エターナル

夢幻

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エターナル19 3つ目のお願い1

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部屋に戻って、エターナルの鳥籠の前にティーカップを置き、ペットボトルの水を注いだ
足取り重く部屋に入ったのに、後悔でいっぱいなのが、エターナルを見るとパッと軽くなって明るい気分になった
エターナルは原因なのに、なんか大丈夫って思えて、バレないから
そう言う、願いの魔法をお願いした訳だし
気分がいったりきたりしてるなっって、思う
自分でも


「申し訳ないけど、ティーカップで。まあまあ、いいカップなんだこれでも」


『綺麗にお水、ありがとうございます。でも、お気になさらず。カップとか、調度品とか、食器も家もどれも素敵ですよ。私、好きですよ』


多分、エターナルは本心で言ってると思った。でも、エターナルに似合わないと思うのも本心
「ありがとう。気づかってくれて。後、蜂蜜と花だよね。寝るのは?花びらの上だよね」


『お花は、大丈夫ですよ。明日、届きます。それと、花びらの上でなくても眠れます。柔らかいタオルを重ねて頂けると嬉しいですね』


「えっ、お花は大丈夫ってどう言うこと」


『明日になれば、わかります』


「そう、まあそう言うなら。僕もその方が嬉しい」なんか虚脱状態で言った。なんか急に力が抜けた。
「・・・蜂蜜って、普通の蜂蜜じゃダメだよね?有機とかオーガニックとかだよね」


『そうですね』


「僕は急いで、パソコンでオーガニックの蜂蜜を検索した。


ズラッと出てくる蜂蜜の値段に驚いた
貯金でボロいカーテンを変えようと思っていた
エターナルがいるのに、このカーテンはーっwだったからだが、蜂蜜の値段で吹っ飛んだ。蜂蜜はこの近くでは売ってない。僕は、街のデパートを検索にかけた


エターナルは、なんか楽しそうだ
僕が検索かけてるのをただ見てる興味深げに


「エターナル、蜂蜜は少しまって。隣街で買ってこようと思う。この街では知り合い多いし、その人達にそんな高い蜂蜜買ってと父さん母さんに伝わると思うし、隣街2、3日中に行って買ってくるよ。今から見せる所で買ってくるから、どの蜂蜜がいい」と僕は尋ね、マウス操作で商品画面をパッパッと変えていく


エターナルは、笑いを押し殺してるように楽しそうで
「何が、そんなに楽しいの」


『色々、お品があるんですね。有機やオーガニック』エターナルは、クスっと笑っている。エターナル達には、こう言う物は滑稽に思うだろうな。でも、面白そうに見てると思う。機械文明でない、汚染がない自然豊かなエターナルの星。全てが超自然物。スーパーの合成蜂蜜なんて、ネットでも「エターナルの食事は、超自然」、高級紅茶に蜂蜜、厳選された水とあった。みんな溜息ついていたんだよね、すっご~いって。エターナルからしたら、んーとかって笑っちゃう物多いんだろうなって。そう、化合物や色んなのがあるのが変に見える?と思った


『お気になさらずと思いますが、折角なので、薔薇の蜂蜜をお願いします』薔薇かぁと思った。この蜂蜜は、薔薇の花をつけた物ではなく、薔薇の花から採取した蜂蜜で、さすがエターナルと思ったし、100g5千円の価格に、仕方ないと思わずに、当然だよなと思った
貯金は全おろしは覚悟してた。少し残るくらい。100g半年持つかな、どうだろうと思ったけど、大丈夫? 大丈夫じゃないかなと思った


「蜂蜜直ぐに買いに行けなくて、ごめん。ネットで、買ったらナニ買ったので、不思議がられてできない」


『そうですね。気になさらなくて、大丈夫です。直ぐ必要でもないですし。2、3日は果物やお水で大丈夫です」エターナルは、楽しそうに言っている


「2、3日は大丈夫」か、急がないといけないと思った。急に予定が狂っていけない可能性もあるしと思った
見ると、時計は11時を回っている
僕は、エターナルに色々聞きたい事があったけど、なんか色々疲れたなと思った瞬間
口が喋っていた


「ねぇエターナルは、エターナルの星の名前だよね」


『YES』


「エターナルの名前は?教えてほしいな?エターナルを、惑星名で纏めて呼ぶって言うのはさ」


『私の名前を知る必要はありません。派遣するにあたって、エターナルの総称で呼ぶ取り決めになっています。それに私達は、自分の星に直ぐ戻ります。私の名前を、知る必要性はないですし、エターナルの窮地を救って頂いた事での、交換条件です。他の惑星の方々も科学の力をお借りし恩も感じてはいますが、貴方方一人一人に恩義を感じている訳ではありません。この交換条件は、友好関係の証ではありません。また、友好関係を築く為に、派遣を申し入れた訳でもありません。私達の星に、来ていた探査団の受け入れも友好関係から、OKを出した訳ではありません。私達の事は、名前で呼ぶ必要は、ありません」


少し、面食らったけれど、僕は、そうかと思った。エターナルと言う種族は、ドライな気質なんだと思った。距離を保つ種族なんだと思った
「うん、わかった。君は、とてもファンタスティックだから、どんな名前なんだろうと思ったんだ。何かの花の名前とか光や風とかの意味を持った名前かなって。少し残念だけど取り決めなんだよね」
「探査団を受け入れたくはなかったんだね、本当は」


『科学汚染を出す機械を、我が星に招き入れたくはないですね。必要としていないので...』


なんか歯切れ悪く言い終えたエターナルに不思議には思ったけど、僕は喋った
「それは、そうだよね。魔法が使えるし。移動は飛べるし。テレポートできるし。必要ないよね。緑豊かな自然の星が、汚れるし」


『星の窮地には、救助サイボーグがありとても助かりました。私達も熟考するべき事ができ、新たな魔法を検討すべきになりました』


「その窮地の話、僕聞いてもいいかな?エターナル。ざっくりは知っているけど」


『お話できますよ。ただ、ランドルフは、この窮地の話を、他人とは話さない方がいいでしょう。どうして、そんなに詳しく知ってるの?になり、変な嫌疑がかかる可能性もあります。よろしいですか』


「ああ、そうか。そうだよね、そうだよね」
聞けるなら聞きたい、うっかり喋ってしまう可能性かぁと思った


『今すぐの、返事でなくていいです。よく考える事です』うんと言おうとしたら、エターナルが続けて言った。『3つ目の願いは、何を考えてますか?』


「えっ、あ、そうだね。何にしよう。できない事もあるんだよね」


『YES』
エターナルは、当然と言う顔をする


「そうだよ、何にしよう」僕は色々考だした。沢山ある叶えてもらいたい事は、でも後一つと思うと


『すぐの必要はない話です。ゆっくり考えなさい』と言う、エターナルの言葉を遮るように、覆い被せるように、吹き飛ばすように言っていた


「コネチカット州のネバーランドで遊びたい」


《エターナルは、人の話聞いてないって顔してたけど、僕は眼中になかった。気持ちは、興奮状態だった(笑)》




エターナル20
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