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1章:森の迷い子
9話:シトリンの過去
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「所で、君の名前はなんて言うのかな?」
豪華な夕食を終えたあと、パパがシトリンに声をかけた。
ちなみに、夕飯はシトリンでも食べれるスープなどがメインだったのはママの気遣いのおかげ!
たまに魔王だったこと忘れちゃうよね!
「…シトリンです。サクラ様が付けてくれました…。」
「だから様付けなくていいのにー!」
パパは私に見せるデロデロな顔じゃなく、害がないような優しい大人の顔をしてシトリンに近づいた。
「そうか。シトリン。ピッタリの名前だな。」
「…きょ、恐縮です。」
「シトロン、クロから聞いたよ。傷だらけだったんだってね。歩けないほどに。」
「…はい。」
「この辺におじさん詳しくてね。あんまり人は居ないんだよ。シトリンくんは何処から来たのかな?」
今覚えば確かにそうだ。
あの傷だらけの体じゃ歩くのだけでも痛みを伴うだろう…。
しかもこの辺じゃ見かけない子だし…。
虐待されてたのは目に見えて分かるんだけど。
どうやってあの湖までこれたんだ?
「…双子の妹が聖女様候補として王都に行くことになりました…。それで、僕はそのいらない子だからって家に置いてかれて、食べるものも水もなくて。」
「うん。ゆっくりでいいよ。」
パパがしゃがんでシトリンに目線を合わせる。
「…どうしても水が飲みたくなって、家を出たんです…。でも水はなくて、力尽きそうになった時目の前に翼の生えたお馬さんがいて僕を乗せて水辺まで運んでくれました…。そこで水を飲んでたらサクラ様が…来ました。」
「なるほど。話してくれてありがとうな。」
「あの…僕…。」
「ああ、ここに居てもいいぞ!安心していい。んーにしても部屋をどうするか…。」
やっぱりパパは優しい!
自慢できるなーと思いつつ「私の部屋でいいじゃん」と提案する。
私の部屋は広い。
その部屋に見合ったベッドの大きさをしてる。だからもう1人くらい一緒に寝たところで全く問題ない大きさ。
うん我ながら万事解決の名案だなー!
「だ、ダメだ!!」
「なんで!?」
これ以上ない名案でしょ!?
「だってだって、サクラが男と一緒に寝るなんてぇぇええええ!!パパやだ!やだやだやだ!!」
いや、イケおじ駄々こねるな。
「もう、あなた。サクラもシトリンくんもまだ幼いでしょ今日1日くらいいいじゃない。」
よし!ママは味方だぞ!!
「でも…!!」
「そんなに嫌だったら明日中に物置部屋を改装することね。荷物を出して、ベッドを作って、ね?」
物置部屋って、確か私の部屋より少し狭いけどそこそこ広いお部屋だよね?
リビングに近い…。
「じゃないとサクラとシトリンくんが同じベットで寝る日々が続くわよー?」
「なっ!?」
ママがウインクしてこっちを見てる。
なるほど!追撃だね!
「そうだよ!私はそれでもいいけど!」
「ぜぇーたいダメです!!!!!明日と言わず今からでも…!!!」
「もう夜遅いから明日からね。」
「そ、そんなぁー!!!」
「ほらアナタ、シトリンくんとお風呂に入ってきて。サクラはお部屋の準備して来てちょうだい。」
「はーい!」
ガックリしたパパがシトリンくんを連れてお風呂場に行く。
こう見るとやっぱりママは強いなって思うよ。
まぁ物理でも強いんだけどね。
豪華な夕食を終えたあと、パパがシトリンに声をかけた。
ちなみに、夕飯はシトリンでも食べれるスープなどがメインだったのはママの気遣いのおかげ!
たまに魔王だったこと忘れちゃうよね!
「…シトリンです。サクラ様が付けてくれました…。」
「だから様付けなくていいのにー!」
パパは私に見せるデロデロな顔じゃなく、害がないような優しい大人の顔をしてシトリンに近づいた。
「そうか。シトリン。ピッタリの名前だな。」
「…きょ、恐縮です。」
「シトロン、クロから聞いたよ。傷だらけだったんだってね。歩けないほどに。」
「…はい。」
「この辺におじさん詳しくてね。あんまり人は居ないんだよ。シトリンくんは何処から来たのかな?」
今覚えば確かにそうだ。
あの傷だらけの体じゃ歩くのだけでも痛みを伴うだろう…。
しかもこの辺じゃ見かけない子だし…。
虐待されてたのは目に見えて分かるんだけど。
どうやってあの湖までこれたんだ?
「…双子の妹が聖女様候補として王都に行くことになりました…。それで、僕はそのいらない子だからって家に置いてかれて、食べるものも水もなくて。」
「うん。ゆっくりでいいよ。」
パパがしゃがんでシトリンに目線を合わせる。
「…どうしても水が飲みたくなって、家を出たんです…。でも水はなくて、力尽きそうになった時目の前に翼の生えたお馬さんがいて僕を乗せて水辺まで運んでくれました…。そこで水を飲んでたらサクラ様が…来ました。」
「なるほど。話してくれてありがとうな。」
「あの…僕…。」
「ああ、ここに居てもいいぞ!安心していい。んーにしても部屋をどうするか…。」
やっぱりパパは優しい!
自慢できるなーと思いつつ「私の部屋でいいじゃん」と提案する。
私の部屋は広い。
その部屋に見合ったベッドの大きさをしてる。だからもう1人くらい一緒に寝たところで全く問題ない大きさ。
うん我ながら万事解決の名案だなー!
「だ、ダメだ!!」
「なんで!?」
これ以上ない名案でしょ!?
「だってだって、サクラが男と一緒に寝るなんてぇぇええええ!!パパやだ!やだやだやだ!!」
いや、イケおじ駄々こねるな。
「もう、あなた。サクラもシトリンくんもまだ幼いでしょ今日1日くらいいいじゃない。」
よし!ママは味方だぞ!!
「でも…!!」
「そんなに嫌だったら明日中に物置部屋を改装することね。荷物を出して、ベッドを作って、ね?」
物置部屋って、確か私の部屋より少し狭いけどそこそこ広いお部屋だよね?
リビングに近い…。
「じゃないとサクラとシトリンくんが同じベットで寝る日々が続くわよー?」
「なっ!?」
ママがウインクしてこっちを見てる。
なるほど!追撃だね!
「そうだよ!私はそれでもいいけど!」
「ぜぇーたいダメです!!!!!明日と言わず今からでも…!!!」
「もう夜遅いから明日からね。」
「そ、そんなぁー!!!」
「ほらアナタ、シトリンくんとお風呂に入ってきて。サクラはお部屋の準備して来てちょうだい。」
「はーい!」
ガックリしたパパがシトリンくんを連れてお風呂場に行く。
こう見るとやっぱりママは強いなって思うよ。
まぁ物理でも強いんだけどね。
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