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2章:初恋のおにぎり
13話:裏山の野牡丹
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僕の家はそこまで都会でもましてや田舎でもない。
ただ少し歩くと小さな山がある。
周りのお爺ちゃんやお祖母ちゃんたちはこぞってハイキングをする小さい山。
それが僕の家の裏側ニ十分ほどの距離にある。
そんな裏山に夕暮れ時の今何故か天狐様と一緒に上っている。
「天狐様、確かに裏山は自然豊かですけど、こんな花みたことないですよ?」
「そりゃ人が通る道は綺麗な道じゃからな」
「…まさか」
「ほれ、この道を行くぞ!」
ドドン!と指をさしながらそう告げる天狐様に、僕は思わずゲェっという顔になる。
それもそのはず、天狐様がさした場所はとても人が歩けように整備されていないただの山道だったからだ。
そもそも道かどうかも怪しい。
草もはえっぱなしだし、うわ!これくっつき虫だ!あ~、洗濯しないといけないのに…!!
「もう少しじゃ! ちゃっちゃか歩け~」
「は、はい!」
天狐様はズンズンと慣れたように歩いていく。
神様だからか自然に慣れているからなのかくっつき虫や、蜘蛛などに臆することなく進んで行く。
僕はというと避けることに必死だ。
山道に入って約十五分ほど歩いただろうか?
急に道が開けたかと思うと、森から貰った花と同じ花が辺り一面に咲き誇っていた。
「こんな場所が裏山にあったなんて…」
「人はみな綺麗な道しか通らんからの」
活き活きと咲き誇る野牡丹は本当に綺麗だ。
「よく知ってましたね」
「あ~。 ここには古い知り合いがおってな? 教えてもらったんじゃ」
「天狐様の知り合いですか?」
「あぁ中々いい酒を造る狸じゃよ」
「へぇ、お酒を…。 ん? 狸?」
天狐様の昔からの知り合いで、こんな人が入ってこなさそうなところに住んでいる狸。
それって絶対人じゃないですよね!?
な、なんだろう!? 妖怪とかなのか!?
「そんなに怯えんでも大丈夫じゃよ。 あ奴は人を食ったことも驚かしたこともない。 ただの酒好きのジジイじゃ」
「人を食う…!?」
「まぁそりゃそういう奴もおる。 ほれ新汰、挨拶に行くぞ~」
そういうと野牡丹が咲き誇る中心へと向かっていく、ここからでは見えなかったけど近づくにつれてあることに気づく。
「…家だ」
そこには古くて小さな木造の家がポツンと建っていた。
ただ少し歩くと小さな山がある。
周りのお爺ちゃんやお祖母ちゃんたちはこぞってハイキングをする小さい山。
それが僕の家の裏側ニ十分ほどの距離にある。
そんな裏山に夕暮れ時の今何故か天狐様と一緒に上っている。
「天狐様、確かに裏山は自然豊かですけど、こんな花みたことないですよ?」
「そりゃ人が通る道は綺麗な道じゃからな」
「…まさか」
「ほれ、この道を行くぞ!」
ドドン!と指をさしながらそう告げる天狐様に、僕は思わずゲェっという顔になる。
それもそのはず、天狐様がさした場所はとても人が歩けように整備されていないただの山道だったからだ。
そもそも道かどうかも怪しい。
草もはえっぱなしだし、うわ!これくっつき虫だ!あ~、洗濯しないといけないのに…!!
「もう少しじゃ! ちゃっちゃか歩け~」
「は、はい!」
天狐様はズンズンと慣れたように歩いていく。
神様だからか自然に慣れているからなのかくっつき虫や、蜘蛛などに臆することなく進んで行く。
僕はというと避けることに必死だ。
山道に入って約十五分ほど歩いただろうか?
急に道が開けたかと思うと、森から貰った花と同じ花が辺り一面に咲き誇っていた。
「こんな場所が裏山にあったなんて…」
「人はみな綺麗な道しか通らんからの」
活き活きと咲き誇る野牡丹は本当に綺麗だ。
「よく知ってましたね」
「あ~。 ここには古い知り合いがおってな? 教えてもらったんじゃ」
「天狐様の知り合いですか?」
「あぁ中々いい酒を造る狸じゃよ」
「へぇ、お酒を…。 ん? 狸?」
天狐様の昔からの知り合いで、こんな人が入ってこなさそうなところに住んでいる狸。
それって絶対人じゃないですよね!?
な、なんだろう!? 妖怪とかなのか!?
「そんなに怯えんでも大丈夫じゃよ。 あ奴は人を食ったことも驚かしたこともない。 ただの酒好きのジジイじゃ」
「人を食う…!?」
「まぁそりゃそういう奴もおる。 ほれ新汰、挨拶に行くぞ~」
そういうと野牡丹が咲き誇る中心へと向かっていく、ここからでは見えなかったけど近づくにつれてあることに気づく。
「…家だ」
そこには古くて小さな木造の家がポツンと建っていた。
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