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47話 side 幼馴染の密会
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side 番達
今日も街一番の酒屋は人で溢れかえっていた。
その中でも一際目立つ集団がいた。
「「「乾杯。」」」
そこには誰もが知るであろうこの国の騎士団長のノアとS級冒険者であるアイザック、そして竜人であるディランの三人が集まっていた。
彼らは職業は違えど古くからの友人で、彼らのスペックだけでなく容姿から周りの目が集まるのも無理はない。
「やっぱりこの三人で集まると目立っちまうな。」
「気にする必要はない。」
「そうだよ。こうやって集まれたのも久しぶりだし気にせず楽しもう。」
「それもそうだな。」
騎士団長であるノアと冒険者のアイザックはもともと幼馴染で幼少期より仲がよく、いつしかディランもそこに混ざるようになっていた。
「そういえばディラン、お前この間歩夢と出かけたんだってな?たしかに歩夢は可愛いやつだがまさか運命のつがい一筋のお前が誰かを誘うなんて思わなかったぞ。」
「たしかにそれは意外だな。」
「はー、正直私が一番驚いてるよ。何故だかわからないけど彼のことが気になるんだ。」
「おー、まじか…。お前それって「恋ってやつだな。」」
「おい、被せんなよノア!」
「すまない。」
「恋だって?」
「あぁ、相手のことが気になるにも色々あるだろうがお前の場合つがい一筋で、誘ってきたやつらなんて見向きもしなかっただろ?そんなやつがまだ出会って間もないやつのこと気になるってもうそれは恋しかないだろ。まぁ一目ぼれってやつか。」
「俺もそう思う。」
「そうか、恋か……、ありがとう二人とも、自分の中でうまく整理がつけられそうな気がする。」
「おぉ、それならよかったな。」
「うん、それはそうとアイザックはどうなの?太一くんといい感じかい?」
「あー、いい感じだとは思うがあいつも素直じゃないからな。まぁ今までの境遇を考えるとしょうがないがまだ時間はかかりそうだ。」
「…お前たち、俺が知らない間に乙女になったな。」
「ノア、お前にも番にしたい奴が現れたらわかるさ。」
「そうだね、でもノアって質実剛健というか堅物というか恋愛自体あまり興味がなさそうに見えるなぁ。」
「たしかに狼族にしては草食な感じだよな。でも運命の番が現れたら流石のこいつでも変わるんじゃないか?」
「正直恋愛など自分にはわからん。」
「ノアにもきっといい人が現れるよ。」
「まぁこいつは堅物なだけでいい奴だからな、俺もそう思ってるぜ。」
「なぜ俺が励まされてるんだ。」
三人は久しぶりの会話で思ったよりも自分たちの近況報告に花が咲いていた。
「それはそうと例の件について何か分かったか?」
「あぁ、いくつか情報をつかんだ。」
「なんだ?」
「人身売買をしている貴族たちだが、裏にブローカーがいることが分かった。それも五大貴族が絡んでいる可能性がある。」
「それは少し分が悪いですね、ちなみに五大貴族で誰が関与しているかはわかっているのかい?」
「いや、そこをうまくもみ消していてなかなか特定ができないんだ。」
「厄介だな。」
「だが被害が増えているのも事実。速く捕まえないと大変なことになる。」
「何とか手を打たないとだな…。」
三人は酒を酌み交わしながら事件について語り合った。
今日も街一番の酒屋は人で溢れかえっていた。
その中でも一際目立つ集団がいた。
「「「乾杯。」」」
そこには誰もが知るであろうこの国の騎士団長のノアとS級冒険者であるアイザック、そして竜人であるディランの三人が集まっていた。
彼らは職業は違えど古くからの友人で、彼らのスペックだけでなく容姿から周りの目が集まるのも無理はない。
「やっぱりこの三人で集まると目立っちまうな。」
「気にする必要はない。」
「そうだよ。こうやって集まれたのも久しぶりだし気にせず楽しもう。」
「それもそうだな。」
騎士団長であるノアと冒険者のアイザックはもともと幼馴染で幼少期より仲がよく、いつしかディランもそこに混ざるようになっていた。
「そういえばディラン、お前この間歩夢と出かけたんだってな?たしかに歩夢は可愛いやつだがまさか運命のつがい一筋のお前が誰かを誘うなんて思わなかったぞ。」
「たしかにそれは意外だな。」
「はー、正直私が一番驚いてるよ。何故だかわからないけど彼のことが気になるんだ。」
「おー、まじか…。お前それって「恋ってやつだな。」」
「おい、被せんなよノア!」
「すまない。」
「恋だって?」
「あぁ、相手のことが気になるにも色々あるだろうがお前の場合つがい一筋で、誘ってきたやつらなんて見向きもしなかっただろ?そんなやつがまだ出会って間もないやつのこと気になるってもうそれは恋しかないだろ。まぁ一目ぼれってやつか。」
「俺もそう思う。」
「そうか、恋か……、ありがとう二人とも、自分の中でうまく整理がつけられそうな気がする。」
「おぉ、それならよかったな。」
「うん、それはそうとアイザックはどうなの?太一くんといい感じかい?」
「あー、いい感じだとは思うがあいつも素直じゃないからな。まぁ今までの境遇を考えるとしょうがないがまだ時間はかかりそうだ。」
「…お前たち、俺が知らない間に乙女になったな。」
「ノア、お前にも番にしたい奴が現れたらわかるさ。」
「そうだね、でもノアって質実剛健というか堅物というか恋愛自体あまり興味がなさそうに見えるなぁ。」
「たしかに狼族にしては草食な感じだよな。でも運命の番が現れたら流石のこいつでも変わるんじゃないか?」
「正直恋愛など自分にはわからん。」
「ノアにもきっといい人が現れるよ。」
「まぁこいつは堅物なだけでいい奴だからな、俺もそう思ってるぜ。」
「なぜ俺が励まされてるんだ。」
三人は久しぶりの会話で思ったよりも自分たちの近況報告に花が咲いていた。
「それはそうと例の件について何か分かったか?」
「あぁ、いくつか情報をつかんだ。」
「なんだ?」
「人身売買をしている貴族たちだが、裏にブローカーがいることが分かった。それも五大貴族が絡んでいる可能性がある。」
「それは少し分が悪いですね、ちなみに五大貴族で誰が関与しているかはわかっているのかい?」
「いや、そこをうまくもみ消していてなかなか特定ができないんだ。」
「厄介だな。」
「だが被害が増えているのも事実。速く捕まえないと大変なことになる。」
「何とか手を打たないとだな…。」
三人は酒を酌み交わしながら事件について語り合った。
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