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プログラマー、魔法技術者に転職する
20.収穫
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私は2日掛けて、魔術の参考書を読み込んだ。
何度も何度も読み返して、何度も何度も例題の魔術を試した。
たった1冊の薄い参考書は、私の学習に劇的な成長をもたらした。
それよりも大きい収穫もあった。
魔術式にも複数の言語があるとわかった時、私はプログラミング言語と同じで、属性や魔術の種類等に合った言語を使い分けているんだと思った。
けれど、参考書の内容と、1ヶ月間の解読作業で得た気付きを照らし合わせると、その考えが間違いだったんじゃないかと疑念を抱いた。
仮説を証明するために、解読作業で気付いた法則を利用して、例題を他の言語で作ってみると、全ての言語で例題の魔術は成功した。
魔術式の言語は、違うように見えて、なんの違いもなかったのだ。
一つの言語で作られたものを、いくつかの法則を使って別の言語に見せている。ただそれだけだった。
「膨大な時間が掛かるって覚悟してたけど、言語がひとつしか存在しないなら、思ったよりずっと早く進めるけど...」
魔術研究管理機構とかいう組織は、おそらく相当に闇が深い。
こんな手間の掛かることをする理由は、魔術式を解読させないためしか私には考え付かない。
何で解読させたくないのか。
私は、技術の流出を恐れているからだと考えた。
参考書一つ世に出すことを拒むことを合わせれば、極端に恐れていると感じる。
「正当な理由があるとしたら、余程扱いが難しいとか、素人に触らせると大事故になりかねないとか、害が及ぶ可能性があるからしか考えられないけど、これが...?」
魔術カード中までしか試してないけど、今のところそんな危険性は無いし、プログラマーの勘だと、それは考えにくい。
「絶対悪意あるよね...」
世界にたった一つの組織が技術を独占している。
それ故に生まれる利権や利益は数え切れない。
「限りなく黒に近くなっていってるなぁ...」
目眩がする。魔管の職員にファーストコンタクトで助走を付けて殴らない自信が無い。
私の常識、感覚に当てはめているから、違う可能性もありはするけど。
「疑惑はまだあるのに...」
これからすることは3つ。
手元の魔術版と魔術カードの魔術式の改良テスト。
私なりの書き方で、手元の魔術版と魔術カードと同じ魔術を作る。
自分で考えた魔術の創造。
魔術式の改良で、使用の上限回数が改良したものが同じかそれ以上なら、意図的に劣化させた魔術を流通させている可能性が高くなる。
プログラマーの技術と経験を使って作ったものと比べれば、改善する技術があるかないかがわかるはずだから、意図的に劣化させた可能性がまた高くなる。
その上で魔術を作れたら、私はやっと前に進める。
何度も何度も読み返して、何度も何度も例題の魔術を試した。
たった1冊の薄い参考書は、私の学習に劇的な成長をもたらした。
それよりも大きい収穫もあった。
魔術式にも複数の言語があるとわかった時、私はプログラミング言語と同じで、属性や魔術の種類等に合った言語を使い分けているんだと思った。
けれど、参考書の内容と、1ヶ月間の解読作業で得た気付きを照らし合わせると、その考えが間違いだったんじゃないかと疑念を抱いた。
仮説を証明するために、解読作業で気付いた法則を利用して、例題を他の言語で作ってみると、全ての言語で例題の魔術は成功した。
魔術式の言語は、違うように見えて、なんの違いもなかったのだ。
一つの言語で作られたものを、いくつかの法則を使って別の言語に見せている。ただそれだけだった。
「膨大な時間が掛かるって覚悟してたけど、言語がひとつしか存在しないなら、思ったよりずっと早く進めるけど...」
魔術研究管理機構とかいう組織は、おそらく相当に闇が深い。
こんな手間の掛かることをする理由は、魔術式を解読させないためしか私には考え付かない。
何で解読させたくないのか。
私は、技術の流出を恐れているからだと考えた。
参考書一つ世に出すことを拒むことを合わせれば、極端に恐れていると感じる。
「正当な理由があるとしたら、余程扱いが難しいとか、素人に触らせると大事故になりかねないとか、害が及ぶ可能性があるからしか考えられないけど、これが...?」
魔術カード中までしか試してないけど、今のところそんな危険性は無いし、プログラマーの勘だと、それは考えにくい。
「絶対悪意あるよね...」
世界にたった一つの組織が技術を独占している。
それ故に生まれる利権や利益は数え切れない。
「限りなく黒に近くなっていってるなぁ...」
目眩がする。魔管の職員にファーストコンタクトで助走を付けて殴らない自信が無い。
私の常識、感覚に当てはめているから、違う可能性もありはするけど。
「疑惑はまだあるのに...」
これからすることは3つ。
手元の魔術版と魔術カードの魔術式の改良テスト。
私なりの書き方で、手元の魔術版と魔術カードと同じ魔術を作る。
自分で考えた魔術の創造。
魔術式の改良で、使用の上限回数が改良したものが同じかそれ以上なら、意図的に劣化させた魔術を流通させている可能性が高くなる。
プログラマーの技術と経験を使って作ったものと比べれば、改善する技術があるかないかがわかるはずだから、意図的に劣化させた可能性がまた高くなる。
その上で魔術を作れたら、私はやっと前に進める。
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