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『勇者ヴァルの物語』では語られない物語
辺境の冬 第二話
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日が暮れ夜が始まった頃。
毛布に埋もれているアレクが、もそもそし始めた。
起きてしまうかなと読んでいたフューラー先生の著書『魔導工学の入口』から顔を上げると、紫青の瞳と交差した。
「目が覚めちゃったか」
うんと小さな返事が聞こえる。
俺は、背もたれから体を起こし、左肘をついて覆いかぶさるように額へと右手を当ててやる。
そうして、額から髪を掻き上げて、俺の額を寄せてやった。
小さな頃のうっすらとした記憶。
師匠がそんなことをしてくれたような気がした。
師匠も急に俺の面倒を見ることになって、困ったり焦ったりしたのかな。
アレクの額からは、まだ熱を感じる。
「正確な温度とか分からないから、下がってるのか上がってるのかわからん」
俺は目を閉じ口を引き閉める。
どうしよう、どうしたら、どうすれば。
そんな俺を、アレクは呼んだ。
「ヴァル……」
「ん?」
「僕の風邪、移ったりしてない……?」
心配そうに俺を見つめている。
紫がかった青の瞳が、ランタンの灯りを反射して揺れている。
お前、そんなにつらそうなのに俺のことを心配してくれるのか。
「大丈夫、俺は無駄に丈夫だから。心配しなくて大丈夫だぞ」
俺はしっかりとそう答えたのだが、困ったように眉を下げてアレクは俺を見る。
「今はお前が何よりも一番だよ」
それを聞いたアレクは少し驚いた顔をした後、気恥ずかしそうにふにゃっとして笑んだ。
「何か食べるか?」
「何が、あるの……?」
「林檎をすったやつ」
「食べたい……」
アレクの返事に合わせて体を起こしてやる。
背中は少しだが汗でじっとりしていた。
後で水も飲ませないとだなと、俺は自分に言い聞かせた。
インベントリから皿を取り出す。
林檎はすぐに変色するし、皮を剥いたり大変なので、先に作ってインベントリにしまっておいたのだ。
それを渡そうとアレクを見ると、ずぶずぶと枕に埋もれていく。
「あ、あれ?」
状況がよく分かってないようなふにゃけた声を出して、埋もれていく。
どうやら周りが柔らかくて力が入らないものだから潰れているようだ。
「それならこうしよう」
俺はベッドの縁に腰を移し、慌てるアレクを一枚の毛布で包んで抱えるように膝に乗せる。
アレクの抜けたところには、毛布で蓋だ。少しでも温もりが残りますように。
膝に乗ったアレクは、俺だと抱え込めてしまうくらい小さくて。
こんなに小さいのに頑張ってるんだな。
よしよしと撫でてやると、熱で潤んでキラキラした瞳が俺を見上げた。
「ほら、あーん」
片腕でアレクを支えながら、テーブルの上の皿から小さめのスプーンで林檎を掬い、口元へ持っていってやる。
あむっとそれを口にするアレク。ふふっと微笑んで、もぐもぐしている。
「甘くておいしい……」
「そうか、ならよかった」
アレクのペースに合わせて、ゆっくりと食べさせていく。
すごいものは食べさせてやれないけれど、これで少しでも楽な気持ちになってくれたのなら。
そう思ってアレクの食事を見守った。
しばらくして、八割方食べれたアレクはもう満足したようだった。
「ごめんなさい、また残しちゃった……」
「いや、足りないと困るから多めに用意しただけだ。残して大丈夫だ」
そう言って、俺はスプーンで掬った林檎を自身の口へ運ぶ。
「残ったものは俺の腹に入るだけだからな」
そう言って笑ってやると、アレクは俺の手にあるスプーンへと小さな手をもそもそ伸ばした。
「今度は、僕が、食べさせてあげる……」
じっと俺を見つめてくる。
いや、俺は元気なんだぞと笑ったが、する、やりたいと息巻いた。
まあ、それで気が紛れるならいいかと、俺は甘んじて受けることにした。
「じゃあ、あーん」
俺はかぱっと口を開け、アレクがスプーンを運んでくるのを待った。
そっと寄せられるスプーンの林檎。
ぱくっと食べてやる。
口から離れたスプーンは、再び林檎を掬い俺の元へとやってくる。
またぱくっと口に含む。
それを数回。
「大きな、シュヴァルツみたい……」
俺の脳裏に、赤い瞳の澄ました黒鷹が浮かんだ。
今は一人で餌を食べているが、我が家に来たての頃はアレクが甲斐甲斐しく世話してやっていたのだ。手ずから餌を与えたり、羽を整えてやったりと。
俺と同じだなんて、あいつは嫌がるだろうな。なんとなくそう思って、ちょっと笑ってしまった。
「そうか?」
「うん。自分でもできるけれど、僕に付き合ってくれる、んだ」
そうなのか。
その状況が思い浮かんで、また笑みがこぼれた。
あいつ、俺に対しても、いつも「気乗りしないが仕方ない」って雰囲気だしな。
アレクによる俺への餌付けも終わり、林檎の皿も空になった。
皿をテーブルへ戻した俺は、アレクにゆっくりと水を飲ませる。
額の汗を拭いてやり、一つ思い出した。
「アレク、寝間着を着替えようか」
そう言いながら、毛布の隙間からアレクを抱きかかえた。
「汗をかいたままだと、治るものも治らないからな」
アレクはこくりとうなずいて、姿勢を正した。
アレクをベッドの縁へ座らせると、俺は衣装棚へと移動する。冬に向けて買った暖かい寝間着を取り出した。ちゃんと買っておいてよかった。
それから、体を拭くための濡れてない布を手に、アレクの元へと寄った。
それらを渡してから、桶にやかんの湯を移す。魔法で生成した水を追加して、熱すぎない温度にしていく。
やかんにも新しい水を入れておいた。
「ヴァル、すごい……」
「ん? アレクも元気になったら、魔法を教えてやるからな。使えるようになったら、これもできるようになるぞ」
そう言って桶をサイドテーブルに置き、椅子に腰を掛ける。
うん、と本日の中では一番の元気さでアレクはうなずいた。
寝て休んで林檎を食べて、少し元気が出たのならよかったなと、俺は少しほっとした。
湿った寝巻を脱がして小さな体を拭いてやって、乾いた布で軽く撫でてやった。これで今晩は大丈夫だろう。
下履きも履き替えさせたのだが、恥ずかしそうに後ろを向いて着替えていた。
俺にも「こっちを見ないで」って。
子供の時って恥ずかしいものなのか。
俺は師匠によくひん剥かれていたので、よく理解できなかった。訓練の後とか風呂の前とか、師匠は容赦なかった。
というか、騎士団の皆が全員そうなのだ。恥ずかしいとかやってる時間が惜しいって感じだった。
まあそんなことを思い出しながら、アレクを着替えさせた。
それから、寝間着の前を留めてやろうとしているのだが……。
釦って、正面から留めようとすると勝手が違うんだな。
俺が拙い仕草で苦戦していると、見かねたアレクが俺を伺う。
「僕、自分でできるから……」
「やる、ここまでやったんだから、俺がやる」
そうムスッとした顔で俺は返答すると、アレクは苦笑いを浮かべた。
なんだよ、そのしょうがないなぁって顔は。
意地になったように力を入れてこなそうとしたのだが、俺はすぐに改善策を思いついた。
「こうすればよかった」
アレクをひょいっと膝に乗せて、後ろから腕を回す。
そうしてさっさっさと釦を留めた。
最初からこうすればよかった。
ふふんとちょっと得意そうにアレクへ笑いかけると、アレクも楽しそうに笑った。
それから、風と火の魔法で温風を出し、少し湿ったアレクの髪を乾かしてやる。
いやほんと、魔法が使えることをこんなにありがたいと思ったことはないな。一人で暮らしていると不要だが、アレクがいるならやはり必要なんだな。
そんなことを考えながら、髪を梳ってやる。いつものさらっとした髪に戻った気がした。今日は拭いてやっただけだが、風邪が治ったら風呂に入れてやろう。
そんなことを考えながら、俺は再びアレクを抱きかかえた。
「よぉし。じゃあ、また寝ような」
そう言って、膝からベッドへと移してやる。
「アレク、ちょっと退屈かもしれないけれど、我慢してくれな。風邪が治ったらまた好きなことができるようになるから」
俺が申し訳ないと思っていることを伝える。
アレクは枕と毛布に埋もれながら、俺を見上げて答えた。
「ヴァルがいる、から、大丈夫だよ……」
「そうか……」
そう伝えてくれることが嬉しくて、頭を撫でてやる。
またアレクは微笑んでくれた。
たぶん元気な様を見せて、俺を安心させてくれようとしてるんだろう。
俺からも安心させてやらないとな。
アレクに向かって微笑んでやって、毛布を肩口までかけてやった。
毛布に埋もれているアレクが、もそもそし始めた。
起きてしまうかなと読んでいたフューラー先生の著書『魔導工学の入口』から顔を上げると、紫青の瞳と交差した。
「目が覚めちゃったか」
うんと小さな返事が聞こえる。
俺は、背もたれから体を起こし、左肘をついて覆いかぶさるように額へと右手を当ててやる。
そうして、額から髪を掻き上げて、俺の額を寄せてやった。
小さな頃のうっすらとした記憶。
師匠がそんなことをしてくれたような気がした。
師匠も急に俺の面倒を見ることになって、困ったり焦ったりしたのかな。
アレクの額からは、まだ熱を感じる。
「正確な温度とか分からないから、下がってるのか上がってるのかわからん」
俺は目を閉じ口を引き閉める。
どうしよう、どうしたら、どうすれば。
そんな俺を、アレクは呼んだ。
「ヴァル……」
「ん?」
「僕の風邪、移ったりしてない……?」
心配そうに俺を見つめている。
紫がかった青の瞳が、ランタンの灯りを反射して揺れている。
お前、そんなにつらそうなのに俺のことを心配してくれるのか。
「大丈夫、俺は無駄に丈夫だから。心配しなくて大丈夫だぞ」
俺はしっかりとそう答えたのだが、困ったように眉を下げてアレクは俺を見る。
「今はお前が何よりも一番だよ」
それを聞いたアレクは少し驚いた顔をした後、気恥ずかしそうにふにゃっとして笑んだ。
「何か食べるか?」
「何が、あるの……?」
「林檎をすったやつ」
「食べたい……」
アレクの返事に合わせて体を起こしてやる。
背中は少しだが汗でじっとりしていた。
後で水も飲ませないとだなと、俺は自分に言い聞かせた。
インベントリから皿を取り出す。
林檎はすぐに変色するし、皮を剥いたり大変なので、先に作ってインベントリにしまっておいたのだ。
それを渡そうとアレクを見ると、ずぶずぶと枕に埋もれていく。
「あ、あれ?」
状況がよく分かってないようなふにゃけた声を出して、埋もれていく。
どうやら周りが柔らかくて力が入らないものだから潰れているようだ。
「それならこうしよう」
俺はベッドの縁に腰を移し、慌てるアレクを一枚の毛布で包んで抱えるように膝に乗せる。
アレクの抜けたところには、毛布で蓋だ。少しでも温もりが残りますように。
膝に乗ったアレクは、俺だと抱え込めてしまうくらい小さくて。
こんなに小さいのに頑張ってるんだな。
よしよしと撫でてやると、熱で潤んでキラキラした瞳が俺を見上げた。
「ほら、あーん」
片腕でアレクを支えながら、テーブルの上の皿から小さめのスプーンで林檎を掬い、口元へ持っていってやる。
あむっとそれを口にするアレク。ふふっと微笑んで、もぐもぐしている。
「甘くておいしい……」
「そうか、ならよかった」
アレクのペースに合わせて、ゆっくりと食べさせていく。
すごいものは食べさせてやれないけれど、これで少しでも楽な気持ちになってくれたのなら。
そう思ってアレクの食事を見守った。
しばらくして、八割方食べれたアレクはもう満足したようだった。
「ごめんなさい、また残しちゃった……」
「いや、足りないと困るから多めに用意しただけだ。残して大丈夫だ」
そう言って、俺はスプーンで掬った林檎を自身の口へ運ぶ。
「残ったものは俺の腹に入るだけだからな」
そう言って笑ってやると、アレクは俺の手にあるスプーンへと小さな手をもそもそ伸ばした。
「今度は、僕が、食べさせてあげる……」
じっと俺を見つめてくる。
いや、俺は元気なんだぞと笑ったが、する、やりたいと息巻いた。
まあ、それで気が紛れるならいいかと、俺は甘んじて受けることにした。
「じゃあ、あーん」
俺はかぱっと口を開け、アレクがスプーンを運んでくるのを待った。
そっと寄せられるスプーンの林檎。
ぱくっと食べてやる。
口から離れたスプーンは、再び林檎を掬い俺の元へとやってくる。
またぱくっと口に含む。
それを数回。
「大きな、シュヴァルツみたい……」
俺の脳裏に、赤い瞳の澄ました黒鷹が浮かんだ。
今は一人で餌を食べているが、我が家に来たての頃はアレクが甲斐甲斐しく世話してやっていたのだ。手ずから餌を与えたり、羽を整えてやったりと。
俺と同じだなんて、あいつは嫌がるだろうな。なんとなくそう思って、ちょっと笑ってしまった。
「そうか?」
「うん。自分でもできるけれど、僕に付き合ってくれる、んだ」
そうなのか。
その状況が思い浮かんで、また笑みがこぼれた。
あいつ、俺に対しても、いつも「気乗りしないが仕方ない」って雰囲気だしな。
アレクによる俺への餌付けも終わり、林檎の皿も空になった。
皿をテーブルへ戻した俺は、アレクにゆっくりと水を飲ませる。
額の汗を拭いてやり、一つ思い出した。
「アレク、寝間着を着替えようか」
そう言いながら、毛布の隙間からアレクを抱きかかえた。
「汗をかいたままだと、治るものも治らないからな」
アレクはこくりとうなずいて、姿勢を正した。
アレクをベッドの縁へ座らせると、俺は衣装棚へと移動する。冬に向けて買った暖かい寝間着を取り出した。ちゃんと買っておいてよかった。
それから、体を拭くための濡れてない布を手に、アレクの元へと寄った。
それらを渡してから、桶にやかんの湯を移す。魔法で生成した水を追加して、熱すぎない温度にしていく。
やかんにも新しい水を入れておいた。
「ヴァル、すごい……」
「ん? アレクも元気になったら、魔法を教えてやるからな。使えるようになったら、これもできるようになるぞ」
そう言って桶をサイドテーブルに置き、椅子に腰を掛ける。
うん、と本日の中では一番の元気さでアレクはうなずいた。
寝て休んで林檎を食べて、少し元気が出たのならよかったなと、俺は少しほっとした。
湿った寝巻を脱がして小さな体を拭いてやって、乾いた布で軽く撫でてやった。これで今晩は大丈夫だろう。
下履きも履き替えさせたのだが、恥ずかしそうに後ろを向いて着替えていた。
俺にも「こっちを見ないで」って。
子供の時って恥ずかしいものなのか。
俺は師匠によくひん剥かれていたので、よく理解できなかった。訓練の後とか風呂の前とか、師匠は容赦なかった。
というか、騎士団の皆が全員そうなのだ。恥ずかしいとかやってる時間が惜しいって感じだった。
まあそんなことを思い出しながら、アレクを着替えさせた。
それから、寝間着の前を留めてやろうとしているのだが……。
釦って、正面から留めようとすると勝手が違うんだな。
俺が拙い仕草で苦戦していると、見かねたアレクが俺を伺う。
「僕、自分でできるから……」
「やる、ここまでやったんだから、俺がやる」
そうムスッとした顔で俺は返答すると、アレクは苦笑いを浮かべた。
なんだよ、そのしょうがないなぁって顔は。
意地になったように力を入れてこなそうとしたのだが、俺はすぐに改善策を思いついた。
「こうすればよかった」
アレクをひょいっと膝に乗せて、後ろから腕を回す。
そうしてさっさっさと釦を留めた。
最初からこうすればよかった。
ふふんとちょっと得意そうにアレクへ笑いかけると、アレクも楽しそうに笑った。
それから、風と火の魔法で温風を出し、少し湿ったアレクの髪を乾かしてやる。
いやほんと、魔法が使えることをこんなにありがたいと思ったことはないな。一人で暮らしていると不要だが、アレクがいるならやはり必要なんだな。
そんなことを考えながら、髪を梳ってやる。いつものさらっとした髪に戻った気がした。今日は拭いてやっただけだが、風邪が治ったら風呂に入れてやろう。
そんなことを考えながら、俺は再びアレクを抱きかかえた。
「よぉし。じゃあ、また寝ような」
そう言って、膝からベッドへと移してやる。
「アレク、ちょっと退屈かもしれないけれど、我慢してくれな。風邪が治ったらまた好きなことができるようになるから」
俺が申し訳ないと思っていることを伝える。
アレクは枕と毛布に埋もれながら、俺を見上げて答えた。
「ヴァルがいる、から、大丈夫だよ……」
「そうか……」
そう伝えてくれることが嬉しくて、頭を撫でてやる。
またアレクは微笑んでくれた。
たぶん元気な様を見せて、俺を安心させてくれようとしてるんだろう。
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