上を目指していた。
選んだ進路は山脈の中でも低い箇所を通る道で、比較的通りやすいと言われているらしい。
それなのに、俺の足は重く、なかなか前に進まない。
道と呼べるほどのものはない。
先頭を行くトルダが足場を見極め、踏み固めながら前へ進む。
そのあとに俺たちが続く。
トルダは俺が思った以上に逞しかった。
手近な場所にある蔦、木の根などを利用しながら、着々と前進する。
その時、口笛が聞こえた。
何かあったのか?
顔を上げると、前方に土砂が積もり、先に進めなくなっているのが見えた。
「土砂崩れですな。先ほどの地震の影響でしょう。迂回路を探して参ります」
トルダは地図を取り出し、周囲を調べ始める。
俺は目を眇め、斜面を見上げた。
ざっくりと削られた表面。
色の違う土がむき出しになった山肌。
今また揺れたら、残っている部分も崩れ落ちるんじゃないのか?
そうしたら俺たちは生き埋めだ。
ぞくりとする。
やがてトルダが安全な迂回路を見つけてきたので、そちらに移動することになった。
その道もまた、ほとんど道とは呼べない代物だった。
「大丈夫?」
俺のすぐ後ろを歩いているサリアが折に触れ声をかけてくれるけれど、その声に呼吸の乱れが全くないことを恨めしく感じてしまう。
ああ、俺って情けない。
『がんばれよ、もうすぐだ』
これまでほとんどしゃべらなかったツァルまで俺を励まし始めるのが、無性に悔しい。
「ああ、わかってる」
気合いを入れ直して、なんとか足を前に運ぶ。
一歩、また一歩。
その繰り返しだ。
「休憩―っ」
それでもやっぱりもう駄目かもしれないと思い始めたとき、トルダの声が聞こえた。
漸く休憩か。
前に休憩を取ったのが随分と昔のように感じられる。
トルダが待っている場所までなんとかたどり着く。
これからの道程を確認しようと、先に目を向けたその時、俺は眼前に広がる光景に、思わず息を呑んだ。
目を奪われ、その場に立ち尽くす。
両側にはまだ険しい山が連なっている。
けれど俺たちの眼下には盆地が広がっていた。
山脈から盆地に流れ込む川と、その先にある湖が見える。
その周辺には緑も多い。
だが更にその先、盆地の中央部付近になると一気に緑が減り、荒野が広がっているのがわかる。
そこにまるで墓標のように、何本もの柱が立っているのが見えた。
そして崩れ落ちた建物の数々。
「あれは……?」
『ペリュシェス。かつて栄えし精霊たちの都市遺跡。大小合わせて1111本の柱が残っている』
あれが、精霊幻都市。
上から見るとその広さがよくわかる。
そしてその中央にある今にも崩れ落ちそうな神殿と、その後ろに立っている塔が見えた。
それほど高くはない。
高さならリファルディアやヴァヴァロナの守護者の塔のほうが高い。
けれど細長い守護者の塔の倍以上の幅をもつその塔からは、地の揺れにも屈しない逞しさが感じられる。
それがおそらく、精霊の塔。
かつてシュテフォーラがこの地に降り立ったその場所に建てられた塔だと伝えられている。
そしてこの世界で一番、大精霊の世界に近い場所。
――俺たちの目指す場所だ。
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