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ハーレム第3章 ショタのショタによるショタのためのお仕置きプレイ
一番の敵は自分
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ちょっと淡い期待を抱いていた。
赤火たちの所属するサッカークラブの練習スケジュールは三パターンあって、早朝から昼過ぎ、正午から夕方、そして平日彼らの学校が終わる時間から夜八時くらいまで。夜までのパターンの時は大体彼らの親の迎えが間に合うので俺の出番はない。俺が市民グラウンドへ出向いて彼らを自宅まで連れ帰るのは土日祝。俺の自宅に着いたら彼らにおやつなり昼食なり摂らせて、その後はみんなで昼寝したり遊んだり宿題の面倒を見てやったり色々。
そして今日。というか一時間前のこと。
俺のお手製のミートソーススパゲッティをたらふく食べ、歯磨きを済ませた彼らは皆一様に毛布に包まれ、俺の部屋ですうすうと寝息を立てていた。片づけを終えて自室に戻ってきた俺は、子犬のようにころころと寝転がっている彼らを見て、ふうと一息つく。六人の小学生男児に一気に食事を出すのはもちろん骨が折れるが楽しくもある。最近ではみんな食器のセッティングやお茶出し、時には調理の仕上げなども手伝ってくれるようになった。事前に誰に何を手伝ってもらうか頭の中でシュミレーションして、実際にそれが上手くいって一斉に温かい食事を温かいタイミングで食べ始め、食器下げと歯磨きまで滞りなく計画通り進むのはなんとも言えない達成感がある。今日も嵐のような慌しさではあったが一山超えられた。心地いい疲労感に浸りながら窓の外を見る。
清々しい秋晴れだ。平和。長閑。差し込む午後の日差しが、彼らの髪一本一本をまるで絹のようにきらめかせているのを目を細めて見る。色々なものが体の中から浄化されていくようだ。
「・・・・・・なんか、あんなことあったなんて嘘みたいだな」
足元の彼らを見ながら俺は一人呟く。あんなこと・・・・・・。今俺の視線の先で深い眠りに付いている彼らが、全員色欲を滾らせて俺に集団で襲いかかってきたときのことである。たった二日前だ。二日前。二日前、俺は今立っているこの場所で彼らに転がされ、服を脱がされて最後まで致されてしまったのだが・・・・・・。
今日再会した彼らはそんな気配は微塵も漂わせていなかった。いつものみんなだ。小さくて、せいぜい俺の腰くらいまでの背丈しかなくて、手足も棒のように細くてすべすべで同年齢の女子と区別がつかないくらい。元気が有り余っていて、集まればわーわー騒ぐし無駄にぴょんぴょんするし、何かにつけておにいちゃんおにいちゃんと俺の顔を見上げて白い歯を見せて笑いながらあのねあのねと他愛もない報告をしてきてくれる。
何よりそのくりくりとした輝く瞳。大人たちよりずっと目線の低い世界で生きているはずなのに、自分の周りのことを何一つ取りこぼしたくないというようにきょろきょろと動き、毎日途方もなく多くのものを見ている。その姿が俺は本当に愛おしいなと思う。要するにすっごく可愛い。今目を閉じていても、脳裏に浮かんでくるのは無邪気にくしゃっと笑う彼らの姿だけだ。
「・・・・・・うん。きっとあの時だけのきまぐれだ。気まぐれでちょっと新しいイタズラをしたくなってただけだ。そんな、本気で俺に邪な感情なんて抱くはずがない」
温かな日差しの中で、俺はそう結論付ける。
いつもお利口なみんなだから。たまに子供らしく羽目を外すことはそりゃあるだろうけど、丸一日開いた今なら落ち着いているだろう。事実、グラウンドで合流してから今までそんな素振りとかちっとも感じさせないじゃないか。子供って熱しやすいものだし。きっと今はまた別の遊びに興味が移って、俺に手を出そうなんて頭から消えてるんだろう。うん。きっとそうだ。それならそれで、俺もそっちに付き合ってあげようじゃないか。それが大人の態度ってもんだろう。一昨日のことは俺も不問にしてやろう。この子達はまだ子供なのだ。清く正しい道に進めるよう、微力ながら手を貸していくくらいなんてことない。あーよかった。そうと決まればこのあとも彼らに明るく笑顔で接してやるだけだ。解決解決。
子供たちと一緒に食べたスパゲッティが、俺の脳への血の流れをとてつもなく鈍くしていた。おまけにこの陽だまり。強制的に眠りの世界に誘われる。俺は副交感神経に手を引かれるままに、ラグの上に横たわった。眼前に赤火の後頭部がある。以前似た位置でうたた寝していたら、彼が勢いよく寝返りを打ってきた際に思いっきり額同士をぶつけたことがある。教訓を活かして気持ち上の方に身体をずらすと、俺は一呼吸後にすうっと入眠した。
目を覚ましたら何して遊んでやろうかなあと、ほんのコンマ一秒頭のすみっこで巡らせながら。
ところで全然関係ない話なんですけど、“正常性バイアス”って知ってますか?最近では災害の時とかによく聞かれる言葉なんですけど、思いもよらない事が起きた時に、心が自分を守ろうとして、『このくらい大したことない』『まだ大丈夫』って思い込んじゃったり、都合の悪い情報は無視しちゃったりする人間の特性なんですって。それ自体はストレスへの耐性として大事な脳の働きなんですけど、本当にピンチの時に、これくらいなんてことないからって必要な対策を取らないと大変なことになるんですね。まあ人って可能な限り変わらない環境の中でずっと暮らしていたいし、現実直視するのなんて、みんな苦手ですもんね。
まあ今回のことには全然関係ない話なんですけど。だって子供たちはもうみんな俺で欲望を満たそうなんて考えなくなっているはずだし。ははははは・・・・・・。
赤火たちの所属するサッカークラブの練習スケジュールは三パターンあって、早朝から昼過ぎ、正午から夕方、そして平日彼らの学校が終わる時間から夜八時くらいまで。夜までのパターンの時は大体彼らの親の迎えが間に合うので俺の出番はない。俺が市民グラウンドへ出向いて彼らを自宅まで連れ帰るのは土日祝。俺の自宅に着いたら彼らにおやつなり昼食なり摂らせて、その後はみんなで昼寝したり遊んだり宿題の面倒を見てやったり色々。
そして今日。というか一時間前のこと。
俺のお手製のミートソーススパゲッティをたらふく食べ、歯磨きを済ませた彼らは皆一様に毛布に包まれ、俺の部屋ですうすうと寝息を立てていた。片づけを終えて自室に戻ってきた俺は、子犬のようにころころと寝転がっている彼らを見て、ふうと一息つく。六人の小学生男児に一気に食事を出すのはもちろん骨が折れるが楽しくもある。最近ではみんな食器のセッティングやお茶出し、時には調理の仕上げなども手伝ってくれるようになった。事前に誰に何を手伝ってもらうか頭の中でシュミレーションして、実際にそれが上手くいって一斉に温かい食事を温かいタイミングで食べ始め、食器下げと歯磨きまで滞りなく計画通り進むのはなんとも言えない達成感がある。今日も嵐のような慌しさではあったが一山超えられた。心地いい疲労感に浸りながら窓の外を見る。
清々しい秋晴れだ。平和。長閑。差し込む午後の日差しが、彼らの髪一本一本をまるで絹のようにきらめかせているのを目を細めて見る。色々なものが体の中から浄化されていくようだ。
「・・・・・・なんか、あんなことあったなんて嘘みたいだな」
足元の彼らを見ながら俺は一人呟く。あんなこと・・・・・・。今俺の視線の先で深い眠りに付いている彼らが、全員色欲を滾らせて俺に集団で襲いかかってきたときのことである。たった二日前だ。二日前。二日前、俺は今立っているこの場所で彼らに転がされ、服を脱がされて最後まで致されてしまったのだが・・・・・・。
今日再会した彼らはそんな気配は微塵も漂わせていなかった。いつものみんなだ。小さくて、せいぜい俺の腰くらいまでの背丈しかなくて、手足も棒のように細くてすべすべで同年齢の女子と区別がつかないくらい。元気が有り余っていて、集まればわーわー騒ぐし無駄にぴょんぴょんするし、何かにつけておにいちゃんおにいちゃんと俺の顔を見上げて白い歯を見せて笑いながらあのねあのねと他愛もない報告をしてきてくれる。
何よりそのくりくりとした輝く瞳。大人たちよりずっと目線の低い世界で生きているはずなのに、自分の周りのことを何一つ取りこぼしたくないというようにきょろきょろと動き、毎日途方もなく多くのものを見ている。その姿が俺は本当に愛おしいなと思う。要するにすっごく可愛い。今目を閉じていても、脳裏に浮かんでくるのは無邪気にくしゃっと笑う彼らの姿だけだ。
「・・・・・・うん。きっとあの時だけのきまぐれだ。気まぐれでちょっと新しいイタズラをしたくなってただけだ。そんな、本気で俺に邪な感情なんて抱くはずがない」
温かな日差しの中で、俺はそう結論付ける。
いつもお利口なみんなだから。たまに子供らしく羽目を外すことはそりゃあるだろうけど、丸一日開いた今なら落ち着いているだろう。事実、グラウンドで合流してから今までそんな素振りとかちっとも感じさせないじゃないか。子供って熱しやすいものだし。きっと今はまた別の遊びに興味が移って、俺に手を出そうなんて頭から消えてるんだろう。うん。きっとそうだ。それならそれで、俺もそっちに付き合ってあげようじゃないか。それが大人の態度ってもんだろう。一昨日のことは俺も不問にしてやろう。この子達はまだ子供なのだ。清く正しい道に進めるよう、微力ながら手を貸していくくらいなんてことない。あーよかった。そうと決まればこのあとも彼らに明るく笑顔で接してやるだけだ。解決解決。
子供たちと一緒に食べたスパゲッティが、俺の脳への血の流れをとてつもなく鈍くしていた。おまけにこの陽だまり。強制的に眠りの世界に誘われる。俺は副交感神経に手を引かれるままに、ラグの上に横たわった。眼前に赤火の後頭部がある。以前似た位置でうたた寝していたら、彼が勢いよく寝返りを打ってきた際に思いっきり額同士をぶつけたことがある。教訓を活かして気持ち上の方に身体をずらすと、俺は一呼吸後にすうっと入眠した。
目を覚ましたら何して遊んでやろうかなあと、ほんのコンマ一秒頭のすみっこで巡らせながら。
ところで全然関係ない話なんですけど、“正常性バイアス”って知ってますか?最近では災害の時とかによく聞かれる言葉なんですけど、思いもよらない事が起きた時に、心が自分を守ろうとして、『このくらい大したことない』『まだ大丈夫』って思い込んじゃったり、都合の悪い情報は無視しちゃったりする人間の特性なんですって。それ自体はストレスへの耐性として大事な脳の働きなんですけど、本当にピンチの時に、これくらいなんてことないからって必要な対策を取らないと大変なことになるんですね。まあ人って可能な限り変わらない環境の中でずっと暮らしていたいし、現実直視するのなんて、みんな苦手ですもんね。
まあ今回のことには全然関係ない話なんですけど。だって子供たちはもうみんな俺で欲望を満たそうなんて考えなくなっているはずだし。ははははは・・・・・・。
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