ふとったほそかわくん

にくづき

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しんがっき

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ほそかわくんは、ひがし小学校の2ねんせい。たくさんたべることと、そとであそぶことがだいすきです。
だけど、なつやすみがおわって、2がっきのさいしょのひ、ほそかわくんのからだはなんだかいつもとちがっていました。
おなかがどーんとつきでていて、かおはおすもうさんのよう。
うではうごかすたびにたぷんたぷんとゆれました。
いつもきていたシャツは、ぱつんぱつんでとてもくるしそう。ズボンはいちばん上のボタンがとめられずにあいたまま、すきまからおなかがはみでていました。
「どうしたの?」せんせいやクラスのおともだちが、くちぐちにいいます。
「どうもしないよ」ほそかわくんがいいますが、みんなはしんぱいです。
ほそかわくんはその日、ほけんしつのせんせいによばれました。
「ほそかわくん、 なつやすみはたのしかった?」
「うん。おじいちゃんとおばあちゃんのいえにいて、おかしがたべほうだいだったんだ。」
しゃべるこえも、いつももちがって、なんだかくるしそうです。
「ほそかわくん、いまからたいせつなおはなしをするね。
きみはなつやすみにたくさんえいようをとりすぎたみたいなんだ。だから、きみのおなかやおかおには、そのえいようがおにくになってついてるんだ。
おにくはわるいものじゃないんだけど、いまのほそかわくんみたいにたくさんつきすぎると、いままでみたいにはうごけなくなったり、みんなにからかわれたりするかもしれないんだ。」
「そうなんだ、でもぼく、まだよくわかんないや。」
「そうだよね、じゃあきみがどれくらいふとったのか、しらべてみよう。」
ほけんしつのせんせいはたいじゅうけいとまきじゃくをよういしました。
「さあ、これにのってみて。」
ほそかわくんがのると、たいじゅうけいはきしんだ、くるしそうな音をたてました。」
「35キロね」せんせいはいいました。「かなりおもくなってるわよ、じゃあこんどはおなかまわりの大きさをはかるわね。シャツをあげてごらん。」
ほそかわくんがシャツを手でもちあげると、まんまるにふくらんだおなかがあらわれました。せんせいはそのいちばんふっといところにまきじゃくをあてて、おなかの大きさをはかりました。
「65センチね、たいへん、メタボだわ。」
ほそかわくんはテレビでそのことばをきいたことがありました。
「ぼく、おすもうさんになっちゃったの?」
「いいえ、ほそかわくんは、おすもうさんのようなつよいからだじゃありません。からだじゅうにおにくがついた、りっぱなおでぶさんです。」
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