次期社長と訳アリ偽装恋愛

松本ユミ

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社内恋愛の醍醐味?

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「ここも触ってあげないとね」

立花さんの手が私のショーツの中に入ってきた。

「やっ、」
「梨音ちゃん、すごく濡れてるね」

彼の指摘通り、私のショーツは蜜でじっとりと濡れていて、ぬちゃっとした粘ついた音が耳に届き、羞恥に顔が赤く染まる。
蜜で濡れている花弁を指の腹で擦られ、敏感な花芽を指先で摘ままれて身体を震わせた。

「今日は前に言ってたことを実行するね」

立花さんは笑顔で言う。
(前に言ったこと?)
何だろうと思っていたら、素早く私のショーツを脱がすと足の間に身体を滑り込ませて顔を近づけてきた。

「えっ、ヤダっ……ああんっ、」

まさか!と思った時には私の割れ目に舌を這わせていた。
思わず足を閉じようとしたけれど、立花さんの腕によって阻止された。
グッと太ももの裏を手で押さえ、さっきよりさらに足を開かされることになった。

「いやぁ……」

イヤイヤと首を振るけど、立花さんはやめてくれない。
襞をなぞるように舌で舐め上げ、花芽に吸いつくと身体にビリビリと電流のようなものが走った。
強すぎる快感に蜜がとめどなく溢れてくる。

「汚い、から……やめっ、」
「汚くなんてないよ。ほら、こんなに蜜が溢れてる」

指で襞を広げ、奥から溢れ出る蜜をわざと音を立てながら啜ってくる。
(嘘でしょ……)
花芽を口に含んで舐ると同時に蜜口に指を差し入れて膣壁を擦られる。
腰の疼きが止まらず、身体をくねらせながらシーツをギュッと握る。
立花さんの唇や舌、指で与えられる愛撫に私の思考は鈍くなり、ドロドロに溶かされる。
花芽をじゅうっと強く吸われた瞬間、頭の中が真っ白になった。

「あぁ、もぅ……あぁっ……!」

全身が快感に震え、背中をのけ反らせながら絶頂を迎えていた。

私が脱力し、ぼんやりしているうちに立花さんはどこからか取り出した避妊具を自身に被せていた。

「梨音ちゃん、挿れるよ」
「あっ、っ……あぁぁ」

ずぶずぶと隘路をこじ開けるように挿入された圧倒的な質量に息が詰まる。
私のソコは立花さんの楔を受け入れると、内壁がまとわりつくように締め付けた。

「梨音ちゃんの中、挿れただけで気持ちいい」
「……っ!」

熱っぽい吐息を吐きながら耳元で言われ、私の下腹部はキュンと疼く。

「動くよ」

立花さんはゆっくりと腰を動かし始めた。
隘路を押し広げて内壁を擦り最奥を突かれると怖いぐらいの快感が襲ってきて、彼の首に腕を回してしがみつく。
立花さんから与えられる強烈な快楽に無意識に言葉を発していた。

「はぁっ、あん、そこ……いいっ」
「まずいな、梨音ちゃんが可愛すぎる」

立花さんは私の唇を塞ぎ、貪るようなキスに呼吸もままならない。
口内に入ってきた舌が私の舌に絡まり、唾液が混ざり合う。

「んっ、ふぁっ……っ、」

立花さんは私の感じる部分を集中して突き上げてきて、気持ちよすぎて何も考えられなくなる。
彼が腰の動きを一層早くすると、パンパンと肌と肌がぶつかる音、結合部からはグチュグチュと淫らな水音が寝室に響く。
立花さんは眉根を寄せ、苦しげな表情で息を乱す。
それがまた色っぽく感じ、堪らない気持ちになる。
私を追いたてるように抽送の速度を上げていく。

「あ……、ん、あっ、もぅ、ダメ……」
「梨音っ……好きだ。……っ、」

身体の奥から熱いものがせり上がり、それが一気に弾けて絶頂を迎えていた。
立花さんは数回腰を打ち付け、被膜越しに熱いものを吐き出した。
ビクビクと震える私の身体を抱きしめ、唇にキスを落とした。

立花さんの腕の中にいるだけで多幸感に包まれる。
彼への愛しさが込み上げ、この幸せがずっと続けばいいのにと思わずにはいられなかった。

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