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二人の関係を変えた夜
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「美桜、さっきの言葉をもう一度言ってくれ」
「さっき?あんなこと言われて泣いたんだから……だっけ?」
「違う、その前。何て言ったんだ?」
「その前?うーん、何て言ったっけ。あっ、好きな人にあんなこと言われて泣いたんだから、だったかな」
「好きな人って俺のことか?」
「そうだよ。テツは私の初恋なんだから」
私の言葉になぜかテツがにやけていた。
「何、ニヤニヤしてるの?」
「はぁ?ニヤニヤなんてしてないから」
そう言って私の鼻を摘まんできた。
「痛っ、やめてよ」
乙女の鼻を何だと思ってるのよ!
手を払い、ジロリと睨んでやった。
そういえば、バーでテツが私の可愛さとかなんとか言っていた気がする。
「ねぇ、テツは本当に私のことを可愛いと思ってたの?」
「あぁ。思っていたし好きだった。ちなみに、今も美桜のことが好きだけど」
改めて言われると照れる。
え、今好きだって言った?
驚いて数回瞬きしていると、テツは間髪入れずに質問してくる。
「美桜、今は好きなやつはいるのか?」
「好きな人?いないよ。それに今まで付き合った人なんていないから」
「じゃあ、俺と付き合う?」
「何で?」
テツと私が付き合う?
「美桜のことが好きだから付き合いたいと思ってるんだけど。美桜は俺のこと、好き?」
テツは私のことが好きだから付き合いたいという。
正直、昔は好きだったけど今はと言われたらどうなんだろう。
「うーん……テツのこと、昔は好きだったけど今は再会したばかりだから分かんない」
「だったらキスしてみる?」
「どうして?」
「嫌いなヤツとキスできるか?」
「出来る訳ないじゃん」
「だろ。もし、キスが出来たら美桜は俺のことを好きかも知れないだろ」
なるほど、そういう考えもあるのかもしれない。
酔っているからなのか、テツの提案をすんなり受け入れていた。
「いいよ」
私が目を閉じると、テツが触れるだけのキスをした。
「あれ?全然嫌じゃなかった。私、テツのこと好きなのかな?それより、人の唇ってこんなに柔らかいんだね。もう一回してもいい?」
「お前、酔ってるんだろ。今さら俺が言うのもなんだが、止めておけ」
「なんでよ。テツは私のこと好きなんでしょ?嘘なの?」
テツは困った表情で止めろと言って拒もうとする。
私のことを好きって言ったのは嘘なんじゃと口にした。
「あのさ、俺は美桜のことが好きだからキスだけで止まれない。キス以上のこともしてしまうかもしれない。それでもいいのか?」
私は初めてしたキスの気持ちよさをもう一度、体験してみたかった。
冷静に考えれば躊躇するところだが、お酒に酔った頭ではそれが出来なかった。
キス以上のことも興味があった私は、テツとならいいかなと思い頷いた。
「さっき?あんなこと言われて泣いたんだから……だっけ?」
「違う、その前。何て言ったんだ?」
「その前?うーん、何て言ったっけ。あっ、好きな人にあんなこと言われて泣いたんだから、だったかな」
「好きな人って俺のことか?」
「そうだよ。テツは私の初恋なんだから」
私の言葉になぜかテツがにやけていた。
「何、ニヤニヤしてるの?」
「はぁ?ニヤニヤなんてしてないから」
そう言って私の鼻を摘まんできた。
「痛っ、やめてよ」
乙女の鼻を何だと思ってるのよ!
手を払い、ジロリと睨んでやった。
そういえば、バーでテツが私の可愛さとかなんとか言っていた気がする。
「ねぇ、テツは本当に私のことを可愛いと思ってたの?」
「あぁ。思っていたし好きだった。ちなみに、今も美桜のことが好きだけど」
改めて言われると照れる。
え、今好きだって言った?
驚いて数回瞬きしていると、テツは間髪入れずに質問してくる。
「美桜、今は好きなやつはいるのか?」
「好きな人?いないよ。それに今まで付き合った人なんていないから」
「じゃあ、俺と付き合う?」
「何で?」
テツと私が付き合う?
「美桜のことが好きだから付き合いたいと思ってるんだけど。美桜は俺のこと、好き?」
テツは私のことが好きだから付き合いたいという。
正直、昔は好きだったけど今はと言われたらどうなんだろう。
「うーん……テツのこと、昔は好きだったけど今は再会したばかりだから分かんない」
「だったらキスしてみる?」
「どうして?」
「嫌いなヤツとキスできるか?」
「出来る訳ないじゃん」
「だろ。もし、キスが出来たら美桜は俺のことを好きかも知れないだろ」
なるほど、そういう考えもあるのかもしれない。
酔っているからなのか、テツの提案をすんなり受け入れていた。
「いいよ」
私が目を閉じると、テツが触れるだけのキスをした。
「あれ?全然嫌じゃなかった。私、テツのこと好きなのかな?それより、人の唇ってこんなに柔らかいんだね。もう一回してもいい?」
「お前、酔ってるんだろ。今さら俺が言うのもなんだが、止めておけ」
「なんでよ。テツは私のこと好きなんでしょ?嘘なの?」
テツは困った表情で止めろと言って拒もうとする。
私のことを好きって言ったのは嘘なんじゃと口にした。
「あのさ、俺は美桜のことが好きだからキスだけで止まれない。キス以上のこともしてしまうかもしれない。それでもいいのか?」
私は初めてしたキスの気持ちよさをもう一度、体験してみたかった。
冷静に考えれば躊躇するところだが、お酒に酔った頭ではそれが出来なかった。
キス以上のことも興味があった私は、テツとならいいかなと思い頷いた。
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