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現
人事件、犬事件
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怖い出来事があったからか、お気に入りのタイツの夢を見てからしばらくあとに、とても怖い夢を見た。
チェーンソーのついたバイクに跨った無表情の男の人がいろいろな人を殺す夢だった。
夢の中の私は、殺人鬼が次に人を殺すときのためにチェーンソーとバイクのメンテナンスをさせられていた。
逆らえば殺される。
そんな恐怖の中で、次に殺される予定の人が拘束されている傍ら、不備がないか確認し、切れ味が悪くならないよう磨いたり、バイクのガソリンはあるか点検していた。
気絶していた男の人が意識を取り戻し、うめき声をあげながらもがいている。
拘束するのに使われていた蔓の植物は頑丈で、獲物がもがけばもがくほどきつく絡みつき、どんどん苦しめていくものだった。
あまりに苦しそうにうめくものだから、助けられないものかと思い、殺人鬼が不在のうちに拘束を解こうとした。
手が血まみれになりながら頑張ったのに助けることはできず、殺人鬼が戻ってきてバイクのエンジンをふかし、捕まっている人の腹を真っ二つにしてしまった。
こっそり助けようとしていたのがばれてしまった上に、私に向けて無表情に冷たい視線を向けながらエンジンをふかしている殺人鬼の気配に寒気がした。
次は私を殺そうとしているんだ。
バイクが通れないよう、障害物が多くある場所を通り抜けて命からがら逃げだした。
まだ気配がする、まだ気がこちらに向いている、まだ見られている、まだ追いかけようとしている。
まだ、まだ、まだ、まだ。
逃げている途中で家族だと認識できる知らない人がいた。
そうして視線と感情を釘づけにして私のことを足止めし、命を狙っているんだ。
自然とそんな考えが浮かんだけれど、殺人鬼が追ってきてるから危ない、ここにいると殺されると教えた。
他人でも、殺人鬼の仲間だという予感があろうと、死んでほしくなかったんだろう。
しかし、そんなことはお構いなしで知らない顔をしながら弟だと認識してしまう赤ん坊を抱いてあやし、こちらへ来るよう促してきた。
「大丈夫、心配ない。そんな怖い人なんていないよ? こっちへおいで」
罠だと思った。
他人でもなんでもなく、殺人鬼の仲間なのだと。
仲間なら殺されないし死なないだろう。
家族を見殺しにするのか? なんて罪悪感が湧いてくるのを振り払い、ひたすら追いかけられないような道を選んで走り続けた。
もう大丈夫。
明るく開けた空、あたりを見渡してもなにもない場所。
バイクとチェーンソーのエンジン音も鼻につくガソリンの臭いもなにもない、静かで何の気配も感じられない静かな平地。
助かった。
安心したとたんに目が覚めたけれど、安心できる最後だったと思えないくらいに心臓が暴れていた。
全力疾走をしたあとのように激しく鼓動を繰り返し、めまいと恐怖心をひたすら煽る。
体全体が心臓になったかのように、脈打つ血と鼓動を全身で感じ取る。
ああ、生きて無事に逃げおおせたのだ。
そう思いはしても、怖くてしばらくじっとしたまま動けなかった。
心の奥底から怖いと思った。
人が怖い、追いかけられるのが怖い、人が殺されるのが怖い、人が怖い。
人間への強い恐怖心。蛇のときと同じで、人の気配を感じ取れるように振るわれた愛の鞭だった。
近寄られることに気づけなかったし、ぶつかってきたおじさんと怖がらせてきた人は多分違う人だった。今となっては自信がないのではっきりとはわからないけれど。
蛇のときと違って、一度で人の気配感知を完璧に習得することはできなかった。
集団での暮らしの中で、最初はただ強くストレスを感じるようになった程度だったけれど、これから徐々に気配を感じ取れるようになる入り口になる夢だった。
どういう経緯で、どういう理由でこんな夢を見たのか、みんなが相談して慎重に決めた結果見せてもらえた夢だったのか、今ならわかる。
止める人がいて、説き伏せる人もいて、たくさん悩んでたくさん話し合った結果みんなが決めたことだった。
蛇の夢と同じで、私にとって忘れられない怖い夢でもあり、みんなからの愛ある贈り物の夢。
そんなある日のこと、保育所の散歩の時間。
みんなでいつものように歩いていると、ある坂道で犬が私に飛びついてきた。
白いシーズーで、近くの写真屋さんで飼われている犬だった。
遊んでほしくて飛びついてきたらしいけれど、私にとってはとても怖くてびっくりする出来事だった。
記憶の彼方で、まだ小さかった弟が大きな犬に飛びつかれているのを見た記憶が頭にちらつく。
それ以来犬が怖くてたまらなかった。
噛まれる、食べられる、襲われる。
飛びつかれただけではなく、犬が私にだけ吠えたり威嚇してくることがとても多かった。
他の人には舌を出して愛想よく振る舞っているのに、私が近寄れば唸りながら吠えて威嚇をしてくることが大人になってからも続いた。
周りの人からはそれをよくからかわれてネタにされたけれど、私は本当に怖くてたまらなかった。
犬を見かければ吠えられ、吠えられるたびに怖くて震えて泣いた。
いつ飼い主の握るリードが放されるのか、いつ飛びつかれるのか、怖くて仕方がなかった。
そんなある日の夢の話。
可愛い柴犬の夢だった。
柴犬が頬にすり寄って舐めてくれて、一緒にフリスビーをして遊ぶ夢だった。
投げたフリスビーを犬が追いかけ、キャッチしてこちらへ持ってきてくれる温かい夢。
今までの流れから、犬の怖い夢でも見るのかと思っていたけれど、なんだか温かくて、未だに犬はとても怖くて近寄るのは難しいけれど、可愛くてたまらない気持ちが消えることはなかった。
犬は可愛くて好きだけど、怖くて近寄れない。
蛇のように、いや、蛇ときっかけも流れも真逆だけれど、可愛いと思っているのに、怖くて近寄りづらい生き物になった夢だった。
嫌われたくない、好きでいてほしい、また一緒に遊びたい、ずっとそばで支えたい。
例え怖くても、嫌いになっても、僕だけは、僕たちだけは嫌いにはならないで。
そんな切実な願いのこもっている夢でもあった。
怖がらなかった自信がない。特別扱いできたかわからない。
どうなったかなんてわからないけれども、会いたかった、遊びたかった、試してほしかった、何もしないで離れていかないでほしかった。
また夢で会ってほしかった、一人にしないでほしかった。
そんなことを思っても、流れた時は戻らないし、やり直すことなんてできないんだ。
それに、幼い日々ではそうやってしばらく現れることはなくなったけれど、また小学生の時、高校生の時に会いに来てくれるようになった。
それはまた別のお話、これから先に綴るお話。
話が元に戻るけれど、犬は今でも怖いと思う。
つい最近、小さな犬が吠えながら追いかけてきたことがあった。
可愛いと思いはしても、笑顔を向けられるようになりはしたけれど、近寄って撫でたいとか、声をかけようとかいう勇気は微塵もわかなかった。
飼い主らしき男の子が「気になるんだ?」なんて犬に声を掛けていたけれど、私は怖くて応じようと思えなかった。
好意的に追いかけてきてくれたのは十分すぎるくらいわかったし感じ取れたけれど、魂単位で刻まれたらしき恐怖が体を凍り付かせた。
幼い頃に見た弟が襲い掛かられる瞬間のトラウマ、飛びつかれたトラウマ、小学生になってから足に食いつかれかけて肝を冷やした思い出、大人になってからは怖いのに無理して犬の世話をした結果大泣きしながら下宿先まで帰ったトラウマ……たくさんのトラウマ。
とにかく今でも犬が怖い。
親が犬を飼えば散歩できて一緒に楽しく体が動かせると言っているけれど、首を縦に振りづらい。
だって怖いのだから。
猫とは仲良くできるのに、犬からは吠えられるし嫌われがちだ。
それでも、柴犬やハスキー、サモエド、可愛いと思う犬はたくさんいる。
友達と一緒に歩いていても、私には滅茶苦茶吠えるのに、近寄って撫でている友達は吠えられないどころか舌をだして懐かれている様子で、羨ましいと思う反面、嫌われているんだってはっきりわかってショックだった思い出が多い。
大人になってからも、友人と歩いていると私にだけ唸り声をあげながら吠えてきて悲しいと思わされることが多かった。
同じアパートで犬を飼っていて、友人には吠えず、私にだけ吠えてくる子がいて大笑いされたりもした。
夢のみんなのことは大好きだし、嫌いじゃない。犬の名前を付けたのも悪気はないしこんなことになるなんて思っていなかったんだ。
だから、もう遅いけれど、今更だけど、またフリスビーして遊ぼう?
始まりのこの地で待ってるから。
チェーンソーのついたバイクに跨った無表情の男の人がいろいろな人を殺す夢だった。
夢の中の私は、殺人鬼が次に人を殺すときのためにチェーンソーとバイクのメンテナンスをさせられていた。
逆らえば殺される。
そんな恐怖の中で、次に殺される予定の人が拘束されている傍ら、不備がないか確認し、切れ味が悪くならないよう磨いたり、バイクのガソリンはあるか点検していた。
気絶していた男の人が意識を取り戻し、うめき声をあげながらもがいている。
拘束するのに使われていた蔓の植物は頑丈で、獲物がもがけばもがくほどきつく絡みつき、どんどん苦しめていくものだった。
あまりに苦しそうにうめくものだから、助けられないものかと思い、殺人鬼が不在のうちに拘束を解こうとした。
手が血まみれになりながら頑張ったのに助けることはできず、殺人鬼が戻ってきてバイクのエンジンをふかし、捕まっている人の腹を真っ二つにしてしまった。
こっそり助けようとしていたのがばれてしまった上に、私に向けて無表情に冷たい視線を向けながらエンジンをふかしている殺人鬼の気配に寒気がした。
次は私を殺そうとしているんだ。
バイクが通れないよう、障害物が多くある場所を通り抜けて命からがら逃げだした。
まだ気配がする、まだ気がこちらに向いている、まだ見られている、まだ追いかけようとしている。
まだ、まだ、まだ、まだ。
逃げている途中で家族だと認識できる知らない人がいた。
そうして視線と感情を釘づけにして私のことを足止めし、命を狙っているんだ。
自然とそんな考えが浮かんだけれど、殺人鬼が追ってきてるから危ない、ここにいると殺されると教えた。
他人でも、殺人鬼の仲間だという予感があろうと、死んでほしくなかったんだろう。
しかし、そんなことはお構いなしで知らない顔をしながら弟だと認識してしまう赤ん坊を抱いてあやし、こちらへ来るよう促してきた。
「大丈夫、心配ない。そんな怖い人なんていないよ? こっちへおいで」
罠だと思った。
他人でもなんでもなく、殺人鬼の仲間なのだと。
仲間なら殺されないし死なないだろう。
家族を見殺しにするのか? なんて罪悪感が湧いてくるのを振り払い、ひたすら追いかけられないような道を選んで走り続けた。
もう大丈夫。
明るく開けた空、あたりを見渡してもなにもない場所。
バイクとチェーンソーのエンジン音も鼻につくガソリンの臭いもなにもない、静かで何の気配も感じられない静かな平地。
助かった。
安心したとたんに目が覚めたけれど、安心できる最後だったと思えないくらいに心臓が暴れていた。
全力疾走をしたあとのように激しく鼓動を繰り返し、めまいと恐怖心をひたすら煽る。
体全体が心臓になったかのように、脈打つ血と鼓動を全身で感じ取る。
ああ、生きて無事に逃げおおせたのだ。
そう思いはしても、怖くてしばらくじっとしたまま動けなかった。
心の奥底から怖いと思った。
人が怖い、追いかけられるのが怖い、人が殺されるのが怖い、人が怖い。
人間への強い恐怖心。蛇のときと同じで、人の気配を感じ取れるように振るわれた愛の鞭だった。
近寄られることに気づけなかったし、ぶつかってきたおじさんと怖がらせてきた人は多分違う人だった。今となっては自信がないのではっきりとはわからないけれど。
蛇のときと違って、一度で人の気配感知を完璧に習得することはできなかった。
集団での暮らしの中で、最初はただ強くストレスを感じるようになった程度だったけれど、これから徐々に気配を感じ取れるようになる入り口になる夢だった。
どういう経緯で、どういう理由でこんな夢を見たのか、みんなが相談して慎重に決めた結果見せてもらえた夢だったのか、今ならわかる。
止める人がいて、説き伏せる人もいて、たくさん悩んでたくさん話し合った結果みんなが決めたことだった。
蛇の夢と同じで、私にとって忘れられない怖い夢でもあり、みんなからの愛ある贈り物の夢。
そんなある日のこと、保育所の散歩の時間。
みんなでいつものように歩いていると、ある坂道で犬が私に飛びついてきた。
白いシーズーで、近くの写真屋さんで飼われている犬だった。
遊んでほしくて飛びついてきたらしいけれど、私にとってはとても怖くてびっくりする出来事だった。
記憶の彼方で、まだ小さかった弟が大きな犬に飛びつかれているのを見た記憶が頭にちらつく。
それ以来犬が怖くてたまらなかった。
噛まれる、食べられる、襲われる。
飛びつかれただけではなく、犬が私にだけ吠えたり威嚇してくることがとても多かった。
他の人には舌を出して愛想よく振る舞っているのに、私が近寄れば唸りながら吠えて威嚇をしてくることが大人になってからも続いた。
周りの人からはそれをよくからかわれてネタにされたけれど、私は本当に怖くてたまらなかった。
犬を見かければ吠えられ、吠えられるたびに怖くて震えて泣いた。
いつ飼い主の握るリードが放されるのか、いつ飛びつかれるのか、怖くて仕方がなかった。
そんなある日の夢の話。
可愛い柴犬の夢だった。
柴犬が頬にすり寄って舐めてくれて、一緒にフリスビーをして遊ぶ夢だった。
投げたフリスビーを犬が追いかけ、キャッチしてこちらへ持ってきてくれる温かい夢。
今までの流れから、犬の怖い夢でも見るのかと思っていたけれど、なんだか温かくて、未だに犬はとても怖くて近寄るのは難しいけれど、可愛くてたまらない気持ちが消えることはなかった。
犬は可愛くて好きだけど、怖くて近寄れない。
蛇のように、いや、蛇ときっかけも流れも真逆だけれど、可愛いと思っているのに、怖くて近寄りづらい生き物になった夢だった。
嫌われたくない、好きでいてほしい、また一緒に遊びたい、ずっとそばで支えたい。
例え怖くても、嫌いになっても、僕だけは、僕たちだけは嫌いにはならないで。
そんな切実な願いのこもっている夢でもあった。
怖がらなかった自信がない。特別扱いできたかわからない。
どうなったかなんてわからないけれども、会いたかった、遊びたかった、試してほしかった、何もしないで離れていかないでほしかった。
また夢で会ってほしかった、一人にしないでほしかった。
そんなことを思っても、流れた時は戻らないし、やり直すことなんてできないんだ。
それに、幼い日々ではそうやってしばらく現れることはなくなったけれど、また小学生の時、高校生の時に会いに来てくれるようになった。
それはまた別のお話、これから先に綴るお話。
話が元に戻るけれど、犬は今でも怖いと思う。
つい最近、小さな犬が吠えながら追いかけてきたことがあった。
可愛いと思いはしても、笑顔を向けられるようになりはしたけれど、近寄って撫でたいとか、声をかけようとかいう勇気は微塵もわかなかった。
飼い主らしき男の子が「気になるんだ?」なんて犬に声を掛けていたけれど、私は怖くて応じようと思えなかった。
好意的に追いかけてきてくれたのは十分すぎるくらいわかったし感じ取れたけれど、魂単位で刻まれたらしき恐怖が体を凍り付かせた。
幼い頃に見た弟が襲い掛かられる瞬間のトラウマ、飛びつかれたトラウマ、小学生になってから足に食いつかれかけて肝を冷やした思い出、大人になってからは怖いのに無理して犬の世話をした結果大泣きしながら下宿先まで帰ったトラウマ……たくさんのトラウマ。
とにかく今でも犬が怖い。
親が犬を飼えば散歩できて一緒に楽しく体が動かせると言っているけれど、首を縦に振りづらい。
だって怖いのだから。
猫とは仲良くできるのに、犬からは吠えられるし嫌われがちだ。
それでも、柴犬やハスキー、サモエド、可愛いと思う犬はたくさんいる。
友達と一緒に歩いていても、私には滅茶苦茶吠えるのに、近寄って撫でている友達は吠えられないどころか舌をだして懐かれている様子で、羨ましいと思う反面、嫌われているんだってはっきりわかってショックだった思い出が多い。
大人になってからも、友人と歩いていると私にだけ唸り声をあげながら吠えてきて悲しいと思わされることが多かった。
同じアパートで犬を飼っていて、友人には吠えず、私にだけ吠えてくる子がいて大笑いされたりもした。
夢のみんなのことは大好きだし、嫌いじゃない。犬の名前を付けたのも悪気はないしこんなことになるなんて思っていなかったんだ。
だから、もう遅いけれど、今更だけど、またフリスビーして遊ぼう?
始まりのこの地で待ってるから。
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