再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

松本ユミ

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甘い?同居生活

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土曜日、昼ご飯を食べた後に約束通りテツとショッピングモールに買い物に出かけた。

立体駐車場に車を止めて歩いていると、入り口のガラスの扉に私とテツの姿がうつっているのが視界に入る。
それを見てデートっぽいなと思ってしまい、急に気恥ずかしくなって俯いた。

「で、どこに行く?」

エレベーターを降りながらテツが聞いてくる。

「スーツが欲しいから、それを売ってるお店に行きたくて」

「スーツ?」

テツは意外そうな顔をする。
さすがにまともなスーツは一着も持ってないとは言いにくい。

「会社で働くのに普段着では行けないでしょ。だから、新しいのが欲しくて」

「いや、別にうちの会社はスーツじゃないといけないってことはないよ。俺ら男性陣はスーツだけど、女子社員は私服だし」

確かに前に会ったお腹の大きな女性社員の人は私服だった。

「そうなんだね。でも、面接はスーツで行くでしょ。テツだって当たり前のようにスーツで行ったんじゃないの?」

さすがに面接に行くのに、私服で履歴書持ってなんてことはできない。
もし、あの会社で働くことになったとして、私服でいいと言われてもTシャツやジーパンでは行けれない。

だから、スーツとそれなりに会社でも着れる服を数着買う予定だ。
今、自分の持っている服と組み合わせれば会社で着ても恥ずかしくはないと思う。

「言われてみればそうだよな。じゃあ、行くか」

テツは私の手を握って歩き出した。

「ちょっと手!」

「手を繋ぐぐらいいいだろ。減るもんじゃないんだから」

テツの強引さにいつも負けてしまう。
だけど、嬉しそうにしている表情を見たらそのままにしておこうか、なんて思ってしまった。

お目当ての買い物を終えると早足で店を出た。
今日、寄ったお店に当分は来れないだろう。
その原因はテツだ。

最初に入った店で何着か試着し、気に入ったスーツの会計をしようとした時にテツが「俺が払う」と言い出した。
私はそれを拒否すると、向こうも自分が払うと言って引いてくれない。

レジ前で何度も「自分で払う」「俺が払う」と言い合いし、店員はその様子を苦笑いしながら見ていた。
テツにそこまでしてもらう必要はないと訴えると「好きな子に服を買ってあげたいと思うことがどうしていけなんだ」と言われてしまい、私は何も言えなくなった。
他のお客さんが私の後ろに並び、店員に『どっちでもいいからさっさと支払い済ませて』という視線を送られた。

話し合いの末、スーツは私、それ以外の服をテツが払ってくれることになった。
私の為にそんなにお金を使わなくてもいいのにと申し訳なくなる。

次のお店で服を物色して試着するたびにテツが私を誉めちぎる。
「美桜に似合うよ」、「可愛いね」とか。
恥ずかしくて何でもいいから早く服を決めて店を出ようと思うほど。
この店での支払いはテツがしてくれた。
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