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赤ちゃんなんだが?

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おぎゃああああああ

「旦那様、元気な男の子です。」
メイドのような格好をした女性が、そういうと僕を抱きかかえ近くの男の人の人の元へと運んでいく。

あれ? なんで?? 僕ってそんな軽かったっけ?? てか、誰???

そんな疑問を持った僕だが、理由はすぐに気づいた。
僕、赤ちゃんになってる!?

どうやら、車に跳ねられた僕は赤ちゃんとして世界に転生したようだ。

呆然としていた僕は、メイドさん?の声で現実に戻された。

「急に泣き止みましたね? もしかして何か病気でもかかっているのでしょうか?」

「ふむ、少し心配だし確認してみるか・・・ クイックステータス」
男がそう呟くと、何もない空間にいきなりウィンドウのようなものが開かれた。

あまりの出来事に驚きつつも、僕はこのまま泣かずに心配させるのもどうかと思い とりあえず泣くことにする。

「おぎゃあ、おぎゃあ」

「おっ、泣き始めたぞ?? ステータスを見ても何か異常があるわけでもないし・・・ まぁ無事に元気に生まれて来てくれてよかった」

そういうと男は、ベットに気絶している女の頭を撫でて部屋から出て行った。

男が部屋を出るとすぐにメイドは僕に話しかけ始める。
「ほんと、可愛いわぁ・・・ おっと、お仕事お仕事。 とりあえずこの子を部屋のベットで寝かして・・・」
そういうと彼女は、僕を抱きかかえ、ベットの上に寝させてくれた。

「さて次は、気絶している奥方様の世話をしなきゃ・・・」
そういうと彼女は部屋から出て行った。






ふぅ、ようやく1人になったことだし 今の状況でもまとめてみるか・・・
どうやら僕は赤ちゃんに転生したらしい。しかも、周りの調度品をみてみるとかなり遅れた世界のようだ。まるで中世・・・ 過去の世界のようにも思えたが、なにやら魔法らしいもので俺のステータスを確認していたところを見るとどうやら異世界のようだ・・・ そして、この家にはメイドがいて、おそらく親である人はかなりいい服をきているように思える。 貴族もしくは商人の家か? とりあえず 餓死ですぐ死ぬみたいなことはなさそうだ・・・


そういえばステータスってものがあるっぽいな、とりあえずそいつを見れば色々わかりそうだ。

「おぎゃあぎゃ(クイックステータス)」

そういうと目の前にウィンドウのようなものが現れた。



アレス=スタンリー (直江 雅之)

男 0歳
状態 健康

HP 5/5
MP 1/2

詳しいステータスは、呪文(ステータスオープン)により確認可能




ふむ・・・ どうやら俺はアレス=スタンリーという名前らしい。 おそらく名字があるから貴族かな??
ていうか HPとMP低すぎないか・・・ まぁ 子供だから当然といえば当然だが・・・・

異世界に転生したということで少しでもチートを期待した俺が甘かったか・・・

そして、詳しいステータスがまだあるのか・・・ 早速みてみるか・・・
そう思い僕は 

「おぎゃぁおぎゃぁ(ステータスオープン)」と唱えた。

あれ? なんか・・・ 目の前が・・・ 真っ暗に・・・
唱えるとすぐに僕は、気絶を失ってしまった・・・・

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