最強両親による彼氏探し!

立花立花

文字の大きさ
上 下
45 / 45
3章:魔王選抜トーナメント

45話:修行②

しおりを挟む
母の無慈悲な一言が私の耳に届いた瞬間、母の攻撃が何回もくる。
かなり手加減されてるみたいだけど、普通に怖い過ぎる!!

「ほらほら早く魔力の防衛バビエラを使わないと次は身体に当てるわよ~」

のほほんと呑気微笑みながら辛辣なことをいうお母様。
私は知っている。
お母様はこうと決めたら絶対やるということ…。
幾度となくその恩恵を受けてきたし、お父様にとばっちりいくのを見てきた。
だから私には分かる。
お母様はまじで私に攻撃してくる!!
本当、まじで、お母様!?

心の中で悪態をつきながら私は深呼吸して昨日の感覚を思い出す。
身体からポカポカする熱を広げるイメージ…。

「やった…! できた!」
「そうね。でも」

魔力の防衛バビエラに攻撃が命中する。
その瞬間魔力の防衛バビエラは粉々に砕け散った。

「へ?」

一瞬の出来事に唖然とする。
こ、壊れた!?一瞬で!?
全く理解できないその光景にお母様はニコニコしている。

「あら昨日より随分脆い魔力の防衛バビエラねぇ? 私の攻撃は落下以下かしら?」

その言葉に私の頬がひきつる。
なるほど。生存本能…。シトリンが苦戦していた内容に私も本当の意味でその難しさを理解する。
落下から身を守るときにでた魔力の防衛バビエラは本当に死ぬと思っていたからより強い魔法だった。
だけどお母様からの攻撃は命まで影響がないとどこか安心しているから弱い魔力の防衛バビエラになってしまった。
だから簡単に壊れてしまったのだと思う。
だけどこの意思はどうやって強くなるすればいいんだ?
死にたくないなんて常に思っているけど、最強な両親が守ってくれているという自負もある。
そんな甘えがいけないことは分かっているんだけど…。

「どうしよう…」
「ふふ。 確かに魔力の防衛バビエラには生存本能が大切よ。 でもそれはあくまで土壇場の場合の上に他にも細かいルールがあるの」
「え?」
「どれだけ生存本能が強くても魔力量が足りなかったら意味ないわ」
「あ!」
「サクラはどっちかっていうと頭で考えてから行動するタイプでしょう? それは戦いにとっては大きなメリットになるときもあればデメリットになることにもなるの」

相手が魔法うってきて考えてから魔力の防衛バビエラしてたら遅いってことだよね。
ってことは私の今の目標は考えずに魔力の防衛バビエラをだすこと!

「お母様、続きお願いします!」
「えぇ。 行くわよ~」

一日中魔力の防衛バビエラを出してはお母様に壊され続けたのだった…。
これでも本当に手加減してくれてるんですよね~!?
しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

スパークノークス

お気に入りに登録しました~

解除

あなたにおすすめの小説

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?

シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。 ……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

聖女の娘に転生したのに、色々とハードな人生です。

みちこ
ファンタジー
乙女ゲームのヒロインの娘に転生した主人公、ヒロインの娘なら幸せな暮らしが待ってると思ったけど、実際は親から放置されて孤独な生活が待っていた。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。