182 / 220
その後の話:君が花開く場所
第7話 天職
しおりを挟む
アクノリッジと言う名の人間の存在は、次の日には村中に知れ渡っていた。どうやら、フェクトが村の代表に報告したらしい。
彼の周りには魔族たちが集まり、物珍しそうに金髪の青年を見ている。
「兄ちゃん、兄ちゃん! 魔族じゃないの? 人間っていう別の世界から来たの?」
「そうだぜー。ま、魔法が使えないだけで、魔族とそんな変わんねえよ」
「えー! 人間って魔法が使えないんだ! フェクト姉ちゃんと同じだね!」
「あっ……、ああ、そうだな……」
子どもは何と残酷なのだろう。
アクノリッジは言葉に詰まりながら、そう思った。彼女が傍にいなくて良かったと、心底思う。
フェクトは朝の仕事の為、物資管理所に行っている。彼女の家に残っていたアクノリッジだったが、魔族たちに呼ばれ、この広場にやって来たのだ。
そして今、人間と言う珍獣として見世物と化している。
村の魔族の中でも、歳を重ねた者たちの多くが、プトロコルと人間の事を知っていた。
本当に彼が、プロトコルの住人かの確証は得られていない。しかし彼から語られる具体的なプロトコルの話を聞くと、可能性は0ではないかもしれないとされ、彼の処遇を城に任せようとなったのだ。
今し方、城への手紙が送られ、返事が来るまでは、この人間を村に置いておくことが決まったのである。
まあ魔法も使えないし、体力なさそうだし、悪さもしないだろう、と言う理由からだ。まあ、真ん中は不名誉な理由ではあるが。
どう評価されようが、城に連絡を取ってくれること、そしてこのまま村に置いてもらえる事はアクノリッジにとって、とてもありがたい事だった。
さっきから子どもたちに絡まれ、大人たちに質問攻めをされているが、どの魔族も、人間という得体の知れない存在にも関わらず、非常にフレンドリーだ。
アクノリッジの社交性の高さもあり、彼らと打ち解けるのに時間は掛からなかった。
ようやく質問攻めから解放され、疲れた表情を浮かべながら、アクノリッジは近くのベンチに腰を掛けた。喋りすぎて、喉が痛い。
その時、彼の前を小さな少女が悲しそうに歩いているのに気が付いた。只ならぬ様子に、思わず声を掛ける。
「おい、どうしたんだ? そんな泣きそうな顔して」
「あ……、人間のおにーちゃん……」
そう言ってこちらに視線を向けた少女の手には、小さなネズミを模ったおもちゃが握られている。
アクノリッジは、ちょいちょいと手招きし、少女を呼び寄せた。
「それ、おもちゃか?」
「うん……、でも、もう動かないの。ねずみちゃんを動かす魔力の石が割れちゃって……」
「その石は、何とか元通りにならねえものなのか?」
「うん……、ダメだって……。特別な石だから、誰も直せないの……」
「ふーん、そうか」
魔法で物を修理するのにも、レベルがあるらしい。それを思うと、復元の魔法をポンポン使っていたジェネラルは、やっぱり凄かったんだと改めて思う。
アクノリッジは、少女からネズミのおもちゃを受け取った。ネズミのおもちゃの頭にスイッチがあり、それを押すと魔力が流れてネズミが動く仕組みだったらしい。
しばらくおもちゃの構造を観察していたが、
「ちょっとこのおもちゃ、改造していいか? 穴空けたりするけど、魔力がなくても動くように出来るぞ」
「え!? そんなこと出来るの、おにーちゃん!」
「おう、任せとけ。まあ……2時間程あれば、何とかなるだろ。部品もあるし」
アクノリッジは軽く言い切った。満面の笑みを浮かべ、少女に答える。少女の表情が、泣き顔から期待と希望に満ちたものに変わった。
アクノリッジは早速フェクトの自宅に戻ると、彼が持ち込んだ荷物を持って戻って来た。その袋の中から、様々な道具が取り出されていく。
これは、アクノリッジが物を作る際に愛用している道具だ。さらには、釘やネジなど、細々とした材料も用意されている。
彼はそれらを広げると、『ネズミのおもちゃ☆大改造作戦』を開始した。
"さて……、こんだけの材料でどんだけの事が出来るか……"
久しぶりに物を触る喜びと楽しさ、工夫せねばならないチャレンジ精神が心に満ち溢れるのを感じた。
その薄水色の瞳は、大好きな事を前にした子どもと一緒でキラキラと輝いていた。
* * *
「何!? この騒ぎは!!」
広場を通りかかったフェクトは、たくさんの魔族たちが集まっているのを見て驚きの声を上げた。
その騒ぎの中心にいるのが……、
「アクノリッジ! あんた何してんの!?」
居候の姿を見つけ、さらにフェクトは声を上げる。彼女の声を聞きつけ、アクノリッジは軽く手をあげて答えた。
「よお、お疲れ。仕事は大丈夫だったか?」
「もちろん大丈夫だったけど……、これは一体何の騒ぎ!?」
「いや……、この村の魔族って、物を直す魔法があんま上手くねえんだな。壊れて動かなくなった物を直してくれって、皆ここに集まってるんだ」
そう言って、彼の手には壊れて動かない壁掛け時計が握られている。
『ねずみのおもちゃ☆大改造作戦』は、問題なく成功した。少しおもちゃを削ったり穴をあけたりし、そこに彼がプロトコルから持ち込んだ部品を使い、ネジで巻けば動き出すように改造したのだ。
少女はとても驚き、喜んだ。しかし、それ以上に驚いたのは大人たちだった。
今まで何かを動かすには魔力が必要だった為、魔力なしでも動く存在が珍しかったのだ。
物が壊れたら魔法で修復するものかと、アクノリッジは思っていたのだが、そう簡単では無いらしい。
この村の魔族たちは、動く物が壊れた場合、簡単なものを覗いては修理できず、復元の魔法の専門家に任せる事が多かった。
その為、アクノリッジが修理してくれる&魔力なしで動くように改造してくれる、という噂が瞬時に広がり、この騒動に至るのである。
「凄いのね……、そんな事が出来るなんて」
「まあ、これが本職だしな」
積まれた壊れ物の一つを手に取り、確認をしながら、隣に座ったフェクトに答えた。彼の回答に、不思議そうにフェクトが口を開く。
「本職? 修理屋さんでもしてたの?」
「修理屋じゃなくて、発明家。色んな困りごとを、新しい技術を開発して解決する、そんな仕事だ」
「へえー、面白そうね」
「ああ、最高に面白い仕事だ。俺の天職さ」
彼女の言葉を、思いっきり肯定するアクノリッジ。普通ならうんざりしてしまう量の修理品を見ても、彼の表情にはワクワクが満ちている。物いじりがとても好きなのが、何も知らないフェクトの目から見ても分かった。
“羨ましい……”
自分の仕事を胸を張って大好きだと言えるアクノリッジに対し、フェクトは思った。
人に求められ、自身も楽しむことが出来る仕事をもつアクノリッジ。
それに引き換え、誰でも出来る仕事しか任されない自分。
フェクトは立ち上がって、わざと明るい声で彼に言った。
「そう……なのね。まあ、これからご飯をするから、冷める前に帰ってきなさいよ」
「お、ありがとな」
アクノリッジは軽く礼を言うと、すぐに修理に集中した。そんな姿に、フェクトは一つため息をつくと、その場を後にした。
“人間に、あんな凄い能力があるなんて……。同じ魔法が使えない境遇なのに……、何でこうも違うのだろう……”
羨ましいという気持ちが、嫉妬に似た物へと変わる。
同じ魔法が使えない自分との違いを思い、フェクトは少しうつむきながら、早足で自宅に向かった。
彼の周りには魔族たちが集まり、物珍しそうに金髪の青年を見ている。
「兄ちゃん、兄ちゃん! 魔族じゃないの? 人間っていう別の世界から来たの?」
「そうだぜー。ま、魔法が使えないだけで、魔族とそんな変わんねえよ」
「えー! 人間って魔法が使えないんだ! フェクト姉ちゃんと同じだね!」
「あっ……、ああ、そうだな……」
子どもは何と残酷なのだろう。
アクノリッジは言葉に詰まりながら、そう思った。彼女が傍にいなくて良かったと、心底思う。
フェクトは朝の仕事の為、物資管理所に行っている。彼女の家に残っていたアクノリッジだったが、魔族たちに呼ばれ、この広場にやって来たのだ。
そして今、人間と言う珍獣として見世物と化している。
村の魔族の中でも、歳を重ねた者たちの多くが、プトロコルと人間の事を知っていた。
本当に彼が、プロトコルの住人かの確証は得られていない。しかし彼から語られる具体的なプロトコルの話を聞くと、可能性は0ではないかもしれないとされ、彼の処遇を城に任せようとなったのだ。
今し方、城への手紙が送られ、返事が来るまでは、この人間を村に置いておくことが決まったのである。
まあ魔法も使えないし、体力なさそうだし、悪さもしないだろう、と言う理由からだ。まあ、真ん中は不名誉な理由ではあるが。
どう評価されようが、城に連絡を取ってくれること、そしてこのまま村に置いてもらえる事はアクノリッジにとって、とてもありがたい事だった。
さっきから子どもたちに絡まれ、大人たちに質問攻めをされているが、どの魔族も、人間という得体の知れない存在にも関わらず、非常にフレンドリーだ。
アクノリッジの社交性の高さもあり、彼らと打ち解けるのに時間は掛からなかった。
ようやく質問攻めから解放され、疲れた表情を浮かべながら、アクノリッジは近くのベンチに腰を掛けた。喋りすぎて、喉が痛い。
その時、彼の前を小さな少女が悲しそうに歩いているのに気が付いた。只ならぬ様子に、思わず声を掛ける。
「おい、どうしたんだ? そんな泣きそうな顔して」
「あ……、人間のおにーちゃん……」
そう言ってこちらに視線を向けた少女の手には、小さなネズミを模ったおもちゃが握られている。
アクノリッジは、ちょいちょいと手招きし、少女を呼び寄せた。
「それ、おもちゃか?」
「うん……、でも、もう動かないの。ねずみちゃんを動かす魔力の石が割れちゃって……」
「その石は、何とか元通りにならねえものなのか?」
「うん……、ダメだって……。特別な石だから、誰も直せないの……」
「ふーん、そうか」
魔法で物を修理するのにも、レベルがあるらしい。それを思うと、復元の魔法をポンポン使っていたジェネラルは、やっぱり凄かったんだと改めて思う。
アクノリッジは、少女からネズミのおもちゃを受け取った。ネズミのおもちゃの頭にスイッチがあり、それを押すと魔力が流れてネズミが動く仕組みだったらしい。
しばらくおもちゃの構造を観察していたが、
「ちょっとこのおもちゃ、改造していいか? 穴空けたりするけど、魔力がなくても動くように出来るぞ」
「え!? そんなこと出来るの、おにーちゃん!」
「おう、任せとけ。まあ……2時間程あれば、何とかなるだろ。部品もあるし」
アクノリッジは軽く言い切った。満面の笑みを浮かべ、少女に答える。少女の表情が、泣き顔から期待と希望に満ちたものに変わった。
アクノリッジは早速フェクトの自宅に戻ると、彼が持ち込んだ荷物を持って戻って来た。その袋の中から、様々な道具が取り出されていく。
これは、アクノリッジが物を作る際に愛用している道具だ。さらには、釘やネジなど、細々とした材料も用意されている。
彼はそれらを広げると、『ネズミのおもちゃ☆大改造作戦』を開始した。
"さて……、こんだけの材料でどんだけの事が出来るか……"
久しぶりに物を触る喜びと楽しさ、工夫せねばならないチャレンジ精神が心に満ち溢れるのを感じた。
その薄水色の瞳は、大好きな事を前にした子どもと一緒でキラキラと輝いていた。
* * *
「何!? この騒ぎは!!」
広場を通りかかったフェクトは、たくさんの魔族たちが集まっているのを見て驚きの声を上げた。
その騒ぎの中心にいるのが……、
「アクノリッジ! あんた何してんの!?」
居候の姿を見つけ、さらにフェクトは声を上げる。彼女の声を聞きつけ、アクノリッジは軽く手をあげて答えた。
「よお、お疲れ。仕事は大丈夫だったか?」
「もちろん大丈夫だったけど……、これは一体何の騒ぎ!?」
「いや……、この村の魔族って、物を直す魔法があんま上手くねえんだな。壊れて動かなくなった物を直してくれって、皆ここに集まってるんだ」
そう言って、彼の手には壊れて動かない壁掛け時計が握られている。
『ねずみのおもちゃ☆大改造作戦』は、問題なく成功した。少しおもちゃを削ったり穴をあけたりし、そこに彼がプロトコルから持ち込んだ部品を使い、ネジで巻けば動き出すように改造したのだ。
少女はとても驚き、喜んだ。しかし、それ以上に驚いたのは大人たちだった。
今まで何かを動かすには魔力が必要だった為、魔力なしでも動く存在が珍しかったのだ。
物が壊れたら魔法で修復するものかと、アクノリッジは思っていたのだが、そう簡単では無いらしい。
この村の魔族たちは、動く物が壊れた場合、簡単なものを覗いては修理できず、復元の魔法の専門家に任せる事が多かった。
その為、アクノリッジが修理してくれる&魔力なしで動くように改造してくれる、という噂が瞬時に広がり、この騒動に至るのである。
「凄いのね……、そんな事が出来るなんて」
「まあ、これが本職だしな」
積まれた壊れ物の一つを手に取り、確認をしながら、隣に座ったフェクトに答えた。彼の回答に、不思議そうにフェクトが口を開く。
「本職? 修理屋さんでもしてたの?」
「修理屋じゃなくて、発明家。色んな困りごとを、新しい技術を開発して解決する、そんな仕事だ」
「へえー、面白そうね」
「ああ、最高に面白い仕事だ。俺の天職さ」
彼女の言葉を、思いっきり肯定するアクノリッジ。普通ならうんざりしてしまう量の修理品を見ても、彼の表情にはワクワクが満ちている。物いじりがとても好きなのが、何も知らないフェクトの目から見ても分かった。
“羨ましい……”
自分の仕事を胸を張って大好きだと言えるアクノリッジに対し、フェクトは思った。
人に求められ、自身も楽しむことが出来る仕事をもつアクノリッジ。
それに引き換え、誰でも出来る仕事しか任されない自分。
フェクトは立ち上がって、わざと明るい声で彼に言った。
「そう……なのね。まあ、これからご飯をするから、冷める前に帰ってきなさいよ」
「お、ありがとな」
アクノリッジは軽く礼を言うと、すぐに修理に集中した。そんな姿に、フェクトは一つため息をつくと、その場を後にした。
“人間に、あんな凄い能力があるなんて……。同じ魔法が使えない境遇なのに……、何でこうも違うのだろう……”
羨ましいという気持ちが、嫉妬に似た物へと変わる。
同じ魔法が使えない自分との違いを思い、フェクトは少しうつむきながら、早足で自宅に向かった。
0
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢の断罪現場に居合わせた私が巻き込まれた悲劇
藍生蕗
ファンタジー
悪役令嬢と揶揄される公爵令嬢フィラデラが公の場で断罪……されている。
トリアは会場の端でその様を傍観していたが、何故か急に自分の名前が出てきた事に動揺し、思わず返事をしてしまう。
会場が注目する中、聞かれる事に答える度に場の空気は悪くなって行って……
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる