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64.新しい生活
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会見から一ヶ月、私の訴えが通じて、水無瀬さんの悲願である法案の成立に向けて、事は駆け足で進んでいた。
私はと言うと。
「おおー!!」
実験用の鉢植えの薬草は、私が試作した魔法で私の背を超えるくらいに生い茂った。
「あれ・・・?」
薬草はあっという間に私の背の二倍を超え、横にも広がって行った。
「楓さ、なんやこれ!!」
後ろから明さんが叫んだ。
その間にも薬草はにょきにょき伸びた。
「と、止まってー!!」
生い茂っていく薬草に飲み込まれそうになって後ずさった。
「楓様!!」
駆け付けた雅楽代さんが薬草を切り刻んで、植木鉢を魔法で燃やすと、ようやく薬草の成長は止まった。
「楓さん!怪我は!?」
「無いよ・・・」
また失敗だ。
「すみません・・・薬草が中々育たないから、私の魔法で何とかできないかと思って・・・」
わらわらと詠川先生達まで集まって来た。
「楓ちゃん、またやらかしたの?」
瑠璃川先生が呆れ気味に言った。
「雪野、到着が遅いぞ。」
気付けば後ろに居た雪野さんは雅楽代さんの言葉に眉を顰めた。
「紫々井先生!この薬草めちゃくちゃ品質良いですよ!」
葉山さんは雅楽代さんが切ってくれた薬草をいくつか拾って持って来た。
「凄い。これやったら普通の価格の10倍以上の値が付くで。」
「楓ちゃんのやらかしって、生産性があるのが面白いよね。」
「楓さん、サンプルとしていくつか戴いてよろしいですか?」
「どうぞ。」
「何故こうなったのかを詳しく教えてください。巫女様の力の解明の貴重な資料になります。」
「詠川先生近いです・・・!!」
「楓さん、まだまだコントロールできてへんのやから、誰か付き添いさせてって言うてるやろ。」
「紫々井先生、楓ちゃんは止められたくないないんだからそれは守らないですよ。」
「楓様。」
「はい・・・!」
「お力はほんの少ししか使われていません。一昨日のゲリラ豪雨に比べれば、コントロールがほんの少し良くなっています。訓練の成果が出ていますよ。」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「雅楽代さん甘やかさんとってください!」
「紫々井先生は過保護過ぎます。蝶よ花よでは魔法は上達しません。」
私がやらかす度に、こうして雅楽代さんと明さんは対立していて申し訳なく思う。
「窓から見てたけど、重い物持つんだったら男を呼びなよ。」
「自分で行けばいいじゃない。」
「手が離せなかったの。」
私は屈んで炭と化した植木鉢を触った。
「ちょっとわさわさする程度になると思ったんですけど・・・」
「あのままだとグラウンドがジャングルになっていました。」
「ジャングル・・・」
こうして失敗ばかりで、魔力のコントロールは一向に良くならない。
「・・・直に上手くなります。頑張ってください。」
「はい!」
雪野さんと高辻さんは警察を辞め、臨時の守り手となった。
守り手になってから、雪野さんはこういう事もたまに言ってくれる様になった。それは私にとって嬉しい事だった。
「午後から新しい先生が来るんですから、実験はこの位にしてください。」
「はい・・・」
そう。今日は魔法と戦闘を教えてくれる先生が来る日だ。
心臓に悪いからイケおじじゃない事を願っている。
私はと言うと。
「おおー!!」
実験用の鉢植えの薬草は、私が試作した魔法で私の背を超えるくらいに生い茂った。
「あれ・・・?」
薬草はあっという間に私の背の二倍を超え、横にも広がって行った。
「楓さ、なんやこれ!!」
後ろから明さんが叫んだ。
その間にも薬草はにょきにょき伸びた。
「と、止まってー!!」
生い茂っていく薬草に飲み込まれそうになって後ずさった。
「楓様!!」
駆け付けた雅楽代さんが薬草を切り刻んで、植木鉢を魔法で燃やすと、ようやく薬草の成長は止まった。
「楓さん!怪我は!?」
「無いよ・・・」
また失敗だ。
「すみません・・・薬草が中々育たないから、私の魔法で何とかできないかと思って・・・」
わらわらと詠川先生達まで集まって来た。
「楓ちゃん、またやらかしたの?」
瑠璃川先生が呆れ気味に言った。
「雪野、到着が遅いぞ。」
気付けば後ろに居た雪野さんは雅楽代さんの言葉に眉を顰めた。
「紫々井先生!この薬草めちゃくちゃ品質良いですよ!」
葉山さんは雅楽代さんが切ってくれた薬草をいくつか拾って持って来た。
「凄い。これやったら普通の価格の10倍以上の値が付くで。」
「楓ちゃんのやらかしって、生産性があるのが面白いよね。」
「楓さん、サンプルとしていくつか戴いてよろしいですか?」
「どうぞ。」
「何故こうなったのかを詳しく教えてください。巫女様の力の解明の貴重な資料になります。」
「詠川先生近いです・・・!!」
「楓さん、まだまだコントロールできてへんのやから、誰か付き添いさせてって言うてるやろ。」
「紫々井先生、楓ちゃんは止められたくないないんだからそれは守らないですよ。」
「楓様。」
「はい・・・!」
「お力はほんの少ししか使われていません。一昨日のゲリラ豪雨に比べれば、コントロールがほんの少し良くなっています。訓練の成果が出ていますよ。」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「雅楽代さん甘やかさんとってください!」
「紫々井先生は過保護過ぎます。蝶よ花よでは魔法は上達しません。」
私がやらかす度に、こうして雅楽代さんと明さんは対立していて申し訳なく思う。
「窓から見てたけど、重い物持つんだったら男を呼びなよ。」
「自分で行けばいいじゃない。」
「手が離せなかったの。」
私は屈んで炭と化した植木鉢を触った。
「ちょっとわさわさする程度になると思ったんですけど・・・」
「あのままだとグラウンドがジャングルになっていました。」
「ジャングル・・・」
こうして失敗ばかりで、魔力のコントロールは一向に良くならない。
「・・・直に上手くなります。頑張ってください。」
「はい!」
雪野さんと高辻さんは警察を辞め、臨時の守り手となった。
守り手になってから、雪野さんはこういう事もたまに言ってくれる様になった。それは私にとって嬉しい事だった。
「午後から新しい先生が来るんですから、実験はこの位にしてください。」
「はい・・・」
そう。今日は魔法と戦闘を教えてくれる先生が来る日だ。
心臓に悪いからイケおじじゃない事を願っている。
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