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対決、そしてこれからもずっと
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私は仕事を終え、前に働いていた『和田さん亭』に向かっていた。
お弁当の注文がてら、おばさんたちと話がしたいと思ったからだ。
最近、斉藤さんはお弁当を買いに来ていないという話を聞いた。
そのことは少し気になったけど、斉藤さんが店に来ていた時間帯はお昼時だ。
今は夕方だし行っても大丈夫かなと判断した。
一応、テツにもそのことを伝えてから『和田さん亭』に行くことにした。
お店に行くと、数ヶ月離れただけなのに懐かしく感じた。
おじさんやおばさん、パートの人たちに近況報告をした。
何事もなく平和に過ごしていると言えば、みんなホッとしていた。
おばさんは、話は聞いていたけど実際に私の顔を見て話すと安心感が違うと目を細めて言っていた。
私はお弁当の注文をし、『和田さん亭』を後にした。
『和田さん亭』で働いていた時に利用していた駅に向かって歩いていたら、テツからスマホにメッセージが届く。
《今、終わった。どこにいる?》
《お疲れさま。駅に向かって歩いているよ》
《もうすぐ会社を出るから駅の噴水広場で待っててもらってもいいか?》
私は《了解》のスタンプを押し、駅の噴水広場に足を進めた。
時刻は十九時過ぎ、噴水広場に到着した。
そこには大学生らしき集団がいたり、私と同じように待ち合わせをしているであろうOLの姿もあった。
私は少し離れたベンチに座って一息つく。
今日は何を食べようかな、なんて思いながらバッグからスマホを出す。
《噴水広場に着いたよ》
テツにメッセージを送って、ネットサーフィンするべくスマホを弄っていた。
不意に目の前に人の気配がして顔を上げた瞬間、息が止まるかと思った。
嘘……どうして?
私の目の前にスーツ姿の斉藤さんが立っていた。
「ナツキさん、久しぶり」
口許に笑みを浮かべていたけど、眼鏡越しの目は全く笑っていなかった。
「惣菜屋、急に辞めて驚いたよ。君に会えるの楽しみにしていたのにどうして辞めたの?黙って辞めるなんて酷いじゃないか」
「それは……」
責めるような言い方に言葉が出なかった。
私が辞めてもお弁当を買いに来ていたとおばさんから聞いていた。
だから私が目的ではなかったはずじゃ……。
「ナツキさん、ずっと君を探していたんだ。毎日君のことを考えて過ごし、君が行きそうな場所にも通っていた。それなのに、なかなか見つからなくて諦めかけた時にこうして再会出来た。これはもう運命だと思うんだ」
ジリッと距離を詰めてくる。
言われた言葉に背筋が凍る気持ちがした。
私が行きそうな場所にも通っていたってなに?
怖すぎて震えてくる。
運命だなんて、そんなの絶対に違う。
「運命の再会を果たしたことだし、このあと食事でもどう?」
「ごめんなさい。約束があって……」
「誰?この前、居酒屋で一緒にいた子?」
「ち、違います」
「じゃあ誰?」
鋭い視線を投げかけてくる。
恐怖で声が出ない。
お弁当の注文がてら、おばさんたちと話がしたいと思ったからだ。
最近、斉藤さんはお弁当を買いに来ていないという話を聞いた。
そのことは少し気になったけど、斉藤さんが店に来ていた時間帯はお昼時だ。
今は夕方だし行っても大丈夫かなと判断した。
一応、テツにもそのことを伝えてから『和田さん亭』に行くことにした。
お店に行くと、数ヶ月離れただけなのに懐かしく感じた。
おじさんやおばさん、パートの人たちに近況報告をした。
何事もなく平和に過ごしていると言えば、みんなホッとしていた。
おばさんは、話は聞いていたけど実際に私の顔を見て話すと安心感が違うと目を細めて言っていた。
私はお弁当の注文をし、『和田さん亭』を後にした。
『和田さん亭』で働いていた時に利用していた駅に向かって歩いていたら、テツからスマホにメッセージが届く。
《今、終わった。どこにいる?》
《お疲れさま。駅に向かって歩いているよ》
《もうすぐ会社を出るから駅の噴水広場で待っててもらってもいいか?》
私は《了解》のスタンプを押し、駅の噴水広場に足を進めた。
時刻は十九時過ぎ、噴水広場に到着した。
そこには大学生らしき集団がいたり、私と同じように待ち合わせをしているであろうOLの姿もあった。
私は少し離れたベンチに座って一息つく。
今日は何を食べようかな、なんて思いながらバッグからスマホを出す。
《噴水広場に着いたよ》
テツにメッセージを送って、ネットサーフィンするべくスマホを弄っていた。
不意に目の前に人の気配がして顔を上げた瞬間、息が止まるかと思った。
嘘……どうして?
私の目の前にスーツ姿の斉藤さんが立っていた。
「ナツキさん、久しぶり」
口許に笑みを浮かべていたけど、眼鏡越しの目は全く笑っていなかった。
「惣菜屋、急に辞めて驚いたよ。君に会えるの楽しみにしていたのにどうして辞めたの?黙って辞めるなんて酷いじゃないか」
「それは……」
責めるような言い方に言葉が出なかった。
私が辞めてもお弁当を買いに来ていたとおばさんから聞いていた。
だから私が目的ではなかったはずじゃ……。
「ナツキさん、ずっと君を探していたんだ。毎日君のことを考えて過ごし、君が行きそうな場所にも通っていた。それなのに、なかなか見つからなくて諦めかけた時にこうして再会出来た。これはもう運命だと思うんだ」
ジリッと距離を詰めてくる。
言われた言葉に背筋が凍る気持ちがした。
私が行きそうな場所にも通っていたってなに?
怖すぎて震えてくる。
運命だなんて、そんなの絶対に違う。
「運命の再会を果たしたことだし、このあと食事でもどう?」
「ごめんなさい。約束があって……」
「誰?この前、居酒屋で一緒にいた子?」
「ち、違います」
「じゃあ誰?」
鋭い視線を投げかけてくる。
恐怖で声が出ない。
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