再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

松本ユミ

文字の大きさ
上 下
62 / 115
深夜の出来事と元カノの存在

しおりを挟む
反対側の手がスウェットの中に入り込んできて太もものあたりを撫でてきたので、焦りながら抗議の声をあげた。

「ちょっと、テツ!やめ、あっ……」

私の声が聞こえていないのか、無遠慮にテツの手がショーツの上から割れ目を撫でてきて身体がゾワリと震えた。
ゆるゆると上下に動かす指の刺激に蜜口から蜜が溢れてショーツを濡らす。
布越しに指を押し込まれ、探り当てた花芽をカリカリと優しくひっかく。

「や、んんっ……」

思わず甘い声が出てしまい、手で口を押えた。
酔った状態のテツにこんなことをされるのが嫌だった。
どうにか正気に戻ってくれないかと思っていたら、テツの指がショーツの隙間から侵入して割れ目を撫でた。

「ヌルヌルしてる」

そう耳元で囁かれ、顔が羞恥に染まる。
散々愛撫された秘部はぐっしょりと濡れそぼっていた。
蜜をまとった指の腹で円を描くように撫でられると、お腹の奥が疼いた。
指を蜜口へ沈められ、私の身体は痛みもなくすんなり受け入れた。

まるでテツの指の感触を覚えていて、それを待ち望んていたかのように。

「やあ、んんっ……」

指が抜き差しされるたびに蜜が溢れ、クチュクチュと水音を立てながら膣壁を掻き回される。
花芽をキュッと摘ままれると、その強い刺激にビリビリと痺れたような感覚に襲われる。

「あっ、あ、あんっ……ンっ」

嬌声を上げながら身体を捩る。
初めてセックスをしたときに私のいいところを見つけていたのか、テツの指は執拗にそこを擦り上げてくる。
下腹部に熱が溜まり、もどかしい気持ちになった。

「テツ、やだっ……もう、んんっ、やめっ、」

与えられる悦楽に、身体の奥から何かがせり上がってくるような感覚がする。
もうすぐ絶頂を迎えるというところで手がピタリと止まった。

「え……」

私の中から指を抜くと、覆い被さるようにテツが体重をかけてきた。
一体なに?
急に抜かれた喪失感に膣壁が切なく戦慄いた。

訳が分からず、テツの身体の下から抜け出した。
テツはベッドでうつ伏せになり、顔だけ横に向けて目を閉じていた。

えっ、寝てるの?
あんな好き勝手に人の身体をいじくり回した挙げ句、中途半端なまま寝るなんて信じられない。
私の身体には行き場のない熱がくすぶり、さっきの生々しい感触がまだ残っているのに。
どうしてくれるのよ、これ。
しかも、濡れているショーツが身体に張り付いて気持ちが悪いし。
恨めしいい気持ちで、寝ているテツを睨みつける。
ムカついてデコピンしたら痛かったのかテツは眉間にシワを寄せたけど、目を開ける気配はなかった。

酔ったままのテツにイカされなくてよかった。
一人だけ気持ちよくなっていたなんて、居たたまれない気持ちになる。

これって、明日起きた時に覚えていない可能性があるよね。
犬に噛まれたってことで忘れた方がいいのかもしれない。

私はベッドから降りると、お風呂場に向かった。
下着を脱いで軽くシャワーを浴びた。
キッチンに行き、冷蔵庫に入っているミネラルウォーターをコップに注ぎ一口飲む。

ふと、さっきの女性のことを思い出す。
仕事関係の人だろうけど、テツのことを名前で呼んでいた。
親しい間柄なんだろうかと思ったら、なぜか胸がチクリと痛んだ。

テツに誰なのか聞いてみようかな……って、どうやって聞くのよ!
『一緒にいた女の人は誰?』なんてストレートに聞ける訳がない。
しかも、あんなエッチなことをされた後に。
あー、もう考えるのは止めよう。

部屋に入り、布団の中にもぐりこんだ。
モヤモヤした気持ちが胸に渦巻き、何度も寝返りをうつ。
しばらくして睡魔が襲ってきて、私はそれに逆らうことなくゆっくりと目を閉じた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン副社長のターゲットは私!?~彼と秘密のルームシェア~

美和優希
恋愛
木下紗和は、務めていた会社を解雇されてから、再就職先が見つからずにいる。 貯蓄も底をつく中、兄の社宅に転がり込んでいたものの、頼りにしていた兄が突然転勤になり住む場所も失ってしまう。 そんな時、大手お菓子メーカーの副社長に救いの手を差しのべられた。 紗和は、副社長の秘書として働けることになったのだ。 そして不安一杯の中、提供された新しい住まいはなんと、副社長の自宅で……!? 突然始まった秘密のルームシェア。 日頃は優しくて紳士的なのに、時々意地悪にからかってくる副社長に気づいたときには惹かれていて──。 初回公開・完結*2017.12.21(他サイト) アルファポリスでの公開日*2020.02.16 *表紙画像は写真AC(かずなり777様)のフリー素材を使わせていただいてます。

溺婚

明日葉
恋愛
 香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。  以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。  イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。 「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。  何がどうしてこうなった?  平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?

【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。 【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】 ☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆ ※ベリーズカフェでも掲載中 ※推敲、校正前のものです。ご注意下さい

睡蓮

樫野 珠代
恋愛
入社して3か月、いきなり異動を命じられたなぎさ。 そこにいたのは、出来れば会いたくなかった、会うなんて二度とないはずだった人。 どうしてこんな形の再会なの?

婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~

tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!! 壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは??? 一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた

菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…? ※他サイトでも掲載中しております。

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない

文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。 使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。 優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。 婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。 「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。 優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。 父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。 嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの? 優月は父親をも信頼できなくなる。 婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

処理中です...