エターナル

夢幻

文字の大きさ
上 下
13 / 22

エターナル13 エターナルの策略

しおりを挟む

 僕は、エターナルを見た興奮のまま家に帰ってきた。
僕が持ち帰ったお屋敷からのお土産に家族全員、高価で上質な果物とソーセージ、ハム、お屋敷のシェフ手作りのパテに驚いていた
僕は今日、屋敷でパーティがある事をざっくりいい、貰った経緯を話した


母さんが「あんまり遠慮の無い事を言わないように」と言うので、「だから、今日早目に帰ってきたんだよ。いつもの時間迄いたら悪いと思って」、「少しは気を使えるじゃない」と言う姉さん、僕はフンっと思いながら「母さん、今度アルフレッドにボルシチ作って」と言った。この話もざっくり喋り、母さんは「そうね、お返しにもなるしね」と言った


パテはその日の夕飯に出され、フォワグラに血の練り込まれたパテに舌鼓を打ち、みんな寡黙となり、ふくよかな味に、パテをもう少しと言いながら何回もおかわりし、さすがお屋敷のシェフとみんな口々に言い、父さんがやっぱりハムも少し食べないかと言い出し、ハムも食卓にのった
お婆ちゃんは白ワインを開け、メインのシチューがそっちのけになっていたけど、みんな明日のソーセージの期待が高い中、食は進み、母さんがお屋敷からのメロンをみんなの前に置いた


みんな高価な果実に、さすが高級品とありえないおいしさにうっとりし、まだまだ明日もある果実に幸せな気持ちを思っていた


僕は食事中家族に、アルフレッドが伯父さんからエターナルをプレゼントされた事は言わなかった。今回ウチの星に入った10体のうち1体を所持してると言えば、噂はあっと言うまに広がると思ったからだ

約束した訳でじゃないけど、その方がいいと思った
なんでも願いを叶えるエターナルだしなと思っていた




夕飯を食べて、お風呂に入って部屋に戻ってきて、宿題は温室でしたから、気分は楽ショーだった。何しようかなって、適当に漫画の本を手に取って、ベッドに転がる


『今日は、私に願いを伝えて頂きありがとうございます。さぁ、約束を』
脳に直接響く声に驚き、僕は部屋を見回した


エターナルがいた!!
勉強机にエターナルが!!
鳥籠に入っているエターナルがいた!!


一瞬、僕は彼の部屋にいる?!
彼と僕がとっかえになった!!と思った


再度、部屋を見渡した!!
僕の部屋だ!!


色褪せたカーテンの色(新調するカーテンのお金を貰って、カーテンの代わりに限定プラモデルを買った僕は、母さんにしこたま怒られた
((予算が足りなかったんだ))

僕は色褪せていてもいいし
多少擦り切れていても気にしない
母さんは、みっともないからとくれた代金は、プラモ購入でない
自分でカーテン買う話で決着はついた
カーテンなんて、後10年は買う事はないと思った
焦茶の本棚、プラモにカレンダー、サッカー選手のポスター、ベッドのカバーに枕の色形状をざっと見て、僕の部屋で間違いないと思った


ごちゃごちゃ色んな物が置いてある机の上に!!
鳥籠に入っている、エターナルが!!


声にならない声で、なんでと言っていた
さっき迄、部屋に入って来た時、鳥籠もエターナルもなかった!!


絶対!確かに!


一瞬で現れた!
テレポート!!
どう見渡しても自分の部屋...
汗が、ドバドバ出てきて、暑い....




『願いを言いましたよね』


「言ったけど、お願いは彼のお願いじゃないの。僕は契約者じゃない」
100m走した訳でもないのに、はぁはぁと息切れがしていた。どおしているの!!の言葉も吹っ飛んでいた。質問にしか、頭が反応しなかった


『契約者は、あなたです。ランドルフウッド』


「えっ」
めちゃめちゃ威厳のある物言いに、ちょっと怯んだ
「僕は、購入者じゃない。君をプレゼントされてもいない」


『契約者は、購入者でもないですし、譲渡された相手でもありません。願いを叶える前に、私のマスクを上に上げ、目を見て願いを言った者が、契約者になります』


「嘘」


『本当』


「嘘だ」


『本当です』


「そんな、あっ彼に2回目の願いをいってもらえば」


『初めに願いを口にした者の、3回の願いを叶えるのがエターナルです』




エターナル13 エターナルの策略1


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

エンシェントソルジャー ~古の守護者と無属性の少女~

ロクマルJ
SF
百万年の時を越え 地球最強のサイボーグ兵士が目覚めた時 人類の文明は衰退し 地上は、魔法と古代文明が入り混じる ファンタジー世界へと変容していた。 新たなる世界で、兵士は 冒険者を目指す一人の少女と出会い 再び人類の守り手として歩き出す。 そして世界の真実が解き明かされる時 人類の運命の歯車は 再び大きく動き始める... ※書き物初挑戦となります、拙い文章でお見苦しい所も多々あるとは思いますが  もし気に入って頂ける方が良ければ幸しく思います  週1話のペースを目標に更新して参ります  よろしくお願いします ▼表紙絵、挿絵プロジェクト進行中▼ イラストレーター:東雲飛鶴様協力の元、表紙・挿絵を制作中です! 表紙の原案候補その1(2019/2/25)アップしました 後にまた完成版をアップ致します!

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王

奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています 国王陛下には愛する女性がいた。 彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。 私は、そんな陛下と結婚した。 国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。 でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。 そしてもう一つ。 私も陛下も知らないことがあった。 彼女のことを。彼女の正体を。

処理中です...