無限の迷路

葉羽

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11章

ゴーグルの謎

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第11章: ゴーグルの謎

鈴木氏の犯行動機が明らかになったが、葉羽はまだすべてのピースが揃っていないと感じていた。鈴木氏が使った特殊なゴーグルの謎が解明されなければ、事件の全貌は見えないままだ。

「鈴木さん、この特殊なゴーグルについて教えてください。どこで手に入れたのですか?」葉羽は問い詰めた。

鈴木氏は少しの間黙っていたが、やがて答えた。「そのゴーグルは、私の友人である科学者が特別に作ってくれたものだ。特定の光の波長でのみ見える毒ガスの存在を確認するためにね。」

「その科学者について詳しく教えてください。」葉羽は更に深掘りした。

「彼の名前は、伊藤博士。昔からの知り合いで、私がこの計画を立てるのを手助けしてくれた。」鈴木氏は少し不安げに答えた。

葉羽は伊藤博士の存在に興味を持ち、彼に直接会うことを決めた。彩由美も同行し、二人は博士の研究室を訪れた。研究室には様々な実験器具が並び、壁には複雑な化学式が書かれていた。

「伊藤博士、鈴木氏の事件についてお話を伺いたいのですが。」葉羽が切り出した。

「はい、何でしょうか?」博士は冷静に答えた。

「鈴木氏に特殊なゴーグルを提供したとのことですが、それは本当ですか?」

伊藤博士は頷いた。「ええ、彼が特別に頼んで来たので作りました。しかし、そのゴーグルが犯行に使われるとは思いもしませんでした。」

葉羽は更に詳しく話を聞くことにした。「博士、このゴーグルがどのようにして毒ガスを検出するのか教えてください。」

「このゴーグルは、特定の光の波長を放射し、その光が毒ガスの微粒子に反応して見えるようになっています。通常の肉眼では見えないものが見えるようになるのです。」伊藤博士は説明した。

「それなら、鈴木氏がこのゴーグルを使って犯行現場を確認し、毒ガスの量を調整していた可能性が高いですね。」葉羽は考え込んだ。

伊藤博士からの情報を得たことで、葉羽と彩由美は事件の全貌に更に近づいた。彼らは再び現場に戻り、ゴーグルを使って更なる証拠を探すことに決めた。

「彩由美、このゴーグルを使ってもう一度現場を調べよう。見落としていた証拠が見つかるかもしれない。」葉羽は決意を込めて言った。

「わかった、葉羽。最後まで一緒に頑張ろう。」彩由美も同意した。
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