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7 二人で小屋を作る
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「もうっ! 帰って!!」
「えぇ~? 別にいいじゃん」
「わたしは一人でできますから! 帰ってったら!!」
「一緒にやったほうが早いだろう? あ、そろそろ斧が刃こぼれしてきたなぁ~」と、辺境伯はわたしの抗議を無視して、楽しそうに鼻歌を歌いながら斧を研ぎ始めた。
わたしたちは、今朝からずっとこの調子である。
朝食を終えて一人で森へ向かったら、既に彼が居座っていたのだ。
立ち退くように何度も言っても、彼はてこでも動かなかった。あまつさえ、「俺の土地なんだから好きにしてもいいだろう?」なんて腹の立つことを言ってきて……今に至るのだ。
「もう、分かったわよ。居てもいいけど、わたしの邪魔はしないでくださる?」
「りょ~うかい。俺の粘り勝ちだな」と、彼はニヤリと笑う。
「っ……!」
全く、この人は。わざと怒らせるようなことをして楽しんでいるんだわ。いい年して、子供みたいなんだから!
わたしは仕方なく彼の隣に座って、自分用の斧を研ぎ始めた。昨日はスペクタクルカメレオンのせいで急遽帰宅をしたので、その分も頑張らなきゃいけないわ。
しばらくの間、刃物が砥石に擦れる音だけが規則正しく響く。
「なぁ」
少しして、突如、辺境伯が声を発した。
「なんですの?」
「君はなんで自立したいんだ?」
「えぇっ……」
思わず作業する手を止めて、目をぱちくりして彼を見た。
「気になるじゃん」
「……大したことではないわ」
「いや、夫として妻のことは気になるだろ」
「別に。それに、まだ正式な夫婦じゃないわ」
「マギーちゃ~ん。話してくれよー!」
「っ……。取るに足らないことよ」
「じゃあ、なんでそんなに寂しそうな顔をしているんだよ」
「……!」
はっと目を見張る。彼は、不安げにわたしの瞳を覗き込んでいた。
「わたし……そんな顔なんて」
「気付いていない? 君はここに来てから、時々ふっと悲しげな表情を見せるんだ。夫として、君の憂いた感情は取り除きたいと思ってな。妻にはいつも笑って欲しいから」
いつもヘラヘラしてふざけている彼の稀に見る真剣な眼差しは、私の胸を強く掴んだ。
たちまち頬が熱くなる。こんな風に見られたら、嫌でも話さざるを得ないじゃない……!
「わたし……王太子殿下から婚約破棄をされたの」
「……らしい、な。悪いが、王都で起こったことを調べさせてもらった。浮気者の最悪な王子だ。俺は軽蔑するね」
「でも……わたしなんかよりも、キャロット伯爵令嬢のほうが王太子妃に向いているのは事実よ」
「なんで?」と、彼は目を瞬く。
「わっ――わたしを見れば分かるでしょう? 不適格なのよ」
「どこがだよ。俺はそんなこと思わないけど」
「あなたは、王都でのわたしを知らないから……。だから、誰も知らないこの土地で自立して一からやり直そうって思ったの」
ぎゅっと唇を噛む。我ながら卑怯だと思った。本当は王都で名誉挽回をすべきだったのに、わたしは王命に甘んじて逃げているからだ。
「なるほど。――で、王都でなにか問題でも起こしたのか?」
「そんな……」
わたしは口ごもった。
これでも、トマス様の隣に立てるように、努力をしてきたつもりだ。彼の婚約者に決まった瞬間から、気を抜くことは許されなかった。
でも――……、
「わたしは、社交が苦手なの。どんなに頑張っても、どうしても上手くいかなくて。いつも空回りで。だけど、立派な未来の王妃になるためにしっかりしなきゃ、って……」
ぽろり、と涙がこぼれる。思い出したくもない過去が頭に浮かんで来て、惨めな気分になった。
すると、彼の手がわたしの頭に伸びて、そっと撫でて来た。
「彼女は――キャロット伯爵令嬢は違ったわ。天性の人心掌握術でも持っているみたいに、みるみる人の心を掴んで……。彼女が笑っていると、そこに向日葵の花が咲いたかのように、周囲を明るく照らしていたわ」
「だから、君は王妃に向いていないって?」
「そうよ。わたしには、素質がなかったの。取り巻きの令嬢たちも、今ではキャロット伯爵令嬢にお追従を言っているわ」
「それは伯爵令嬢を王太子が寵愛しているからだろう。彼女たちは権力のおこぼれを貰おうと必死なんだよ。貴族らしいな」
「……」
「それに、王妃の資質は何も社交術だけじゃないさ。ただパーティーで喋っているのが王妃ではない。王妃の真の仕事は王太子の裏方役として、影から王家と民を支えることだ。君はそれが十分できていたんじゃないか」
「それは……」
ぼんやりと王都の暮らしを振り返る。
トマス様はキャロット伯爵令嬢との逢瀬に忙しくて、政務が疎かになっていた。このままでは臣下たちが困ると思って、わたしが全ての後始末をしていたんだっけ。
彼は目を細めながらこちらを見る。
「あと、君は社交が下手だと言っているが、特に問題なく出来ていると思うぞ。もし、苦手意識が拭えないのなら、人を使えばいい。パーティーの際に、社交の能力の高い信頼できる者を側に置くんだ。適材適所に配置するのも上に立つ者の仕事だ。臣下が活躍できるように仕事を与えるんだよ」
わたしは大きく目を見張る。それは、固い殻に覆われた種子が弾けたような、衝撃的な言葉だった。
そんなこと、考えてもみなかったわ。
これまでずっと、ただ自分がしっかりしなきゃって、ぐじぐじ悩んで。
自分は、周りに配慮ができていなかったのかもしれない。立派な王妃になるために……って、独りよがりで視野狭窄で……これでは、周囲もわたしに付いて来ないわよね。
「わたし、自分のことだけしか考えていなくて……」
その時だった。
――ぐうぅぅぅぅ~~~……。
大きなお腹の音がわたしの言葉を遮ったのだった。
「っつっっ……」
みるみる顔が真っ赤になる。
な、なにをやっているのよ、わたしったら。真面目な話をしなきゃいけない時に、なにを呑気にぐぅぐぅ言っているの!?
羞恥心で固まっていると、
「あーーーっ! 腹減った! 飯にしようぜっ!!」
辺境伯は持ってきた袋をごそごそと漁り始めて、
「ウェ~イ! デリバリーデニーちゃんで~すっ!」
数個の大きなバスケットを取り出した。
「……なに、これ」
「まぁまぁ。開けてみろよ」と、彼は一つのバスケットに手を伸ばす。わたしは一番小さなバスケットの蓋をそっと開けた。
「うわぁっ……!」
バスケットの中には、美味しそうな食べ物がいっぱい詰まっていた。
「マギーと一緒に食べようと思って作ったんだ」
「凄い……! 一人でこんなに作ってくれたの?」
「い、いや……。少しは乳母から手伝って貰ったけど……。少し、な」と、彼は気まずそうに顔を逸らした。その言い逃れをする子供のような様相がおかしくて、くすりと笑う。
「そうなのね。嬉しいわ。ありがとう」
ほとんど乳母が作ったとしても、彼の行為が純粋に嬉しかった。
わたしがここに来る時には彼は既に居たから、きっとうんと早起きした作ってくれたのね。
「小屋を作り始めてから、お腹が空くことが多くなったの。こんなに動いているのは生まれて初めてだからかも」
「マギーが木を切るのを頑張っている証拠だよ。さぁ、いっぱい食べてくれ」
「辺境のお料理は凄く美味しいわ。あのゲテモノは遠慮したいけど。――あら、今日の味付けはいつもと違うの?」
「おぉっ、よく気付いたな。今回は俺の母親が作ってくれた料理なんだ」
「辺境伯のお母様……。たしか、隣国の第三王女だったかしら? お妃教育で学んだわ」
「そ。母上の郷土料理ってやつだ。でも、なぁ~……」
彼は眉根を寄せながら首を傾げる。
「どうしたの?」
「いや、レシピが残っていないから乳母と協力して記憶を頼りにして作ったのだが……なにか足りないんだよなぁ~」
「そう? とても美味しいけど」
「たしかに旨いんだけどさぁ……こう、なにか決め手となる食材が入っていない気がするんだよー。マギー、分かる?」
「そうねぇ……。隣国のハーブは極狭い地域にしか自生していない希少な種類もあるのよね。その可能性が高いかもしれないわ」
彼は目を見張って、
「それかもしれない! よく分かったな!」
「……たまたま、よ。王妃教育の一環で、各国の歴史や文化などについても学ぶから」
「凄げぇな、王妃教育!」
「でも、味までは分からないわ。――そうだわ! あとで図書館で調べてみる!」
少しだけ口元が緩む。まさか王妃教育が、こんなことに役立つとは思わなかったから。
人生、何が他の物事に繋がるか分からないものね。彼にはお世話になりっぱなしだから、これで少しは恩返しができるかもしれない。
……わたし、ちょっと自立してる!
「サンキュー。助かるよ。じゃあ、隠し味が分かったら改めて俺が君のためにつく――」
――カンカンカンカンカンッ!!
刹那、天を切り裂くような激しい鐘の音が鳴り響いた。
それは、魔物の襲来の合図だ。
「えぇ~? 別にいいじゃん」
「わたしは一人でできますから! 帰ってったら!!」
「一緒にやったほうが早いだろう? あ、そろそろ斧が刃こぼれしてきたなぁ~」と、辺境伯はわたしの抗議を無視して、楽しそうに鼻歌を歌いながら斧を研ぎ始めた。
わたしたちは、今朝からずっとこの調子である。
朝食を終えて一人で森へ向かったら、既に彼が居座っていたのだ。
立ち退くように何度も言っても、彼はてこでも動かなかった。あまつさえ、「俺の土地なんだから好きにしてもいいだろう?」なんて腹の立つことを言ってきて……今に至るのだ。
「もう、分かったわよ。居てもいいけど、わたしの邪魔はしないでくださる?」
「りょ~うかい。俺の粘り勝ちだな」と、彼はニヤリと笑う。
「っ……!」
全く、この人は。わざと怒らせるようなことをして楽しんでいるんだわ。いい年して、子供みたいなんだから!
わたしは仕方なく彼の隣に座って、自分用の斧を研ぎ始めた。昨日はスペクタクルカメレオンのせいで急遽帰宅をしたので、その分も頑張らなきゃいけないわ。
しばらくの間、刃物が砥石に擦れる音だけが規則正しく響く。
「なぁ」
少しして、突如、辺境伯が声を発した。
「なんですの?」
「君はなんで自立したいんだ?」
「えぇっ……」
思わず作業する手を止めて、目をぱちくりして彼を見た。
「気になるじゃん」
「……大したことではないわ」
「いや、夫として妻のことは気になるだろ」
「別に。それに、まだ正式な夫婦じゃないわ」
「マギーちゃ~ん。話してくれよー!」
「っ……。取るに足らないことよ」
「じゃあ、なんでそんなに寂しそうな顔をしているんだよ」
「……!」
はっと目を見張る。彼は、不安げにわたしの瞳を覗き込んでいた。
「わたし……そんな顔なんて」
「気付いていない? 君はここに来てから、時々ふっと悲しげな表情を見せるんだ。夫として、君の憂いた感情は取り除きたいと思ってな。妻にはいつも笑って欲しいから」
いつもヘラヘラしてふざけている彼の稀に見る真剣な眼差しは、私の胸を強く掴んだ。
たちまち頬が熱くなる。こんな風に見られたら、嫌でも話さざるを得ないじゃない……!
「わたし……王太子殿下から婚約破棄をされたの」
「……らしい、な。悪いが、王都で起こったことを調べさせてもらった。浮気者の最悪な王子だ。俺は軽蔑するね」
「でも……わたしなんかよりも、キャロット伯爵令嬢のほうが王太子妃に向いているのは事実よ」
「なんで?」と、彼は目を瞬く。
「わっ――わたしを見れば分かるでしょう? 不適格なのよ」
「どこがだよ。俺はそんなこと思わないけど」
「あなたは、王都でのわたしを知らないから……。だから、誰も知らないこの土地で自立して一からやり直そうって思ったの」
ぎゅっと唇を噛む。我ながら卑怯だと思った。本当は王都で名誉挽回をすべきだったのに、わたしは王命に甘んじて逃げているからだ。
「なるほど。――で、王都でなにか問題でも起こしたのか?」
「そんな……」
わたしは口ごもった。
これでも、トマス様の隣に立てるように、努力をしてきたつもりだ。彼の婚約者に決まった瞬間から、気を抜くことは許されなかった。
でも――……、
「わたしは、社交が苦手なの。どんなに頑張っても、どうしても上手くいかなくて。いつも空回りで。だけど、立派な未来の王妃になるためにしっかりしなきゃ、って……」
ぽろり、と涙がこぼれる。思い出したくもない過去が頭に浮かんで来て、惨めな気分になった。
すると、彼の手がわたしの頭に伸びて、そっと撫でて来た。
「彼女は――キャロット伯爵令嬢は違ったわ。天性の人心掌握術でも持っているみたいに、みるみる人の心を掴んで……。彼女が笑っていると、そこに向日葵の花が咲いたかのように、周囲を明るく照らしていたわ」
「だから、君は王妃に向いていないって?」
「そうよ。わたしには、素質がなかったの。取り巻きの令嬢たちも、今ではキャロット伯爵令嬢にお追従を言っているわ」
「それは伯爵令嬢を王太子が寵愛しているからだろう。彼女たちは権力のおこぼれを貰おうと必死なんだよ。貴族らしいな」
「……」
「それに、王妃の資質は何も社交術だけじゃないさ。ただパーティーで喋っているのが王妃ではない。王妃の真の仕事は王太子の裏方役として、影から王家と民を支えることだ。君はそれが十分できていたんじゃないか」
「それは……」
ぼんやりと王都の暮らしを振り返る。
トマス様はキャロット伯爵令嬢との逢瀬に忙しくて、政務が疎かになっていた。このままでは臣下たちが困ると思って、わたしが全ての後始末をしていたんだっけ。
彼は目を細めながらこちらを見る。
「あと、君は社交が下手だと言っているが、特に問題なく出来ていると思うぞ。もし、苦手意識が拭えないのなら、人を使えばいい。パーティーの際に、社交の能力の高い信頼できる者を側に置くんだ。適材適所に配置するのも上に立つ者の仕事だ。臣下が活躍できるように仕事を与えるんだよ」
わたしは大きく目を見張る。それは、固い殻に覆われた種子が弾けたような、衝撃的な言葉だった。
そんなこと、考えてもみなかったわ。
これまでずっと、ただ自分がしっかりしなきゃって、ぐじぐじ悩んで。
自分は、周りに配慮ができていなかったのかもしれない。立派な王妃になるために……って、独りよがりで視野狭窄で……これでは、周囲もわたしに付いて来ないわよね。
「わたし、自分のことだけしか考えていなくて……」
その時だった。
――ぐうぅぅぅぅ~~~……。
大きなお腹の音がわたしの言葉を遮ったのだった。
「っつっっ……」
みるみる顔が真っ赤になる。
な、なにをやっているのよ、わたしったら。真面目な話をしなきゃいけない時に、なにを呑気にぐぅぐぅ言っているの!?
羞恥心で固まっていると、
「あーーーっ! 腹減った! 飯にしようぜっ!!」
辺境伯は持ってきた袋をごそごそと漁り始めて、
「ウェ~イ! デリバリーデニーちゃんで~すっ!」
数個の大きなバスケットを取り出した。
「……なに、これ」
「まぁまぁ。開けてみろよ」と、彼は一つのバスケットに手を伸ばす。わたしは一番小さなバスケットの蓋をそっと開けた。
「うわぁっ……!」
バスケットの中には、美味しそうな食べ物がいっぱい詰まっていた。
「マギーと一緒に食べようと思って作ったんだ」
「凄い……! 一人でこんなに作ってくれたの?」
「い、いや……。少しは乳母から手伝って貰ったけど……。少し、な」と、彼は気まずそうに顔を逸らした。その言い逃れをする子供のような様相がおかしくて、くすりと笑う。
「そうなのね。嬉しいわ。ありがとう」
ほとんど乳母が作ったとしても、彼の行為が純粋に嬉しかった。
わたしがここに来る時には彼は既に居たから、きっとうんと早起きした作ってくれたのね。
「小屋を作り始めてから、お腹が空くことが多くなったの。こんなに動いているのは生まれて初めてだからかも」
「マギーが木を切るのを頑張っている証拠だよ。さぁ、いっぱい食べてくれ」
「辺境のお料理は凄く美味しいわ。あのゲテモノは遠慮したいけど。――あら、今日の味付けはいつもと違うの?」
「おぉっ、よく気付いたな。今回は俺の母親が作ってくれた料理なんだ」
「辺境伯のお母様……。たしか、隣国の第三王女だったかしら? お妃教育で学んだわ」
「そ。母上の郷土料理ってやつだ。でも、なぁ~……」
彼は眉根を寄せながら首を傾げる。
「どうしたの?」
「いや、レシピが残っていないから乳母と協力して記憶を頼りにして作ったのだが……なにか足りないんだよなぁ~」
「そう? とても美味しいけど」
「たしかに旨いんだけどさぁ……こう、なにか決め手となる食材が入っていない気がするんだよー。マギー、分かる?」
「そうねぇ……。隣国のハーブは極狭い地域にしか自生していない希少な種類もあるのよね。その可能性が高いかもしれないわ」
彼は目を見張って、
「それかもしれない! よく分かったな!」
「……たまたま、よ。王妃教育の一環で、各国の歴史や文化などについても学ぶから」
「凄げぇな、王妃教育!」
「でも、味までは分からないわ。――そうだわ! あとで図書館で調べてみる!」
少しだけ口元が緩む。まさか王妃教育が、こんなことに役立つとは思わなかったから。
人生、何が他の物事に繋がるか分からないものね。彼にはお世話になりっぱなしだから、これで少しは恩返しができるかもしれない。
……わたし、ちょっと自立してる!
「サンキュー。助かるよ。じゃあ、隠し味が分かったら改めて俺が君のためにつく――」
――カンカンカンカンカンッ!!
刹那、天を切り裂くような激しい鐘の音が鳴り響いた。
それは、魔物の襲来の合図だ。
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